彦根藩 （ひこねはん）は、 近江? 犬上郡 など近江?の北部を領有した 藩 。藩?は 彦根城 （ 滋賀? 彦根市 ）に置かれた（入封?初は 佐和山城 ）。藩主は 譜代大名 筆頭の 井伊家 。 支藩 として一時、 彦根新田藩 があった。

略史 [ 編集 ]

慶長 5年（ 1600年 ）、 上野 高崎城 主で12万石を領していた ?川四天王 の1人? 井伊直政 が ?ヶ原の?い の?功により18万石に加?され、 石田三成 の居城であった 佐和山城 に入封して 佐和山藩 を立藩した。直政は賊??石田三成の居城を嫌い、 琵琶湖 の湖岸の磯山に新城建設を計?したが、建設に着手する前に?傷が元で慶長7年（ 1602年 ）に死去した。嫡男 直? （直勝）が相?すると現在彦根城が存在する彦根山に新城の建設が開始され、慶長11年（ 1606年 ）完成し彦根城に入城した。

元和 元年（ 1615年 ）、直?は病弱で 大坂の陣 に?陣出?なかったことを理由に、直勝と名を改め上野 安中藩 に3万石を分知され移封となった。代わって?陣し活躍した弟の 直孝 が藩主となった。この時点で直?の2代藩主としての履?は抹消され、直孝を2代とした（ 後述 ）。

井伊氏は元? 遠江 の?落した ?人 の家で、直政は ?川家康 の信任を受けて新?ながら ?川家 の重臣の一人に列した。その過程で滅亡した 武田氏 の?臣を付けられたり「（御）付人」と?される家康の命で?川家の旗本から直政の 寄騎 を?て井伊家の家臣に編入された家臣を付けられたりと、家康の意向を反映する形で家臣?の充?が?られた（付人の成立過程は ?川御三家 などに置かれた 附家老 と似た側面がある）。反面、初期の藩の人事は家康の許可を必要とし、付人の中には同じ?川家臣のはずの直政の 陪臣 扱いをされることに不?を抱いて出奔する者もいた（例えば、家康から最初に直政に付けられた 井伊谷三人衆 の子孫はいずれも彦根藩には?らなかった）。直政が死去すると、跡を?いだ直?（直勝）と付人の?立や付人同士の?立などで藩政は混?し、家康は家臣を統制しきれない直?を?主としての器量がないと判?して、病弱を名目に藩主の差替を?ったと考えられている。直孝の下で藩政の混?は?拾され、井伊 家中 に?った付人は彦根藩の重臣層を形成することになる ^[1] 。

直孝は幕閣の中?としての活躍を認められ、元和元年?元和3年（ 1617年 ）? ?永 10年（ 1633年 ）の3度にわたりそれぞれ5万石の加?がなされた。よって30万石の大封を得る 大大名 となった。さらに 幕府領 の城付米預かりとして5万俵（知行高換算5万石）を付?され、35万石の格式を得るに至った。

彦根藩井伊家は幕閣の中?を成し、 酒井雅?頭家 ? 本多家 など 譜代 有力大名が?封を繰り返す中、一度の?封もなく石高も譜代大名中最高であった。江?城?の 伺候席 は ?津松平家 ? 高松松平家 と共に?軍の執務空間である「?」に最も近く、臣下に?えられた最高の席であった「溜間」である ^[2] 。また、 直興 ? 直幸 ? 直亮 ? 直弼 と4代5度（直興が2度就任。直孝?直澄が大老になったかどうかは諸?ある。詳細は 大政?? の項を?照）の 大老 職に就いた。文字通り譜代筆頭と言えよう。

?代藩主の中で最も有名なのが、 幕末 に藩主となった直弼である。 嘉永 3年（ 1850年 ）、兄直亮の死去により藩主となった。13代 ?軍 ?川家定 の ?軍?嗣問題 で 南紀派 に?し、 一橋慶喜 ら 一橋派 と?立し ?川家茂 の14代?軍就任に貢?する。 安政 5年（ 1858年 ）に大老に就き、勅許を得ず 日米修好通商?約 に調印、これを口?として詰問に出た?一橋派要人を?居させ、?せて言論人への死罪等を含む 安政の大獄 といわれる??の?動を行った。結果、反?を招き、 万延 元年（ 1860年 ）に ?田門外の? で 水?藩 浪士 らに暗殺された。同年、藩主に就いた次男の 直憲 は、 文久 2年（ 1862年 ）に直弼の罪を問われ10万石を減封され、さらに預かり地5万石も??された。

元治 元年（ 1864年 ）、 禁門の? での功により?領のうち3万石を回復する。また 天誅組の? ? 天狗?の? ? 長州征討 にも??し、幕府の軍事活動に協力した。しかし長州との?いでは?式の軍制??備などが災いし大敗した。この時点では幕府?では?一橋派が主導?を持っており、?田門外の?以降の彦根藩への報われない扱いを彼らの報復と意識したことが、 大政奉還 以降の薩長新政府支持へ?がったともいわれている。

慶? 3年（ 1867年 ）、 大政奉還 後は譜代筆頭にもかかわらず新政府側に藩論を?向させた。翌慶?4年（ 1868年 ）の 鳥羽?伏見の?い では、家老 岡本半介 は?幕府軍と共に 大坂城 に詰めたが、藩兵の主力は 東寺 近くにある四塚や 大津 で薩長の後方支援にあたり、 大垣藩 への出兵に際しては先鋒となった。 戊辰?? では明治政府に加わって 小山 や 本宮 など各地を??、 近藤勇 の捕縛にもあたった。?功により 賞典? 2万石を朝廷から?領している。

明治 4年（ 1871年 ）、 ?藩置? により彦根?となった。後、長浜??犬上?を?て滋賀?に編入された。

明治17年（ 1884年 ）、井伊家は 伯爵 となり 華族 に列した。

藩邸および江?での菩提寺 [ 編集 ]

慶?年間の 江?藩邸 の所在は ?田門 外に上屋敷、 赤坂 ?違 に中屋敷、 八丁堀 と 千?ヶ谷 の2か所に下屋敷があった。また 京都 河原町 三? 下がるに京都 藩邸 、 大坂 過書町 に大坂藩邸 ?屋敷 があった。

なお、江?で藩主や藩士が死去した際に使用する 菩提寺 は 世田谷 の 豪?寺 である。

?代藩主井伊家 [ 編集 ]

譜代 18万石→15万石→20万石→25万石→30万石（35万石格）→20万石→23万石（1600年 - 1871年）

1. 直政 18万石
2. 直? →安中藩へ （ ?代に?えない場合も多い ）。
3. 直孝 15万石→20万石→25万石→30万石（35万石格）
4. 直澄
5. 直興
6. 直通
7. 直恒
8. 直治 のち 直該 5代?直興が再封
9. 直惟
10. 直定
11. 直?
12. 直定
13. 直幸
14. 直中
15. 直亮
16. 直弼
17. 直憲 30万石→20万石→23万石

諸?ある?代の?え方 [ 編集 ]

『新修彦根市史2? 通史編近世』（2008年）66頁では、井伊直?を2代藩主としている。しかし、直?は安中藩初代であることから、それまで慣習的に彦根藩主には?えてこなかった。そのため、 彦根城博物館 では、「?主」という表現を使い、直?を?えない代?を使っている（例；井伊直弼 13代?主） ^[3] 。

彦根新田藩 [ 編集 ]

彦根新田藩 （ひこねしんでんはん）は、 江?時代 中期の 正? 4年（ 1714年 ）より 享保 19年（ 1734年 ）まで存した彦根藩の 支藩 である。直興の十四男? 直定 が1万石を分?され立藩した。享保17年（ 1732年 ）、直定は 奏者番 に就任している。直定が兄で9代藩主の 直惟 の養嗣子となったため?藩となった。直定はその後、彦根藩の10代?12代（再封）藩主となっている。

家臣 [ 編集 ]

• ?線は?子、点線は養子、太字は?主。

幕末の領地 [ 編集 ]

• 近江?
  • 愛知郡 のうち - 53村
  • 犬上郡 のうち - 122村（?部は寺社領でありほぼ全域）
  • 坂田郡 のうち - 130村（大部分）
  • ?井郡 のうち - 18村（うち10村を 朝日山藩 に編入）
  • 伊香郡 のうち - 26村
• 下野?
  • 安蘇郡 のうち - 15村
• 武??
  • 荏原郡 のうち - 10村
  • 多摩郡 のうち - 9村

上記のほか、 明治維新 後に 千島? ?捉郡 および 日高? 沙流郡 の一部を管轄した。また、蒲生郡7村、神崎郡1村（以上は 大津? に編入）、愛知郡21村（うち11村を大津?に編入）、坂田郡5村、?井郡24村（うち19村を朝日山藩に編入）、伊香郡13村（大津?に編入）の 幕府領 を預かり、他の藩??に編入された村以外は本藩に編入された。

脚注 [ 編集 ]

注? [ 編集 ]

出典 [ 編集 ]

?考文? [ 編集 ]

この記事には ?考文? や 外部リンク の一?が含まれていますが、 脚注 による?照が不十分であるため、情報源が依然不明確です 。 適切な位置に脚注を追加して、記事の 信?性向上 にご協力ください。 （ 2016年12月 ）

• 『藩史??』 ?玉幸多 ? 北島正元 /監修 新人物往?社 、 1977年
• 『別冊?史?本(24) 江?三百藩 藩主?? ?代藩主でたどる藩政史』 新人物往?社 、1977年
• 『大名の日本地?』 中嶋繁雄/著 文春新書 、 2003年
• 『??から泰平の世へ-井伊直政から直孝の時代-』 彦根城博物館 、2007年 http://hikone-castle-museum.jp/book/856.html
• 『井伊家??の名?1 井伊家 と彦根藩』彦根城博物館、2009年 http://hikone-castle-museum.jp/book/899.html

?連項目 [ 編集 ]

ウィキメディア?コモンズには、 彦根藩 に?連するカテゴリがあります。

• ??前庭
• ?板藩
• 赤備え
• 未?記念流
• 和新心流 （彦根藩では「新心流」と呼ばれた）
• 心鏡流
• 暴れん坊?軍
• 新製陸舟車
• 近江?道 （創立に?彦根藩士が多く?わっている）

外部リンク [ 編集 ]

• 彦根藩 - 彦根城博物館
• 彦根（井伊掃部頭直中） | 大名家情報 - 武鑑全集

表 話 編 ? 大政奉還 から ?藩置? までの間に存在した 藩 慶? 3年（ 1867年 ）??10月 - 明治 4年（ 1871年 ）??7月
北海道地方	松前藩 （館藩）
東北地方	?石藩 弘前藩 八?藩 ●○ 盛岡藩 （白石藩 → 盛岡藩） 盛岡新田藩（ 七?藩 ） 一?藩 久保田藩 （秋田藩） 秋田新田藩（ 岩崎藩 ） ?田藩 本?藩 ★ 矢島藩 出羽松山藩 （松嶺藩） 仙台藩 鶴岡藩 （大泉藩） 新庄藩 ○ 長瀞藩 （ 大網藩 → 龍ヶ崎藩 ） 天童藩 ○ 山形藩 （朝日山藩） 上山藩 米?藩 ▲ 米?新田藩 （ 米?藩 ） ○ 福島藩 （ 重原藩 ） 下手渡藩 二本松藩 ○ ?津藩 （斗南藩） 中村藩 三春藩 ○ 守山藩 （ 松川藩 ） 磐城平藩 湯長谷藩 泉藩 ○ 白河藩 （ 棚倉藩 ）
?東地方	沼田藩 館林藩 伊勢崎藩 前橋藩 高崎藩 安中藩 ● 吉井藩 七日市藩 小幡藩 大田原藩 ?羽藩 ○ 高?藩 （ 曾我野藩 ） ● 喜連川藩 烏山藩 宇都宮藩 壬生藩 吹上藩 佐野藩 足利藩 水?藩 ??藩 笠間藩 ★ 松岡藩 下館藩 下妻藩 常陸府中藩 （石岡藩） ★ 志筑藩 土浦藩 ○ 谷田部藩 （ 茂木藩 ） 牛久藩 麻生藩 結城藩 古河藩 ?宿藩 高岡藩 小見川藩 多古藩 佐倉藩 生?藩 鶴牧藩 ● 請西藩 一宮藩 大多喜藩 久留里藩 飯野藩 佐貫藩 安房勝山藩 （加知山藩） 館山藩 ● 船形藩 ○ 岡部藩 （半原藩） 忍藩 岩槻藩 川越藩 金?藩（ 六浦藩 ） 荻野山中藩 小田原藩
北陸?甲信地方	村上藩 ?川藩 三日市藩 新?田藩 村松藩 三根山藩 （峰岡藩） ?板藩 ● 長岡藩 椎谷藩 高田藩 ?魚川藩 （?崎藩） 飯山藩 須坂藩 松代藩 上田藩 小諸藩 岩村田藩 ● 田野口藩 （?岡藩） 松本藩 諏訪藩 高遠藩 飯田藩 富山藩 加賀藩 （金?藩） 大聖寺藩 越前勝山藩 大野藩 丸岡藩 福井藩 鯖江藩 ● 敦賀藩 （鞠山藩 → 小浜藩 ） 小浜藩
中部地方	○ 沼津藩 （ 菊間藩 ） ○ 小島藩 （ ?井藩 ） ★ 駿河府中藩 （?岡藩） ○ 田中藩 （ 長尾藩 ） ○ 相良藩 （ 小久保藩 ） ○ 掛川藩 （柴山藩 → 松尾藩 ） ○ ?須賀藩 （ 花房藩 ） ○ 浜松藩 （ 鶴舞藩 ） ★ 堀江藩 三河吉田藩 （豊橋藩） 田原藩 岡崎藩 西大平藩 ?母藩 刈谷藩 西端藩 西尾藩 ★ 犬山藩 尾張藩 （名古屋藩） 苗木藩 岩村藩 郡上藩 高富藩 加納藩 大垣藩 大垣新田藩 （ 野村藩 ） ★ 今尾藩 ● 高須藩 （ 名古屋藩 ）
近畿地方	長島藩 桑名藩 菰野藩 神?藩 伊勢?山藩 津藩 久居藩 鳥羽藩 宮川藩 彦根藩 山上藩 西大路藩 水口藩 ○ 三上藩 （ 吉見藩 ） 膳所藩 ● 大溝藩 淀藩 柳生藩 郡山藩 小泉藩 柳本藩 芝村藩 ★ 田原本藩 櫛羅藩 高取藩 紀州藩 （和歌山藩） ★ 紀伊田?藩 ★ 紀伊新宮藩 峰山藩 宮津藩 丹後田?藩 （舞鶴藩） 綾部藩 山家藩 福知山藩 柏原藩 篠山藩 園部藩 丹波?山藩 （?岡藩） 三田藩 高槻藩 麻田藩 尼崎藩 丹南藩 ● ?山藩 伯太藩 岸和田藩 豊岡藩 出石藩 ★ 村岡藩 ★● 福本藩 （ 鳥取藩 ） 三草藩 小野藩 明石藩 安志藩 山崎藩 三日月藩 林田藩 龍野藩 ?路藩 赤?藩
中?地方	鳥取藩 ▲ 鹿奴藩 （ 鳥取藩 ） ▲ 若?藩 （ 鳥取藩 ） 松江藩 ??藩 母里藩 ● 津和野藩 岡山藩 津山藩 勝山藩 （?島藩） 鶴田藩 ?尾藩 庭?藩 岡田藩 足守藩 新見藩 備中松山藩 （高梁藩） ★ 成羽藩 岡山新田藩（ 鴨方藩 ） 岡山新田藩（ 生坂藩 ） 福山藩 ?島藩 ▲ ?島新田藩 （ ?島藩 ） 長州藩 ★ 岩?藩 ● ?山藩 （ 山口藩 ） ?末藩 長門府中藩 （豊浦藩）
四?地方	高松藩 ● 丸?藩 ● 多度津藩 ?島藩 土佐藩 （高知藩） ▲ 土佐新田藩 （ 高知藩 ） 西?藩 小松藩 今治藩 伊予松山藩 新谷藩 大洲藩 伊予吉田藩 宇和島藩
九州地方	○ 小倉藩 （香春藩 → 豊津藩） 小倉新田藩 （千束藩） 中津藩 杵築藩 日出藩 森藩 府?藩 臼杵藩 佐伯藩 岡藩 延岡藩 高鍋藩 佐土原藩 ?肥藩 福岡藩 秋月藩 久留米藩 柳河藩 三池藩 蓮池藩 佐賀藩 小城藩 唐津藩 平?藩 ▲ 平?新田藩 （ 平?藩 ） 鹿島藩 大村藩 島原藩 福江藩 ▲ 富江藩 （ 福江藩 ） ?馬府中藩 （?原藩） ○▲ 肥後新田藩 （高?藩 → 熊本藩 ） 熊本藩 ▲ 宇土藩 （ 熊本藩 ） 人吉藩 薩摩藩 （鹿?島藩）
?連項目	藩の一? - ?藩置? - ★ 琉球藩
藩?の置かれた地域を基準に分類しているが、他の地方に移?している藩もある。順番は『 三百藩戊辰??事典 』による。 明治期の?更: ★＝新設、●＝?止、○＝移??改?、▲＝任知藩事前に 本藩 に?合。（）?は移??改???合後の藩名。（）のないものは?に編入。