?ヶ原
著者	司馬遼太?
?行日	1966年 10月25日
?行元	新潮社
ジャンル	小?
?	日本
言語	日本語
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『 ?ヶ原 』（せきがはら）は、 司馬遼太? による 日本 の ?史小? 。16世紀末の 豊臣政? 末期における ?川家康 と 石田三成 の?立を軸に、天下分け目の決?となった ?ヶ原の?い とその?緯を描いた作品である。

『 週刊サンケイ 』誌上で、 1964年 （昭和39年）7月から 1966年 （昭和41年）8月にかけて連載された。

?要 [ 編集 ]

物語の時系列としては、 ??時代 を題材に同じく司馬が描いた『 ??り物語 』や『 新史太閤記 』から?く作品である。また、?川家康の前半生に焦点をあてた『 覇王の家 』の後のものにも、本作品は相?する。さらに、本作の後の時代については、 大坂の陣 を描いた『 城塞 』が同じく司馬の著作として存在する。

本作品は、豊臣政?下最大の 外?大名 である?川家康とその謀臣? 本多正信 、および、豊臣政?の有力 執政官 である石田三成とその腹心? 島左近 の4人について、人間模?と謀略?を中心に?述されている。さらに、 前田 ? 上杉 ? 毛利 ? 島津 ? 長曾我部 ? ?田 といった各地の有力大名の?情や動向も述べてゆくことで、多角的な視点から?ヶ原の?いへと至る?緯と合?の?相を描いている。

本作品を原作とする映像化作品としては、 1981年 に TBSテレビ でスペシャルドラマが放映された。また、 2017年 には劇場映?が公開された。（ 後述 ）

あらすじ [ 編集 ]

構成 [ 編集 ]

本作品は以下の全107節から構成されている。導入部や著者の回顧などの多少の前後はあるものの、?ね史?とされる事柄を順にまとめられている。また、?要で述べた通り、各地の大名諸侯の人物像に本作品は特に焦点を?てており、そのことがこれらの章節立てにも人名?地名等として表れている。なお、本作品の愛?版や文庫版、全集といった書誌への??形態によっては、これらの節がまとめられ分けられることはあるが、これらの節より上位の仕分け（章など）はない。各節への?字番?等の付番もない。

物語導入～秀吉の死まで [ 編集 ]

主に「高宮の庵」から「秀吉の死」まで。

16世紀の末、?時の日本?である全六十余州を統一し、 天下人 として君臨してきた 太閤 ? 豊臣秀吉 が死の床についていた。後?者（世子）の 秀? はいまだ幼く、諸大名は?たる秀吉の死を機に再び世が?れると見ていた。この動?の中心人物になると諸侯が目したのは、 五大老 筆頭の?川家康であった。?厚な?人として知られた家康であったが、秀吉が病臥したことを境に天下簒奪の野心を露わにし、水面下で策動を始める。これに?し、秀吉の信任篤い 五奉行 の石田三成は、その野望から豊臣家を守るべく立ち回っていた。石田三成は、?世において稀有な理想主義者として描かれており、?介なまでの潔癖な性格から「へいくゎい者」（?柄者）と仇名されるも、豊臣政?の衰勢にあたって?川家康に擦り寄ろうとする諸侯の醜?さを激しく痛罵していた。やがて、豊臣家の護持のみならず、世道人心のためにも義を立て不義を滅するという信念から、三成は家康と?うことを決意するに至った。

豊臣政??の?立 [ 編集 ]

主に「博多の?正」から「?田の別れ」まで。

やがて秀吉が薨ずると、家康はいよいよ野心の牙を?いた。秀吉が健在であった時代において、主に二つの政治勢力が形成されていた。ひとつは、?場で奔走して豊臣家の創建を助けた 武?派 であり。もう一方は、豊臣政?による治政が定まるにつれて政?運?のために重用された 文治派 であり、?政治勢力の間には確執があった。豊臣家の弱?化を狙う家康は、これに目をつけて舞台裏から巧みにその?立を煽り、殊に文治派の中心人物である三成と家康自らが手?けた武?派の大名を??させ、?派の抗?は小規模な??が起こるまでに?展した。武?決起した武?派に命を狙われた三成は、家康の企てを看破し、三成にここで死なれては困る家康に敢えて庇護を求めて、この窮地を?した。難を逃れた三成であったが、五奉行の職を?さざるを得なくなり、中央政界から身を引いた。その後、領?の 近江? 佐和山で逼塞する三成は、秀吉死後の動?を見越して築城した堅城? 佐和山城 に籠もり、臥薪嘗?の一念で家康打倒の機?を待った。

家康の台頭～小山評定 [ 編集 ]

主に「威望」から「運命」まで。

三成が退?してほどなく、家康は 大坂城 西の丸に居座り、豊臣家の家政を?質的に一手に?めた。家康は、 北陸 を領する前田氏を家康暗殺の謀議に加わったと糾?し、世情はすわ?かと?擾した。これは事?無根の言いがかりであったが、前田氏はひたすら平身低頭して家康への恭順を誓い、北陸をめぐる動?は一旦は?まった。次に家康は、 ?津 の上杉氏に?して謀反を企てているとの因?をつけた。恭順を拒む上杉氏に?して、家康が ?津征伐 に向けて、自らの主力軍と諸侯の連合軍を率いて東?へ?り出したところで、三成は豊臣政?よりの?令として全?に檄を飛ばし、家康を討滅するべく?兵した。三成はこの時点の家康の狙いとして、?境勢力に討伐軍を出して野??制のまま 幕府 を開くことにあるとみていた。この予測にのっとって、上杉氏と示し合わせて、家康が東法へ主力軍を出した後に自ら畿?で?兵し、上杉氏と共に家康を??するという一大構想を立てていた。自らの構想に絶?の自信を持って決起した三成であったが、その行動は家康がありありと予測していた通りのものであった。家康の?の狙いは、自らの?津征伐に呼?して兵を?げるであろう三成に逆臣の烙印を押し、三成とその旗の下に?集した反?川の大名をまとめて討ち滅ぼすことであった。三成の決起をうけての 下野? 小山の評定 において、多くの?軍諸?の協力をとりつけることに成功した家康は、反抗勢力を討滅して一息に天下を取るべく、再度西?方面に軍を反?し、三成との?決に臨んだ。

東西勢力の動向??ヶ原への結集 [ 編集 ]

主に「竹伐り」から「松尾山」まで。

このように家康は、豊臣政?の公的軍隊であった?津征伐の兵を巧みに天下簒奪のための私兵に?えることに成功した（いわゆる「東軍」）。家康に近しい?羽の諸大名には上杉氏の抑えを?み、家康は軍勢を?進させて西上を始めた。他方、三成は、毛利?島津?長曾我部といった西?の有力大名を味方に引きこむことに成功し、近畿の?川方?城を潰しながら東進を始めた（いわゆる「西軍」）。こうして事態は、?州から九州まで、日本全土が東西?陣?に分れる古今未曾有の大?へと?展した。東西?陣?が主?場と目したのは東西の交通の要衝である 美濃? であり、三成率いる西軍主力は、家康より先んじて西上していた東軍の先鋒部隊と美濃を舞台に小競り合いを始める。やがて、家康率いる東軍本隊も美濃に到着するが、ここで家康は、三成らに目もくれずに大坂方面を目指して行軍を始める。慌てた三成は、東軍の行く手を塞ごうと西軍主力を 大垣城 から大移動させるが、それこそ家康の思う壺であった。?が長引いての造反者が出ることを危?した家康は、西軍の主力を城外の??におびき出し、一度の??ですべての決着をつけるつもりであったからである。ここで東軍の進軍を阻もうと西軍が立ちはだかったのは、美濃西端に位置する?ヶ原であった。畿?への入り口であるこの?闊の野において、?軍の主力はついに激突することとなった。

?ヶ原の?い [ 編集 ]

主に「霧の中」から「烏頭坂」まで。

こうして、東軍七万五千、西軍十万もの大軍が一堂に?し、決?の火蓋が切られた。西軍は?で勝り、迅速な布陣が功を奏して地の利も得たものの、諸?の足?みが?わず?況は芳しく進まなかった。三成の目論見からは外れ、?が進んでも多くの西軍諸侯の部隊は自陣を動かなかった。家康は事前に西軍諸?に周到な調略工作を重ねて、多くの?の??を取りつけており、?局が佳境に入った後も西軍には自陣から踏み出さない部隊を多く出した。全軍の柱石として三成が最も恃んでいた毛利氏も動かず、西軍は?に?勢の三分の二が?況を傍?したまま微動だにしないといった異常な軍容となった。それでも?る西軍部隊は死に物狂いで奮?し、寡勢ながらも善?して次第に東軍を押し返していった。この西軍の思わぬ健?に?して、家康に??を約していた西軍諸?にも動?が?まった。三成は勝利を確信したが、家康に?喝された西軍の小早川隊が突如として東軍に?返り、友軍に襲いかかった。この小早川隊の造反を引き金として、?返りを約束していた他の西軍諸?も次?と東軍に加わり、西軍はたちまちのうちに潰?させられた。西軍は?崩れとなり、東西?陣?による決?の勝敗はここに決したが、三成は再起を?って?場から離?した。

?後?理?三成の最期 [ 編集 ]

主に「藤川台」から「下河原」まで。

?身で美濃を?出した三成は、命からがら近江の?領まで?り着き、領民の庇護を受けた。疲弊しきった身?を休めながら、三成は自らの行動を回顧した。――家康の野望から豊臣家を護るため、義によって天下に大?を起こした。だが、その志は利を餌に巧みに諸侯の欲心をつかんだ家康によって無?に打ち?かれ、あろうことか三成は豊臣政?を簒奪しようとした?臣の汚名まで着せられた。利害の前には、義という理想は空論であった。しかしここに、かつての三成の善政を謝し、死罪も恐れず三成を匿おうとする領民もいる。――　やがて東軍の?索隊に三成の所在は露見した。ここでもし三成が遁走すれば、三成を匿ったこの領民たちは罰せられる。この領民の命懸けの義を裏切るような?似をすれば、三成は不義の輩と評され、この大?も不義の?と世に解?されかねない。こうして、この領民の義に?えることで、己の義?を示すことを決?した三成は、自らの所在を東軍に知らせ、?索隊に捕縛された。

捕縛された三成は、家康との?面を果たすも、?者は言葉を交わさなかった。ほどなく三成は大坂に移送されて、市中を引き回された。三成は引き回しの最中にあっても威儀を保とうとし、?とした姿を崩さず貫き、その後に京の 六?河原 で斬首され生涯を閉じた。こうして、豊臣政?が?質的に崩?し、天下は?川氏のものとなった。しかし、太閤の死去後に家康の天下となることが大勢であっても、太閤の恩に報いるため正義の?を貫きとおしたという点で三成は「成功」したと、終章において ?田如水 は 初芽 に論評した。

主な登場人物 [ 編集 ]

東軍 [ 編集 ]

?川家 [ 編集 ]

?川家康 　演 - 森繁久彌 ( TBSドラマ 版 ^[1] )、 役所?司 ( 東?映? 版 ^[2] )

?八州を領する大大名で、五大老の筆頭。?厚で律儀な?人として知られる一方で、秀吉の死を契機に天下取りへの野心をみせる。豊臣家中を?るがす武?派と文治派の?立に目をつけ、加藤?正や福島正則など武?派の大名を?柔し、文治派の中心人物である三成との?立を煽って豊臣家を鮮やかに二分させ、反抗勢力を一息に葬るべく?ヶ原の?いを起こした。千軍万馬?場を?け、?謀術?渦?く?世をくぐり?けてきた政治力は?代?一のものであり、その比類なき力を振るって豊臣家からの天下簒奪を目論む。

?ヶ原では開?前から西軍諸?に入念な調略工作を行い、周到に周到な準備を重ねて東軍の勝ちが確定的になる段階にまで政情を誘導し、ほとんど事務?理を行う感?で?場に足を踏み入れ勝利を手にした。「老獪」という言葉を全身で?現したような百??磨の名?。

本多正信 　演 - 三國連太? (TBSドラマ版)、 久保酎吉 (東?映?版)

?川家の譜代大名。元は 鷹匠 であったが家康にその謀才を高く評?されて?擢され、無二の謀臣として寵用された。家康という稀代の才物を役者に天下取りの筋書きを考えることに無上の喜びを感じ、巧緻な謀略の??を家康と共に練り上げ、三成を追い詰めてゆく。三成の腹心で自身と同?の立場にある島左近に?抗意識を持ち、暗殺を試みたこともある。

?ヶ原では世子である 秀忠 の補佐役として同道し、家康とは別行動をとって西上した。凡庸な秀忠の器量を危?した家康の配慮であったが、しかし途上において 信濃? の小大名??田昌幸の挑?に秀忠がのせられて足止めを食い、いきり立った秀忠を?めるものの?止することができず、結局?ヶ原の本?に?けつけることができなかった。

井伊直政 　演 - 井上孝雄 (TBSドラマ版)、 北村有起哉 (東?映?版)

?川家の譜代大名。家康にとって本田正信が政治面の謀臣であるのに?して、井伊直正は軍事面での諸事工作を受け持った。調略のみでなく、?ヶ原の本?では最前線における?川氏の直臣として先陣を切った。

豊臣七?（武?派）ら [ 編集 ]

加藤?正 　演 - 藤岡弘、 (TBSドラマ版)、 松角洋平 (東?映?版)

豊臣家の譜代大名。少年の頃から秀吉に仕え、?多の?場を走り回って主人の天下取りを助けた。身骨を削って天下を平定した誇りがあるだけに、秀吉の天下が軌道に?って以降重用された吏僚達の??に不?を抱き、殊に才知を鼻にかけて武骨な?兵を見下す三成が?に食わず、ことあるごとに衝突した。 朝鮮ノ役 で活躍して 大明 にまで知られる軍略の才があり、領主としても優れた行政能力を持つが、生?の?性の激しさから政局を遠望する能力に欠け、三成に?する憎?を家康に利用されその膝下に引き?まれる。

?ヶ原では家康の命で領?である 肥後? に?り、?田如水らと連携して九州の西軍大名を抑えた。

福島正則 　演 - 丹波哲? (TBSドラマ版)、 音尾琢? (東?映?版)

豊臣家の譜代大名。加藤?正と同?に少年時代から?場を奔走して秀吉の立身を支え、その剽悍さで天下に?く武名を轟かせた。?場を疾?すれば無類の猛?ではあるもののしかし思慮は?く、?純勁烈な猪武者の典型といえる性格。激情家であるだけに豊臣家への想いは忠烈であるが、三成が幼い秀?を騙して天下の??を握ろうとしていると家康に吹きこまれたことにより、東軍に力を貸すこととなる。

家康は豊臣家の譜代筆頭であるこの荒大名を手?けることで諸侯の心を掌握しようと考え、??に心を?いてその?心を得ることに努めた。小山評定では諸?が?措に迷う中で率先して家康の支持を表明し、評定の行方を決定づけた。前哨?では先鋒隊として家康の本隊に先んじて西上して活躍し、本?でも猛?の名に恥じぬ奮?をした。第一等の軍功を上げて東軍の勝利に貢?するものの、秀?の行く末を願ったその行いは、?らずも家康の天下を固めて豊家の?落を招くこととなった。

その他の諸大名??係者 [ 編集 ]

藤堂高虎

伊予? に領地を持つ大名。元は秀吉の弟の 秀長 に仕える身であったが、優れた武略を秀吉に買われて大名に取り立てられた。しかし、半生の間に六度も主君を?えた男で、秀吉によって引き立てられた身でありながら早?に豊臣家の行く末を見限り家康に接近した。露骨な媚態を見せて太鼓持ちのようにへり下り、さながら家康の走狗となって諜報活動と調略工作に?事した。

これらの功績により?ヶ原の後には 伊勢? に大領を?えられ、その家系は外?大名ながらも?川政?下で別格の扱いを受けて存?することとなった。

山?一豊 　演 - 千秋? (TBSドラマ版)

遠江? 掛川の大名。元は織田家の平侍で、とりたてて才?があったわけではないが地道に??きをして立身を重ね、秀吉の政?下で小身ながらも大名となる。秀吉はその?直で篤?な?きぶりを評?し、 東海道 筋に信?の置ける大名を配置する?略の一環として一豊に 掛川城 を?え、?東の家康への?抗勢力として?擢した。しかし秀吉の死後、豊臣家の前途を見限って家康に??して家運を開くことを考えるようになる。

小山評定では、懇意の大名? 堀尾忠氏 が一豊に漏らした妙策を勝手に?借し、家康に忠誠を誓う?として領地と城を明け渡すことを先に申し出た。一豊のこの言葉に、海道筋の大名が我も我もと相?りすることとなった。一豊の?言に狂喜した家康は、?ヶ原本?で軍功が全く無かったにもかかわらず、?後一豊に 土佐 一?を?えて一躍?持大名に取り立てた。

西軍 [ 編集 ]

豊臣政?行政官（文治派）ら [ 編集 ]

石田三成 　演 - 加藤剛 (TBSドラマ版)、 岡田准一 (東?映?版)

秀吉の寵臣で五奉行の一人。近江?坂田郡の地侍の家の出で、寺の小僧をしていた少年期に秀吉に利?さを?に入られて小姓に取り立てられ、長じて家臣となった。?理に長けた極めて優秀な能吏で、卓?した吏才を?揮して秀吉に重用された。豊臣家に?する忠誠心は非常に?く、秀吉の死後に野心を露わにした家康を?劾し、反家康勢力を取りまとめて?勢十万にも及ぶ大軍勢を組織し、未曾有の大?を挑んだ。

道理と信義を何よりも尊び、背腹離叛が日常の?世において珍奇なほどの理想主義者。天下簒奪を狙う家康を「老奸」と呼んで目の仇とし、保身しか考えず家康に媚びる諸大名を憎?する。しかし、明敏な頭?を持ちながらその?想は常に?念論?倫理を基準とした批評の範疇に留まり、客?的な現?認識ができない。自らの理想を?善的に押し通すことが煙たがられることを理解できず、常?「へいくゎい者」（?柄者）と陰口を叩かれている。また、訴訟などのもめ事も生?の?察官的性格から法理論を絶?視し、人の心の機微をまるで斟酌せずごく事務的に??して、たびたび反?を受けた。さらに、己の才を高く自負するために人を見下す癖もあり、怜悧で利かん?の小僧といった風貌も相まってことあるごとに無用の反感を買い、腹心の島左近には人から嫌われる要素がこれほど?っている男も珍しいと苦笑混じりに評された。

?ヶ原では西軍十万の?質的な指揮者として東軍との?決に臨んだ。しかし、小身の大名であるために直接指揮できる兵がわずかしかなく、また、人望もないために諸?との連携も上手くいかず、軍の統御に難?した。くわえて、防諜?調略といった感?に欠け、家康の執拗なまでの攪?工作を防ぐことができず、無?の??者を出して西軍は?部から瓦解することとなった。?ヶ原本?での敗北後は、再起を?って?場から落ち延びるも捕縛され、六?河原で斬首された。

島左近 　演 - 三船敏? (TBSドラマ版)、 平岳大 (東?映?版)

三成の腹心。かつては 大和? の 筒井氏 に侍大?として仕え、政略と合?の天才として名を轟かせた。その才を高く買った三成は、筒井家を?して近江に?棲した左近を幾度も訪ねて口?き、ついには自らの知行の半分近くを割いて家老に召し抱えた。その政軍ともに傑出した能力からすでに天下の名士として高名であり、居城の佐和山城と同じく小身の三成には分不相?として、「三成に過ぎたるものが二つあり 島の左近と佐和山の城」などと詠われた。

かつて 信玄 在世中の 武田家 に客分として身を置き、家康が信玄に手痛い敗北を被った 三方ヶ原の?い にも??し、一騎?けで潰走した家康を追い回したこともあって、家康とは多少の因?がある。陰?な策謀を得意とする家康の性格を好まぬ一方で三成の少年じみた稚?を危ぶみながらも愛し、精神論に傾きがちな三成を?術家としての現?的?点から補佐した。時に諭し時に叱責し師のように自身を支えてくれる左近を三成も恃みとし、さながら?の合う叔父のように接した。

?ヶ原では鬼神の如き勇猛さで?場を?しと?け回り、東軍?兵を大いに慄かせた。しかし小早川隊の裏切りによって敗?が決定的になるともはやこれまでと?悟を固め、僅かな家臣とともに家康の本陣に決死の突?を試み、?死した。

大谷吉? 　演 - 高橋幸治 (TBSドラマ版)、 大場泰正 (東?映?版)

越前? 敦賀 を領する大名。元は秀吉の小姓で、秀吉に利?さを愛されて目をかけられ、長じて後に大名に?擢された。三成とは小姓時代からの親友同士で、 癩病 を病んだ後も?にせず接してくれる三成に?い友情を感じ、刎頸の交わりともいえる友誼を結んだ。三成の?兵については?初は無謀と止めたものの、決意が?るがぬと知るに及んでこれを受け入れ、三成と生死を共にするべく?陣に立つ。

?ヶ原では癩病が進行し、皮膚が崩れて甲?も着けらぬ?態で?目も完全に失明していたが、板輿に?って?場を回り指揮をとった。かねて秀吉に「百万の軍を任せてみたい」と見?まれた通りその采配は見事なもので、西軍の多くの兵が?況を傍?して動かぬ中で勇猛果敢に?い、東軍を?弄した。ところが?が佳境に入ったところで小早川秀秋の裏切りに遭い、東軍との?いで隊形が伸びきっているところを衝かれ、大打?を受ける。さらには呼?して?返った叛?達の部隊にも包?され、しばし絶望的な抵抗を?けたものの、やがて力?きて自刃した。

毛利家 [ 編集 ]

安?寺?瓊 　演 - 神山繁 (TBSドラマ版)、 春海四方 (東?映?版)

伊予?に領地を持つ大名。元は毛利氏の外交僧であったが 織田信長 の在世中から秀吉の天下の到?を予見し、毛利氏の外交を秀吉の利に合うよう誘導し、天下取りの一助を?った。豊臣政?が成立して後は、その手腕を高く評?した秀吉によって外交?謀となり、僧のまま大名に取りてられた。秀吉の死後は家康の台頭を見越していたが、自身が築いたと自負する豊臣政?に愛着を持つことから三成の?兵計?に構想段階から加わり、外交顧問として影響力を持つ毛利氏の西軍?加を取り決め、?主の 輝元 を西軍?大?の地位に就けた。

?ヶ原には僧の身ながら自領の軍隊を率いて?加し、家康の本陣のすぐ後背の 南宮山 に布陣する。ところが山頂に布陣した毛利軍部隊を率いる吉川?家の??の疑惑が持ち上がり、山頂の毛利隊に?みをきかされるような格好で動きを封じられ、結局一?もできないまま敗?を迎えた。西軍崩?とともに?場を離?して逃亡するもののほどなく捕縛され、三成と同?に六?河原で斬首された。

吉川?家 　演 - 勝部演之 (TBSドラマ版)

毛利氏の重臣。政略??略ともに優れた識見の持ち主で、毛利家の軍事を統括する。早くから家康の勝利を予測して東軍加?を主張するも、外交を統括する安?寺?瓊に退けられる。?に西軍が勝とうとも豊臣家にすでに政???能力はなく、ふたたび?世に?るであろう世界を凡庸な器量の輝元はとても?り越えられないと考え、家康に追?することが毛利家存?の道と判?し、??で密使を送って東軍に??を約束する。

?ヶ原には輝元の養嗣子である 秀元 の補佐役として毛利隊を率いて??するものの、家康の本陣後背の南宮山に陣を張りながら一切軍を動かさず、?況を傍?することに終始した。??を知らずに軍を動かそうとする秀元を押し留め、三成の再三の督促にも「弁?を使う」などといった?理屈を弄して動こうとせず、結局弁?を?げるうちに?は終わった。毛利隊のこの行動は、?後「 宰相殿の空弁? 」（宰相＝秀元）などと揶揄された。

その他の諸大名??係者 [ 編集 ]

小早川秀秋 　演 - ??富之 (TBSドラマ版)、 東出昌大 (東?映?版)

豊臣家の連枝で、 筑前 ? 筑後 に大領を持つ大名。北政所の甥で?子に?まれぬ秀吉の養子となり、一時は後?者とも目された。しかしその器量は凡人以下の愚人であり、無思慮で柔弱な馬鹿殿として天下で知らぬ者はない。常?愚鈍な振る舞いばかりして秀吉の不興を買っていたが、?大?として出向いた朝鮮ノ役で失態を繰り返して後はいよいよ厄介者扱いされるようになった。家康は秀吉に疎んじられた秀秋に近づいて慰撫し、??な厚情を見せて巧みにその心を捉えた。

?ヶ原には事前に家康に?返りを約束して西軍の一?として出陣する。しかし秀?の成人まで天下を任せるという三成の提示してきた巨利に心がぐらつき、?が過境に入った後も?措を決めかね日和見していたが、しびれを切らした家康に?砲を?ちかけられて?喝されるや途端に震えあがり、慌てて東軍に加勢した。この小早川隊の行動がきっかけとなって他の??諸?も次?と?返り、西軍は?崩れとなって?の?趨は確定した。

直江兼? 　演 - 細川俊之 (TBSドラマ版)、 松山ケンイチ (東?映?版)

上杉氏の家老。傑出した軍略の才を持ち、?主である 景勝 を補佐する。先君? 上杉謙信 に少年の頃から仕え、主君というよりも弟子として師事し、その軍法のみならず 義? を尊ぶ性格をも受け?いだ。三成とは上杉家が秀吉に恭順した際に知り?い、共に義を重んじる性格であることから意?投合し、莫逆の契りを交わした。

跡?ぎの秀?が幼君であることにつけ?んで天下を奪おうとする家康の振る舞いに義憤を感じ、?津征伐に?り出した家康を三成とともに??するという一大構想を立て、?ヶ原の?いの?端を作った。家康を怒らせるために叩きつけた?劾?（ 直江? ）は、徹頭徹尾その非をなじる痛烈な?罵に貫かれたもので、「このような無?な手紙は見たことも聞いたこともない」と家康を?れさせた。

島津義弘 　演 - 大友柳太朗 (TBSドラマ版)、 ?赤兒 (東?映?版)

薩摩? の大名。天下第一の名を恣にする薩摩兵を統率する名?であり、朝鮮ノ役ではその武勇は海を超え、明軍?朝鮮軍までをも恐懼させた。現在では頭を丸め「惟新入道」と?しているが、?としての威望は?らいでいない。

?ヶ原では?初は東軍に?しようとするものの?川方との意思疎通が上手くいかず、甥の 豊久 と共になりゆきで西軍に味方することとなる。かつて 九州征伐 で秀吉に恭順した後に理財の指導を受けたことから元?三成とは懇意であったが、前哨?での自身を重く扱わぬ三成の態度に立腹し、本?では西軍のために?こうとせずかといって東軍にも味方せず、?場で凝然と中立を保ち?けた。が、西軍が?落して三方ことごとく敵の人馬で?ちた後に俄に軍事行動を開始し、家康の本陣をかすめて退却するという驚天動地の退却?を試み、士卒の大部分を失いながらも本?に?り着いた。この島津勢の決死の退却?は家康の心?を寒からしめ、その後の巧みな謝罪外交も相まって、敗?大名でありながら?後?理において領地を一石も削ることも許さなかった。

宇喜多秀家 　演 - 三浦友和 (TBSドラマ版)、 生島翔 (東?映?版)

備前? を中心に大領を持つ大名。秀吉の 猶子 であり、豊臣家に?する忠誠心は西軍諸?の誰よりも?い。が、少年期より秀吉に猫可愛がりに育てられたため苦?知らずの公達といった面があり、 小田原ノ陣 や朝鮮ノ役で武功を立るなどそこそこの軍才はあるものの、甚だ政治感?に欠けており自家の?動を上手く捌く器量すらなかった。

?ヶ原には西軍最大の部隊を率いて出陣し、多くの部隊が日和見して動かない中、大谷吉?と同?に死に物狂いで奮?した。やがて小早川秀秋の?返りによって西軍が?崩れになると、秀秋の振る舞いに憤激して刺し違えて死ぬとまで息?いたが、家老の 明石全登 に諭されて?場から落ち延びた。

?田昌幸 　演 - 玉川伊佐男 (TBSドラマ版)

信濃?の小大名。小豪族が群立し周?を??に?まれた?しい信濃の政情の中で、巧緻な謀略の??を?使して生き延び?けてきた老?。殊に?をさせれば神がかり的なまでの名人であり、?術家としての名?は天下の津?浦?にまで及んでいる。高い器量を持ちながら小大名の身分に甘んじるしかなかった自身の境遇に?い不?を抱いており、信濃? 甲斐 の二ヶ?を恩賞として約束されたことから、西軍に味方する。

?ヶ原に?する軍事面では、息子の 幸村 とともに居城の 上田城 に籠城し、 中山道 を進軍してきた?川家の主力軍（?川秀忠の部隊）を挑?して足止めした。わずか二千の兵で三万八千もの大軍を十日間も?弄し?け、ついに秀忠本軍の?ヶ原本?への?加を阻むことに成功した。

その他の人物 [ 編集 ]

豊臣家 [ 編集 ]

豊臣秀吉 　演 - 宇野重吉 (TBSドラマ版)、 ?藤賢一 (東?映?版)

???世に終止符を打ち、天下統一を成し遂げた英傑。尾張の農民から身を起こし、比類なき知略をもって天下人にまで上り詰めるが、晩年には己の?力に慢心して無謀な外征を試みたり贅を?くした建築道?に耽るなど、諸大名や民を大いに疲弊させて怨嗟を買った。

東海の大大名であった家康を 小牧?長久手の?い の後に恭順させて臣下に加えたものの、その?きん出た力量を恐れ、?在的脅威として常に警戒し?けた。老衰により床に伏せるようになって後は、家康が自身の死後に息子の秀?を害して天下を奪うことを案じ、せめて秀?の成人まで生き長らえたいと願うものの?わず、幼い愛息の行く末を?にかけながら息を引き取る。

北政所 　演 - 杉村春子 (TBSドラマ版)、 キムラ?子 (東?映?版)

秀吉の正室。その資性の?明さで少?の頃から秀吉を支え、賢婦人として豊臣家の創建を大いに助けた。?さくで闊達な性格から多くの家臣に慕われたものの、加藤?正?福島正則といった武勇の徒を好み自身の?里である尾張出身者を??にする癖があり、また豊臣の天下が軌道に?るにつれて吏僚達が幅を利かせる?を心良く思わず、その下には政?中?から疎外された武?者の家臣が集まるようになり自然と閥が形成された。一方で、秀吉の側室の 淀殿 の下には三成に代表される吏僚達が閥を形成するようになり、二つの閨閥の?立は武?派と文治派の諍いに?展し、豊臣家の屋台骨を?るがすこととなる。

家康は秀吉の死の直後から北政所に近づき、寡婦を慰めるという面?で??な厚情を示してその信?を得ることに努め、彼女を慕う武?派の大名達を手?けることに成功した。

淀殿 　演 - 三田佳子 (TBSドラマ版)、 和田菜? (東?映?版)

秀吉の側室であり、秀吉死後の（名目上の）天下の主である 豊臣秀? の母。武?派? 尾張 出身者を中心とした東軍が北政所を慕うのとは?照的に、豊臣政?中?の文治派? 近江 出身者（主に西軍に加?）は淀殿を精神的支柱として推戴している。

その他の諸大名??係者 [ 編集 ]

前田利家 　演 - 辰巳柳太? (TBSドラマ版)、 西岡?馬 (東?映?版)

家康に次ぐ五大老の重?で、北陸を領する大大名。秀吉とは織田家の?校であった頃からの親友同士であり、秀吉は篤?で情義に篤いこの友人を大身させ、?在的な脅威として恐れる家康の牽制役として常に遇し、秀?の後見を?んで息を引き取った。三成も最も恃みにしていた人物であったが、しかし老衰が甚だしく秀吉の死の翌年に後を追うようにして世を去る。

忌の際に豊臣家に殉ずることを遺言するが、夫人の 芳春院 はもはや天下の??が家康に渡ることを止めることはできないと判?し、家康に恭順を誓うよう世子の 利長 を?き伏せ、自身は自ら人質となって家康のもとに赴き、前田家の存?を?った。

初芽 　演 - 松坂慶子 (TBSドラマ版)、 有村架純 (東?映?版)

三成の愛妾。元?は藤堂高虎の家臣の娘で淀殿の侍女を勤めていたが、三成と淀殿との仲を割くよう謀った高虎の策により三成の下へ遣わされた。しかし側近く仕えるうちに次第に三成を知り、誰もが保身しか考えぬ利害の世においてあくまで誠心をもって立とうとするその人間性に惹かれ、深く愛するようになる。三成が五奉行を?した後は共に近江に?ることを薦められるが、 正妻 の下知を受けることが物憂く、三成の計らいで京に住んだ。?ヶ原の前哨?が始まると三成の身を案ずるあまりに京を立ち、西軍の前線?点である美濃 大垣城 を?けこむように訪ったりもした。

?ヶ原の終結後は尼となり、祇園下河原に一庵を結び三成の?を弔って過ごした。

?田如水

豊前? 中津の大名。かつては秀吉の軍師として活躍し、その天才的な軍才によって秀吉の天下取りの事業の一翼を?った。しかし、豊臣政?の創業を助けるという大功がありながら秀吉に「大領を?えれば天下を取ってしまう男」と警戒され、九州に少領を?えられて?居同然の日?を過ごしていた。

?ヶ原の?端が切られたことを機に自ら天下取りに挑?することを決意し、表向きは東軍に?しながらも、持ち前の超人的な軍才を存分に振るい、瞬く間に九州の西軍大名の領地の大半を平定した（ 石垣原の?い ）。ところが、長期化すると見ていた??が?ヶ原の本?の一日で決してしまい、如水の一世一代の挑?は?く崩れた。皮肉にも、息子の 長政 がそうした父の意中に?づかずに、家康の手足となって調略工作に奔走し、西軍の?部を攪?させて家康に天下をもたらすこととなった。

物語の最後では、三成を慰?する初芽の庵を訪ね、諸侯の大半が家康に媚を?る中で毅然と豊臣家を守ろうとした三成の?を?え、世がみな道義を忘れようとする時代に人が人として生きる規範を支えたとその?を弔った。

映像作品 [ 編集 ]

それぞれの作品の詳細は各項目を?照。

テレビドラマ

• 『 ?ヶ原 (テレビドラマ) 』 ( TBSテレビ ?1981年?製作?指揮： 大山勝美 、出演： 加藤剛 (石田三成)、 森繁久彌 (?川家康)) ^[3]

映?

• 『 ?ヶ原 (映?) 』 ( 東? ?2017年?監督： 原田眞人 、主演： 岡田准一 (石田三成)) ^[4]

書誌情報 [ 編集 ]

• 新潮社 （上中下）、1966年、新?版1981年
• 新潮文庫 （上中下）、1974年6月、改版1990-91年。解? 高坂正堯
  • 新?版（上中下）、2003年9月。上 ISBN 4101152128 、中 ISBN 4101152136 、下 ISBN 4101152144
• 新潮社（愛?版 全1?）、1992年11月。 ISBN 410309737X
• 文藝春秋 『司馬遼太?全集14　?ヶ原 一』、『15　?ヶ原 二　豊臣家の人?』、1973年1月。 ISBN 4165101400 ／ ISBN 4165101508

?連作品 [ 編集 ]

• 『 城塞 』

  本作の?編に?たる 大坂の陣 を題材にした司馬の長編小?。詳細は該?項目を?照。

出典 [ 編集 ]