島田 翰 （しまだ かん、 1879年 （ 明治 12年） 1月2日 - 1915年 （ 大正 4年） 7月28日 ^[1] ）は、 日本 の 漢?者 ? 書誌?者 。 字 は 彦禎 。?は ?桂后人 ^[2] 。若くして 校勘 ?で名をあげ、日中の文人と?く交流した一方で、書籍 ?? などの事件を起こし、37?のとき 自殺 した ^[3] 。

生涯 [ 編集 ]

1879年（明治12年）1月2日、 東京都 小石川? にて、 島田篁村 を父とする?者の家系に生まれる ^[4] 。幼少から 漢籍 を愛し 神童 と評されたが、 吃音 を患い?話が苦手だった ^[5] 。

1891年 （明治24年）、 東京高等師範?校付?尋常中?校 に入?、幼馴染の 永井荷風 や 井上?? と親交する ^{[6] [5]} 。荷風の回想によれば、彼らはともに 軟派 で文弱だったため、しばしば同級生の ?拳制裁 の?象になったという ^[5] 。

1897年 （明治30年）、 東京外?語?校 の 中?語 科（?語本科）に入?する ^[7] 。翌 1898年 （明治31年）、父?篁村が死去。遺命により漢?者の 竹添進一? の門弟となり、竹添が制作していた『 左氏 ?箋』の校勘に?事 ^[8] 、底本考?の代筆と書名の?案も?う ^[9] 。同じ頃、翰の勉?ぶりが 宮?大臣 の 田中光? に認められ、 宮?省?書寮 秘?の宋元版や日本の 古?本 の調査資格を?えられる ^[8] 。卒業後、それらの延長で書誌?者として活動するようになる。

1901年 （明治34年）、 足利?校 所?の古?本『 古文?書 』や『 論語 』等9部46冊を、???謄?と?して持ち出し私?する、という事件を起こす ^[10] 。このとき、監視6ヶ月の判決を受けるも ^[9] 、反省せずに傲岸不遜な態度をとったことから、次第に周?の信用を失うようになる ^[11] 。

1903年 （明治36年）、??に半年?在し、同??在中の義兄 安井朴堂 ? 服部宇之吉 と交流する ^[12] 。同年、蒐書仲間の 大野?竹 を介して ?富蘇峰 と友人になる ^[13] 。

1905年 （明治38年）、日本の出版史を 漢文 で論じた著作『古文?書考』を、蘇峰主催の 民友社 から刊行し、日本だけでなく中?でも注目を集める ^[14] 。また同年、『宋大字本 寒山詩集 永和 本 薩天錫 逸詩』を出版したり、??を再訪して 兪? と交流したりする ^{[15] [16]} 。

1907年 （明治40年）、 陸心源 の??書が ?嘉堂文庫 に?却されるにあたり、文庫員として派遣され仲介を務める ^[9] 。この出?事の詳細は著書『?宋樓?書源流考』にまとめられ、中?で刊行された ^[17] 。

1915年（大正4年）、 金?文庫 （ ?名寺 ）所?の ?? 古?本『 文選 集註』を、民間に?り?っていたことが判明し、大手新聞 ^{[注? 1]} で報道されるほどの?ぎになる。この件が 刑事事件 として扱われ?監されることになると知ると ^[19] 、同年7月28日 ^{[10] [19]} 、 ?浜 の自宅で拳銃自殺した ^[19] 。享年37。自殺の日付や方法については情報が錯綜しており異?もある ^{[19] [10]} 。

?んだ本の行方 [ 編集 ]

足利?校『古文?書』等 [ 編集 ]

足利?校 の『 古文?書 』等は、事件後に?校側の人物により奪還された ^{[20] [注? 2]} 。奪還された中には、「島田翰珍?」と墨書されたものもあった ^[10] 。

??の動機は定かでないが、一?には、父?篁村が「我が家の?書は天下一で、これに勝るのは足利?校くらいだろう」という旨を翰に語っていたためとされる ^[20] 。

金?文庫『文選集註』 [ 編集 ]

金?文庫 の ?? 『 文選 集註』は、中?に流れた後、日本に?ってきている ^[22] 。

長澤 1999a によれば ^{[注? 3]} 、 東洋文庫 現?の5?分7 軸 と、金?文庫現?の12?分19軸が確認されており、この他にも個人?が存在する ^[22] 。保存?態は、金?文庫?が劣?なのに?し、東洋文庫?は中?人が貴重本と認識して補修したためか比較的よい ^[22] 。また東洋文庫?には、書?年代の考?等が書かれた跋文が複?添えられている ^[22] 。一つは 羅振玉 による 1911年 のもの、もう一つは 楊守敬 による同年のもの、もう一つは羅振玉の友人で「?山先生」と呼ばれる田某 ^[22] （田? ^[23] ）による 1915年 のものである ^[22] 。これら跋文によれば、流通?初は唐代中?の?本と期待されていたが、後に平安時代日本の?本と判定された ^[22] 。その後日本に再輸出され、東洋文庫創設者の 岩崎久彌 ら日本人の手に渡った、と推定される ^[22] 。

? 1951 、 ?永 2015 ^[24] には、個人?の情報が載っている。

翰から 大野?竹 ^[25] や ?富蘇峰 ^[26] の手に渡ったものや、 幕末 から?に流出していたものもある ^[24] 。

評??エピソ?ド [ 編集 ]

• ?富蘇峰 ? 長?規矩也 ? 兪? ? 葉昌熾 （ 中?語版 ） らが、翰の書誌?者としての腕を評?している ^[27] 。
• 父?篁村の師である 海保漁村 の?風を?ぐとされる ^[28] 。
• 父の?書を?った金で豪遊していた、古書店で本を 万引き した、などのエピソ?ドが?わる ^[29] 。
• しばしば 神田 で?み?き、勘定になると姉? 繁子 の夫である 服部宇之吉 を電話で呼び出して支?わせていた ^[30] 。
• 架空の版本を捏造したという疑惑がある ^{[9] [31] [32]} 。
• ?眼しただけの本にも ?書印 を捺していた ^{[14] [33]} 。 ?藤湖南 は、自身の?書にある翰の印を他の印で塗り潰していた ^[34] 。

編著 [ 編集 ]

• 『古文?書考』
• 『宋大字本 寒山詩集 永和 本 薩天錫 逸詩』
• 『?宋樓?書源流考』
• 『訪余?』 - 遺稿集。兪?との筆談?「春在堂筆談」ほか ^[35] 。編者は 田中慶太? ^[36] 。

交流 [ 編集 ]

??

• 市島春城
• 大野?竹 ^[25]
• 白須直 - 蘇州 日本領事館 領事 ^[37] 。
• 竹添進一?
• 田中慶太? - 書肆「文求堂」の店主 ^[38] 。東京外?語?校の同期 ^[39] 。翰だけでなく ?藤湖南 ^[40] ? 長?規矩也 ? 石田幹之助 ? 神田喜一? ? ヒュ?リック ? 郭沫若 ら ^[41] とも交流した。
• 田中光?
• ?富蘇峰 - 大野?竹を介して親交するようになった ^[13] 。 ?富蘇峰記念館 に書簡が??されている ^{[13] [42]} 。
• 永井荷風

?外

• 董康 ^[43]
• 兪? ^[16]
• 葉?輝 ^[44]
• 羅振玉 ^[45]
• 李盛鐸 ^[46]

ほか多? ^[47] 。

親族 [ 編集 ]

翰は二度結婚し、一人目の妻との間に二男一女、二人目との間に三女をもうけた ^[48] 。

• 父: 島田篁村 （漢?者）
• 母: 澄子
  • 兄: 大野右仲 。父: 大野勘助 （ 唐津藩 士）。祖父: ?谷宕陰 （漢?者）
• 兄: 鈞一 （漢?者）
  • 妻: 絲子
    • 父: 川田甕江 （漢?者）。異母弟: 川田順 （歌人）
• 姉: 琴子
  • 夫: 安井朴堂 （漢?者）
    • 祖父: 安井息軒 （漢?者）
• 姉: 繁子 （?育家）
  • 夫: 服部宇之吉 （漢?者）
• ?兄: 辰野金吾 （建築家）
• 親戚: 山田三良 （法?者）
• 親戚: 鈴木梅太? （農芸化?者） ^[4]

脚注 [ 編集 ]

注? [ 編集 ]

1. ^ 同年5月13日付の『 報知新聞 』 ^[18] 、6月12日付の『 都新聞 』 ^[10]
2. ^ ただし『論語』は紛失したままとされる ^[21] 。
3. ^ 高野 1998 も ? 1951 を?照して、近い?容を載せている ^[18] 。

出典 [ 編集 ]

?考文? [ 編集 ]

• 石塚晴通; 小助川貞次「解題」『?? 文選集注 ?第四十八?第五十九?第六十八?第八十八?第百十三』勉誠出版〈東洋文庫善本叢書〉、2015年。 ISBN   9784585282129 。   ?立???書館書誌ID : 026814480
• ?靖 『 金?文庫の?究 』講談社、1951年。 NCID   BN08096687 。 https://dl.ndl.go.jp/pid/2931995 。   （復刊: 大空社、1992年）
• 高野?子「 小?鬼才の書誌?者 島田翰 」『蘇峰とその時代 ?』?富蘇峰記念館、1998年、295-406頁 。 https://dl.ndl.go.jp/pid/13279049 。   ?立???書館書誌ID : 000002731541 （詳細な?記と年譜）
• ?田武 『大田南畝?島田翰と?朝文人』大樟樹出版社、2019年。 ISBN   9784909089281 。   （ 兪? との筆談?「春在堂筆談」や 信夫恕軒 による翰の?記資料について）
• 長澤規矩也 『昔の先生今の先生』（長澤規矩也二十年祭記念??補）長澤孝三、2000年。  
• 長澤孝三「島田翰と文選集註」『日本?史』第608?、吉川弘文館、116-118頁、1999a。 NAID   40003068629 。  
• 長澤孝三「島田翰」『日本古典籍書誌??典』岩波書店、1999b、273-274頁。 ISBN   9784000800921 。  
• 永井荷風 『梅雨晴』：新字新?名 - ?空文庫

?連文? [ 編集 ]

• ?永健 「 『京都帝?大?文?部景印??本』叢書出版始末小考 」『文學?究』第112?、九州大?大?院人文科??究院、2015年。 NAID   120005602459 。 https://doi.org/10.15017/1500375 。  
• 川?一馬 『日本における書籍蒐?の?史』ぺりかん社、1999年。 ISBN 978-4831508638
• 反町茂雄 編『紙魚の昔がたり 明治大正篇』八木書店、1990年。 ISBN 9784840690782 「4 初代琳琅閣主人とその周?（琳琅閣第二代 ?藤兼?）」

外部リンク [ 編集 ]

• 島田翰?書記 - ?文??究資料館 ?書印デ?タベ?ス  2021年3月31日 ??。