室町時代末期から安土桃山時代において、日本刀を始め、武具は著しい?化を遂げていきました。?場では、?兵による交?が活?化し、腰に吊り下げる「 太刀 」（たち）に代わり、腰に差して?刀しやすい「 打刀 」（うちがたな）が使用されるようになります。

また、 柄 も握りやすいように改良され、長い太刀の ? （なかご）を切り縮めて打刀にする磨上げ（すりあげ）も行なわれたのです。武士、庶民、貴族に分けて、刀の違いについて見ていきます。

南北朝時代末期頃までの?で重用されていた太刀は、騎?して?うことができるような身分が高い武士が持っていた日本刀でした。打刀は、馬に?ることができない身分の低い武士や、?いに?り出された農民、僧兵が用いていたのです。

また、太刀を佩用する武士も、「 腰刀 」（こしがたな）と呼ばれる短寸の刀を、護身用、または接近?で使用する目的で?刀していたと言われています。つまり、高級武士は太刀と腰刀を?用し、下級武士は??で打刀を ?刀 したのです。

室町時代に入り、太刀に替わって用いられるようになった打刀は、この腰刀が伸びて?展した物、下級武士が用いていた打刀が原型になった物の2通りの流れがあったと言われています。時代が下るにつれ、打刀の大小を常用するようになった武士は、刀身の切れ味や?度だけに留まらず、 ? や外?など、見た目の美しさにもこだわるようになりました。

身分が高い武士ほど打刀の大小を同じ?のデザインに?えるなど、意匠をこらした刀を所持するようになったのです。

刀狩り

?世の世相を映し、室町時代から??時代にかけては、農民や町人、僧侶、つまり誰もが自衛のために武器を所持していました。?時は、少年が成人になった祝いを「刀指」（かたなざし）と呼び、打刀や 脇差 を?刀することが成人の?しでもあったのです。

また、各大名は??時に、農民や浪人を「足?」（あしがる）として招集しており、大名から貸し出される刀を「お貸し刀」と呼びました。お貸し刀は、大量生産された安?な品で、使い捨てに近い品質だったと推測されています。しかし、足?による?地での略奪や?みも?行し、?品を稼ぎとする農民も出現。農民の武?は治安?化にも?がっていたのです。

そこで、1588年（天正16年）、 豊臣秀吉 は「刀狩り令」を施行。農民から刀?類や弓、 槍 、?砲など、すべての武器を取り上げます。町人には、免許制で?刀を許可。治安維持や一揆防止の目的に加え、「兵農分離」と呼ばれる身分制度を確立していったと言えます。

納言や?議以上、高位の公家が佩用する「飾り太刀」（かざりだち）は、「 正倉院 」の「唐太刀」（からたち）を?承して、煌びやかな?飾が施されました。飾り太刀は?うための刀ではないため、刀身の代わりに漆を塗った木製、または竹や?の板などが用いられています。

3位以上の官位が佩用できた「金?飾太刀」（きんそうかざりたち）は、柄に白鮫皮、?に螺鈿（らでん）を施し、柄頭（つかがしら）?一の足?二の足?責金（せきがね）?石突（いしづき）の5ヵ所に長金物（ながかなもの）を入れた儀仗用（ぎじょうよう：儀?のために用いられる武器や武具のこと）の太刀です。

一方、位階が低く、??的に豪華な飾り太刀を手に入れることができない公家や貴族は、「細太刀」（ほそだち）と呼ばれる略式の太刀を佩用しました。細太刀は、長金物を省略して簡素化した太刀で、飾太刀の代用として佩用したので、「飾り太刀代」（かざりたちだい）とも呼ばれます。

細太刀／飾り太刀代

安土桃山時代に入ると、下剋上を勝ち?いた大名や豪商が全?各地に次?と誕生。また、絢爛豪華な桃山文化が花開き、刀にも影響が現れます。高級武士の儀仗用として、金や色?を使った煌びやかな「??太刀」（いとまきたち）の登場です。

?には、佩用者の家紋を金蒔?で描いたり、?全?を薄い金の板で包んだりと、見るからに派手な太刀が現存しています。この??太刀は、江?時代に入ると、天皇や?軍家からの下賜（かし）や、武家同士の贈答などにも用いられました。

金梨子地葵紋散 ??太刀?

大小二本差し

??が落ち着いた江?時代になると、「士農工商」（しのうこうしょう）と呼ばれる身分制度ができ、法令により、武士だけに?刀が認められることになります。武士には、大小1組、打刀と脇差の2本の?刀が義務化され、?刀は武士の誇りでもあったのです。

ただし、士農工商で身分が一番高いとされる武士の中にも階級が存在し、各階級にふさわしい日本刀を持つべきとされました。また、正式な場所や儀式における服?についても細かい決まりがあり、日本刀はその重要な要素のひとつ。

?は、儀仗用、兵杖用（ひょうじょうよう：?用の武器）に大別され、兵杖用は、登城用、平常用、旅行やタカ狩り用などに分けられていました。藩士の階級ごとに刀の違いを見ていきましょう。

藩の領主である大名は、古名刀の初代または2代、あるいは 新刀 の最上位がふさわしいとされました。 古刀 とは、901年（延喜元年）から1596年（慶長元年）に作られた日本刀のことです。

名刀とは、古?より有名で優れた刀であり、特に?史的?値の高い物を「名物」（めいぶつ）と呼びます。

名物については、 江?幕府 8代?軍「 ?川吉宗 」（とくがわよしむね）の命により、「本阿?家」（ほんあみけ）が調査した「享保名物帳」（きょうほうめいぶつちょう）にまとめられています。

次に新刀は、1596年（慶長元年）から1781年（天明元年）において作られた日本刀のことです。?川吉宗は、特に新刀を??しており、「諸?鍛冶代目?」など、刀工の格付けを記した書物が編纂されています。江?時代の武家は、こうした刀や刀工の格付けを?考に、自身が所持、?刀すべき刀を見極めていたのです。

また、儀式の際に身に着ける刀は??太刀を?刀することが定められており、蒔?や金具細工を施した豪華な?で?威を表現しました。

銘

洛陽一?住
信濃守??

鑑定?分

重要刀?

刃長

69.7

所????

山?忠豊→
刀?ワ?ルド財?
〔 東建コ?ポレ?ション 〕

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中級武士（旗本）が差す刀は、お?刀（おくにがたな：その武士の出身地で作刀された日本刀）の上位か中位、または古刀?新刀の中位か下級品が適?です。物流が?展し、材料の調達が容易になった江?時代では、各藩で城下に刀工を抱えるようになります。武士は藩への??意識が?かったので、藩?で作られた刀を持つことも?然と言えば?然と言えるでしょう。

落とし差し

下級武士（御家人以下）については、お?刀の代下がりか無銘または仕出し物（?製品）とされていました。以上の物でも以下の物でも許されなかったと言います。

また、主家?絶などで職を失った武士を「浪人」（ろうにん）と呼びました。浪人は、脇差は持たず、2本差しの大刀を胸につくほど?にして?に差す「落とし差し」というスタイルで?刀していたと言います。

以上のように、日本刀は身分相?の品物を持つことが、しっかりと決められていました。また、?軍から家臣への下賜としてはもちろん、大名から?軍へ、また、大名間でも、吉事に日本刀を贈ることが定番化。江?幕府4代?軍「 ?川家綱 」（とくがわいえつな）の時代までは、古刀に高い?値があったため、各大名は普段から名刀の?集に力を?くしました。

贈答用の刀は、古名刀の格付に?い、「武家故?」（ぶけこじつ：武家の儀式や作法、服飾などの規定や習慣）に則り、贈る相手の格式に合わせて選ぶ必要があったのです。しかし、?川吉宗は、高?過ぎる古刀を贈答品として用いることは、?上やその?としての?際の意義を失っていると問題視。

新刀の??と共に名刀の?上や華美な贈答品を法令で禁止しました。?軍への太刀?上でさえ、「作太刀」（つくりだち：木製の太刀）で代用することを義務付けたのです。

武士以外の身分では、脇差程度であれば?刀が許されていました。特に旅行者や奉公人が夜間に外出する際などは、脇差を護身用として持つことが許されていたのです。また、裕福な商人や町人は、小さな刀に意匠を凝らしたため、芸術性の高い脇差が多く生まれています。

江?時代の公家は、江?幕府により管理されており、政治的な?限はほとんどありませんでした。しかし、宮中では??な儀式が行なわれており、高位の公家などは、平安時代以降の古風で華美な飾り太刀を好み、贅?な?飾を施した飾り太刀を作らせています。

飾太刀? 金沃懸地花?鳥文螺鈿飾?

?が絶えなかった??時代には命を守る武具として、泰平の世となった江?時代には、?威の象?として、??な意味を持っていた日本刀。身分の差が制度化した江?時代には、?刀においても特に細やかなル?ルがあったのです。

現代に受け?がれている刀1本1本に、どの時代のどんな身分の人が持っていたのか、刀の背景まで思いを馳せると、刀の鑑賞がより一層?しめるのではないでしょうか。