ユネスコ
が登?する
世界遺産
は、その特質に?じて「文化遺産」「
自然遺産
」「
複合遺産
」に分類されている。この項目では、そのうち「
文化遺産
」（ぶんかいさん）について扱う。
2021年の
第44回世界遺産委員?
?大?合終了時点では、文化遺産は897件登?されている
[1]
。
分類
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]
世界遺産?約
では、文化遺産は次の3つのいずれかに分類されている。
記念物
[
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]
記念物 (monument)
[注? 1]
は世界遺産?約第1?では「建築物、記念的意義を有する
彫刻
及び
??
、
考古?
的な性質の物件及び構造物、
金石文
、
洞穴住居
?びにこれらの物件の組合せであって?史上、芸術上又は?術上?著な普遍的?値を有するもの」
[2]
と定義されている。具?的には、
ケルン大聖堂
（
ドイツ
）のように??の建造物が登?される物件は、これに分類されるのが普通である。
建造物群
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]
建造物群 (group of buildings) は、世界遺産?約第1?では「?立し又は連?した建造物の群であって、その建築?式、均質性又は
景?
?の位置のために、?史上、芸術上又は?術上?著な普遍的?値を有するもの」
[2]
と定義されている。具?的には、
ポルト?史地?
（
ポルトガル
）のように町?みなどが登?される場合には、これが適用される。また、
ベルギ?とフランスの鐘?群
のようにまとまった景?を形成していなくても、「建造物群」としてカテゴライズされるものがある。
遺跡
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]
遺跡 (site) は世界遺産?約第1?では「人工の所産（自然と結合したものを含む。）及び考古?的遺跡を含む?域であって、?史上、芸術上、民俗?上又は人類?上?著な普遍的?値を有するもの」
[2]
と定義されている。このカテゴリ?には
クンタ?キンテ島と?連遺跡群
（
ガンビア
）や
キルワ?キシワニとソンゴ?ムナラの遺跡群
（タンザニア）などの
考古遺跡
だけでなく、
フィリピン?コルディリェ?ラの棚田群
のように現存する農業文化の?承地域なども含まれる。つまり、考古遺跡よりも指し示す範?が?いカテゴリ?であり、自然遺産の登?地にもsiteが使われることもあって、「遺跡」という?語を避け、「
場所
」と?している?門家もいる
[3]
。
1992年に「世界遺産?約履行のための作業指針」に「
文化的景?
」の?念が盛り?まれたが、これは上記3分類の「遺跡」に規定された自然と結合した人工の所産に含まれる
[4]
[注? 2]
。
登?基準
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]
文化遺産として登?されるためには、登?基準に照らして「?著な普遍的?値」を有することを
世界遺産委員?
で認められることが必要となる。委員?での審議に先立ち、
ICOMOS
が調査を行い、登?にふさわしいかどうかの?告を行う
[5]
。
文化遺産としての登?基準は以下のとおりである。
- (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
- (2) ある期間を通じてまたはある文化?において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計?、景?デザインの?展に?し、人類の?値の重要な交流を示すもの。
- (3) 現存するまたは消滅した文化的?統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な??。
- (4) 人類の?史上重要な時代を例?する建築?式、建築物群、技術の集積または景?の優れた例。
- (5) ある文化（または複?の文化）を代表する?統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な?化の中で存?が危ぶまれている人と環境の?わりあいの際立った例。
- (6) ?著で普遍的な意義を有する出?事、現存する?統、思想、信仰または芸術的、文?的作品と直接にまたは明白に?連するもの（この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員?は考えている）。
これらの基準はひとつだけの基準が適用されることよりも、複?の基準が適用されることが多い。以下、基準ごとにその基準で登?された物件の例示を行う。
基準（1）
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]
基準（1）のみが適用されて登?された物件には、
タ?ジ?マハル
（
インド
）、
シドニ??オペラハウス
（
オ?ストラリア
）、
プレアヴィヒア寺院
（
カンボジア
）がある。この基準は、「
アントニ?ガウディの作品群
」や「
建築家ヴィクトル?オルタの主な都市邸宅群 (ブリュッセル)
」のような創造的才能を?揮した個人に?する物件にしばしば適用されるのはもちろんだが、
ティヤの石碑群
（
エチオピア
）のように制作者も制作年代も定かではない物件であっても、適用されることがある。
基準（2）
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]
- (2) ある期間を通じてまたはある文化?において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計?、景?デザインの?展に?し、人類の?値の重要な交流を示すもの。
基準（2）のみが適用された物件には、
コロ?メンスコエの主昇天??
（
ロシア
）、
シュパイア?大聖堂
（
ドイツ
）、
ホレズ修道院
（
ル?マニア
）、
ゲガルド修道院とアザト川上流域
（
アルメニア
）、
スウェルの?山都市
（
チリ
）、
王立展示館とカ?ルトン庭園
（
オ?ストラリア
）などがある。交易上の要衝など、文化交流に寄?した文化遺産にも適用される基準である
[6]
。そうした例としては、
シルクロ?ド:長安-天山回廊の交易路網
（
中?
、
カザフスタン
、
キルギス
）などがある。
基準（3）
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]
- (3) 現存するまたは消滅した文化的?統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な??。
基準（3）のみが適用された物件には、
ブリッゲン
（
ノルウェ?
）、
アルタの岩?
（ノルウェ?）、
ミュスタイア
の
ザンクト?ヨハン修道院
（
スイス
）、
ベルン?市街
（スイス）、
ブトリント
（アルメニア）、
ヘラクレスの塔
（スペイン）、
ベニ?ハンマ?ドの城塞
（
アルジェリア
）、
メサ?ヴェルデ?立公園
（
アメリカ合衆?
）などがある。この基準は考古遺跡や人類化石遺跡などにも適用される
[6]
。考古遺跡で適用されている例としては
ナスカとフマナ平原の地上?
（
ペル?
）、
モヘンジョダロ
（
パキスタン
）、
メンフィスとその墓地遺跡-ギ?ザからダハシュ?ルまでのピラミッド地?
（
エジプト
）など、人類化石遺跡で適用されている例としては
南アフリカの人類化石遺跡群
（
南アフリカ共和?
）、
人類の進化を示すカルメル山の遺跡群:ナハル?メアロット（ワディ?エル＝ムガ?ラ）の洞窟群
（
イスラエル
）などがある。
基準（4）
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]
- (4) 人類の?史上重要な時代を例?する建築?式、建築物群、技術の集積または景?の優れた例。
基準（4）のみが適用された物件には、
ル?ゴのロ?マ城壁
（
スペイン
）、
レヴォチャ?史地?、スピシュスキ?城及びその?連する文化財
（
スロバキア
）、
フォントネ?のシト??修道院
（
フランス
）、
ラ?ショ?＝ド＝フォンとル?ロックル
（
スイス
）、
クロンボ?城
（
デンマ?ク
）、
ペタヤヴェシの古い??
（
フィンランド
）、
バハラ城塞
（
オマ?ン
）、
アブ?メナ
（
エジプト
）、
ビニャ?レス?谷
（
キュ?バ
）、
グアラニ?のイエズス??道所群
（
ブラジル
?
アルゼンチン
）などがある。
基準（5）
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]
- (5) ある文化（または複?の文化）を代表する?統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な?化の中で存?が危ぶまれている人と環境の?わりあいの際立った例。
基準（5）のみが適用された物件には、
クルシュ?砂州
（
ロシア
/
リトアニア
）、
マドリウ＝ペラフィタ＝クラロ?谷
（
アンドラ
）、
ホッロ?ケ?の古い村落とその周?
（
ハンガリ?
）、
ヴェ?ガ群島
（
ノルウェ?
）、
アシャンティの?統的建築物群
（
ガ?ナ
）、
オマ?ンの灌漑システム?アフラジ
（
オマ?ン
）などがある。
文化的景?
はしばしばこの基準が適用される
[7]
。
基準（6）
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]
- (6) ?著で普遍的な意義を有する出?事、現存する?統、思想、信仰または芸術的、文?的作品と直接にまたは明白に?連するもの（この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員?は考えている）。
基準 (6) のみが適用されて登?されるのは、例外的なケ?スである。
原爆ド?ム
（日本）、
ゴレ島
（
セネガル
）、
アウシュヴィッツ?制?容所
（
ポ?ランド
）など、いわゆる
負の世界遺産
だと考えられる遺産は、基準(6)のみの適用が見られる
[7]
。このほか、
リラ修道院
（ブルガリア）、
?立記念館
（アメリカ合衆?）、
ランス?オ?メド??定史跡
（カナダ）、
ヘッド-スマッシュト-イン?バッファロ??ジャンプ
（カナダ）なども、(6) のみが適用されている。
登?に?たっては複?の基準が適用されることが多く、なかには4項目、5項目が適用されるケ?スもあるが、6項目全てが適用された物件は
莫高窟
（
中?
）、
泰山
（中?）
[注? 3]
、
ヴェネツィアとその潟
（
イタリア
）の3件のみである（2015年の
第39回世界遺産委員?
終了時点）。
グロ?バル?ストラテジ?
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]
「世界遺産リストの代表性、均衡性、信用性のためのグロ?バル?ストラテジ?」（
1994年
）では、文化遺産の偏りを是正するため、
文化的景?
、
産業遺産
、
20世紀
以降の現代建築などを登?していくことの必要性が確認された。
文化的景?
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]
文化的景?
は1992年の「世界遺産?約履行のための作業指針」で盛り?まれた?念である。人の文化的な?みと自然が有機的に結びついた
景?
であり、ICOMOSの?告書でも公式に分類されている。上に?げた例だと基準（4）のみで登?された
ビニャ?レス?谷
、基準（5）のみで登?された
クルシュ?砂州
や
マドリウ＝ペラフィタ＝クラロ?谷
などが該?する。この基準を含む物件としては、ほかにも
アマルフィ海岸
（
イタリア
）、
スタリ??グラ?ド
（
クロアチア
）、
スクルの文化的景?
（
ナイジェリア
）、
バタマリバ人の土地、クタマク
（
ト?ゴ
）、
バムとその文化的景?
（
イラン
）、
テキ?ラの古い産業施設群とリュウゼツランの景?
（
メキシコ
）など多?が該?する
[8]
。
産業遺産
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]
産業遺産
はその名のとおり
産業
の?みを?える何らかの
遺跡
である。その定義は一?ではないが、2011年登?分までについてはICOMOSが公式に分類したリストを公表している。
文化的景?
などとも一部重複するが、
石見銀山遺跡とその文化的景?
（
日本
）、
シュ?シュタルの?史的水利施設
（
イラン
）、
インドの山岳?道群
（
インド
）、
ダ?ウェント?谷の工場群
（
イギリス
）、
ビスカヤ橋
（
スペイン
）、
ラ?ショ?＝ド＝フォンとル?ロックル
（
スイス
）、
リド?運河
（
カナダ
）、
ハンバ?スト?ンとサンタ?ラウラの硝石工場群
（
チリ
）などがそれに含まれる
[9]
。
現代建築
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]
優れた建築家による建造物や都市計?も世界遺産の登??象となっている。完成から30年前後で登?された
ブラジリア
（
ブラジル
）や
シドニ??オペラハウス
（
オ?ストラリア
）などは、その?著な例である。ほかにも、
リ?トフェルト設計のシュレ?ダ?邸
（
オランダ
）、
ストックレ?邸
（
ベルギ?
）、
ブルノのトゥ?ゲントハット邸
（
チェコ
）などの個人の邸宅、
ベルリンのモダニズム集合住宅群
（
ドイツ
）のような集合住宅、
カラカスの大?都市
（
ベネズエラ
）、
メキシコ?立自治大?の大?都市の中央キャンパス
（
メキシコ
）のような?育?連施設などが、登?されている
[10]
。日本では、2016年に
ル?コルビュジエ
の設計した
?立西洋美術館
が登?されている
[11]
[12]
。
その他の分類
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]
他の分類としては「
文化の道
」（Cultural Road）という?念も出現している。
紀伊山地の?場と?詣道
（
日本
）、
サンティアゴ?デ?コンポステ?ラの巡?路
（
スペイン
）などの
巡?
の道、
ミディ運河
（
フランス
）などの
運河
、
ゼメリング?道
（
オ?ストリア
）などの
?道
、
乳香の土地
（
オマ?ン
）などの交易路が、この分類に含まれるものの例として?げられる
[13]
。
ギャラリ?
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]
日本
[
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]
アジア
[
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]
オセアニア
[
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]
アフリカ
[
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]
ヨ?ロッパ
[
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]
北?中央アメリカ
[
編集
]
南アメリカ
[
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]
脚注
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]
注?
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]
出典
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]
?考文?
[
編集
]
- ?葉信子「世界遺産?約の今後 - 未?の遺産?念の構築に向けて」『世界遺産??究』第2?、筑波大?、1-8頁、2016年。
- 世界遺産?定事務局
『すべてがわかる世界遺産大事典〈上〉』
マイナビ
、2012年。
（
世界遺産アカデミ?
監修）
- 日本ユネスコ協?連盟
『世界遺産年報2015』
講談社
、2014年。
- 古田陽久
;
古田?美
『世界遺産ガイド 文化遺産編 - 2013改訂版』シンクタンクせとうち?合?究機構、2013年。
?連項目
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|---|
| 地域別一?
|
| |
|---|
| 登?名別一?
| |
|---|
| 種別一?
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|---|
| 分類
| |
|---|
| ?連する一?
| |
|---|
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