民族音?
(みんぞくおんがく)とは、英語のethnic musicの?語で、「
民族
(=共通の言語?文化を持つ人の集?)が固有に?承してきた
音?
」の意味
[1]
。?語?典には昭和50年代から載るようになった比較的新しい言葉
[1]
だが、この語はさまざまな用いられ方をしており、注意を要する。
「民族音?」の意味
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この節の出典は、?館『日本大百科全書(ニッポニカ)』の「民族音?」の項
[2]
(1)西洋の古典音?と大衆音?以外の?統的な音?
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もともとethnicには「異民族?異?徒」という意味があり、ethnic musicは「異民族?異?徒のエキゾチックで野?な音?」というニュアンスがあった。?史的にこの語は?米で?外の異民族、特に異?徒や少?民族の音?の特異な響きを指して用いられることが多く、ヨ?ロッパ人が自民族の音?を指す言葉としては使わなかった。
(2)西洋と日本の古典音?と大衆音?以外の?統的な音?
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日本に移入されたこの語は、(1)の意味から自?である日本を除外して「日本以外の非?米の?統的な音?」の意味でつかわれた。近年は?たり前になったが、以前は例えば「フランスの民族音?」などのような言い方はしなかった。?統的な音?への志向はまだ?っており、例えば「中?の民族音?」と言った場合、
京劇
や民?がすぐ思い浮かぶが、
女子十二?坊
や
ラン?ラン
は通常含まない。
(3)特定の民族?地域??で行われている音?全て
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(1)(2)に含まれる西?中心主義や自民族中心主義、および?統的な音?とそれ以外のジャンルを峻別する考え方への批判から、例えば「日本の民族音?」といった場合、古典音??民??民俗芸能?歌?曲やポピュラ?音?、日本人が作曲?演奏する西洋クラシック音?に至るまでのあらゆる音?を指すような用法が近年見られる。この立場を推し進めると「民族音?」という語が不要になり、?に「○○の音?」と言えばよいことになる。
(4)「○○の音?」と言った場合に見落とされやすい音?を特に示す
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]
基本的には(3)の立場に立つが、「○○の音?」と言った場合に想起されにくい音?を示すためにあえて「○○の民族音?」という語を使う用法。近年はこうした用法が主流になって?ている
[注 1]
。例えば「ドイツの音?」と言った場合、どうしてもクラシックが思い浮かびがちだが、「ドイツの民族音?」と言われれば民?や民族舞踊の存在を意識する。
(5)自民族の?統的な音?およびそれに基づいて新たに創作された音?
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]
ロシア?中??朝鮮などでは民族音?という語をそのような意味で使っている。中?の用法では女子十二?坊は立派に民族音?である。中??朝鮮では「民族?器」「民族舞踊」と言う際の「民族」もほぼこれに準じる
[1]
。
(6)エキゾチックな感じを?える音?
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]
「民族音?」というより「エスニック?ミュ?ジック」と呼ぶ場合が多い。民族衣?や民族料理を?しむような??さで異民族の音?のエキゾチックさを?しむ際にこの用法が使われる場合があるが、エキゾチックさを?調することは(1)の用法に近い部分があり、注意を要する。
類義語との違い
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- 民俗音?
/
フォ?クミュ?ジック
(
Folk music
)その民族の?統的な音?のうち、上層階級の芸術音?を除いた、基層社?が口頭で?承している音?
[3]
。「民?Folk song」に意味が近いが、?器による音?や民俗舞踊まで確?に含めるためにこの言葉を使う
[3]
。「民族音?」と言った場合、多くは芸術音?を含むので、意味は一致しない。またその民族の社?が階級を持たない場合や、階級があってもそれぞれの音?のジャンルが分かれていない場合はこの語自?を使わない
[4]
。
- ?統音?
/
トラディショナルミュ?ジック
/
トラッド
(
Traditional music
) ?統的な音?を指す語だが、?術用語ではないため明快な定義はない。日本語の?統音?は芸術音?を含むが、英語版ウィキペディアではFolk musicにリダイレクトされており、民俗音?に意味が近いようである。
- 世界音?
/
ワ?ルドミュ?ジック
(
World music
) 世界中の音?を??する意味と、非西?諸?のポピュラ?音?という意味と二通りの意味が存在する
[5]
。前者は「民族音?」という語に含まれる西洋中心主義を避けるために民族音??の?究?象を「世界音?」と呼んだのが始まりであり、後者は民族音??が非?統的という理由で?象外とした新しい融合音?を示すために使われ始めた用法であり
[6]
、どちらにしても民族音?という語と差別化して使われた?緯があり、意味は一致しない。
- ル?ツミュ?ジック
(
Roots music
)
世界各地域の??
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]
ここでは世界で行われている音?全て(?義のワ?ルド?ミュ?ジック)から、近代的な商業音?(ポピュラ?音?)と、ポピュラ?音?の影響で生まれた融合音?(?義のワ?ルド?ミュ?ジック)と、西洋芸術音?(クラシック音?)を除いた音?、つまり(4)の意味での民族音?について、世界各地域の??を示す。
地域の?分は平凡社『音と映像による世界民族音??系』に準?するが、?ソ連地域はヨ?ロッパ、西アジア、中央アジア、チベット?モンゴル、極東シベリアに分割し、さらに極東シベリアをエスキモ?と統合した。また地域名?は適宜現代的なものとし、それぞれに例を示した。
?然ながら、地域の分割は??な文明論?文化論で示されている?分(例えばハンチントンの『文明の衝突』など)とかなり似てくる。
東アジア
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古代中?では
三分損益法
?
十二律
?
五?
(五音音階)という音?理論と、さまざまな打?器と琴、?笛とオカリナの仲間からなる
儒?
の儀式用の合奏が確立した。そこに
西域
からさまざまな?器(
琵琶
など)や音?が?わり、6~8世紀には代表的なものが整理されて宮廷で公式に演奏された。これは七部伎(後に?大され、九部伎や十部伎となる)と呼ばれ、奈良?平安時代の日本や朝鮮半島に?えられた。その後はそれぞれ?自の?展を遂げ、中?では劇音?が?達し、民間の音?の中心的な存在となり、現在では
京劇
という名で?わっている。日本では大陸から?わった
雅?
や
?明
(??音?)の影響の下、
能?
や
歌舞伎
などの新しいジャンルが生まれた。朝鮮半島では
?面劇
が?達し、
パンソリ
(唱劇ともいう。一種の歌劇)が生まれている。なお、14世紀ころには
胡弓
や
三弦
が中央アジアから中?に?わり、そこから朝鮮や日本にも?わった。日本では三弦は
三味線
のもととなった。
こうした?史から、?器は共通のものが多い。また、五音音階をどの?でも好んで使っているが、含まれている音は若干違いがある。朝鮮の音?には三拍子系統のものが見られる。
東アジアの民族音?の例
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京劇、民?(?統的な?器を用いたアンサンブル)(中?) ?面劇、パンソリ(朝鮮半島) 雅?、?明、能?、歌舞伎(日本) 島唄、エイサ?(琉球)など
チベット?モンゴル
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モンゴルは、五音音階を使うことは中??朝鮮?日本と共通している。音?の主流は?によるもので、
モリン?ホ?ル
(馬頭琴)や
リンベ
(竹製の?笛)で伴奏され、?烈な?量と細かい節回しを特?とする。五音音階に含まれる音はド?レ?ミ?ソ?ラであり、中?とも共通する明るいもので親しみやすい。
ホ?ミ?
と呼ばれる1人の演奏者が同時に2種類の?を??する倍音唱法も見られる。(1) 喉の?で?せられる一定した持?低音、(2) その低音に含まれる倍音を口腔の形を調整して?する高音の共鳴音で旋律をつくるというもの。どちらも?大な草原で?を?かせるためのものである。
チベットは、
ラマ?
音?の誕生した地であり、同じくラマ?を信奉したモンゴルの音?に影響を?えた。ただチベット文化は??されており、充分に調査されているとは言い難い。
チベット?モンゴルの民族音?の例
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オルティン?ド?
、ホ?ミ?(モンゴル) ?明、
ナンマ
(チベット)など
南アジア
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非常に多?な地域であるが、大まかには北部と南部に分けることができる。パキスタンとバングラデシュは北部、スリランカは南部の音?と共通性が高い。
インドの音?は基本的には?旋律の音?で、旋律?器(?の場合もある。
シタ?ル
(北)?
ビ?ナ?
(南)のような弦?器や、
バ?ンスリ?
(北)や
ヴェ?ヌ
(南)といった?笛、ダブルリ?ド?器などが使われる)と伴奏?器(
タンブ?ラ
(弦?器)と
ムリダンガム
、
カンジ?ラ
、
ガタム
(南)?
タブラ
(北)のような打?器)によって演奏される。伴奏のうち、タンブ?ラはドロ?ン(旋律をささえるための1音、またはそれ以上の持?音)を??する。
旋律は22律による7音音階と
ラ?ガ
に基づく。1オクタ?ブを22の音に不均等分割する音律から7音を選び出して音階にするが、現?にはこれは4分音を含むと言うことである。ラ?ガは旋律を演奏するル?ルのようなもので、使う音や音の順番、?調すべき音、終わりの音などを決めており、北インドでは72種類、南インドでは10種類あるとされる。リズムは
タ?ラ
に基づく。タ?ラは基本的なリズムパタ?ンで、2拍や3拍の組み合わせでパタ?ン化されており、一つの曲の中では一つのタ?ラが使われ?ける。どちらもインドの音?の基本であり、蛇使いの吹く笛もこの理論にきちんと?てはまる。
南アジアの民族音?の例
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カタック、
バラタナ?ティヤム
(インド)など
東南アジア
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インドと中??方の影響を受けた地域だが、インドの文化の方が基層にあり、ヴェトナム?フィリピンを除いてはインド文化?の?境と言えそうである。始めインドからヒンドゥ??と??が、13世紀以後はイスラム?が流入し、半島部では??が、島嶼部ではイスラム?とヒンドゥ??がそれぞれ優勢である。このような?史からか、インドで3~4世紀に成立した「
ラ?マ?ヤナ
」(ラ?マ王子の物語。インドの?事詩)を題材とする舞踊劇や影?芝居が方?で見られ、音?とともに上演されて人?を博している。
東南アジア?自の要素としては、?銅の
ゴング
(銅?)や
チャイム
、?銅や竹や木製の鍵盤打?器による野外の合奏が?げられる。この地域では紀元前3~2世紀ころから儀式用のゴングが?く分布しており、これらは超自然的な力を持つと信じられてきた(ちなみにこれは日本にも?わり、銅鐸となった)。そのような?統に基づくものと考えられる。
音?は基本的に5音音階の地域が多いが、調律は1オクタ?ブをほぼ5等分や7等分するなど、中?ともヨ?ロッパとも大幅に違い、わざと濁った響きになるように作られている。調律が合わない時に?生する「うなり」が超自然的な力を持つと考えられたため。リズムは2拍子系だが、複?の?や?器がからみ合い、非常に複?なリズムを作り出す。
東南アジアの民族音?の例
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ガムラン
、
ケチャ
(インドネシア)
ワヤン
(インドネシア?マレ?シア)
ピ?パ?ト
合奏(タイ)
ティンクリン
(フィリピン)など
西アジア?マグリブ
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サハラ砂漠以北のアフリカを
マグリブ
(日が沈む地=西方の意)と言い、文化的には西アジアと連??とされる。この地域の??はほぼ全てイスラム?を信仰しており文化的にも近い部分が多い。アラビア語が?く話されているが、長い?史を持つイランのペルシャ語(および近?な言語、タジキスタンやアフガニスタン)、?勢を誇ったオスマン?トルコのトルコ語(および近?な言語、アゼルバイジャン)も有力な言語である。
イスラム?の中では音?を認める考えと邪?なものとして退ける考えの?立が長く、キリスト?のように宗?儀式で公式に音?を使うことはないが、聖典
コ?ラン
の朗唱キラ?アや1日5回の祈りを呼びかける
アザ?ン
などは大?音?的に聞こえる。とくにコ?ラン朗唱には地域などにより何種類かあり,優秀者をたたえるコンク?ルもおこなわれる。
?統音?では、?旋律、?興的、メリスマ的(音が長く伸びながら上下に動く)、微分音(半音の半分の音程)の使用、非常に複?な拍子(48拍子まである)、
ウ?ド
、
サントゥ?ル
(
カ?ヌ?ン
)、
ネイ
(尺八のような笛)、
ダラブッカ
(太鼓の一種)、
ラバ?ブ
、
スルナ?イ
(チャルメラのようなダブルリ?ド?器)の使用など、共通する特?が見られる。
なお、ウ?ドは琵琶?リュ?ト?ギタ?の、サントゥ?ルは
ダルシマ?
やピアノの、カ?ヌ?ンは
プサルテリウム
や
ツィタ?
や
ハ?プシコ?ド
の、ラバ?ブはバイオリン?
二胡
の、スルナ?イはオ?ボエの祖先であり、長く先進地?だったこの地域は?器の?庫である。また、オスマントルコ以?トルコはアラブ世界の音?的中心地となったほか、古くから軍?が見られ、その中で使われているシンバルやトライアングル、
ナッカ?ラ
(ティンパニの先祖)とともに、ヨ?ロッパの音?に多大な影響を?えた。
西アジア?マグリブの民族音?の例
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サントゥ?ルによる古典音?(イラン)
ベリ??ダンス
(全域)
メフテル
(トルコ)
レズギンカ
(アゼルバイジャン?ダゲスタン)など
中央アジア
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カザフスタン?ウズベキスタン?トルクメニスタン?タジキスタン?キルギスと中?の新疆ウイグル自治?を指す。北のステップ地?(シャ?マニズムの影響が?る)と南のオアシス地?(
トルキスタン
=トルコ族の地とも呼ばれる。西アジアの影響をいち早く取り入れた)に分かれる。どちらもトルコ系言語が主流であり、アナトリア半島に進出したセルジュ?ク?トルコも中央アジアからイランを?てである。遊牧民の末裔が多く住み、イスラム?信仰やトルコ語?ペルシャ語(に近い言語)使用など、西アジア地域との?史的?文化的な?係が深く、?器は西アジアと共通するものが多く、明らかに西アジアの音?用語が使われていたりする(
シャシマコ?ム
とは「6つの
マカ?ム
」の意味で、マカ?ムとはアラブ音?の音階?旋法?旋律の意味である)。ただし
カルナイ
(長いトランペットのような?器)はウズベキスタン?タジキスタンの?器である。西アジアの音?を主導したトルコの音?の土台は中央アジア共通の民俗音?であり、太鼓による軍?の要素はトルコの軍?のル?ツである。
中央アジアの民族音?の例
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キュイ
(カザフスタン)
シャシュマコ?ム
(ウズベキスタン?タジキスタン)など
サハラ砂漠より南の地域は?人の?が?倒的に多い社?である。言語はスワヒリ語やズ?ル?語などで、?調を持つことを特?としている。2000を超すといわれる多?の部族の中で?承されている音?は、きわめて多?であるが、いくつかの共通する特色をもっている。(1)さまざまな宗?儀?や祭りなどと深く結びつき、部族社?の生活との深い?係があること(2)音?や歌の旋律が?調に??していること。話し太鼓として知られるト?キング?ドラムは、その典型の一つ。(3)きわめて複?で高度なリズム。同時にいくつかのリズム型を奏する
ポリリズム
、複?のリズムが交錯する
クロスリズム
など(4)?興性。踊りと太鼓、あるいは歌詩と旋律、?器と?器などの場合、?統的な旋律やリズムの型をもちながら、?況や場所、演奏者の感情によって自由に組み替えられる。
?器でアフリカにおいて最も注目されるのは、マリンバ、
バランキ
、
ティンピラ
、
バラフォン
など多くの呼?をもつ旋律?器の木琴類である。ヒョウタンの共鳴器をつける場合が多い。この木琴類と同じく?範に分布するのが
指ピアノ
として知られる
サンザ
である。使用される?器は打?器系が?倒的に多いが、ナイジェリアなどイスラム文化の影響下にある地域では弦?器を多く使用する。
サブサハラアフリカの民族音?の例
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バラフォンの演奏、
ト?キングドラム
の演奏、
グリオ
(世襲の演奏者)の演奏(西アフリカ) 指ピアノの演奏(全域)など
ほとんどの?がキリスト?を信仰している。??で聖歌を歌う習慣がどの?にもあり、それぞれの民族音?に影響を?えている。上流階級的な音?はどの?も舞踏?だったり、オ?ケストラの演奏?だったり、オペラやバレエだったりであまり差はないが、お祭りや結婚式や酒場での歌??器の演奏?踊りなどの中に特?的な民族音?が見られる。
ヨ?ロッパの民族音?に共通する特?は以下の通り。
- 音階は通常のドレミで書ける音階。5音音階が最も多いが、7音音階も?く見られる。
- 基本的には?旋律だが、和?的につくられた音?も?い範?で見られる。(特にヨ?ロッパ中央部)ただし、クラシック作品に比べればずいぶん?純な和?である。
- ?器はヴァイオリン?クラリネット?トランペットなど、クラシックと共通するものが?く使われるが、
バグパイプ
?
ツィンバロム
など昔の?器も(特に?境で)使われる。
ただ、イスラム勢力に支配されていたことのあるイベリア半島諸?やバルカン半島諸?は、ドイツ?イタリアを中心とするヨ?ロッパ中央部の音?とは音階やリズムにかなり違った特?も見られる。特にバルカン半島諸?では奇?拍子や?拍子が良く見られる。また、東?諸?では明らかに西?諸?と違う地?による??、輪舞を主とする舞踊など、共通性が見られる。ピレネ?山脈、?のカ?テン(?ねゲルマン民族とスラブ民族の境界線)、オスマントルコの最大時の?境線(バルカン半島諸?を示す境界線)、カトリックと正?の境界線など、よくヨ?ロッパの?在的な境界線とされるものは、民俗音?の特?の違いにも表れている。
さらに、東?諸?やイベリア半島には
ジプシ?
(ロマ)がかなりの?いる。ジプシ?はさまざまな町を移動しながら、音?を演奏したり、金?を加工した馬具を販?したりして生活していた人たちで、インド北西部が?祥の地と言われている。ジプシ?は職業音?家としてこれらの?で人?を博し、これらの?の民族音?に影響を?えたとされている。
ヨ?ロッパの民族音?の例
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フラメンコ
(スペイン)
ヨ?デル
(スイス)
カンツォ?ネ
(イタリア)
チャ?ルダ?シュ
(ハンガリ?)
コサック?ダンス
(ウクライナ)
チャストゥ?シカ
(ロシア) バグパイプ演奏(スコットランド)など
極東シベリア?エスキモ?
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極東シベリア
にはロシア人が進出する前から遊牧民?狩?民?漁?民が生活しており、それぞれ固有の文化を今でも?している。極東シベリアでは
口琴
や
?扇太鼓
が?く使われているが、衣?がモンゴル?中??アイヌ?日本のはっぴに少しずつ似ていたり、祭りの雰??が日本の東北地方を思わせたりするのが興味深い。
エスキモ?
の文化はロシア?アメリカ?カナダからグリ?ンランドまで?がっているが、死?を慰め狩?(クジラ,クマ,アザラシなど)の成功を祈願する儀?、?迎や??のために、踊りや太鼓をともなう歌をうたう。歌は個人の所有財産で、贈答も可能である。喉を緊張させ?門と?隔膜を震わせる??法が用いられ、舌打ちや叫び?などが?飾的に使われる。やはり?扇太鼓の使用が見られる。
極東シベリア?エスキモ?の民族音?の例
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ジャンル名は明確なものはないが、歌?民族?器アンサンブル?民族舞踊(極東シベリア)や歌?ドラムダンス(エスキモ?)など
北アメリカ
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ネイティブ?アメリカン
について書く。宗?や儀?に?する踊りを伴い、太鼓や
ラットル
で伴奏する歌が多い。歌は、夢や幻?を通して超自然的存在から授けられるとし、演奏には呪術師が?わった。喉を緊張させた??や裏?に特?があり、エスキモ?やシベリア原住民、南米のインディオとの共通性が感じられる。
北アメリカの民族音?の例
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]
ジャンル名は明確なものはないが、それぞれの部族に儀式の歌?祭りの歌??いの歌や踊りが見られる。
南アメリカ
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白人と?人が長く反目を?けた北アメリカと違って人種間の混血が多かったのが南アメリカの特?であり、音?もそのような?史を反映している。
- メスティソ
系(先住民+白人、メキシコ?アルゼンチン?ボリビア?ペル?など)ギタ?を好んで使用する。白人要素が?いと踊りを伴うリズムのはっきりした音?が多くなり、バイオリンやトランペット、ピアノなどの西洋?器を使用することが多くなる(メキシコ、アルゼンチンなど)。先住民の要素が?いと
ケ?ナ
(尺八のような?器)、
シ?ク
、
チャランゴ
(
アルマジロ
の甲羅を使った小型ギタ?)などを使用し、哀愁を?びた感じの曲調になる。
- ムラ?ト
系(?人+白人、キュ?バ、ハイチなど)先住民がほとんど全滅してしまった地域では、代わりに??力として?人が輸入されてきた。打?器(
マラカス
、
グイロ
、
クラベス
、
ボンゴ
等)を多用し、?純なパタ?ンを繰り返すリズムの音?が多い。
どちらにせよ、踊りを伴う活?な音?が特?で、ラテンなどと呼ばれ世界的に人?がある。
ルンバ
、
ハバネラ
、
マンボ
(キュ?バ)、
レゲエ
(ジャマイカ)、
サンバ
(ブラジル)、
マリネラ
(ペル?)、
タンゴ
(アルゼンチン)など、この地域はリズムの?庫である。
南アメリカの民族音?の例
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]
カンシオン?ランチェ?ラ
、
メキシカン?ハット?ダンス
(メキシコ)
グアヒ?ラ
(キュ?バ)
カポエイラ
(ブラジル)
フォルクロ?レ
(ペル?)など
オセアニア
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]
ニュ?ギニア島、オ?ストラリア、ニュ?ジ?ランド、及び太平洋の島?(ハワイを含む)。東南アジアから船に?って人類が?がっていったと考えられており、人が住み始めたのが最も?い地域である。アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス、日本などに占領され、影響を受け?けた?史があり、西洋音?の影響が見られる部分も多いが、近年?立し、自分たちの古?の文化を見直そうという動きが盛んである。全?的には、?器の使用は控えめで、身?打奏(?をたたいて音を出したり、リズムをとったり)が?い地域で見られる。
オセアニアの民族音?の例
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]
フラ
(ハワイ)、
ヒメネ?タ?ラバ
、
オテア
(タヒチ)、
ティティトレア
(ニュ?ジ?ランド?マオリ族)など
「全ての民族は音?を持っている」のか?
[
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]
音?は、(
マンダ?徒
などを除けば)、およそあらゆる
民族
が持っているものであり、人間の文化には不可欠かどうかはともかく、あらゆる文化?に於いて、それなりの音?が存在すると?く信じられている。こうした主張は音?人類?者のジョン?ブラッキングやアラン?メリアムらによって?められたものである
[7]
。ただし、近年ではアメリカや日本の
ろう者
の間で、自らを少?民族と位置づける論調もあり
[8]
、彼らが(一切音響を用いない手話歌はともかく)一般的な意味においての音?を排除する傾向にあることから
[9]
、「あらゆる民族が音?を持っている」という信念に反?する者もいる。
脚注
[
編集
]
注?
[
編集
]
- ^
平凡社の『音と映像による世界民族音??系』では、アジア?アフリカ地域については?統的な芸術音?と民俗音?や民俗芸能を取り上げ、ヨ?ロッパ地域(ヨ?ロッパロシアを含む)については芸術音?は全く取り上げずに民俗音?や民俗芸能だけを取り上げ、シベリアと北米地域については先住民の音?だけを取り上げ、中南米地域についてはいわゆるラテン音?のうち著しい商業化がされていないものを取り上げ、オセアニアについてはヨ?ロッパの影響を指摘しつつ現存する芸能を取り上げている。そして日本が含まれていない。「自?以外の各?の見えにくい音?を示す」という、民族音?と言う語の(4)の意味に忠?な例である。
出典
[
編集
]
- ^
a
b
c
平凡社『世界大百科事典』の「民族音?」の項。
- ^
小?館『日本大百科全書(ニッポニカ)』の「民族音?」の項。
- ^
a
b
平凡社『世界大百科事典』の「民俗音?」の項。
- ^
平凡社『世界大百科事典』の「民?」の項。
- ^
音?之友社『新編 音?中?典』およびMicrosoft『Encarta2005』の「ワ?ルド?ミュ?ジック」の項。
- ^
音?之友社『新編 音?中?典』の「民族音??」の項。
- ^
ジョン?ブラッキング『人間の音?性』岩波書店、1978年
- ^
木村晴美
?市田泰弘「ろう文化宣言」、現代思想編集部編『ろう文化』?土社、1999年
- ^
Darrow, Alice-Ann. "The Role of Music in Deaf Culture: Implications for Music Educators." Journal of Research in Music Education, Volume41, No2, 1993.
ブックガイド
[
編集
]
| 出典
は列?するだけでなく、
脚注
などを用いて
どの記述の情報源であるかを明記
してください。
記事の
信?性向上
にご協力をお願いいたします。
(
2018年6月
)
|
?著
[
編集
]
- A.J.エリス著、門馬直美? 『諸民族の音階 : 比較音?論』
音?之友社
〈音?文庫〉、1951年9月
- クルト?ザックス
著、野村良雄? 『比較音??』
全音?譜出版社
〈全音文庫〉、1953年
- クルト?ザックス著、野村良雄、
岸?成雄
? 『比較音??』 全音?譜出版社、1966年5月
- ?田邦雄
著 『音?と民族性』 音?之友社、1967年12月
- クルト?ザックス著、ヤ?プ?クンスト編、福田昌作? 『音?の源泉 : 民族音??的考察』 音?之友社、1970年8月
- アラン?P?メリアム著、藤井知昭、鈴木道子? 『音?人類?』 音?之友社、1980年6月
- 秋山?英編 『民族音??リ?ディングス』 音?之友社、1980年11月
- 柴田南雄
、
?丸吉彦
編著 『民族音?』
放送大??育振興?
、1987年3月
- ?木吾?著 『エスニック音?入門 : 民族音?から見た音?と?育』 ?土社、1989年2月
- ブル?ノ?ネトル
著、
細川周平
? 『世界音?の時代』
勁草書房
、1989年10月
- 松村洋著 『ワ?ルド?ミュ?ジック宣言』
草思社
、1990年10月
- ?丸吉彦著 『民族音??』 放送大??育振興?、1991年3月
- ?植元一著 『世界音?への招待 : 民族音??入門』 音?之友社、1991年6月
- 藤井知昭
ほか編 『民族音??論』
東京書籍
、1992年3月
- ?丸吉彦著 『民族音??理論』 放送大??育振興?、1996年3月
- ロバ?ト?P.モ?ガン編、
長木誠司
監? 『西洋の音?と社? 11 現代 2 世界音?の時代』 音?之友社、1997年3月
- 河野保雄著 『音?史物語』 芸術現代社、1997年5月
- ?植元一、塚田健一編 『はじめての世界音? : 諸民族の?統音?からポップスまで』 音?之友社、1999年6月
- 水野信男編 『民族音??の課題と方法 : 音??究の未?をさぐる』
世界思想社
、2002年2月
- 若林忠宏
編著 『世界の民族音??典』
東京堂出版
、2005年9月
- 櫻井哲男
、水野信男編 『諸民族の音?を?ぶ人のために』 世界思想社、2005年12月
- フィリップ?V?ボ?ルマン著、?植元一? 『ワ?ルドミュ?ジック/世界音?入門』 音?之友社、2006年3月
- ?丸吉彦ほか編 『事典 世界音?の本』
岩波書店
、2007年12月
- ?丸吉彦著 『音?とはなにか : 理論と現場の間から』 岩波書店、2008年12月
論文
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?典
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- 岸?成雄
ほか編 『音?大事典』
平凡社
、1981年10月~1983年12月
- 遠山一行
、
海老?敏
編 『ラル?ス世界音?事典』
福武書店
、1989年11月
- 柴田南雄、遠山一行?監修 『ニュ?グロ?ヴ世界音?大事典』
講談社
、1993年1月~1995年4月
- 大角欣矢ほか監修 『メッツラ?音?大事典 日本語デジタル版』
?育芸術社
、2006年4月
- 堀?久美雄編 『標準音??典 新訂第2版』 音?之友社、2008年3月
?連項目
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