1日10時間野外??、時給は115円――カンボジアの屋台店主は生活できるのか?
もりぞおの『サムライカレ?、世界を?らう!』[第6回]
1日10時間野外??。時給は115円!
こんな???件をみて、皆さん、なにを思うでしょうか?
今回は、カンボジアの屋台の店主の「お金」について考えてみましょう。
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カンボジアの通貨はリエルです。が、??市場で流通するお金の8割以上はUSドルです。
本記事では分かりやすいように、全て1USドル=105円で日本円換算しました。
前回、カンボジアでラ?メンを作るのには、日本よりも原材料費がかかるというお話しをしました。
それ故に、プノンペンでラ?メンを?るのに、日本と大差ない700~1000円の値段をつけなくてはならず、月?が1万~2万円の一般的なカンボジア市民にはなかなか?れません。
それでは、その「一般的なカンボジア市民」は普段、どんなものを食べているのでしょうか?
まず、家族で暮らしている普通のカンボジア人は、一般的に自宅で食事をします。1キロ60円(日本の5分の1くらいの値段の米を大量に炊き、市場で買ってきた野菜と?肉なんかを煮たり?いたりした料理を作れば、1人1食あたり30円もかかりません。
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ちなみに、カンボジア料理は、タイ料理=トムヤムクンやグリ?ンカレ?、 ベトナム料理=フォ?や生春?き みたいな有名な料理はないのですが、野菜や肉をシンプルに炒めた料理などが多く、日本人の口にも合います。
そして、米が安く、肉などが高いからか、カンボジア人はとにかく米をよく食べます。カレ?でも、ル?と米の割合が我?とは大きく違い、日本人が普通に食べると米が大量にあまることになります(カンボジアでロ?カルの食事をする人は、ふりかけ持?をおすすめします!)
じゃあ、一般的カンボジア人は外食をしないのか?というと、プノンペンの人たちは普通にします。街のいたる所には屋台や、半屋台の壁のないレストランがあり、いつもたくさんの人が集まっています。
そんな屋台で?っている食べ物の値段は、1食あたり50~200円程度。安いです。
例えば、肉や野菜を甘辛く炒め、チリソ?スをかけて?んだケバブ。これは、90円くらい。
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このお店、ひっきりなしにお客さんが?ているわけでもないですし、客??も安い。こんなのでやっていけるんでしょうか?
と、いうわけで、?際に店主の方にお話しを聞いてみました。
プノンペン市?の、?校の前で屋台でケバブを?っているおばちゃんです。
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「こんにちは。ケバブおいしいです。よく食べにきています」
「ありがとう! ここの生徒だけでなく、あなたみたいな外?人もよく食べてくれるわ」
「だいたい1日に何人くらいお客さんが?るんですか?」
「う?ん。だいたい30人くらいかな。多いときで50人くらい」
1日に10時間くらい?業しているので1時間あたり3人程度。まあ、私の感?でもそんなもんかなという感じです。基本暇そうなので。
だいたいのお客さんはケバブを1個買って?る。たまに2個以上買う人もいるので、客??100円として1日の?上は3000円から5000円くらいです。
「ちなみに、このケバブ、1個作るのにどれくらい原?がかかるんですか?」
「う?ん。ちゃんと計算していないから正確には分からないけど、だいたい50円くらいかな。?値の半分よりちょっと上くらいよ」
――衝?の、原?率50%以上!
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日本の?食店では一般的に原?率は30%程度といわれています。例えば、900円のランチを食べたとしたら、その料理の原材料費は300円くらいです(それ以外に、お店の賃料やスタッフの給料などがかかるので、それくらいとらないと??できません)
そして、「俺のイタリアン」などのお店が「原?率40~60%の異形の??!」と呼ばれているわけですが、カンボジアではそんな形態が普通に存在しているのです。
「俺の?」は高回?率(1日にたくさんのお客さんが入ること)で??を成り立たせているのですが、この屋台はどうなのでしょう?
先ほどお?えしたとおり、1日の?り上げは3000~5000円。普段は3000円程度ということなので、とりあえず、3000円で計算してみましょう。
?業日?は月~土の週6日。月に26日くらい稼?します。
すると、??り上げは、3000×26=7万8000円です。原?率が55%だとすると、粗利は3万5100円ということになります。
「この屋台で、材料費以外にお金はかかるんですか?」
「ここに屋台を出させてもらうのに月5000円くらい?ってるわ。あとは、この包み紙とか電?代くらいね」
ちなみに、包み紙は、ただのA4のコピ?用紙をホチキスで留めた物です。
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と、いうわけで、1ヶ月間、週6日、?日10時間ケバブを?いて、利益は約3万円ということになります。時給115円。ちょっと我?日本人には?似できません。
とはいえ、カンボジア人目線で見るとそれほど?いわけでもありません。
先ほども書いたように、一般的なカンボジア人の月?は1万~2万円といったところです。つまり、この店主は、その1.5倍を稼いでいるわけです。
「料理をするのは好きだし、ここでこの椅子に腰掛けて、生徒たちが登校したり、車が走ってたりするのを見るのも好き。たまに、ケバブをつくるだけでいいんだから、いい仕事なのよ」
たしかに、1時間に3人くらいしか人が?ないので、??時間は1時間あたり6分くらいです。あとの54分は、椅子に座ってくつろいでいる。結構贅?な時間の使い方をしているのです。
カンボジアには、こんな感じでのんびりとやっている屋台や小さなレストランがたくさんあります。1日に何百個も?れている繁盛店もありますが、ほとんどの店は、こんな感じにのんびりとやって、それなりに生活費を稼いでいるのです。
そんな?なので、日本人が現地人相手に商?をするのは大?です。
ライバルは、月の利益目標3万円を目指して、原?率50%超えでのんびりとやっています。少なくとも月に20万円くらいは稼ぎたい日本人は、同じ土俵には立てないのです。
このように、生活費が安いということは、生活するには非常にいいのですが、事業をするにはなかなか大?なのです。
がんばれ、日本料理屋の??者!(と、私)
(次?に?く)
【筆者紹介】
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森山たつを
早?田大?理工?部、日本オラクル、日産自動車、ビジネスクラスで世界一周旅行などを?て、日本人が海外で?く方法を?究する「海外就職?究家」となる。
海外就職に?する書籍、記事などを執筆する傍ら、日本人が苦手としている「外?人とのコミュニケ?ション」「失敗前提でのチャレンジ」「リアルなビジネス」を??する?修プログラム「サムライカレ?プロジェクト」(
http://samuraicurry.com
)を運?。カンボジア?プノンペンにあるカレ?屋を使っての?修プログラムは、?に120人以上の卒業生を輩出している。
主な著書に「セカ就!世界で就職するという選?肢」(朝日出版)、「普通のサラリ?マンのためのグロ?バル?職ガイド」(東洋??新報社)などがある。
連載:もりぞおの『サムライカレ?、世界を?らう』
第1回:カンボジアでカレ?屋を作ったら、カンボジア人がカレ?が嫌いだということがわかりました
第2回:カンボジア人に「カレ?を美味しくしてくれ」と?んだら、彼女は練乳に手を伸ばした
第3回:カンボジア人が好きなカレ?を作るために、カンボジア人の家に突入してみた
第4回:「?店の『たこやき』はイカを使用しております」―カンボジア水産事情
第5回:「?食店泣かせのカンボジア、物?は安いが、原?は高い」