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ロシアのシベリア征服 - Wikipedia コンテンツにスキップ

ロシアのシベリア征服

出典: フリ?百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
1533年から1896年にかけてのロシアの?大

ロシアのシベリア征服 は、16世紀末から17世紀にかけて行われた探?と征服を指す。 ロシア?ツァ?リ? の イェルマ?ク が、 シビル?ハン? の首都 カシュリク （イスケルまたはシビル）を?落させた1581年に始まったとされる。これはロシア史の定?であった [1] が、正確な年については議論がある [注? 1] 。ロシア人は、シビル?ハン?に?する勝利を皮切りに、 シベリア に進出していった。初期の??的目的はまずロシアの主要輸出品である毛皮の獲得であった [3] 。シベリア征服の完了は、 オホ?ツク 要塞と アナディル 要塞が建設された1649年と見なされている [4] 。 本記事では17世紀末までを扱う。

前史 [ 編集 ]

ル?シにおける毛皮の重要性 [ 編集 ]

ロシアの?貂

ル?シ （古代ロシア。 キエフ?ル?シ ?照）では、古?より森林のなかで農耕を行ってきた。同時に、森林から毛皮、蜂蜜、蜜?などを採集した。10世紀ごろには、キエフ公をはじめとしたル?シの [5] ?士層 [5] は、冬のあいだ、丸木舟に?って 連水陸路 を巡る旅をした。キエフから ドニエプル川 を北に向かい、 スモレンスク で デスナ川 に入るのである。そして、現地のドレヴリャ?ネ族やドレゴヴィチ族ら [注? 2] の住居に寄寓し、食事をふるまわせ、貢?を集め、4月ごろ キエフ に?る 巡回?貢 を行っていた [5] 。貢?の?象は、蜂蜜、蜜?、捕虜奴隷、 貂 の毛皮や ビ?バ? の?皮などである [5] 。毛皮は、10世紀から12、13世紀に至るまで貨幣の役割も果たした。 ロシア産の毛皮は、 東ロ?マ帝? との貿易においても極めて重要であった。特に珍重されたのは ?貂 である [6] 。 東ロ?マ以外にも、中世ロシアは モスクワ 、 ノヴゴロド 、 スズダリ などの都市から ハンザ商人 の仲介により、イギリスに毛皮を輸出した。また、 カザン?ハン? や クリミア?ハン? とも毛皮貿易を行なっていた [7] 。ノヴゴロドから輸出された?貂の毛皮はヨ?ロッパ諸?の宮廷人たちを魅了し、15世紀のイギリスでは、 卿 以下の身分の者は?貂の毛皮を身につけてはならないという王命が出されるほどであった。16世紀にはロシアの外交使節は?貂の毛皮を?家から?家への贈り物とした [8] 。 毛皮の利益は大きく、16世紀末の フョ?ドル1世 （在位1584年-1598年）治下にはロシア?家?入の3分の1に達していたという?もある。17世紀半ば、ロシアからスウェ?デンに亡命した外交官 コトシ?ヒン はシベリアからの毛皮?入を60万 ル?ブル と見積もっている。いっぽうで4万から15万ル?ブルという?もある [9] 。

ウラル以東への進出 [ 編集 ]

オビ川のハンティ人（19世紀後半）撮影者不明
ウラル以東に?する スラヴ 族の進出は、16世紀末における有名なイェルマク（ ママ ）の進?によってはじめて行われたものではない
— 三上次男

[10] 。

考古?者で?史?者の 三上次男 は上のように書いている。 初めてロシア人たちがシベリアという名で呼んだ土地は オビ川 の支流 トボル川 とその支流 トゥラ川 流域であった [10] 。 1032年、 ノヴゴロド公? の住人たちが [11] ウラル山脈を越えて [10] オビ川下流のユグラという地に行ったという記述が年代記に登場する。ユグラは マンシ人 (オスチャ?ク族)の住む地で、ウラル山脈の北側、 ペチョラ川 流域から オビ川 下流にあり、「なかば夜の?」と呼ばれる神秘的、かつ豊富な毛皮を産する土地だと考えられ、ノヴゴロド商人たちの垂涎の的であった。12世紀には、ユグラのマンシ人たちはノヴゴロドに毛皮やアザラシの牙といった貢物を納めるようになった。 13世紀にノヴゴロドはユグラを領地とするが、完全に支配したわけではない [11] 。 1487年、 イヴァン3世 （大帝、在位1462年-1505年）治下の モスクワ大公? がノヴゴロドを編入した。ユグラへの野望はモスクワが引き?いだ。イヴァン3世はユグラに3度遠征隊を送ったが、征服はできなかった [12] 。

ロシア?ツァ?リ?の帝?化と毛皮貿易の?展 [ 編集 ]

イヴァン雷帝時代 [ 編集 ]

ロシアのシベリア進出は、イヴァン3世の孫、雷帝こと ツァ?リ （皇帝）、 イヴァン4世 （在位1533年-1584年)の治世から本格化する。1552年の カザン?ハン? 征服によって同地の毛皮の流通ル?トを確保し、ウラル地域への進出基盤を得た。モスクワ大公?（ ロシア?ツァ?リ? )は、北東 ル?シ を再統一し、中央集?化を進め、 帝? への道を?みだす [7] 。 1555年、イヴァン4世は、宮廷を訪れたイギリス使節 リチャ?ド?チャンセラ? に、モスクワと直接貿易を行う?利を?えた。はじめは ホルモゴルイ 港、のちに アルハンゲリスク 港を通じた 白海 貿易という新たな毛皮販路が誕生した [7] 。

ヨ?ロッパからの毛皮の需要は?えたが、ウラル西側の毛皮?は減っていた。ロシア?ツァ?リ?は??になり、服?させた他の?からヤサク（貢納）として毛皮を??した。 ユグラや ハンティ人 の住む スルグト にもヤサクを要求した [13] 。

ロシア社???史の?究家、森永貴子の言葉を引用する。

シベリアへの進出は「ロシア帝?」の形成と、毛皮を求める自然?生的な膨張の動きが重なったものである。

[7]

新たな毛皮産地の探求 [ 編集 ]

?貂の毛皮を着た ト?マス?モア の1527年の肖像。 ハンス?ホルバイン ?。16世紀にはイギリスで?貂の毛皮が大流行した [14]

毛皮を求める狩?者や商人は、ある地方の毛皮?を?獲し、獲り?くすと別の地に移動した [15] 。 16世紀後半に、ペチョラやユグラのほかに、高?な?貂の産地として知られるようになった土地がある。 北極海 から?陸に入った マンガゼヤ である。ロシア人のみならず白海航路を開いたイギリス商人たちにも有名になった。1601年にはマンガゼヤにカザ?ク（コサック）の砦が建てられた。 これは先住民族の ネネツ人 からロシア人の身を守るためである。が、同時にモスクワ政府が毛皮の取引をすべて統制するためでもあった。ロシア商人のなかにはイギリス人やオランダ人と密貿易を行う者もあり、政府は1627年に航路を閉じた [16] 。マンガゼヤは、ロシア人の北シベリアへのおもな進出?点として繁?したが、南方に新たな進出路が開かれ、?貂も減り、やがて衰退した。1672年、町は トゥルハンスク に吸?された [15] 。

シビル?ハン?の征服 [ 編集 ]

「 イェルマ?ク 」も?照

ロシア?「?家」ストロガノフ家 [ 編集 ]

ロシアのシベリア進出には、 ストロガノフ家 一族が大きく貢?した。彼らはロシア北部 ソリ?ウィチェグダ の裕福な製?業者であった。1558年、イヴァン4世の治世下、 カマ川 流域と チュソヴァヤ川 流域 [17] を領地とすることを許された。領地開拓のため20年間の免?特?などを?えられ、その後は領民から貢?を受け取り、モスクワへ納めるようになった。1579年には領?に町がひとつ、203?の領民が住む39の集落、1?の修道院があった。人口は、約40年後には5倍に?えた [18] 。 ストロガノフ家は1570年代には オビ川 にも進出していく [17] 。

クチュム?ハンの逆襲 [ 編集 ]

1555年、モスクワによるカザン?ハン?征服後、 シビル?ハン? の ハン であるエディゲル?ハンとベクブルドの兄弟は、ツァ?リ、イヴァン4世に外敵からの [19] [注? 3] 保護を依?したという。??は、シベリアをツァ?リのものとし、ヤサクを支?うために??代理人をシビル?ハン?に置くことであった [13] 。 1562年、エディゲルは、クリミア?ハン?を後ろ盾にしたクチュム?ハンに滅ぼされた。クチュム?ハンは首都カシュリクを占領し、「シベリア皇帝」（シビルスキ??ツァ?リ）と名?った。イヴァン4世は1554年から「全シベリアの命令者」（ポヴェリ?チェリ?シビリ）と?していたが、これは名目にすぎなかった。 1572年には、クチュム?ハン軍はヤサク（貢納）を求めるロシア軍を破り [21] 、モスクワのツァ?リへの貢納をやめ、1573年には使節を殺害した [22] 。

シビル?ハン?征服 [ 編集 ]

1574年、イヴァン4世はストロガノフ家に軍事活動を許可し、さらにクチュム?ハンに?する?い、およびシベリア住民にヤサクを納めさせるという２つの義務を?えた [21] 。 これらの義務に?して、ストロガノフ家は逃亡カザ?クの イェルマ?ク を雇い、シビル?ハン?攻略に送り?んだ [21] 。 1581年（異?あり。冒頭?照）10月、イェルマ?クと部下のカザ?ク軍540人はウラルを越えてイェルティシュ川に出た。イェルマ?ク一行は タタ?ル人 たちとの激しい??の末、シビル?ハン?の首都カシュリク(イスケル、またはシビル）を落とした [22] 。ストロガノフ家はこの知らせをもって、イヴァン4世に?して、シビル?ハン?をロシア?ツァ?リ?に?合するよう願い出た。その後、クチュム?ハン軍の逆襲によりイェルマ?クは?死し、しばらくの間、クチュム?ハンや彼の一族がカシュリクを取り?した。 この、のちに西シベリアと呼ばれるようになる地をロシア人が制?するのは、1586年にモスクワからの正規軍が到着してからである [23] 。 その後、 河川交通 の要となる土地の、一段高い丘陵部に砦が築かれていった [24] 。1586年にはトゥ?ラ河畔の チュメニ 、1587年には、 トボル川 とイルティシュ川の合流地点に トボリスク が開かれた。トボリスクはロシアのシベリア進出基地となる [1] [23] 。

17世紀ロシアの東進 [ 編集 ]

シベリア征服初期のロシアと周?。?色い文字の町は18世紀以降に建てられたもの

河川交通 [ 編集 ]

ロシア人たちは、カザ?クや銃兵（ ストレリツィ ）たちの小部隊（ヴァタガ）を先頭にシベリアに進出していった。彼らは?や小舟を用いて進んだ。シベリアはオビ川、イェニセイ川、 レナ川 といった大河がゆったりと流れ、?多くの支流が互いに接近している。彼らは必要な場合には舟を持ち運んで次の河川に移動した。そのため短期間にユ?ラシア大陸の東端までたどり着いた [25] 。 ロシア史家森永貴子は、「古代ル?シ時代、 ヴァリャグ の交易?が河川網と 連水陸路 を利用して旅を行ったが、これとまったく同じ現象がシベリア征服においても繰り返され」たと述べる [26] 。

北部タイガ地?ル?ト [ 編集 ]

先住民の村を攻?するカザ?ク。ニコライ?カラ?ジン（1842-1908）

17世紀のロシア人はシベリア東進にあたって、南部の森林 ステップ を避けた。これは南部ステップ地?が?力な遊牧民の活躍する地域であり、踏み?めば襲われる恐れがあったためである。17世紀前半には、クチュム?ハンの子孫を擁立した カルムイク人 と バシキ?ル人 に襲?された。1662年から1664年にかけて、バシキ?ル人は大反?を起こし、そののち、 ラ?ジンの? にも加わった。1680年から1682年には カザフ人 が西シベリアの南部を襲った [27] 。 このような?況下、ロシア人たちは東漸に際し、北方の タイガ 地?をたどっていった。北方の先住民は?大な地域に散らばって暮らしており、 石器時代 さながらの生活を送る者も珍しくなかった。?砲を持ったロシア人は、さして苦?せず彼らの抵抗を押し返していった [28] 。とはいえ、先住民を征服してヤサクを課しても、彼らはしばしば反?を起こした。17世紀初めには、西シベリアのネネツ人やハンティ人も何度も決起した。ヤサクから逃れるために南部ステップ地?に集?で逃亡することも多かった [25] 。

ロシア人たちは、シベリア探?初期には、オビ川、イェニセイ川を下降し、北極海に出て沿岸近くを渡る道を開いていった。そのためシベリアの古い都市はもっぱら北部や北極海近くに建設されている [21] 。 シベリア征服の先陣を切ったカザ?クたちは、コチ舟と呼ばれる小さな船 [注? 4] で移動した。冬?地や柵、砦を築いた。羅針盤はなく、太陽や星の位置で進行方向の見?をつけ、木の幹に目印をつけながら進んだ。冬にはコチ舟を引き揚げ冬?地の代わりにした。要塞や冬?地の駐在員に?して、モスクワ?家が食糧や??といった必需品を支給した。道?少しずつ上前をはねられ、最前線の者らは何も手に入れられないことも少なくなかった [29] 。

ロシアのシベリア統治 [ 編集 ]

シベリア?の成立 [ 編集 ]

16世紀にユグラとシビル?ハン?からの貢物を受け取るようになったころ、モスクワ政府?部での??機?は、あらゆる外?との業務の取り扱う使節局（使節?、パソリスキ?? プリカ?ス ） [注? 5] であった。1599年、新たにツァ?リとなった ボリス?ゴドゥノフ （在位1598年 - 1605年）は、シベリアの統治を「カザンとメシチェルの宮殿」に??させた。 ロマノフ王朝 が成立し、初代ツァ?リ ミハイル?ロマノフ （在位1613年-1645年）の時代になると、シベリア?（シビルスキ??プリカ?ス）がつくられ [30] 、1637年4月1日に?立官?となった [26] 。このシベリア?は、シベリアに?するあらゆる面での?限を持った。1630年代には、シベリアは郡に分けられ、各郡に?し、シベリア?が軍司令官（ ヴォエヴォダ ）を任命した [31] 。 17世紀にシベリアの行政を現地で??したのは、この軍司令官（地方長官、ヴォエヴォダ）たちである。1620年代にはシベリアを含むロシアの各地方に、185人の軍司令官がいた。1690年代には300人になる。彼らの多くは退役軍人であったが、業務は次第に軍務から??などの民政に移っていった。任期はおよそ2年前後と短かった [32] 。

ヤサク（貢納、毛皮?） [ 編集 ]

ロシアにとってシベリアの重要性は、??面では第一にヤサクによる毛皮の獲得であった [3] 。ロシア史家の吉田俊則は次のように述べている。

シベリアから期待される?家?入のうちヤサ?ク（ヤサクのこと）がいかに卓越した地位を占めていたか、その際、ロシアの商人や狩?者とある面では競合しながら、ロシア?家自?がいかに熱心かつ優越した毛皮業者であったかなど、その具?的?況を再確認しておくことは意味がある。

[3]

シベリアに赴任する軍司令官（ヴォエヴォダ）に?してくだされる訓令は、ほとんどヤサク??に?わる事柄であった。

1594年から95年、オビ川にスルグト城塞の建設のために派遣される軍司令官への訓令書には以下のように書かれていた。

ヤサ?クの??は過酷な仕方ではなく、寵愛をもってなされるべきこと。

このような指示は後にも繰り返される。「寵愛をもって」という訓令は一見、?善や欺瞞のように見えるであろう、と吉田俊則は書き、以下ふたつの事柄を指摘する [3] 。

  1. 17世紀のシベリアではいまだロシア人やロシア軍は少なく、政府は異民族との軍事的?立をなるべく避けることを望んでいた。
  2. また、先住民からヤサクを取り立てること、そのものが含む矛盾も存在していた。ロシア政府は異民族の服?を求めていたが、同時に?統的な狩?民としての部族社?を保存しようとした。毛皮を取り立てるためには、先住民の狩?能力が必須であったからである。訓令は、ロシアの役人や商人がヤサク?象の村に立ち入ることを極力禁じている。これはロシア?家の利益のために必要な?置であった [33] 。

ヤサクはシベリア征服初期には略奪されたが、のちには年?位の額が決められ、ヤサク台帳に記入された [34] 。軍司令官たちは、異民族にヤサクを納めさせるために各部族長の息子などを人質に取り、トボリスクには人質小屋が常設された [3] 。異族民の長老に贈り物やご馳走などをふるまい、彼らがヤサクを持ってくるよう仕向けもした [35] 。 ヤサクを取り立てたのはロシアだけではない。たとえば、西シベリアでは、クチュム?ハンのシビル?ハン?でも行われており、ロシアがその?制を受け?いだこともあった [36] 。

汚職と?奪 [ 編集 ]

シベリアに派遣される軍司令官はシベリア?に?し、守備隊や裁判、ヤサク??、流刑者の管理などの?範?の裁量?を持っていた。1都市に一人の割合で派遣されたが、相互の連絡はまったくなかった [37] 。

モスクワ政府の意向がどうであれ、シベリアは赴任する軍司令官にとって、財産を蓄えるのに絶好の土地であった。中央からの命令は、あまりの距離のためにしばしば?かなかった。ロシア人住民は、軍司令官らの賄賂の要求、裁判の?れや怠慢を告?しようとした。先住民に?するヤサクの量は上?せされた [3] 。

1602年には、チュメニで定期郵便制度が開始された。運搬手段は馬や犬による。馬や犬を?り換えるための「 ? 」が?展して、 ??制度 が普及していった。先住民はヤサク以外に、馬や犬の供出や荷?運搬といった負?を押しつけられた [38] 。

ロシア人の進出と「異族民」 [ 編集 ]

?ブリヤ?ト人とイルク?ツク建設 [ 編集 ]

1620年代、ロシア人たちはヤサク民から [39] モンゴル語族 [40] のブリヤ?ト人諸侯が支配する バイカル湖 や アンガラ川 の豊かさを聞いた。 エニセイスク 要塞（1618年建設）や クラスノヤルスク 要塞（1628年建設）から遠征隊を出し、 アンガラ川 上流に向かった [41] 。ここで、ロシア人は ツング?ス語族 の エベンキ人 から激しい抵抗を受けた。ロシア人は ヤク?ツク 要塞(1632年建設)を開き、エニセイスク、クラスノヤルスク、ヤク?ツクの三つの要塞を?点に、ブリヤ?ト人の支配地に向かった。エベンキ人は、ロシア人とブリヤ?ト人に??された。エベンキ人はロシアの銃火器攻?に耐えきれず、彼らの支配下に入った。ロシア人が初めてブリヤ?ト人と接?したころ、カザ?クらは贈り物との交換して毛皮を手に入れていた。彼らはアンガラ川の難所を越え、1631年にブラ?ツク要塞を建築した。1634年には、ロシア人たちはブリヤ?ト人にヤサクを要求し、ブリヤ?ト諸侯はこれを拒否した [42] 。ベケトフを百人長（ソ?トニク）とするカザ?クの一?は、「レナの道」 [注? 6] と呼ばれる水路を利用してブリヤ?ト草原にたどり着きヤサクを求めたが、ブリヤ?ト侯らに逆襲された。1641年には貴族ヴァシリエフを司令官とする遠征隊が ヴェルホレンスク に派遣された。ブリヤ?ト侯チェプチュグイは降伏を拒否し、燃え上がる天幕とともに?死した。ロシア人とブリヤ?ト人の?いは一進一退を繰り返しつつも、次第にロシア人のほうが優位に立っていった。小貴族イヴァン?ポハボフは、アンガラ川上流と バイカル湖 南岸を征服し、 オサ川 のブリヤ?ト人からヤサクを取り立てた。1652年、ポハボフは イルク?ト川 沿岸に冬?地を築いた。のちの イルク?ツク である。イルク?ツクが要塞（スロヴォダ）から都市（ゴロド）になるのは1682年のことである [43] 。最終的にプレド（前）バイカリエと ザ（後）バイカリエ のブリヤ?ト人の征服を終えるのは、1689年の ネルチンスク?約 を待つことになる [41] 。

16-17世紀、ロシア支配下の先住民 [ 編集 ]

16世紀から17世紀にロシアの支配下に編入されたシベリア先住民は、原暉之によると、以下のような?態であった。 オビ川の ウゴル諸語 話者（ハンティ人とマンシ人）と北方の サモエ?ド人 (サモディ人)（3万1600人）、北方 ツング?ス系民族 （3万6200人）、 ユカギ?ル人 と北東のパレオアジア?ト( 古シベリア諸語 の話者)、 エスキモ? 人（3万4700人）、 ケト人 （5600人）、北方 チュルク語 系住民（4万1600人）、 モンゴル語族 系住民（3万7200人）、 ?洲人 、南方ツング?ス人、 ニブフ人 （ギリヤ?ク人）、 アイヌ で、合計約20万人になる。一方、17世紀末までにシベリアに入植したロシア人の人?は先住民の合計人?を越え、ロシア人の割合は時代が下るにつれて?えていった [44] 。

捕虜から奴隷へ [ 編集 ]

先住民たちにはヤサク以外にもさまざまな義務が課された。特に、官?耕作地の耕作はもっとも負?の重い義務であった。先住民の多くは農耕に慣れず、また反?を恐れる?局は先住民への斧の販?を禁止した。先住民たちの???件は?化し、食糧の不足も相まって、死亡率は高かった [45] 。

ロシアのシベリア征服によって、先住民の一部は奴隷になり、奴隷制は少なくとも18世紀末まで?く。ソ連の?史家オドロニコフは、以下のように述べた。

地方?局はロシア人役人の助けを借りて平和な異族人の集落を襲い、その中から捕虜＝ヤスイリを掠奪し、彼らを奴隷＝ホロ?プに?じた。
— オドロニコフ

[45]

19世紀の?史家シャシコフは、シベリアの奴隷（ホロ?プ）について詳述している。まず、征服に?たロシア人男性にとってもっとも求められたのは女性たちであった。先住民の反?や制?にあたって、彼らは異族人女性（イノロ?トカ）を捕虜にした。?時のみならず平時にも行われた。役職のない平のカザ?クも?人の妾を持ち、一夫多妻が?たり前という?況になった。軍司令官らはさらに多くの女性たちを手に入れた。自分一人の欲望のためだけではなく、蓄財のためにも彼女たちの?買を行いはじめた。軍司令官は?春宿の??まで行った [45] 。


シベリアのロシア人社? [ 編集 ]

農民移住者たち [ 編集 ]

シベリア征服の軍配備のためには、食糧の確保が必要である。16世紀末より ヨ?ロッパ?ロシア の北部および東部の農民に現物?が課され、シベリアに送られる食糧となった。モスクワ政府は自給?制の確立を目指し、16世紀末から1630年代にかけて農民の?制移住政策を行った。17世紀前半には、政府は自由植民のための優遇策を行い、移民を??した。土地の提供や支度金や農具などの提供、開墾後3年から5年のあいだの免?などの?策が行われた [46] 。いっぽう、?時のヨ?ロッパ?ロシアでは、封地を持つ士族層の要求により、農民の土地への緊縛が進みつつあった [47] 。シベリアでの農民移住??政策は、ヨ?ロッパ?ロシアの農民政策と矛盾したため、政府は調整策として移住?象者を?有地の農民とした。?有地は北部ロシアに多く?っており、移住民は北ロシア出身者が多かった [48] 。 北ロシアから?た農民たちには、 ミ?ル（農村共同?） の自治の?統があり、またシベリア征服の尖兵となったカザ?クにも?しい自治の?があった。これらの勢力が結びついて、しばしば?擾（そうじょう）事件が起きた [49] 。

?連項目 [ 編集 ]

注? [ 編集 ]

  1. ^ ソ連およびロシア連邦の16世紀ロシア史家ルスラン?スクルィンニコフは、イェルマ?クのカシュリク占領について1582年という?を?表した。 [2]
  2. ^ 他には、スモレンスク周?のクリヴィチ族、ラヂミチ族、セヴェリャ?ネ族などが?貢の?象であった [5]
  3. ^ 王位?いが絶えず、ブハラ?ハン?のハンたちに?力をかけられていた。 [20]
  4. ^ 全長18-19メ?トル、幅4-4.5メ?トルの帆船で、10人から15人で操船可能であり、積荷のほかに50人近くの船客が?船できた。加藤、2018年、73-74頁
  5. ^ 出典によって使節局、使節?といった??があるが、本項では 「?」 で統一する　
  6. ^ 河川航路であり、アンガラ川の支流であるイリム川、インディルム川、レナ川、クレンガ川、クダ川を通過し、ヴェルホレンスクに至る。森安、2008、63頁

?照 [ 編集 ]

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  49. ^ 吉田 1989 , p. 51.


?考文? [ 編集 ]

シベリア、北東アジア [ 編集 ]

  • 三上, 次男、神田, 信夫『東北アジアの民族と?史』 3?、山川出版社〈民俗の世界史〉、1989年。 ISBN   4-634-44030-X 。  
  • 加藤, 九祚『シベリアの?史（新?版）』紀伊國屋書店、2018年（原著1963年）。 ISBN   978-4-314-01158-7 。  

ロシア人とシベリア [ 編集 ]

  • 土肥恒之『ロシア?ロマノフ王朝の大地』講談社、2016年（原著2007年）。 ISBN   4-06-292386-6 。  
  • 森永貴子『ロシアの?大と毛皮交易――16～19世紀シベリア?北太平洋の商人世界』彩流社、2008年。 ISBN   978-4-7791-1393-2 。  
  • 田中, 陽兒、倉持, 俊一、和田, 春樹『ロシア史〈1〉9世紀-17世紀』山川出版社、1995年。 ISBN   4-634-46060-2 。  
  • 吉田, 俊則「シベリア植民初期のロシア人社?について」『ロシア史?究』第47?、ロシア史?究?編集委員?、1989年、39-55頁、 doi : 10.18985/roshiashikenkyu.47.0_39/shigaku.89.11_1677 。  
  • 原, 暉之「シベリアにおける民族的諸?係??南シベリア遊牧民地?を中心に??」『史苑』第42?第1/2?、立?大?史??、1982年、1-42頁、 doi : 10.14992/00001189 。  
  • 三上, 正利「シベリアの開拓と人口」『人文地理』第4?第2?、一般社?法人　人文地理??、1952年、94-108,173、 doi : 10.4200/jjhg1948.4.94 。  

コサック（カザ?ク） [ 編集 ]

  • 阿部, 重雄『コサック』 A18、?育社〈?育社?史新書〈西洋史〉〉、1982年。  
  • 中村, 仁志「初期カザ?ク史をめぐる諸問題」『ロシア史?究』第49?第2?、ロシア史?究?編集委員?、1990年、2-16頁、 doi : 10.18985/roshiashikenkyu.49.0_2 。  

モンゴル,中央ユ?ラシア [ 編集 ]

  • 宮脇, 淳子『モンゴルの?史 遊牧民の誕生からモンゴル?まで』 59?、刀水書房〈刀水?史全書〉、2002年。 ISBN   978-4-88708-244-1 。  
  • 護, 雅夫、岡田, 英弘『中央ユ?ラシアの世界』 4?、山川出版社〈民族の世界史〉、1990年。 ISBN   4-634-44040-7 。  

明と? [ 編集 ]

  • 岡田英弘; 神田信夫; 松村潤『紫禁城の?光　明??全史』講談社、2006年。 ISBN   4-06-159784-1 。  



テ?マ別の地? [ 編集 ]

  • Barnes, Ian. Restless Empire: A Historical Atlas of Russia (2015), copies of historic maps
  • Catchpole, Brian. A Map History of Russia (Heinemann Educational Publishers, 1974), new topical maps.
  • Channon, John, and Robert Hudson. The Penguin historical atlas of Russia (Viking, 1995), new topical maps.
  • Chew, Allen F. An atlas of Russian history: eleven centuries of changing borders (Yale UP, 1970), new topical maps.
  • Gilbert, Martin. Atlas of Russian history (Oxford UP, 1993), new topical maps.
  • Parker, William Henry. An historical geography of Russia (Aldine, 1968).

?連項目 [ 編集 ]

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