D-VHS

出典: フリ?百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
D-VHS
D-VHS logo
VHS、S-VHS、D-VHSカセットの違い
VHS S-VHS 、D-VHSカセットの違い
(テ?プの種類を識別する識別孔の位置が異なる)
メディアの種類 磁?テ?プ
記?容量 DF-160(HS:80分、STD:160分)
DF-180(HS:90分、STD:180分)
DF-240(HS:120分、STD:240分)
DF-300(HS:150分、STD:300分)
DF-360(HS:180分、STD:360分)
DF-420(HS:210分、STD:420分)
DF-480(HS:240分、STD:480分)
コ?デック MPEG-2 TS
?み取り方法 ヘリカルスキャンアジマス方式
書き?み方法 ヘリカルスキャンアジマス方式
書き換え回? ?時オ?バ?ライト
策定 日本ビクタ? (現? JVCケンウッド
主な用途 ハイビジョン 映像等
大きさ 188×104×25 mm
(テ?プ幅:12.65 mm(1/2 インチ ))
下位規格 W-VHS
S-VHS
VHS
VHS-C
テンプレ?トを表示

D-VHS (ディ??ブイエイチエス/デ?タ?ブイエイチエス)は、 家庭用 ビデオデッキ として 業界標準 となった VHS 方式をベ?スに デジタル放送 に??した規格。 日本ビクタ? (現? JVCケンウッド )が?時 アメリカ合衆? で放送が開始されていた CSデジタル放送 の信?を、そのまま VHSテ?プ ?? する規格として開?した。DIGITAL Hi-Vision Videoの文言が?記される事もあり間違われることが多いが、 頭文字 の「 D 」は“ Digital ”ではなく“ Data ”を略したものである [1]

記?方式、インタ?フェ?スなど [ 編集 ]

  • 磁?テ?プ やロ?ディングなど基本的なメカニズム部分は??のVHS方式と同じであり、 アナログ放送 記?に?しては??規格(VHSまたは S-VHS )と同じ方式で??再生を行う。
  • ??規格と大きく異なるのは、各種 デジタル放送 デジタル信? を、 エンコ?ド することなく直接記?するビットストリ?ム記?方式を採用している点にある。また映像記?には Blu-ray Disc と同じく MPEG-2 TS 方式を採用(?密には、Blu-ray DiscがD-VHSの規格に準?した形)。 ハ?ドウェア 側には入力されたアナログ 映像信? MPEG-2 信?に デ?タ?縮 する エンコ?ダ と復元するデコ?ダが?備されているが、機種によっては?方もしくは片方が省略されているものもある。
  • DVD 等で採用している 可?ビットレ?ト (VBR)とは異なり、 固定ビットレ?ト (CBR)でのデ?タ記?方式を採用している。
  • デジタル記?の場合、VHS120分テ?プ相?(DF-240)で、HS( ハイビジョン 記?)で1倍、STD( 標準解像度 記?)で2倍、LS3で6倍の時間で記?が可能。なお、D-VHSテ?プに書かれている?値は、STDでの記?時間( ?位)である。
  • HSモ?ド(ハイビジョン記?)では、 1080i および 720p に??している。
D-VHSの各記?モ?ドにおける最大ビットレ?トとテ?プスピ?ド
??モ?ド メインデ?タビットレ?ト サブデ?タビットレ?ト 記?デ?タレ?ト テ?プスピ?ド
HS 28.2M bps 292kbps 19.1Mbps×2 33.33 mm/s
STD 14.1Mbps 146kbps 19.1Mbps 16.67 mm/s
LS2 7.0Mbps 73kbps 19.1Mbps 8.33 mm/s
LS3 4.7Mbps 48.7kbps 19.1Mbps 5.56 mm/s
LS5 2.8Mbps 29.2kbps 19.1Mbps 3.33 mm/s
LS7 2.0Mbps 20.9kbps 19.1Mbps 2.38 mm/s
D-VHSの各記?モ?ドにおける最大??時間
テ?プ型番 最大容量 ??時間
HS STD LS3 LS5 LS7
DF-160 16.9 GB 80分(1時間20分) 160分(2時間40分) 480分(8時間) 800分(13時間20分) 1,120分(18時間40分)
DF-180 19.0 GB 90分(1時間30分) 180分(3時間) 540分(9時間) 900分(15時間) 1,260分(21時間)
DF-240 25.4 GB 120分(2時間) 240分(4時間) 720分(12時間) 1,200分(20時間) 1,680分(28時間)
DF-300 31.7 GB 150分(2時間30分) 300分(5時間) 900分(15時間) 1,500分(25時間) 2,100分(35時間)
DF-360 38.1 GB 180分(3時間) 360分(6時間) 1,080分(18時間) 1,800分(30時間) 2,520分(42時間)
DF-420 44.4 GB 210分(3時間30分) 420分(7時間) 1,260分(21時間) 2,100分(35時間) 2,940分(49時間)
DF-480 50.7 GB 240分(4時間) 480分(8時間) 1,440分(24時間) 2,400分(40時間) 3,360分(56時間)
  • デジタル放送受信機( セットトップボックス :STB)等との相互接?には i.LINK を採用。 映像 ?音?? アスペクト比 などの制御信??番組情報などを?方向に通信し記?できる。 DV端子 と形?は同一だが取り扱う信?が異なる( DVC -SDフォ?マットではなくMPEG-2 TSフォ?マット)ため、 DV方式 の家庭用デジタル ビデオカメラ は接?できない(DVビデオカメラ用の信?を扱えるデッキもある)。MPEG-2デコ?ダを?備していないD-VHSデッキでD-VHS記?された映像を再生する場合、この接?形態でSTB等に??のMPEG-2デコ?ダを通して再生する事になる。
  • テ?プにはアナログ方式のS-VHSテ?プをリファインしたD-VHSテ?プを使用して記?する。外見は通常のVHSテ?プとほぼ同じだが、磁性粉の 保磁力 は1000 Oe を超えた コバルト 被着型を採用し、記?する短波長の高出力化? 磁性? の密度アップがなされており、外見上の相違点として、テ?プの種類を認識するための穴(識別孔)がある。デジタル方式で記?されたテ?プは??のVHS / S-VHS / W-VHS 方式では再生できない。しかしVHS / S-VHS方式で記?したテ?プはD-VHSデッキで???再生できる。なお、D-VHSテ?プはデジタル記??用ではなくVHS / S-VHS / W-VHS / D-VHSデッキに於いてアナログ方式のVHS / S-VHS記?用の最高級テ?プとしても使用可能である(D-VHSデッキでD-VHSテ?プにアナログ方式のVHS / S-VHS記?をする場合、ボタン操作でVHS / S-VHS記?モ?ドに切り替える必要がある)。
  • メ?カ?保?外だが、S-VHSテ?プやHG(ハイグレ?ド)タイプのVHSテ?プであればD-VHS方式でのデジタル記?が可能な機種も存在する。本?やリモコンのボタン操作でD-VHS記?モ?ドへ切り替えると記?することができる。ただし、機種によってはテ?プ種類の識別孔を空けなければD-VHS記?が出?ないものもある。
  • i.LINK(IEEE 1394)を使用してパソコンと接?し、MPEG-2 エンコ?ド した映像を編集可能な製品が存在する [2] 。また、 Windows XP 搭載パソコンとIEEE 1394で接?した場合、「JVC Tape Device」として認識される機種がある。 フリ?ウェア を使用することにより、D-VHSデッキを使用したMPEG-2 キャプチャ も可能である。

?緯 [ 編集 ]

JVC HMDT100U
  • 1995年 4月 - 日本ビクタ?がD-VHSフォ?マットの技術?表を行う。
  • 1996年 4月 - D-VHSスタンダ?ド(STD)モ?ドの技術仕?を決定。
  • 1997年 - 日本ビクタ?からアメリカ合衆?市場向けにCSデジタル放送STB一?型のD-VHS 1?機HM-DSR100DUを??。
  • ?初はデジタル放送受信機との組み合わせが前提であり、再生もMPEG-2デコ?ダを搭載したデジタル放送受信機と接?しない限り不可能であった。しかし 1999年 には、MPEG-2エンコ?ダ及びMPEG-2デコ?ダを??し、??の アナログ放送 の信?をデジタル信?に?換し、記????する機器も登場した。
  • 1998年 7月 - ?初4時間(DF-240、??の120分テ?プに相?)のSTDモ?ド以外に、 ハイビジョン 記?可能なHS(High Speed)モ?ド(DF-420で3.5時間記?可能)と、LS(Low Speed)モ?ド(LS2 / 3 / 5 / 7)を規格に追加した [3] 。LS2はSTDの2倍、LS3は3倍、LS5は5倍、LS7は7倍の記?が可能で、最長のLS7ではVHS程度の?質で56時間の長時間記?が可能である。ただしLS2以上については、??したビデオデッキ以外のデッキでの再生を保?していない。
  • 1998年 10月 - 日立製作所 から 日本 市場向けにCS デジタルチュ?ナ? を搭載し、 スカイパ?フェクTV! の「パ?フェクTV!」サ?ビスのデジタル記?に??した7B-DF100が限定??された [4]
  • 1999年 7月 - 日立製作所より、MPEG2エンコ?ダ???「世界初 アナログ地上波?BS放送をデジタル記?する D-VHS VTR DT-DR3000」を?? [5]
  • 2000年 9月 - デジタルハイビジョンビデオ推進協議?(日本ビクタ?、日立製作所、松下電器産業(現? パナソニック )、 東芝ビデオプロダクツジャパン 、及び?同メ?カ?)は、D-VHS HSモ?ド搭載機に共通のロゴ(DIGITAL Hi-Vision Video)を制定し、愛?を「デジタルハイビジョンビデオ」に統一。商品カタログや?告に使用すると?表した。
  • D-VHSにどのモ?ドを搭載するかはメ?カ?の判?に任され、HSモ?ド、LS3モ?ド等を搭載した機種は日本で BSデジタル放送 が開始された2000年に??された。HSモ?ドは???時、家庭用としては唯一BSデジタル放送を完全に記?できる規格だった(?送レ?ト28.2M bps ?BSデジタル放送は24Mbps)。
  • D-VHSテ?プも後に最長480分(DF-480、STDモ?ド時)??のものが??された。
  • D-VHSを自社??したメ?カ?は日本ビクタ?、松下電器産業(現? パナソニック )、日立製作所、 三菱電機 OEM供給 ソニ? シャ?プ 東芝 (日本ビクタ?より)であった。2008年時点で日本ビクタ?も含め、すべてのメ?カ?で製造を終了している。日本ビクタ?は2007年1月限りで日本??での販?を終了している(最終機種は「HM-DHX2」で、D-VHS(S-VHS)製品としても最終機種である)。
  • D-VHSは家庭用としてハイビジョンのまま記?できる媒?としてデジタルハイビジョンを受信するユ?ザ?を中心に普及していたが、デジタルチュ?ナ?は非搭載で、外部チュ?ナ?かデジタルチュ?ナ???テレビなどと接?しなければならなかった。
  • 2004年 4月 - IEC 60774-5 Ed. 1.0:2004 (b) として ?際規格化 された [6]
  • 2009年 4月13日 - D-VHSを??していたメ?カ?から 2011年 以降にBSデジタル放送の??に支障が出る可能性があることが?表された。2011年には NHK BShi の終了に伴う NHK衛星第1 および NHK衛星第2 のハイビジョン化及び、アナログBS放送の終了や新たな周波??の割り?てに伴う新規事業者の?入などBSデジタル放送の再編が予定されていたため、サ?ビス向上の必要から新規局??存局?方でD-VHSの設計上限である28.2Mbpsを超える送出運用が行われる可能性があった。その場合、??番組にノイズ混入や音?の途切れなどが想定され、D-VHS機器では回避できないことから、こうした運用が?施された場合はSTDなどSD?質で??するように呼びかけていた [7]
  • 2018年 12月1日 以降 - ?務省 ?表の「4K?8K推進のためのロ?ドマップ」の?施に伴い、現在行われているBSデジタル放送に於いて少なくともNHKと在京キ?局系の民放に?しては現行の24スロットが4K?8K放送に必要な?域を確保するために最大3分の1削られ、BSデジタルハイビジョン放送のビットレ?トが落ちる事から、D-VHS機器でHSモ?ド??を行っても設計上限である28.2Mbpsを超える送出運用が行われる可能性はほぼ無くなる [8]

メリット?デメリット [ 編集 ]

  • BDレコ?ダ? が存在しない頃は、 唯一のハイビジョン?質でデジタル記?できるメディア であり、BDレコ?ダ?が?展途上の時期にはメリット?デメリットが拮抗していたが、 2010年代 以降はメリットと言える要素は極めて少なくなっている。

メリット [ 編集 ]

  • テ?プ方式のために大容量(DF-480使用時で50.7 GB [注? 1] 、最高?質のHSモ?ド(ハイビジョン?質)で240分(4時間)記?が可能)。
    • 但し、Blu-ray DiscもDL(2層50GB:BSデジタルで260分記?可能)、BDXL(3層100GB:BSデジタルで520分記?可能、4層128GB:BSデジタルで660分記?可能)を商品化している。
  • コピ?フリ?の番組を??したD-VHSは i.LINK または DV端子 ?由でDVDレコ?ダ?やBDレコ?ダ?にダビングができる。
  • 磁?テ?プによる記?方式のため、適切な?度??度管理をしていれば、保存?安定性が高く、D-VHSテ?プの製品?命は非常に長い。

デメリット [ 編集 ]

  • テ?プ媒?のため頭出しの時間がかかる(メ?カ?によっては??した番組のナビゲ?ション機能を搭載しているが、同一デッキでの使用に限られる)。
  • 映像のトリックプレイ(いわゆる特殊再生。倍速サ?チ等)には 紙芝居 のような映像しか出ないこと、また初期のD-VHS機種は早送り??き?し用デ?タ記?規格が策定されていなかった事もあり、映像を見ながらの早送り??き?しが不可能であった。?止?は可能であるものの、コマ送りやスロ?には一切??しなかったこと。
  • D-VHSテ?プが適切に管理されていない場合、テ?プの傷やホコリに弱く、特に長時間モ?ドでの?再時に?像エラ?が出やすい。
  • 初期の一部機種ではMPEG-2デコ?ダを??していないため、ビデオ??では映像が見られない。また、通常のMPEG-2デコ?ダは搭載しているがハイビジョン用デコ?ダを搭載していない機種もあり、この場合にはハイビジョンチュ?ナ?を?由して再生しなければならない。
  • コピ??ワンス の番組を??したD-VHSはBDレコ?ダ?にダビング?ム?ブはできない。
  • ハイビジョン???ダビングの手段がi.LINK?由に限られる。そのためi.LINK端子を搭載しないハイビジョンテレビやチュ?ナ?からはハイビジョン?質での??や再生(ハイビジョン用デコ?ダ非搭載機種)が行えない(ハイビジョン用チュ?ナ?を??したD-VHSデッキは??されなかった)。
  • 2007年 1月 時点でD-VHSデッキの生産が全て終了しており、D-VHSデッキを新たに導入する手段がない(中古市場でのD-VHSデッキの入手はS-VHSデッキやVHSデッキと比べると現存?が ED Beta デッキほどではないものの、かなり少ない故にとても困難である)。
  • D-VHSテ?プ自?がDVDやBlu-ray Discと比べてサイズが大きい。
  • D-VHSテ?プおよび、代用となるS-VHSテ?プも生産終了しているため入手困難である(??のVHSテ?プは磁性?の保磁力が劣るため、D-VHS方式でのデジタル記?は困難)。
  • Blu-ray Discの普及による?産でBDメディアの低?格化が進んだ事に?し(BDメディアは 100円ショップ でも入手可能)、流通在庫しか存在しないD-VHS/S-VHSテ?プとは?格が逆?している。

他規格との連携 [ 編集 ]

Blu-ray Discを??した松下電器産業(現? パナソニック )は、 2004年 4月 にD-VHS製品を出荷完了している。ソニ?、シャ?プも同?にBlu-ray Discへと移行した。

パナソニックはこれに伴い、??デジタルチュ?ナ?やデジタル3波チュ?ナ???テレビから、D-VHSの??に不可欠なi.LINK端子を撤去したモデルを販?している。ただし、パナソニックのBDレコ?ダ?「 DIGA 」の「DMR-BW」シリ?ズには、i.LINK端子が搭載されており、 ハ?ドディスク に??したハイビジョン番組を、 Blu-rayメディア の他、D-VHSテ?プにも ム?ブ 可能。公式にパナソニック製BDレコ?ダ?との連携が保?されているのは、同社のD-VHSデッキである「NV-DHE10」、「NV-DH1」、「NV-DHE20」、「NV-DH2」の4機種である。

ソフト [ 編集 ]

ハイビジョン記?されたパッケ?ジ規格 “D-Theater”も開?された。D-Theater規格のテ?プはD-Theater機能を搭載したD-VHSデッキでしか再生できない。D-TheaterにはDVDと同じく リ?ジョンコ?ド があり、パッケ?ジとデッキのリ?ジョン番?が一致しないと再生できない。アメリカ市場ではソフトが商品化されているが、日本市場でのD-VHSソフトは、僅か1タイトルが??されたに過ぎない [9] 。D-VHS方式開?メ?カ?である日本ビクタ?自身がBlu-ray Discに移行している上に、D-VHSの機器の日本市場向けモデルの製造が打ち切られたことから、今後新たなるD-Theaterソフトの??の可能性は絶無である。

D-VHS??用ビデオカセットテ?プについては、パナソニック、ソニ?、日立マクセル(現? マクセル )、 TDK 富士フイルム は生産を終了。

ビクタ?の記?メディア事業を?社分割して設立した、ビクタ?アドバンストメディア( 太陽誘電 子?社 :2016年3月31日解散)も 2014年 1月末に生産完了、 2015年 12月末で販?を終了した [10] [11]

2021年 現在、D-VHSビデオカセットテ?プの新品入手は インタ?ネットショッピング で可能だが、一般 家電量販店 では非常に難しい?態である。

脚注 [ 編集 ]

注? [ 編集 ]

  1. ^ 28.2Mbps(HSモ?ド時)×60(秒)×240(分)=406,080 Mb =50,760 MB ≒50.7GB

出典 [ 編集 ]

?連項目 [ 編集 ]

外部リンク [ 編集 ]