古河藩

出典: フリ?百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

古河藩 （こがはん）は、 下?? 葛飾郡 （現在の 茨城? 古河市 ）に存在した 藩 。藩?は 古河城 。

藩の前史 [ 編集 ]

古河城の?祥は 平安時代 末期から 鎌倉時代 初期にかけての 御家人 である 下河?行平 により築城された [1] 。

室町時代 になると 足利尊氏 は?東統治のために 鎌倉府 を設置した [2] 。初代鎌倉公方（?東公方）は尊氏の子 基氏 であった。鎌倉公方は基氏の曾孫で第4代 持氏 の時、京都の第6代?軍で尊氏の曾孫 義? と?立。 永享の? を引き起こして持氏は自害させられ、鎌倉府は滅亡した。義?の?後、持氏の遺? 成氏 は罪を許され、 ?? 元年（ 1449年 ）に 鎌倉 に?って第5代鎌倉公方となる [2] [3] 。 享? 3年（ 1454年 ）12月、成氏が ?東管領 上杉憲忠 を謀殺した [3] ことを端?として 享?の? が引き起こされる [2] 。 山?上杉家 は憲忠の後?者に?弟の 房? を立てて?制を立て直し、 室町幕府 の第8代?軍 足利義政 に支援を要請した [4] 。成氏は房?を 武? 分倍河原 で破ったが [3] 、房?の支援を決定した義政が 駿河 の 今川範忠 を動かし [3] 、享?4年（ 1455年 ）4月には 後花園天皇 より成氏追討の綸旨と御旗を賜って成氏を朝敵としたため、成氏は鎌倉を放棄して古河を本?とした [4] [3] 。以後、成氏の系統は 古河公方 と呼ばれる [3] [4] 。

成氏は 長? 元年（ 1457年 ）に修復が完了した古河城に正式に入城した（『 鎌倉大草紙 』） [4] 。?時の古河公方は下?? 下野 ? 常陸 に及ぶ?大な勢力?を誇った [4] 。成氏は幕府の派遣した 堀越公方 の 足利政知 や上杉家と抗?を?けたが、 文明 9年（ 1477年 ）に成氏は和睦を申し出て5年後に幕府と古河公方家は和睦した [3] 。成氏は 明? 6年（ 1497年 ）9月に病死 [3] 。息子の 政氏 が第2代古河公方となる [3] 。政氏は外交方針をめぐって嫡子の 高基 と?立 [3] 。父子が不和になって?紛を起こし、最終的に高基が勝利して政氏は追われて高基が第3代古河公方となる [3] 。だが高基の?弟の 義明 が還俗し、 上? 守護代 の 武田氏 の勢力を背景にして 小弓公方 として?立するなど [5] 、次第に古河公方の衰退は明らかになっていく。高基は勢力挽回のため、?東で台頭し始めていた 北?早雲 ? 氏綱 に接近し、嫡子 晴氏 の正室に氏綱の娘を迎えて北?との連携を?り [3] 、 天文 7年（ 1538年 ）には小弓公方を滅ぼした [5] 。

だが高基の跡を?いだ晴氏は?東管領 上杉憲政 に接近して氏綱の嫡子 氏康 と敵?。天文15年（ 1546年 ）に武?河越で氏康と?い兵力では?倒的に優位ながら大敗した（ 河越城の?い ） [6] 。以後、古河公方家は後北?家の影響下に置かれ [6] 、その勢力範??の各所を居所として??とした [6] 。晴氏は 永? 3年（ 1560年 ）に死去 [3] 。子で第5代の 義氏 は北?準一門として古河公方に立てられるが [5] 、嗣子が無く 天正 10年（ 1582年 ）に死去 [6] 。古河公方は?絶して後北?家より以後は古河に城番が置かれた [6] 。

藩史 [ 編集 ]

小笠原秀政の時代 [ 編集 ]

天正18年（ 1590年 ）に ?白 豊臣秀吉 により 小田原征伐 が行なわれ、7月に後北?氏が滅び、8月に秀吉の命令で駿河など東海に5カ?を領有していた ?川家康 は?東8カ?に?替えとなった [7] 。家康は古河を重要視し、亡き嫡男 松平信康 の娘?である 小笠原秀政 を3万石で入部させた [7] [8] 。

秀政は荒?していた古河城を修復??張し、 隆岩寺 を開基した [9] 。ただし、古河城を修復??張する間は、一旦、 栗橋城 （現在の茨城? 五霞町 及び 埼玉? 久喜市 ）を居城としていたようで、開基した隆岩寺が古河市?と五霞町?にそれぞれ?立しているのがその?である [9] 。慶長6年（ 1601年 ）、 信濃 守護 の末裔の秀政を家康は故?に2万石加?の5万石で?し、秀政は 信濃 飯田 へ移封された。

松平康長の時代 [ 編集 ]

慶長7年（ 1602年 ）、 上野 白井 より 松平（?田）康長 が2万石で入った [9] 。康長は 小牧?長久手の?い から後には 大坂の陣 まで??した武功派重臣の1人で、 久松俊勝 の娘を正室にしていたことから松平姓を許されていた。古河藩では古河城の?張（大手門等）、整備を行なっている [10] 。慶長17年（ 1612年 ） [9] に 常陸 笠間 へ移封となった。 雀神社 の社殿造?。

小笠原家の時代 [ 編集 ]

武?? 本庄 より 小笠原信之 が1万石加?の2万石で入った。家康覇業の功臣で ?川四天王 として知られる 酒井忠次 の三男であり、小笠原秀政の同族 信嶺 の養子である [10] 。信之は入部してから2年後の慶長19年（ 1614年 ）に45?で死去し [10] 、嫡男 政信 が家督を相?した [11] 。 元和 5年（ 1619年 ）、下? ?宿 へ移封された [11] 。

?平忠昌の時代 [ 編集 ]

代わって下野 宇都宮 より ?平忠昌 が1万石加?の11万石で入るが、これは北?東の要衝である宇都宮を幼少の忠昌では治めきれないと考慮されてのこととされる [11] [12] 。だがこのために忠昌の祖母 加納御前 が後任の宇都宮藩主 本多正純 を憎?し、元和8年（ 1622年 ）に 宇都宮城釣天井事件 が起こって正純は 改易 され、忠昌は宇都宮藩に11万石で?る事になった [13] [11] 。なお、それまでの藩主が3万石程度だったのに?し、?平家は11万石と4倍近い?高だったことから古河城は大規模に?張する必要に迫られ、侍屋敷も?張されて 城下町 も大きく?張整備された [14] 。

永井家の時代 [ 編集 ]

代わって常陸?笠間より 永井直勝 が7万2000石で入部した [15] 。直勝は家康覇業の功臣の1人で小牧?長久手合?で敵? 池田恒興 を討ち取った豪傑である [14] 。小田原征伐から大坂の陣まで?加した??の?で [15] 、 ?永 2年（ 1625年 ）12月に死去した [15] 。長男の?政が跡を?ぎ、元和8年（ 1623年 ）から?永10年（ 1633年 ）まで 老中 を務めた後、同年に 山城? 淀 へ2万8000石加?の10万石で移封された [16] 。

土井家（第1期）の時代 [ 編集 ]

永井家の後、下?? 佐倉 より16万2000石で入封した [17] 。 利勝 は?川家康の落胤とする?がある人物で、家康の時代から?川家に仕え、 ?川秀忠 ? 家光 の時代に 大老 ? 老中 として幕政を統括した人物である。古河では家康を縮小したような人物であるとして「小家康」と?された [17] 。利勝は家臣?編成と組織の構成に?力し [18] 、天守閣（ただし江?の?軍＝天守?という事から「御三階櫓」と?して天守の呼?は使わなかった）の造? [19] などを行なって藩政の基礎を固めた。

利勝の嫡男で第2代藩主の 利隆 は暗愚だったと?わり、 若年寄 罷免に始まり [20] 、およそ藩主にふさわしくない不行跡が多かったという。

孫の 土井利益 のとき、 志摩? 鳥羽 へ移封（本?ならば無嗣?絶のところであったが、利勝の功績などから許されて存?した）。

堀田家の時代 [ 編集 ]

土井家の後は上野? 安中 より 堀田正俊 が13万石で入封した [21] 。正俊は 春日局 の養子で [22] 、第4代?軍 ?川家綱 の下で老中を務めた人物である [21] 。家綱が嗣子無く死去した際、第5代?軍に異母弟 綱吉 を?力に推した功?者で大老 酒井忠? と?立した [21] 。このため綱吉が?軍になると正俊は大老に任じられて厚い信任を受け、古河藩に13万石を?えられて入封した [21] 。正俊は綱吉初期の政?を掌握して 天和?貞享の治 と?される幕政を行ったが、 貞享 元年（ 1684年 ）8月28日に 江?城 において 若年寄 ?葉正休 により刺殺された [21] [23] 。死後、第2代藩主には子の 正仲 が?ぐが、貞享2年（ 1685年 ）に 出羽 山形 へ移封された [21] [23] 。この際、所領も10万石に減らされたといわれる [24] 。

藤井松平家の時代 [ 編集 ]

堀田家の後は 大和 郡山 より 藤井松平家 の 松平（藤井）信之 が入る [25] 。信之は貞享2年（1685年）に老中となり、古河藩に移封されて?四位下に?された [25] 。古河藩主になると幕政を批判して??されて蟄居の?分を受けた 陽明? 者の 熊?蕃山 の身柄を預かったが、入封した翌年に死去した [25] 。第2代藩主には長男の 忠之 が相?するが [26] 、 元? 6年（ 1693年 ）に?心して?狂したとして改易され、身柄は弟 信通 の大和 興留藩 に預けられて2年後に失意のうちに死去している [26] 。

この改易に?しては、忠之が罪人として預かっていた熊?から農業政策の指導を受けて藩政に介入させ、熊?の指導により「蕃山堤」と呼ばれる堤防を築くなど [25] 幕府の心?を著しく害してしまい、また忠之が熊?の扱いをめぐり幕府と?立したため改易に追い?まれたとする?も存在する [26] 。

大河?松平家の時代 [ 編集 ]

藤井松平家が改易された後、 武? 川越 から 大河?松平家 の 松平信輝 が同じ7万石で入封した [26] 。信輝は家光?家綱を支えて「知? 伊豆 」と?された老中 松平信綱 の孫である。信輝は綱吉の側近を務めていた。

?永 6年（ 1709年 ）6月、宗見と?した信輝は ?居 し、長男の 信祝 が家督相?するが、正?2年（ 1712年 ）7月に同じ石高で 三河 吉田 へ移封となった [26] 。

本多家の時代 [ 編集 ]

大河?松平家に代わり、三河 刈谷 より5万石で 本多家 の 本多忠良 が入る [27] 。この本多家は?川家康の時代に武功を?げて幕府創業に貢?した ?川三傑 の 本多忠勝 の家系であり、忠良はその第8代?主に?たる [27] 。もともと本多忠勝宗家は15万石の知行があったが、移封の2年前、 越後 村上 の藩主時代の時に?主の 本多忠孝 がわずか7?で死亡して?嗣が無かったため、本?なら?絶するところを忠勝宗家ということもあり特別の配慮をもって分家の忠孝が跡を?いだが、その代償として10万石を削減されて5万石になっていた [27] 。ただし忠勝宗家という名族のため、江?城?では10万石の格式を許され、忠良自身は第8代?軍 吉宗 の時代に西の丸老中?本丸老中を?任している [27] 。忠良は ?? 元年（ 1751年 ）に病死し、次男の 忠? が第2代藩主となった [27] 。そして??9年（ 1759年 ）7月に 石見 浜田 へ移封となる [27] 。

なお、この本多家の支配は47年間と、入れ替わりの激しい古河藩主家の中では土井家に?く長さであった [27] 。

松井松平家の時代 [ 編集 ]

本多忠勝宗家と入れ替わりで、石見浜田より 松井松平家 の 松平康福 が入封する [28] 。康福は第9代?軍 家重 の下で奏者番を勤め、古河入封の年には寺社奉行を兼任し、翌年には 大坂城代 に任命された [28] 。??12年（ 1762年 ）9月に三河 岡崎 へ移封となり、その3ヵ月後に西の丸老中に任命され、そして再度石見浜田へ?されている [28] 。

このように、古河藩は藩主家の交替が激しく、どれも長?きせず、支配が定着しなかった。

土井家（第2期）の時代 [ 編集 ]

肥前? 唐津 より 土井利里 が入る。このとき 藩校 ? 盈科堂 も古河に移?した。土井家は80年余前ぶりに古河に?ったことになるが、以後7代にわたって、 幕末 まで藩主として定着したため、?代藩主の中でも土井家が代表格となる。古河?史博物館には、古河藩の?代藩主を?える??な展示物が今も保存されている。

古河周?以外にも中世には自治都市として?え、 大坂夏の陣 では ?川家康 の本陣が置かれた ?津? 住吉郡 平野? （現在の 大阪市 平野? ）も藩領とされており（現在の 大阪市立平野小?校 のあった所に陣屋敷が設けられた）、幕府?でも重要視されていたことがうかがえる。

?代藩主 [ 編集 ]

小笠原家 [ 編集 ]

3万石（ 譜代 ）

  1. 小笠原秀政

松平（?田）家 [ 編集 ]

2万石（譜代）　

  1. 松平康長

小笠原家 [ 編集 ]

2万石（譜代）

  1. 小笠原信之
  2. 小笠原政信

?平家 [ 編集 ]

11万石（譜代）

  1. ?平忠昌

永井家 [ 編集 ]

7万2000石（譜代）

  1. 永井直勝
  2. 永井?政

土井家 [ 編集 ]

16万2000石→13万5000石→10万石→7万石（譜代）

  1. 土井利勝
  2. 土井利隆
  3. 土井利重
  4. 土井利久
  5. 土井利益

堀田家 [ 編集 ]

13万石（譜代）

  1. 堀田正俊
  2. 堀田正仲

松平（藤井）家 [ 編集 ]

9万石（譜代）

  1. 松平信之
  2. 松平忠之

松平（大河?）家 [ 編集 ]

7万石（譜代）

  1. 松平信輝
  2. 松平信祝

本多家 [ 編集 ]

5万石（譜代?10万石格)

  1. 本多忠良
  2. 本多忠?

松平（松井）家 [ 編集 ]

5万石（譜代）

  1. 松平康福

土井家 [ 編集 ]

7万石→8万石（譜代）

  1. 土井利里
  2. 土井利見
  3. 土井利厚
  4. 土井利位
  5. 土井利亨
  6. 土井利則
  7. 土井利?

幕末の領地 [ 編集 ]

明治維新 後に、都賀郡3村（? 旗本領 ）が加わった。

脚注 [ 編集 ]

  1. ^ 早川 2011 , p. 10.
  2. ^ a b c 早川 2011 , p. 11.
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 阿部 & 西村 1990 , p. 36.
  4. ^ a b c d e 早川 2011 , p. 12.
  5. ^ a b c 阿部 & 西村 1990 , p. 37.
  6. ^ a b c d e 早川 2011 , p. 13.
  7. ^ a b 早川 2011 , p. 22.
  8. ^ 阿部 & 西村 1990 , p. 199.
  9. ^ a b c d 早川 2011 , p. 23.
  10. ^ a b c 早川 2011 , p. 24.
  11. ^ a b c d 早川 2011 , p. 25.
  12. ^ 坂本 2011 , p. 23.
  13. ^ 坂本 2011 , p. 43.
  14. ^ a b 早川 2011 , p. 26.
  15. ^ a b c 阿部 & 西村 1990 , p. 561.
  16. ^ 早川 2011 , p. 27.
  17. ^ a b 早川 2011 , p. 30.
  18. ^ 早川 2011 , p. 34.
  19. ^ 早川 2011 , p. 65.
  20. ^ 早川 2011 , p. 70.
  21. ^ a b c d e f 早川 2011 , p. 105.
  22. ^ 早川 2011 , p. 104.
  23. ^ a b ?山 2007 , p. 92.
  24. ^ ?山 2007 , p. 93.
  25. ^ a b c d 早川 2011 , p. 106.
  26. ^ a b c d e 早川 2011 , p. 107.
  27. ^ a b c d e f g 早川 2011 , p. 108.
  28. ^ a b c 早川 2011 , p. 109.

?考文? [ 編集 ]

  • 早川和見『古河藩』 現代書館 〈シリ?ズ藩物語〉、2011年2月。 ISBN   978-4-7684-7124-1 。  
  • 阿部猛 ; 西村圭子 編『??人名事典』（コンパクト） 新人物往?社 、1990年9月。 ISBN   4-404-01752-9 。  
  • 坂本俊夫『 宇都宮藩 ? 高?藩 』現代書館〈シリ?ズ藩物語〉、2011年9月。 ISBN   978-4-7684-7128-9 。  
  • ?山昭男 『 山形藩 』現代書館〈シリ?ズ藩物語〉、2007年9月。 ISBN   978-4-7684-7110-4 。  

?連項目 [ 編集 ]

ウィキメディア?コモンズには、 古河藩 に?連するカテゴリがあります。

外部リンク [ 編集 ]

先代
（ 下?? ） 		行政?の?遷
1590年 - 1871年 （古河藩→古河?） 		次代
印??
大政奉還 から ?藩置? までの間に存在した 藩
慶? 3年（ 1867年 ）??10月 - 明治 4年（ 1871年 ）??7月
北海道地方
日本地図
東北地方
?東地方
北陸?甲信地方
中部地方
近畿地方
中?地方
四?地方
九州地方
?連項目
藩?の置かれた地域を基準に分類しているが、他の地方に移?している藩もある。順番は『 三百藩戊辰??事典 』による。
明治期の?更: ★＝新設、●＝?止、○＝移??改?、▲＝任知藩事前に 本藩 に?合。（）?は移??改???合後の藩名。（）のないものは?に編入。
「 https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=古河藩&oldid=93649913 」から取得