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排日移民法 （はいにちいみんほう）は、 1924年 7月1日 に施行された アメリカ合衆? の法律の日本における通?である。正確には 1924年移民法 （Immigration Act of 1924）、または ジョンソン＝リ?ド法 (Johnson?Reed Act)であり、日本人移民のみを排除した法律ではない。この法律では、各?からの移民の年間受け入れ上限?を、 1890年 の?勢調査時にアメリカに住んでいた各?出身者?を基準に、その2%以下にするもので、1890年以後に大規模な移民の始まった 東ヨ?ロッパ 出身者? 南ヨ?ロッパ 出身者?アジア出身者を?しく制限することを目的としていた。?立した法律があるわけではなく、?存の移民? ?化 法に第13?C項（移民制限規定）を修正?追加するために制定された「移民法の一部改正法」のことを指す。

特にアジア出身者については全面的に移民を禁止する?項が設けられ、?時アジアからの移民の大半を占めていた日本人が排除されることになり、アメリカ政府に?し日系人移民への排斥を行わないよう求めていた日本政府に衝?を?えた。しかし「 排日 移民法」という呼?はその?容に着目して日本??のみ用いられる通?である。運用の?態はともかく、移民の全面禁止そのものは日本人のみを?象としておらず（ 法案の?容 ?照）、白人以外は全ての人間が移民を禁止されている。

その点より、この通?は不適切であるとする意見もある。英語?では「アジア人排除法」と呼ばれる場合はあるが、排日移民法という言葉に相?する呼び方は見られない。

前史 [ 編集 ]

アジア系移民の?史 [ 編集 ]

アメリカにおけるアジア系移民の流入は 1848年 の ゴ?ルドラッシュ からはじまった。多くの中?系肉???者が カリフォルニア州 を中心に?山??や?道建設に?事した。 アイルランド系移民 をはじめとする白人貧困??者との?立?抗?は1870年代に早くも記?がある。

一方で 1870年 制定の アメリカ連邦移民??化法 （ 英語版 ） は「自由なる白人およびアフリカ人ならびにその子孫たる外?人」が?化可能であるとしていた。ここで言う「自由なる白人 (free white)」が指すものは?初は明確ではなかったものの、判例の積み重ねなどでそれは「 コ?カサス人種 (Caucasian)」であるとされた。

中?系に?しては、 1875年 の en:Page Act of 1875 で?に制限が行われていたが、 1882年 のいわゆる 中?人排斥法 で明示的に移民が禁止されることになった（?初10年間の時限措置だったが後に延長がなされた）。

日本人移民への排斥活動とその?? [ 編集 ]

日本人の場合、 ハワイ への移民は 明治時代 初頭の ハワイ王? 時代から見られ、やがてアメリカ大陸本土への移民も盛んとなる。日本から直接渡航する場合もあったが、多くの者は入?しやすくまた日系人共同?がすでに存在していたハワイ（あるいは カナダ や メキシコ ）を土台として、 ハワイのアメリカへの吸?合? などにより機を見ては西海岸各都市に渡航していたようである。この頃に移民した日系人たちは、 英語 などの?米系言語の理解力は劣っていたものの、 識字率 そのものは高く勤勉で粘り?く仕事をこなし、ある程度の成功を?む者も現れた。

大部分は白人の下?きなど、低廉な賃金の??に?事していたが、?順に?くことから周?からの反感を買い、日本人漁業禁止令や?童の修?拒否など、西海岸諸州では??の排日運動が起こった ^[1] 。しかし彼らは一般的に「日系人だけで閉鎖的共同?を形成し地域に溶け?まない」、「稼いだ金は日本の家族に送金してしまう」などとアメリカ人からは見られていた。?際、?時の日系人は日用品ですら日本から取り寄せていたため、現地の商品を買ってくれず現地に金を落としてくれないというアメリカ人からの批判も多かった。しかし、移民たちがまとまって暮らすことには、言葉の問題や習慣の違いによる現?的理由のほか、迫りくる反日感情からわが身を守るための手段でもあった ^[2] 。また、現?にアメリカ市民?の取得には熱心ではない人が多く、合衆?への忠誠を誓わないなど、排斥される理由はあった。

それでも、日本人はアジア諸民族の中で唯一、連邦移民??化法による移民全面停止を蒙らなかった民族であった。これは日本が アジア で唯一、?米諸?と?等の外交?係を構築した ?立? で 「文明化が進んだ」 ?であり、アメリカ連邦政府も日本の?面維持に協力的であったことによる。しかし連邦政府はその管掌である移民??化の制馭は可能でも、州以下で行われる諸規制に?しては限定的な影響力しか行使できなかった。

こうした連邦以下での排斥行動が典型的に現れたのが 1906年 、 サンフランシスコ 市の日本人?童隔離問題であった。同年の大地震で多くの校?が損傷を受け、?校が過密化していることを口?に、市?局は公立?校に通?する日本人の?童（??わずか100人程度）に、東洋人?校への?校を命じたのである。この隔離命令は セオドア?ル?ズベルト 大統領の異例とも言える干?により翌 1907年 撤回されたが、その交換?件としてハワイ?由での米本土移民は禁止されるに至った。

この背景としては、 日露?? に伴ってアメリカが外債の消化や平和交?など日本を影から支援したにもかかわらず、日本が 門?開放政策 などの見返りを行わなかったことへの不?も?げられる。

日米紳士協約とその後 [ 編集 ]

日本政府もここへきて危機感をもつ。?政者にとって在米日本人の問題は、すでに植民地??が開始されていた 台? 、 朝鮮 、 日露?? により進出の基盤を得た ?州 ほどの重要性はなかったが、大?としての矜持から、他のアジア系民族と同列に連邦移民??化法規を適用されることは避けたいと認識されていた。こうして 1908年 、 林董 外務大臣と ト?マス?オブライエン 駐日大使との間で一連の「 日米紳士協約 」( en )が締結され、米?への移民は日本政府によって自主的制限がされることとなった。この協定により 旅券 ?行が停止されたのは主として??にのみ?事する渡航者であり、引き?き渡航が可能だったのは一般?光客、?生、公務や商用での出張者および米??在留者の家族であった。この紳士協定による自主規制の結果として以後10年ほど日本人移民の純??（新規渡米者－??者）はほぼ?ばいに?じる。

紳士協約の「米??在留者の家族は渡航可能」という?け道を活用する形でこの頃盛んとなったのが「 ??結婚 」による日本人女性の渡米である。?時はヨ?ロッパ系アメリカ人とアジア人との結婚は原則として禁止されていたため、米??在留者は男性?身者比率が高く、若い女性の「需要」は高かった。そこで彼らの出身地の親戚や?故との間で??や手紙だけを取り交わして?談を成立させ、花嫁が旅券?給を受けて入?したわけであるが、元?見合結婚の習慣のないアメリカ人にとってこの形態は奇異であり、カリフォルニア州を中心として非道?的として攻?された。背景には、?身日系人男性が妻?しやがて子供も生まれることで（出生?は自動的に米? 市民? を得る）日系人コミュニティ?がより一層?展定着することへの危機感があったことが考えられる。結局、??結婚による渡米は日本政府により 1920年 禁止される。

一方「?純??者から?却し定着を?る日系人」への警戒感は、その土地利用への制限となって具現化する。 1913年 カリフォルニア州ではいわゆる 外?人土地法 が成立、移民??化法でいうところの「?化不能外?人」の土地所有が禁止された。法人組織を通じて土地を購入する、あるいは米?で誕生した自分の子供（前述の如く米?市民?を得ている）に土地を所有させ、自らはその後見人となり更に子供から土地を賃借する、など??の?法的土地利用方法が?使されたが、 1921年 の土地法改正により、これらの法的な?け道はすべて否定されるに至った。

なお、米?全土でみると移民排外主義は白人中のいわゆる WASP を中心とした層に支持者が多かったが、西海岸諸州においては、東部から中西部ではむしろ被差別の?象で、且つ日系人と職をめぐって競合していた南??東?出身の下層??者ら（特に イタリア 系貧困??者）が排日運動において積極的役割を果たしたことが特?的であった。

さまざまな?迫の中で、 1920年 には米?全土で約12万人、カリフォルニア州で7万人（州?人口の2%）の日系人が生活していた。

1924年排日移民法 [ 編集 ]

以上のように、米?における日本人（日系人）の移民活動は紳士協定に基づいた日本の自主規制と州レベルでの排斥活動の間で微妙なバランスを保ちつつ進行していたが、 1924年 にはいわゆる排日移民法が米?連邦議?で審議され成立することで大?換を迎える。

法案の?容 [ 編集 ]

先立つこと 1921年 、米?連邦議?は 移民割?法 （ 英語版 ） と通?される法案を成立させていた。同法では、 1910年 ?勢調査における各?別生まれの居住者?を算出、以後の移民はその割合に比例した?でのみ認められるとしていた。しかし、1910年という基準年次は、すでに南??東?系の大量移民が始まった後であるために彼らにとって有利だという不?が高まり、基準年次を南??東?系移民が未だ少?だった 1890年 に後退させる改正案が急浮上した。

南??東?系移民に不?を抱いた人?の中には、賃金の安い南??東?人が大量に流入することでアメリカ人の賃金が抑えられてしまうことを危?する??界や、カトリック?徒やユダヤ?徒が多?派となることでアメリカの文化が?わってしまうことを恐れる WASP 、政治的過激派の多い移民が?えることで 共産革命 がアメリカに起こることを恐れる保守派のほかに、東??南?人はアメリカ人より劣っていると考える 優生?者 もいた。ここには マディソン?グラント （ 英語版 ） （「偉大な人種の消滅 "The Passing of the Great Race"」などの著書がある）らに影響された、 北方人種 こそ人類文明のほぼすべてを築いた優れた人種だとするノルディキスト（北方主義者）が含まれる。グラントは合衆?政府にもアドバイザ?として招かれ、合衆?を?えさせるには、コ?カソイドの中でも 北方人種 である北?諸?人とドイツ人?イギリス人?アイルランド人については移民制限を弱めて移民を??する一方で、中??東?の アルプス人種 や地中海周?の 地中海人種 については制限を?化し、?人や?色人種などの有色人種は一切移民させないことが肝要だと主張した。グラントの主張は カルビン?ク?リッジ 大統領にも?い影響を?えた。また、1890年代に東?系移民が?えた原因は、 ユダヤ人 がロシア帝?の ポグロム を逃れたことにあり、以後の東?系移民もユダヤ人が多いため、 反ユダヤ感情 も東?系移民制限論の背景にはあった。

1924年 の移民??化法改正はこのような背景でまず下院で提起され、そこには排日といった要素はもともと含まれていなかった。?に1890年基準年次をとった場合日本の移民割??は年間146人となるはずであった。 ところが反東洋系色の?いカリフォルニア州選出下院議員の手によって「?化不能外?人の移民全面禁止」を定める第13?C項が追加される。「?化不能外?人種」でありながらこの?時移民を行っていたのは大部分日本人 ^{[注? 1]} だったため、この?項が日本人をタ?ゲットにするものであるのは疑いようもなかった。

下院から上院へ [ 編集 ]

下院で同法案は可決され審議は上院に移った。この時点では、より地域利害に影響されにくい上院では同法案は否決、あるいは大幅に修正されるであろう、その結果日本は理想的には現在の紳士協定方式の維持、?くとも割?移民方式の?象?となるのではないか、との?測を米連邦政府?務省、在ワシントン日本大使館ともに抱いていた。しかし上院では、日本からの移民流入が米連邦政府のコントロ?ル下になく、?容の曖昧な紳士協定に基づいて日本政府が行う自主規制に依?している点が外交主?との?点で問題とされた。

埴原書簡問題 [ 編集 ]

米?務長官 ヒュ?ズ と駐米大使 埴原正直 は、紳士協定の?容とその運用を上院に?して明らかにすることが、排日的?項阻止のために不可欠であるとの判?で一致した。こうして、埴原がヒュ?ズに書簡を送付、ヒュ?ズがそれに意見書を添付して上院に回付する、という手はずが整った。ところが、埴原の文面中「若しこの特殊?項を含む法律にして成立を見むか、??間の幸福にして相互に有利なる?係に?し 重大なる結果 を誘致すべ（し）」（?文は外務省による）の「重大な結果 (grave consequences)」の箇所が日本政府による?米?喝（「覆面の威?」veiled threat）である、とする批判が排日推進派の議員により上院でなされ、法案には中立的立場をとると考えられていた上院議員まで含めた雪崩現象を呼んだ。「現存の紳士協定を尊重すべし」との再修正案すらも76?2の大差で否決された。 ク?リッジ 大統領は「この法案は特に日本人に?する排斥をはらんでいるものであり、それについて遺憾に思う」という?明を出して否定的な立場をとったが、議?の西海岸選出議員を中心とする排日推進派による?力に屈する形で拒否??動を?念、日系人は「?化不能外?人」の一員として移民??化を完全否定されることになった。

成立の背景 [ 編集 ]

この?日排日法の成立について、通俗的には埴原書簡中の「重大な結果」という不注意な文言が上院の雰??を逆?させた、と理解されているが、書簡の有無にかかわらず同法成立は時代の必然だった、とする分析も有力である。理由として以下のようなものが?げられる。

• 第一次世界大? 後の孤立主義（ モンロ?主義 ）的風潮の下で、日米?政府が立法府（米議?）の??できない協定を結び、米?の主?を侵害することに?する反?は議??で非常に?く、その流れを?めなかった?務省、在米大使館は??的過ぎた。
• 1924年は連邦議?選?年であり、上下?院議員とも妥協的な態度はとり難かった。
• 同年は大統領選?年にもあたっており、前年に ハ?ディング 大統領の急死により副大統領から昇格したク?リッジ大統領は?初、「この法案は特に日本人に?する排斥をはらんでいるものであり、それについて遺憾に思う」という?明を出し、成立には否定的な態度であったが、?時人口?加で重要州となっていたカリフォルニアの意向を無視できなかった。

後年への影響 [ 編集 ]

この節は ??可能 な ?考文?や出典 が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加 して記事の信?性向上にご協力ください。 （ このテンプレ?トの使い方 ） 出典?索 ? :  "排日移民法"  ?  ニュ?ス   · 書籍   · スカラ?   · CiNii   · J-STAGE   · NDL   · dlib.jp   · ジャパンサ?チ   · TWL （ 2022年7月 ）

この排日移民法によって日本は大きな移民先を失ったため、その代替として ?州 を重視せざるを得なくなり ?州事? につながったとする見方が古くから存在する。昭和天皇が敗?後、日米開?の遠因として「加州（カリフォルニア）移民拒否の如きは日本?民を憤慨させるに充分なものである（中略）かかる?民的憤慨を背景として一度、軍が立ち上がつた時に之を抑へることは容易な業ではない（『 昭和天皇?白? 』より）」と述べているのが好例である ^{[注? 2]} 。

一方で、同法によって日本人移民が全面禁止されなくとも、上述の紳士協定下で日本からの移民はもともと制限されており（ 1909年 から 1923年 の日本人移民純??は合計で8,000人?、年平均で600人弱に過ぎず、しかも 1921年 からは純減に?じていた）、更に割?制が必至とすれば日本が期待できたのは年間146人に過ぎず、日本が現?に失った利益は小さい、とする見解もある。移民法の成否にかかわらず、日本の?米移民はもともと?中?大陸に比べてはるかに小さな比重を占めていたに過ぎないのだから、同法の成立は後の日本の大陸進出とは?連がない、という?もある。

いずれにせよ、排日移民法は?時の日本人の?面を傷つけ、反米感情を産み、 太平洋?? へと突き進む遠因となったのは疑いないところである。少?とはいえども移民する?利が存在する?態と、完全に移民する?利が奪われて1人も移民できなくなるのとでは、超えられない差が存在しており、 新渡??造 が同法成立に衝?を受け、二度と米?の地は踏まないと宣言する（?際は 1932年 に ?州事? の?策擁護目的の米?講演を行うこととなり、翌年カナダで客死）など、特にそれまで比較的親米的な感情を持っていた層に?えた影響は大きかった。

東?諸?の移民?が削減されたことによりアメリカへのユダヤ人移民は減少した。特に1930年代後半から1940年代、東?のユダヤ人はナチスの脅威にさらされたが、移民?の存在のためにアメリカへ逃れることは不可能になり、そのまま ホロコ?スト に?き?まれた。

なおアメリカが連邦レベルで移民??化?連法規を改正し、人種的制限が撤?されるのは 1952年 、カリフォルニア州で人種による土地所有?賃借の制限が消滅するのは 1957年 のことである。 1965年 に 移民法 （ 英語版 ） で?別人?制限が改正された。

脚注 [ 編集 ]

注? [ 編集 ]

出典 [ 編集 ]

?考文? [ 編集 ]

• 『排日移民法の軌跡－21世紀の日米?係の原点』（吉田忠雄著、??往?社、1990年12月） ISBN 978-4766624212
• 『日米危機の起源と排日移民法』（三輪公忠編著、論創社、1997年4月） ISBN 978-4846000417
• 『排日移民法と日米?係－「埴原書簡」の?相とその「重大なる結果」』（蓑原俊洋著、岩波書店、2002年7月） ISBN 978-4000244121
• 『サンフランシスコにおける日本人?童隔離問題』（ 賀川?理 、論創社、1999年4月） ISBN 978-4846000646

?連項目 [ 編集 ]

• フランクリン?ル?ズベルト
• 八紘一宇
• ?禍論
• ?家?動員法
• 排日
• 北方人種

外部リンク [ 編集 ]

• 古田純三『 移住と宗? 』日本力行會、1932 （昭和7）。 doi : 10.11501/1446803 。 NCID   BN15239241 。 NDLJP : 1446803 。 https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001445588-00 。  
• 『 排日移民法 』 - コトバンク