?膜炎
(ずいまくえん、
英語
:
Meningitis
)とは、
?膜
(
?
および
脊?
を覆う保護膜)に
炎症
が生じた?態である
[1]
。
?膜炎
、
?脊?膜炎
ともいう。炎症は
ウイルス
や
細菌
をはじめとする
微生物
感染に起因し、
?品
が原因となることもある
[2]
。?膜炎は炎症部位と?や脊?との近接度合いによっては生命の危?があるため、
救急疾患
に分類される
[1]
[3]
。
最も散見される?膜炎の症?は
頭痛
、
項部硬直
であり、
?熱
や
錯?
、
?性意識?態
、嘔吐、光を嫌がる(
羞明
)、?音に耐えられなくなる(
音恐怖
)などといった症?を伴う。また、
ビオ?呼吸
と呼ばれる、間欠的に無呼吸の時間が現れる特殊な
呼吸の?態
が一時的に見られる場合もある。小?例では不機嫌や傾眠などの
非特異的症?
が目立つものの、
大泉門
が閉鎖していない場合は膨らむことがある。
皮疹
がみられる場合、?膜炎の特定の病因を示唆している場合がある。例えば
?膜炎菌性?膜炎
には特?的な皮疹がみられる
[1]
[4]
。
脊柱管
に針を刺入し、?および脊?を包む
?脊?液
(CSF)のサンプルを採取する
腰椎穿刺
によって?膜炎が陽性か陰性かを診?する。CSF?査は?療?究機?で?施されている
[3]
。
急性?膜炎の一次治療は
抗生物質
を速やかに投?することであり、
抗ウイルス?
を用いることもある。炎症の?化から合?症を??するのを予防するため、
副腎皮質ホルモン
を投?してもよい
[3]
[4]
。?膜炎は、とりわけ治療が?れた場合に
難?
、
てんかん
、
水頭症
、
認知障害
等の長期的な後遺症を遺すことがある
[1]
[4]
。?膜炎のタイプによっては(
?膜炎菌
、
インフルエンザ菌
b型
、
肺炎レンサ球菌
、
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)ウイルス
感染に起因するものなど)
予防接種
によって予防できるものがある
[1]
。
項部硬直 テキサスで?生した?膜炎の流行(1911?12)
成人の?膜炎に最も多い症?は重度の
頭痛
であり、細菌性?膜炎の90%近くに認められる。次いで項部硬直(首の
筋緊張
、硬直により首を他動的に前へ曲げられなくなる)がみられる
[5]
。項部硬直、急な
高熱
、意識障害を?膜炎の3?というが、この3?が全てみられるのは細菌性?膜炎患者の44 - 46%程度に過ぎない
[5]
[6]
。この3?のいずれもみられない場合、?膜炎の可能性は極めて低い
[6]
。これ以外の?候としては、
羞明
(明るい光を嫌がる)や
音恐怖
(大きな音に耐えられない)が?げられる。
ただし、乳幼?では先に?げたような症?がみられないことが多く、
不機嫌
な?子や、具合が?そうな?子を見せるにとどまることがある
[1]
。6か月までの乳?の場合、
泉門
(乳?の頭頂部にある柔らかい部分)に膨隆がみられることがある。これより重症度の低い乳幼?の?膜炎を診?する際には、脚の痛みや末端部の冷え、
肌の色
の異常などが手掛かりとなる
[7]
[8]
。
項部硬直は成人の細菌性?膜炎患者の70%にみられる
[6]
。このほか、
ケルニッヒ?候
や
ブルジンスキ??候
も
?膜症
を示す?候である。ケルニッヒ?候を評?する際には、患者を
仰臥位
に?かせ、股?節および膝?節をそれぞれ90度に曲げる。膝?節を他動的に伸展させようとすると痛みのため伸展制限が出る場合、ケルニッヒ?候陽性である。また、首を前屈させると膝?節と股?節が自然に屈曲する場合、ブルジンスキ??候陽性である。いずれも?膜炎のスクリ?ニングによく用いられるが、
感度
は限定的である
[6]
[9]
。一方で?膜炎に?して非常に高い
特異度
を示し、別の疾患ではほとんどみられない
[6]
。
これ以外にも、?熱と頭痛を訴える患者には
jolt accentuation
(ジョルトサイン)と呼ばれる手技が?膜炎の有無を判?する助けになる。患者に「イヤイヤをする」ように頭部を左右に水平方向にすばやく回旋?往復させたときに頭痛が??しなければ、?膜炎の可能性は低い
[6]
。これは感度90%、特異度60%ともいわれ、除外診?に極めて有用である
[10]
(?膜炎での感度 97%, 特異度 60%との報告もある
[11]
)。
Neisseria meningitidis
(
?膜炎菌
)という細菌によって惹き起こされる?膜炎(?膜炎菌性?膜炎)は、初期に急速に?がる
点?出血性皮疹
によってこれ以外の?膜炎と?別できる
[7]
。この皮疹は、胴、
脚
、粘膜、結膜、(時に掌や足の裏)にみられ、多?の小さく不定形な紫色ないし赤色の点("点?出血")である。一般的に紫斑であり、指やガラスのコップで押さえても赤みは消失しない。この皮疹は?膜炎菌性?膜炎に必ずみられるものではないものの、比較的特異的といえる。ただし、時に他の細菌による?膜炎にも?現することがある
[1]
。
?膜炎の原因を探る手掛かりとしては、この他に
手足口病
や
性器ヘルペス
にみられるような皮膚の?候が?げられ、いずれもさまざまなウイルス性?膜炎に認められる
[12]
。
Charlotte Cleverley-Bisman
重度の?膜炎菌性?膜炎を?症した乳?。点?出血性皮疹が?化して
?疽
に至り、四肢
切?
を余儀なくされた。その後回復し、
ニュ?ジ?ランド
で行われた?膜炎予防ワクチンキャンペ?ンのポスタ?チャイルドとなった。
?膜炎の初期段階で、別の問題が生じることがある。これには個別の治療を必要とし、重症化したり予後が?化したりする場合もある。感染が
敗血症
、
全身性炎症反?症候群
、
血?
低下、
頻脈
、高熱や低??、
呼吸促拍
等を惹き起こす場合がある。初期段階に過度の低血?がみられることがあり、他?器に充分な血液を供給できなくなる。特に?膜炎菌性?膜炎に多いが、これに限られない
[1]
。
播種性血管?凝固症候群
に?ると
血液凝固
が過度に活性化され、?器への
血流
が阻害されると同時に出血リスクが?大する。?膜炎菌性疾患では時に四肢の
?疽
に至ることもある
[1]
。重度の?膜炎菌および肺炎球菌感染では
副腎
から大量出血して
ウォ?タ?ハウス?フリ?ドリヒセン症候群
を?症することがあり、多くは致死的である
[13]
。
?組織が?大
し
頭蓋骨?部の?力
が亢進して、膨張した?が頭蓋底から押し出され
?ヘルニア
になる場合があり、
意識レベル
の低下、
?光反射
の消失、
異常肢位
によって?づくことが多い
[4]
。また、?組織の炎症によって?周?のCSFの正常な流れが阻害される場合がある(
水頭症
)
[4]
。
小?ではさまざまな原因から
てんかん?作
を?たす。てんかん?作は?膜炎の初期段階によくみられ(全症例の30%)、必ずしも根本的な原因を示すものではなく
[3]
、頭蓋??亢進や?組織の炎症から生じる
[4]
。
部分?作
(腕や脚、?の一部分に生じるてんかん?作)、持?性?作、??性?作などの投?によるコントロ?ルの難しい?作があると長期??が不良になりやすい
[1]
。
また、?膜の炎症により
?神?
(
?幹
から頭部および頸部に分布し眼球の動きや顔面筋、??をコントロ?ルする神?群)が異常を?たすことがある
[1]
[6]
。視?系の諸症?および
難?
は?膜炎の症??現後しばらく持?する
[1]
。?の炎症 (
?炎
)や?
血管
の炎症(
?血管炎
)があると、?脈?の
血栓
の形成 (
??脈洞血栓症
)と同?に?力感や感?の麻痺、損傷を受けた?の部位に?じた身?の異常運動や機能異常がみられるようになる
[1]
[4]
。
?膜炎は通常
微生物
感染
によって引き起こされる。ほとんどはウイルスによるもので
[6]
、次いで
細菌
、
?菌
、
原生動物
によるものが多い
[2]
。
また、感染によらないさまざまな原因によって?症する場合もある
[2]
。「
無菌性?膜炎
」とは細菌感染が確認されない?膜炎の症例を指す。このタイプの?膜炎は通常ウイルスによって惹き起こされるものであるが、時に細菌感染を原因とするものもあり、その場合部分的に治療されて細菌が?膜から消失しているか、?膜に隣接する空間が病?となっている場合などがある(例:
副鼻腔炎
)。
心?膜炎
(血流に?って細菌群が?がる
心?弁
の感染)もまた無菌性?膜炎の原因となる場合がある。
Treponema pallidum
(
梅毒
の原因菌)や
Borrelia burgdorferi
(
ライム病
の原因菌)をはじめとする
スピロヘ?タ
感染から無菌性?膜炎感染を?症することもある。
?マラリア
や
アメ?バ性?膜炎
(
フォ?ラ?ネグレリア
等の自然界の水源に存在するアメ?バ感染による?膜炎)も報告されている
[2]
。
細菌性?膜炎
または化膿性?膜炎と呼ぶ。?に細菌が入る事もあり、?障害になる恐れもある。
腰椎穿刺
施行にて得られた
?脊?液
において、菌?を認め、
好中球
の?加、
ブドウ糖
の減少を認めることが多い。症?は最も激烈で、適切な治療が速やかに要求される。
?膜炎菌
は?米では重要な起炎菌であるが、日本では少ない。
ウイルス性?膜炎
[
ソ?スを編集
]
?膜炎を惹き起こすウイルスには
エンテロウイルス
、
?純ヘルペスウイルス2型
(まれに1型も)、
水痘???疱疹ウイルス
(
水痘
?
??疱疹
の原因ウイルス)、
流行性耳下腺炎
(おたふくかぜ)ウイルス、
HIV
、
リンパ球性脈絡?膜炎
ウイルス
[12]
などがある。年長小?(幼稚園? - 小中?生)に多い。根本原因を解決することはできないが、頭痛や嘔吐に?する?症療法を行っていれば、ほとんどの場合、自然?快傾向を示す。死亡したり後遺症を?すことはまれである。
?菌性?膜炎
の危?因子は?多く存在し、
免疫抑制?
(
?器移植
後に使用するもの等)、
HIV/AIDS
[14]
、加?による免疫機能の低下
[15]
などが?げられる。正常な免疫機能が備わっていれば?症の頻度は低いが
[16]
、過去に
?物汚染
による?生例が存在する
[17]
。症?の?現は一般的に緩やかで、診?の少なくとも1~2週間前から頭痛や?熱が認められる
[15]
。
最もよくみられる?菌性?膜炎は
Cryptococcus neoformans
による
クリプトコッカス?膜炎
である
[18]
。アフリカではクリプトコッカス?膜炎は最もよくみられる?膜炎の原因とされ
[19]
、アフリカにおけるAIDS?連死の20~25%を占める
[20]
。これ以外にも
Histoplasma capsulatum
、
Coccidioides immitis
、
Blastomyces dermatitidis
および
カンジダ
などがよくみられる。
[15]
CSF?の
好酸球
(白血球の一種)優位が認められる場合、寄生?が原因である可能性が考えられる。最もよくみられるのは
?東住血線?
、
顎口?
、
住血吸?
であり、
??症
、
トキソカラ症
、
アライグマ回?症
、
肺吸?症
の諸症?や、さらに稀な症?、非感染性の症?が同時に認められることが多い
[21]
。
?膜炎は非感染性の原因によっても?症することがある。?膜に?がる
癌
(
?性または腫瘍性?膜炎
)
[22]
や
??品
(主に
非ステロイド性抗炎症?
、
抗生物質
、
?注用免疫グロブリン
等)を原因とするものである
[23]
。また、
サルコイド?シス
(この場合
神?サルコイド?シス
と呼ばれる)、
全身性エリテマト?デス
等の膠原病や、
ベ?チェット病
をはじめとする
血管炎症候群
(血管壁の炎症)等の炎症症?によっても惹き起こされることがある
[2]
。
このほか、
類表皮?胞
や
類皮?胞
もクモ膜下腔に刺激性物質を放出して?膜炎を誘?することがある
[2]
[24]
。
モラレ?膜炎
は再?を繰り返す無菌性?膜炎の一症候で、
?純ヘルペスウイルス2型
が原因であると考えられている。まれに
偏頭痛
が?膜炎を惹き起こすことがあるが、これは他の原因が除外されて初めて診?できるものである
[2]
。
?膜は3層の膜によって構成されており、
?脊?液
と共に
?
および
脊?
(
中?神?系
)を包み保護している。
軟膜
は非常に?細な不浸透性の膜であり、細かい輪郭に沿って?表面に密着している。
クモ膜
(蜘蛛の?のような見た目に由?している)は軟膜の外側をゆるやかに覆う?である。クモ膜と軟膜の間には
クモ膜下腔
があり、?脊?液で?たされている。一番外側にある
硬膜
は厚い丈夫な膜で、クモ膜および頭蓋骨に接している。
細菌性?膜炎では、細菌が2つの主要な?路(血流を介する?路と、鼻腔または皮膚のいずれかと?膜との接?による?路)のいずれかを通って?膜に到達する。多くの場合、
鼻腔
等の
粘膜表面
に存在する微生物が血液?に侵入することが?膜炎の引き金となる。そしてこれは、ウイルス感染によって粘膜の通常の防御機能が破?されることが原因となることが多い。細菌は血流を介して
クモ膜下腔
に侵入し、
脈絡叢
にある
血液??門
を通過しやすくなる。B群レンサ球菌に血行性感染した新生?の25%が?膜炎を?症するが、この現象は成人ではあまりみられなくなる
[1]
。留置器具や頭蓋骨骨折、クモ膜下腔につながる鼻咽頭または副鼻腔の感染が?脊?液の直接汚染につながることがある。時折、
硬膜
の
先天性欠損
がみられることがある
[1]
。
?膜炎にみられるクモ膜下腔の大規模な
炎症
は細菌性感染の直接的な結果ではないが、大部分は
中?神?系
への細菌の侵入に?抗する
免疫
反?に?するものであると言える。?の免疫細胞(
アストロサイト
および
小膠細胞
)が細菌の
細胞膜
の成分を?知すると、
サイトカイン
(他の免疫細胞を誘引し各組織に免疫?答を促すホルモン?の?達物質)を大量に放出して?答する。血液??門の透過性が?し、
"血管原性"?浮腫
(血管からの血液漏出による?の容積?大)が生じやすくなる。また、大量の
白血球
がCSF?に入り、?膜の炎症を惹き起こし
"間質性"?浮腫
(間質液による?の容積?大)を誘?する。さらには血管壁自?も炎症を起こし(
?血管炎
)、血流の減少を招いて3つ目のタイプの?浮腫、
"細胞障害性"?浮腫
を惹き起こす。この3つの?浮腫はいずれも
頭蓋??
を上昇させる。
急性
の場合、これに血?の低下が重なることが多く、血液が?に供給されにくくなる結果、
?細胞
が酸欠?態に?って
アポト?シス
(自動的な
細胞死
)に至る
[1]
。
抗生物質の投?が、始めのうち上記のプロセスを?化させる場合があることが知られている。これは細菌破?時に細菌細胞膜からの生成物を?加させるためである。免疫系?答を弱めるため
副腎皮質ホルモン
の投?等の措置を?施する場合がある
[1]
[4]
。
各?膜炎におけるCSF所見
[25]
?膜炎の種類
|
グルコ?ス
|
蛋白質
|
細胞?
|
急性細菌性
|
低
|
高
|
PMN
,
しばしば > 300/mm³
|
急性ウイルス性
|
標準
|
標準 または 高
|
?核球
,
< 300/mm³
|
結核性
|
低
|
高
|
?核球および
PMN < 300/mm³
|
?菌性
|
低
|
高
|
< 300/mm³
|
腫瘍性
|
低
|
高
|
通常
?核球
|
血液?査および?像診?
[
ソ?スを編集
]
?膜炎が疑われる場合、
血液培養
と同時に
血液?査
を?施し、
C反?性蛋白
、
全血球計算
等を炎症マ?カ?として利用する
[3]
[26]
。
?膜炎の診?と除外に最も重要とされるのは、
腰椎穿刺
(LP、spinal tap)による?脊?液の分析である
[27]
。ただし、??に占?性病?(?腫瘍や膿瘍など)があるか
頭蓋??
(ICP)が高値を示す場合、
?ヘルニア
の恐れがあるため腰椎穿刺は禁忌である。患者に占?性病?かICP亢進のリスクがある場合 (最近頭部に怪我をした、免疫系に問題がある、神?系の?候がみられる、ICP亢進のエビデンスがある等)、腰椎穿刺の前に
CT
または
MRI
撮影が推?される
[3]
[26]
[28]
。これは成人患者の45%に該?する
[4]
。
なおガイドラインによれば、LP前にCTまたはMRIが必要な場合やLPが困難である場合、治療の?れを防ぐためまず抗生物質を投?すべきであり
[3]
、特に30分以上治療が?れる場合は?く推?される
[26]
[28]
。また、のちに?膜炎合?症を評?するためCTまたはMRIスキャンを?施することが多い
[1]
。
頭部MRIでは?膜の異常???果で?膜炎の診?の手がかりになるとされている。異常???果は硬膜、硬膜下、くも膜が主?のDA型(dura-arachnoid pattern)とくも膜下、軟膜が主?のPS型(pia-subarachnoid space pattern)が知られ、それぞれびまん性と限局性が知られている。
- DA型限局性
- ?膜腫などのdual tail signや?性腫瘍の硬膜?移、開頭術やシャント術後、サルコイド?シス、?節リウマチ、肥厚性硬膜炎、?出血や?梗塞や??脈瘻近傍の硬膜、頭蓋の腫瘍や炎症周?の硬膜などで認められる。
- DAびまん型
- 開頭術やシャント術後、くも膜下出血後、がん性?膜炎を含む?膜炎や特?性低?液?症候群などで認められる。
- PS限局型
- サルコイド?シス、sturge-weber症候群や
リウマチ性?膜炎
(軟膜炎)などで認められる。
- PSびまん型
- くも膜下出血後、各種??の?注、がん性?膜炎を含む?膜炎、サルコイド?シスなどで認められる。
重度の?膜炎では、血中電解質のモニタリングが重要であるとされる。例えば細菌性?膜炎では?水や
抗利尿ホルモン
(SIADH)の
不適合分泌
、過度な
点滴?脈注射
などのいくつかの要因が絡んで
低ナトリウム血症
を?たす例が多い
[4]
[29]
。
培養した?膜炎菌の
グラム染色
グラム陰性(ピンク)を示し、?になっているものが多い
腰椎穿刺では患者を?向きに?かせ、
局所麻?
後、?脊?液(CSF)を採取するため針を
硬膜?
(脊?を包む?)に?入する。針を差し?んだらまず
マノメ?タ
を用いてCSF初?を測定する。初?は通常6~18 cm water (cmH
2
O)で、
[27]
細菌性?膜炎ではこれより高値を示すことが多い
[3]
[26]
クリプトコッカス?膜炎
では頭蓋??が著明に亢進する
[30]
。
?液の外?によって感染の性質を確認することができる。白っぽく濁っている場合、蛋白や白血球および赤血球、細菌?の高値を表し、細菌性?膜炎を示唆する
[3]
。
このCSFサンプルを用いて
白血球
と
赤血球
の存在および種類、
蛋白
量および
グルコ?ス
濃度を調べる
[3]
。細菌性?膜炎の場合
グラム染色
を?施する場合もあるが、細菌が確認されないからといって細菌性?膜炎を除外できるわけではない。なぜなら細菌が確認されるのは細菌性?膜炎の60%にとどまるためであり、サンプル採取前に抗生物質を投?している場合、この?値はさらに20%下がる。グラム染色は
リステリア症
をはじめとする特定の感染に?しても信?性が低い。サンプルの
微生物培養
はこれより感度が高い(症例の70~85%で微生物を確認できる)が、結果が出るまで48時間かかる
[3]
。優勢な白血球の種類によって細菌性(通常、好中球優勢)であるかウイルス性(通常、リンパ球優勢)であるかがわかる(表を?照)
[3]
。ただし感染の初期段階では、これは必ずしも信?に足る指標とは言えない。
さほど一般的ではないが、
好酸球
が優勢だと寄生?や?菌等が原因であることを示している
[21]
。
?脊?液中グルコ?ス濃度は正常値だと血中濃度の40%を超えるが、細菌性?膜炎では典型的に低くなる。そこで?脊?液中グルコ?ス濃度を
血中グルコ?ス
濃度で割って表す(?脊?液中グルコ?ス濃度:血?中グルコ?ス濃度)。この比が≤0.4であると細菌性?膜炎であることを示す
[27]
。新生?では通常?脊?液中グルコ?ス濃度が成人より高いため、この比が0.6 (60%)より小さい場合を異常とする
[3]
。
?脊?液中
乳酸
が高値を占めす場合、白血球?の高値と同じく細菌性?膜炎の可能性が高い
[27]
。乳酸値が35 mg/dlより低く、?査前に抗生物質を投?していない場合、細菌性?膜炎を除外できる
[31]
。
さまざまな種類の?膜炎を鑑別するため、これ以外にもさまざまな試?法が使用される。
肺炎レンサ球菌
、
?膜炎菌
、
インフルエンザ菌
、
Escherichia coli
、
B群レンサ球菌
を原因とする?膜炎では
ラテックス凝集試?
陽性となる。その結果によって治療法が?わるようなものではないためル?チン使用は推?されていないが、他の試?では診?ができない場合に使用することができる。
同じように、グラム陰性細菌による?膜炎では
リムルス試?
が陽性となるが、これも他の試?法が有用でないような場合に限り?施される類のものである
[3]
。
ポリメラ?ゼ連鎖反?
(PCR)は、?脊?液中に細菌またはウイルスのDNAが存在するかどうかを確認するため、細菌のDNA?片を?幅させる手法である。病原?のDNAのほんの?片さえあれば確認できるため、感度、特異度ともに高く、細菌性?膜炎の細菌を特定し、ウイルス性?膜炎のさまざまな原因(
エンテロウイルス
、
?純ヘルペスウイルス2型
、ワクチン未接種の場合の
流行性耳下腺炎
(おたふくかぜ)等)を識別する助けとなる
[12]
。
ウイルス性?膜炎には
血??
(ウイルスに?する抗?の特定)も有用である
[12]
。結核性?膜炎が疑われる場合、サンプルは感度の低い
チ?ル?ネ?ルゼン法
および非常に時間がかかる結核菌培養に回されることになるが、
ポリメラ?ゼ連鎖反?
(PCR)が?く用いられるようになってきている。
[32]
クリプトコッカス?膜炎の診?にはCSFの
墨汁
染色が低コストで使用できるが、血液またはCSFのクリプトコッカス抗??査の方が感度が高く、特にAIDS患者には?著である
[33]
[34]
。
診?、治療ともに困難となるのが、抗生物質投?後(推定
副鼻腔炎
の加療によるものなど)に?膜炎の症?がみられる?膜炎の「不完全治癒」?態である。この場合、CSF所見はウイルス性?膜炎に似るが、ウイルス性であると?定できるエビデンス(PCRによるエンテロウイルス陽性等)が得られるまでは抗生物質による治療を?ける必要がある
[12]
。
細菌性?膜炎の病理組織?:肺炎球菌性?膜炎患者の剖?例。多?の好中性顆粒球を認める炎症が
軟膜
に浸潤している。
患者の死後に?膜炎が診?される場合もある。
剖?
では通常、?膜の
軟膜
層および
クモ膜
層に?範?に及ぶ炎症が認められる。
好中性顆粒球
が
?神?
および
脊?
のほか?脊?液および?底部にも?がっていることが多く、
膿
に包まれていることもある。これは?膜の血管にも認められる
[35]
。
?膜炎の原因のいくつかに?しては、
予防接種
による長期的な予防や
抗生物質
による短期的な予防が可能である。行動による予防も?果的である。
細菌性?膜炎およびウイルス性?膜炎は感染性であるが、いずれも
風邪
や
インフルエンザ
ほど?い感染性はない
[36]
。キスや至近距離でのくしゃみ、咳などの密接な接?があった時に?道分泌物の飛沫から感染することはあるが、?膜炎患者と同じ空間にいただけで空?感染することはない
[36]
。ウイルス性?膜炎は
エンテロウイルス
感染によることが多く、糞便が感染源となることが非常に多い
[36]
。感染につながるような行動を避けるだけで感染リスクを減少させることが可能である。
1980代から多くの??で子供の定期予防接種プログラムに
インフルエンザ菌b型ワクチン
(Hibワクチン)が組み入れられてきた。そのような??では小?の?膜炎の原因からインフルエンザ菌b型が?質的に除外されるまでになっている。しかしこの疾患が未だ重い病苦となっている諸?では、このワクチンは非常に高?である
[37]
[38]
。日本では依然として、Hibは小?細菌性?膜炎の最も多い起炎菌である。日本ではHibワクチンが2008年12月より、?療機?で任意接種可能となった。
同じように、
流行性耳下腺炎ワクチン
によってムンプス?膜炎の?症?が大幅に減少している。ワクチン未接種時は、おたふくかぜ患者全?の15%がムンプス?膜炎を?症していた
[12]
。
?膜炎菌A、C、W135およびY群に?しては
?膜炎菌ワクチン
が存在する
[39]
。?膜炎菌C群に?する予防接種を?施している?では、この細菌による症例?が大幅に減少している
[37]
。また、現在は4種を混合した4?ワクチンが存在する。
ハッジ
(イスラム世界におけるメッカ巡?)に?加する際には?膜炎菌4?ワクチン(ACW135Y)接種がビザ取得の要件とされている。
[40]
一方、B群レンサ球菌ワクチンの開?は困難を極めている。これは表面蛋白質(通常ワクチン開?に使用される)から得られる
免疫系からの?答
が弱く、また正常なヒトの蛋白と交差反?するためである
[37]
[39]
。とはいえいくつかの?(
ニュ?ジ?ランド
、
キュ?バ
、
ノルウェ?
、
チリ
)ではB群レンサ球菌の地方種に?するワクチンが開?されており、そのいくつかは予防接種計?に組み?まれ良好な成績を?めている
[39]
。
アフリカでは最近まで、?膜炎菌性?膜炎の流行の予防とコントロ?ルを早期?見とリスクのある集?を?象とした2?(A/C)または3?(A/C/W135)多糖?ワクチンの集?予防接種による緊急??に依ってきた
[41]
。しかし、若年者を?象とした
MenAfriVac
(?膜炎菌A群ワクチン)が?果をあげ、?療資源の限られた環境での開?協力モデルとして取り上げられている
[42]
[43]
。
肺炎レンサ球菌
の7種類の血?型に?果のある
肺炎球菌ワクチン
(PCV)のル?チン接種により、肺炎球菌性?膜炎の?症?が著明に減少している
[37]
[44]
。23?
肺炎球菌多糖?ワクチン
は特定の集?(
脾?摘出術
を施行した患者など)に限り投?されている(日本も承認?み)が全接種者から有意な免疫?答が得られているわけではない
[44]
。乳幼?(2?未?)にはこの23?ワクチンが無?であるため、乳幼?の肺炎球菌性?膜炎の予防には多?(最も知られているのは7?)蛋白結合肺炎球菌ワクチンが必要である(??未承認)。7?の肺炎球菌ワクチンも、輸入ワクチンを取り扱っている?療機?において接種可能である。
小?への
BCG
ワクチン投?は結核性?膜炎?症率を有意に減少させると報告されているが、成人に?する有?性には疑問があり、さらに?果の高いワクチンの開??究が試みられている
[37]
。
抗生物質による短期間の予防も、特に?膜炎菌性?膜炎にはひとつの手段である。?膜炎菌性?膜炎の場合、抗生物質による予防的治療(例:
リファンピシン
、
シプロフロキサシン
、
セフトリアキソン
等)で?症リスクを減少させることができるが、??の感染に?する予防?果はない
[26]
[45]
。リファンピシンは投?後に抵抗性が?加することが知られており、別の抗生物質の使用が推?されることもある。
[45]
頭蓋底骨折
患者に?膜炎の予防目的で抗生物質を使用することが多いが、これが有益であるか有害であるかを判?するための科?的根?は充分とはいえない
[46]
。?脊?液漏出の有無についても同じことがいえる
[46]
。
?膜炎は生命にかかわる疾患であり、もし治療せず放置すれば死亡率が高く
[3]
、治療の?れが??不良につながる
[4]
。そのため、??的試?を行うと同時に?い抗菌スペクトルを有する抗生物質を用いて速やかに治療する必要がある
[28]
。ガイドラインでは、プライマリケアの段階で?膜炎菌性?膜炎が疑われる場合、病院へ搬送する前に
ベンジルペニシリン
を投?することが推?されている
[7]
。
低血?
や
ショック
症?がみられる場合、
点滴
を行う
[28]
。?膜炎は早期に重度の合?症を惹き起こすため、合?症を早急に見極め
[28]
、必要に?じて
集中治療室
に?容する
[4]
ことが推?されている。
意識レベルが非常に低い場合や
呼吸不全
の所見がみられる場合は
人工呼吸
が必要である。頭蓋??上昇の?候があれば、頭蓋??測定器によってモニタリングする。同時に
?灌流?
の最適化や頭蓋??を低下させるための?品(
マンニト?ル
等)を用いたさまざまな治療が可能である
[4]
。てんかん性?作には
抗てんかん?
を用いる
[4]
。水頭症(?脊?液の流出が阻害された?態)には一次的または長期的に
?室シャント
等によるドレナ?ジが必要となる場合がある
[4]
。
第三世代セファロスポリン、セフトリアキソンの構造式。細菌性?膜炎の初期治療に推?されている。
腰椎穿刺およびCSF分析の結果が出る前であっても?座に抗生物質による??的治療を開始するべきである。
小?の細菌性?膜炎では、難?を予防するために
ステロイド
?の
デキサメタゾン
を?用することもある。
頭蓋??亢進症?が?い場合や、意識障害が見られる場合には、
グリセリン
や
マンニト?ル
など多糖類の投?で
?浮腫
の改善を?る。
成人細菌性?膜炎の??的治療
[
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]
市中?生では?年前まではアンピシリン(ビクシリン)とセフトリアキソン(ロセフィン)であったが耐性菌の?加に伴い
カルバペネム系
が用いられる傾向がある。この場合はカルバペネム系の??療法となる。
- パニペネム?ベタミプロン(カルベニン)1回1g、1日4回、合計4g/day(保?適用は2g/dayまで)
- メロペネム(メロペン)1回2g、1日3回、合計6g/day(保?適?は2g/dayまで)
院??生や免疫抑制下(50?以上やアルコ?ル依存者)ではMRSAやリステリアもカバ?するため以下の3??用とすることがある。なおセフトリアキソン(ロセフィン)はセファチキシム(クラフォラン)1回2g、1日4回、合計8g/day(保?適?は4g/dayまで)に?更可能である。感受性結果で?にバンコマイシン以外に感受性がなかったとしても、バンコマイシンの??治療は避ける事が推?されている。
- セフトリアキソン(ロセフィン)1回2g、1日2回、合計4g/day(保?適?は4g/dayまで)
- バンコマイシン(バンコマイシン)1回0.5g、1日4回、合計2g/day(保?適?は2g/dayまで)
- アンピシリン(ビクシリン)1回2g、1日6回、合計12g/day(保?適?は4g/dayまで)
また抗生物質投?前10~20分または同時投?でデキサメタゾンを投?することがガイドラインでは推?されている。
- デキサメサゾン(デカドロン)0.15mg/Kgで1日6回(36mg/60Kg/day)を2~4日投?
抗菌?による細菌の融解で細菌の壁産物が放出される。これにより惹起される炎症性メディエイタ?によるサイトカイン、ケモカイン、酸化窒素の放出を副腎ステロイド?が抑制することで神?障害が?減すると考えられている。
抗菌?の治療中止はガイドライン上は?液所見が正常化後さらに1週間の投?をしたら終了とされている。?液細胞50/mm3以下で血?CRP正常化で投?を中止しても再燃しないという報告もある。再?予防としては原因となった疾患(
中耳炎
、
副鼻腔炎
、脊椎硬膜下膿瘍、?室シャント、カテ?テル、手術創)などを可能なかぎり治療、除去するといったことである。
ウイルス性?膜炎
[
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]
ウイルス性?膜炎
には通常補助的治療のみを行う。?膜炎の原因となるウイルスのほとんどには特定の治療法が存在しないためである。ウイルス性?膜炎は細菌性?膜炎よりも良好な?過をたどる傾向にある。
?純ヘルペスウイルス
および
水痘???疱疹ウイルス
には
アシクロビル
等の抗ウイルス?が奏?するとされているが、この治療法の有?性を個別に?討した臨床試?はない
[12]
。?度のウイルス性?膜炎は補液、安?、?痛?などの保存的療法を用いて在宅療養が可能である
[47]
。
クリプトコッカス?膜炎をはじめとする?菌性?膜炎は
アムホテリシンB
や
フルシトシン
等の
抗?菌?
を高用量、長期間投?して治療する
[33]
[48]
。?菌性?膜炎では頭蓋??亢進がよくみられ、頭蓋??を下げるために頻繁に(理想的には?日)腰椎穿刺を?施することが望ましい
[33]
。腰椎ドレナ?ジでも代用可能である
[30]
。
2004年における10万人あたりの?膜炎における
障害調整生命年
[49]
no data
<10
10-25
25-50
50-75
75-100
100-200
|
200-300
300-400
400-500
500-750
750?1000
>1000
|
細菌性?膜炎は治療しなければほとんどが死に至る。他方ウイルス性?膜炎は自然に?快する傾向があり、死亡例はほとんどない。加療した場合、細菌性?膜炎による
死亡率
(死亡リスク)は患者の年?や起炎菌に左右される。新生?の場合、細菌性?膜炎によって20 - 30%が死亡する。それより成長した小?では死亡率が大きく下がり、約2%であるが、成人ではふたたび19 - 37%に上昇する
[1]
[4]
。死亡リスクは年?以外にも、病原?が?脊?液から取り除かれるまでに要する時間
[1]
、全身疾患の重症度、意識レベル低下やCSF?白血球?の異常低値など、??な因子から予測される
[4]
。インフルエンザ菌および?膜炎菌による?膜炎は、B群レンサ球菌や大腸菌群、肺炎レンサ球菌を原因とするものよりも予後が良好である
[1]
。成人でも?膜炎菌性?膜炎は肺炎球菌性よりも死亡率が低い(3 - 7%)
[4]
。
小?の場合、神?系へのダメ?ジによって知能低下のほか
突?性難?
、
てんかん
、
?習障害
および行動面の困難などの障害を負う可能性があり
[1]
、生存者の約15%に?生する
[1]
。難?には改善可能なものもある
[50]
。成人では、全例の66%が後遺症なく回復する。最も大きな問題は
難?
(14%に?現)および
認知障害
(10%に?現)である
[4]
。
?膜炎菌性
?膜炎の人口統計
?膜炎ベルト
流行?生地域
散?的症例のみ
?膜炎は多くの?で
法定?染病
に指定されているが、正確な
?症率
は明らかにされていない
[12]
。
西洋
諸?では、年間に成人10万人に3人の割合で細菌性?膜炎を?症している。Population-wide諸試?によればウイルス性?膜炎の方が頻度が高く、100,000人に10.9人の割合で?症し、夏に?える傾向がみられる。ブラジルでは細菌性?膜炎の方が?症率が高く、年間100,000人に45.8人となっている
[6]
。
サハラ以南アフリカ
では100年以上にわたって?膜炎菌性?膜炎の大規模な集??生に苦しんでおり
[51]
、"?膜炎ベルト"と呼ばれている。乾季 (12月から6月)に流行する傾向にあり、流行期は2 - 3年?き、間の雨季に消失する
[52]
。この地域では罹患率が10万人につき100 - 800人となっており
[53]
、患者は充分な
?療
を受けられていない。原因は?膜炎菌によるものが?倒的である
[6]
。これまでに記?されている最も大規模な流行では、1996年 - 1997年にかけてこの地域全?を?み?み、250,000人が?症し25,000人が死亡した
[54]
。
?膜炎菌性?膜炎の集??生は、兵?や大?キャンパス、年1回の
ハッジ
巡?など
[1]
大勢が共同生活をする環境で?生する
[40]
。アフリカでの流行サイクルのパタ?ンはよくわかっていないが、いくつかの因子が?膜炎ベルトにおけるエピデミックの?現に?わっている。その中には??的?件(集?の免疫?的な病?のかかりやすさ)、人口統計?的?件(旅行や大規模な集?の移動)、社???的?件(人口過密や 劣?な生活環境)、?象?件(干ばつや砂嵐)、同時期に?生する感染症(急性呼吸器感染症等)などがある
[53]
。
細菌性?膜炎の原因の地域的な分布には?著な違いがある。例えば
N. Meningitides(?膜炎菌)
B群およびC群のほとんどはヨ?ロッパに?生しており、A群はアジア、次いでアフリカで優勢である。アフリカでは?膜炎ベルトにおける大規模流行の原因となっており、記?されている?膜炎菌性?膜炎例の80%~85%を占める
[53]
。
?究者の中には
ヒポクラテス
が?膜炎の存在を?見したという者もおり
[6]
、また?膜症が
イブン?スィ?ナ?
などルネッサンス以前の?師に知られていたとされている
[55]
。エジンバラの?者
Robert Whytt
によるものとされ、彼の死後1768年に公表された報告書に結核性?膜炎に?する記述があり、"??の
浮腫
"と表現されているが、結核とその病原?が?連づけられるのは19世紀になってからである
[55]
[56]
。
?膜炎の大流行は比較的近年になってからの現象であると考えられる
[57]
。最初の大規模な集??生が記?されているのは1805年の
ジュネ?ヴ
であり
[57]
[58]
、その後間をおかずヨ?ロッパおよびアメリカ合衆?でも?回の流行の?生が記?されている。アフリカでの最初の流行の記?は1840年にみられ、20世紀には1905年から1908年にかけて
ナイジェリア
から
ガ?ナ
に?がった大流行を起点として大幅に?加している
[57]
。
?膜炎の原因としての細菌感染に?する最初の記?は、オ?ストリアの細菌?者
Anton Weichselbaum
の
meningococcus
(1887)にみられる
[59]
。初期の報告では?膜炎による死亡率は非常に高いものであったが(90%以上)、1906年にウマを用いて
抗血?
が作られた。その後アメリカ人科?者
Simon Flexner
によって改良され、?膜炎菌性?膜炎による死亡率が大きく低下することとなった
[60]
[61]
。1944年には
ペニシリン
が?膜炎に有?であることがはじめて報告されている
[62]
。20世紀末には
ヘモフィルス
ワクチンが導入され、ヘモフィルス?ウイルスによる?膜炎の症例?が著明に減少した
[38]
。また、2002にはステロイドが細菌性?膜炎の予後を改善させるとするエビデンスが得られている
[63]
[64]
[61]
。
神?感染症の?論
[
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]
?熱の原因が中?神?と疑われるとき、
?液
?査を行い細胞?の?加があれば神?感染症と考える。神?感染症では感染部位によって名?、症?が異なる。
名?
|
英語名
|
症?
|
?炎
|
encephalitis
|
頭痛、?熱、痙攣、意識障害、神?局所症?
|
?膜炎
|
meningitis
|
頭痛、?熱、嘔吐
|
?膜?炎
|
meningoencephalitis
|
?炎症?と?膜炎症?
|
硬膜炎
|
pachymeningitis
|
頭痛、?熱、?神?症?
|
脊?炎
|
myelitis
|
?熱、?麻痺、膀胱直腸障害
|
中?神?系の感染症は早期?見、?率的な方針決定、速やかな治療の開始が生命予後を左右するため?療にとって最も重要な疾患の一つである。これら明瞭な臨床症候群は急性細菌性?膜炎、ウイルス性?膜炎、?炎、局所性感染症である?膿瘍や硬膜下膿瘍および感染性血栓性?脈炎が含まれる。いずれもそれまで健康であった人?に?熱や頭痛などの非特異的な前?症?を引き起こし、最初は比較的良性の病態と考えられる。しかし、ウイルス性?膜炎以外はやがて意識?態の?化、局所性神?症?または痙攣?作が出現する。早期治療のポイントはこれらの病態を早急に鑑別し、病原?を同定し適切な特異的な治療を開始することである。まずは感染部位がくも膜下腔にある(すなわち?膜炎である)のか、病?は?組織全?に分布しているのか、あるいは大?半球、小?、または?幹に限局しているのかを確認することが必要である。ウイルス感染により?組織が直接受ける場合は?炎とよばれ、細菌または?菌または寄生?による局所性感染が?組織に及んでいる場合には被膜形成の有無によって?膿瘍、または??質炎とよばれる。
細菌性?膜炎はくも膜下腔?の急性化膿性感染症である。この疾患は中?神?系の炎症反?を伴うため意識レベルの低下、てんかん?作、頭蓋??亢進症、?卒中などをきたしうる。炎症反?はしばしば?膜、くも膜下腔、??質におよび?膜?炎にいたる。米?では年間?生率は10万人あたり2.5人である。
20?以上の成人における?膜炎の原因菌として最も多いのは肺炎球菌であり10万人あたり1.1人であり報告例の約半?を占めている。肺炎球菌性?膜炎のリスクを高める要因はいくつかあるが、その中で最も重要なものは肺炎球菌性肺炎の存在である。その他の危?因子としては急性、または慢性の肺炎球菌性副鼻腔炎、中耳炎、アルコ?ル依存症、糖尿病、摘脾、
低γグロブリン血症
、補?欠損、頭蓋底骨折を伴う頭部外傷、?脊?漏がある。抗生物質療法にもかかわらず肺炎球菌性?膜炎の死亡率は未だに20%という高さである。インフルエンザ菌b型ワクチンの導入で米?では小?のインフルエンザ菌b型?膜炎が激減した。
細菌性?膜炎の原因として多い肺炎球菌と?膜炎菌は鼻咽腔上皮細胞に付着しコロニ?を形成する。そこから血管?に侵入し?室?脈絡叢に到達する。脈絡叢上皮細胞に直接感染し?脊?液中に入ることができる。?脊?液中では免疫防御機構が機能しないため細菌は急速に?殖する。細菌性?膜炎の?症機序において重要なのは浸潤した細菌が誘?する炎症反?である。細菌性?膜炎の神?症?や合?症の多くは、細菌による組織の直接的な破?よりもむしろ、浸潤した細菌に?する免疫?答によって引き起こされている。結果として、抗生物質療法により?脊?液が無菌化された後になっても神?の損傷は進行しうる。
細菌の溶解と細胞壁成分のくも膜下腔への放出は炎症反?誘導の第一段階であり、これによりくも膜下腔に化膿性浸出物が形成される。細菌性?膜炎の病態生理の多くは、?脊?液中のサイトカインやケモカイン濃度が上昇したことによる直接的な結果である。TNFとIL-1は相?的に血液??門の透過性を高めて血管原性浮腫と血?蛋白のくも膜下腔への漏出を引き起こす。これらの漏出物によって閉塞性水頭症、交通性水頭症、間質性浮腫がおこる。またくも膜下腔への化膿性浸出物は?底部大?動脈の?窄を引き起こす。
細菌性?膜炎の鑑別疾患としては?純ヘルペスウイルス?炎(ヘルペス?炎)やリケッチア症などがあげられる。局所神??落症?がある場合は硬膜下膿瘍、硬膜外膿瘍、?膿瘍など局所性化膿性中?神?系感染症も鑑別に考慮される。非感染性中?神?疾患にも細菌性?膜炎とよく似た症?を呈するものがある。特に重要なのが
くも膜下出血
である。その他の可能性としては腫瘍が破裂して?容物が?脊?液中に漏出することによっておこる化?性?膜炎、?物誘?性過敏性?膜炎、癌性またはリンパ腫性?膜炎、炎症性疾患(
サルコイド?シス
、
全身性エリテマト?デス
、
ベ?チェット病
)に?連した?膜炎、下垂?卒中、ブドウ膜?膜炎症候群(Vogt-小柳-原田症候群)に合?する?膜炎などがある。
予後はインフルエンザ菌、?膜炎菌、B型連鎖球菌によつ?膜炎菌の死亡率は3~7%でありリステリア菌では15%、肺炎球菌では20%である。生存者の約25%に中等度から重度の後遺症が?る。その?生率は原因菌によってことなるが知能の低下、記憶障害、痙攣?作、?力低下、めまい感、?行障害などである。
急性ウイルス性?膜炎
[
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]
ウイルス性?膜炎では?熱、頭痛、?膜刺激症?、および炎症性の?脊?液所見がみられる。?熱は倦怠感、筋痛、食欲不振、?心、および嘔吐、腹痛や下痢を伴うことがある。?度の傾眠もめずらしくない。しかしながら重大な意識障害(昏迷、昏睡、高度の錯?など)が見られる場合には他の診?も考慮する。また合?症を伴わないウイルス性?膜炎によって痙攣?作やその他の局所的な神?症?やその他、局所的な神?症?を生じることはなく、これらが見られる場合は?膜?炎など??質障害が示唆される。ウイルス性?膜炎に伴う頭痛は通常、前頭部または眼窩後部に認められしばしば羞明や眼球運動に伴う疼痛が認められる。大部分の報告ではエンテロウイルスが無菌性?膜炎の75 - 90%を占めている。エンテロウイルスはピコルナウイルス科に分類されておりコクサッキ?ウイルス、エコ?ウイルス、
ポリオウイルス
、ヒトエンテロウイルス68 - 71を含んでいる。
ウイルス性?膜炎の?生率は報告されない例も多?あることから正確に知ることはできないが米?では年間75000例程度と考えられている。?暖な地域では夏から初秋にかけてエンテロウイルスや節足動物介在性ウイルス(
アルボウイルス
)感染が?加するのに伴ってウイルス性?膜炎の?生率も?加する。ピ?ク時は10万人あたり1ヶ月に約1例となる。ウイルスの流行はHIVや?純ヘルペスウイルスは季節性はない。夏と初秋はアルボウイルスやエンテロウイルスが流行する。秋や冬はリンパ球性脈絡?膜炎ウイルスが流行し、冬や春はムンプスウイルスが流行する。
鑑別診?では細菌性?膜炎やその他の感染性?膜炎(マイコプラズマやリステリア、リケッチアなど)、?膜近傍の感染症または部分的に治療された細菌性?膜炎、培養が陰性となりうる非ウイルス性?膜炎(?菌性、寄生?性、梅毒など)、癌性?膜炎、非感染性炎症性疾患(サルコイド?シス、ベ?チェット病、ブドウ膜炎症候群など)による二次的?膜炎である。特に?液?査で多核白血球優位の細胞??加が認められた時は細菌性?膜炎や?膜近傍の感染症を考慮するべきである。
成人ではウイルス性?膜炎の予後は極めて良好であり完全に回復することが多い。まれに?週から?ヶ月にわたる持?的な頭痛、?度の精神機能障害、協調不能、全身性無力症をうったえる患者がいる。
- アルボウイルス
- アルボウイルスとして知られるウイルスにはウエストナイルウイルス、西部ウマ?炎ウイルス、東部ウマ?炎ウイルス、ベネズエラウマ?炎ウイルス、セントルイス?炎ウイルス、カリフォルニア?炎ウイルスなどが知られている。
ウイルス性?膜炎では感染過程や炎症反?が
?膜
にほぼ限局しているのに?して
ウイルス性?炎
では??質も障害される。?炎患者の多くは?膜炎症?を伴い(?膜?炎)、一部の患者では脊?や脊?神?根も障害される。この場合は?脊?炎あるいは?脊?神?根炎という。
ウイルス性?炎患者は?膜炎の特?である?膜刺激による急性の熱性症?に加えて、錯?、異常行動、意識レベルの?化、局所性またはびまん性の神??的?候および症?を呈することが多い。
意識障害
の程度は多?であり、?度の
嗜眠
から深昏睡までみられる。?炎患者には幻?、興奮、人格?化、行動異常がみられ、時には明らかな精神病?態を示すこともある。
米?では年間2万例の?炎が報告されているが?際にはこれより多いと考えられている。?炎を起こすウイルスはウイルス性?膜炎を起こすウイルスとほぼ同?である。正常な免疫能を有する成人に散?性に?炎を起こすウイルスとしては重要なものはHSV-1とVZVでありエンテロウイルスがこれに?く。?炎の流行はアルボウイルスによって引き起こされる。
ウイルス性?炎が疑われる患者には高度の頭蓋??亢進がある場合は禁忌になるがそれ以外は?液?査を必ず施行するべきである。ウイルス性?炎の?液所見はウイルス性?膜炎の所見と?別することはできない。?脊?液の糖の低下はウイルス性?炎では極めて稀であり、この場合は?菌、結核菌、寄生?、レプトスピラ、梅毒などの感染性?膜炎を疑うべきである。ムンプス、リンパ球性脈絡?膜炎ウイルス、重症のHSV?炎患者ではまれに?脊?液の糖の低下が見られることがある。原因ウイルスの同定にはPCRが有?である。1週間の抗ウイルス療法はPCRの?出に影響を及ぼせないが罹病期間とともに陽性率は低下していく傾向がある。1週間位以?ならば、98%で陽性であるが8 - 14日では約50%で低下し、15日以上?過すると21%にまで低下する。PCRが普及する以前は?生?が行われていた。かなり障害がある部位から採取するのが一般的である。?生?は無害な方法ではないが死亡率は0.2%と低く、重大な合?症は0.5 - 2%の患者にしかみられない。
治療はアシクロビルなど特異的な抗ウイルス?を用いる。?口の?果は補助的な治療としても評?されていない。後遺症や予後は原因ウイルスによって大きく異なる。
?急性?膜炎の患者は?師のもと訪れる?日から?週間前に持?性の頭痛、項部硬直、微熱、嗜眠を呈している。?神?麻痺や
?汗
が認められることもある。これらの症?は慢性?膜炎と重複する。原因菌としては
結核
菌、クリプトコッカスなどの
?菌症
、
ヒストプラズマ症
、
コクシジオイデス症
、
梅毒
などが知られている。
結核性?膜炎は結核菌が血行性に?膜に?がることによって急性に起こるわけではない。初感染時に結核菌が血行性に?膜に?搬して??質に粟粒大の結核結節が形成されるとこれらが?大し、通常は乾酪化する。乾酪化病?が結核性?膜炎を起こすかどうかはくも膜下腔への近さと線維性被膜が生じる率によってきまる。上衣下の乾酪化病?から結核菌と結核菌抗原がくも膜下腔へと放出されると?膜炎が生じる。結核菌抗原は?い炎症反?を引き起こしこれにより濃厚なな浸出液が産出されて?底槽を?たし、?神?や?底部にある大血管が障害される。
?菌の感染は一般に空?中の?菌胞子を吸入することによって生じる。?熱、咳嗽、喀痰、胸痛を呈することがある。肺感染はしばしば自然に?快する。肺に限局して感染した?菌はそのまま休止?態にあるが、細胞性免疫に異常が生じると再活性化して中?神?系に播種する。?菌性?膜炎ではクリプトコッカス症が多い。
梅毒はしばしば病初期に中?神?に浸潤する。顔面神?麻痺と?耳神?が障害される。
慢性?炎には進行性多?性白質?症、?急性硬化性全?炎、進行性風疹全?炎が知られている。
- 進行性多?性白質?症
- 進行性多?性白質?症
(PML)は中?神?系全般に多?分布する大小の??病?を特?とする進行性疾患である。??に加えて星?細胞とオリゴデンドロサイトの?者に特?的な細胞?的?化がみられる。
- ?急性硬化性全?炎
- ?急性硬化性全?炎
(SSPE)は中?神?のまれな進行性??性疾患である。麻疹ウイルスが?組織に慢性的に感染することによって引き起こされる。
- 進行性風疹全?炎
- 進行性風疹全?炎は極めてまれな疾患である。主として先天性風疹症候群を有する男性にみられる。
?膿瘍
は??質?の??の化膿性炎症であり、典型的には血管に富む被膜に?まれている。??質炎という言葉は被膜をもたない?膿瘍を意味することが多い。細菌性?膿瘍は比較的まれな頭蓋?感染症であり、?生率は年間10万人あたり約1人である。?膿瘍の病因としては副鼻腔炎、中耳炎、乳?突起炎、?牙感染など頭蓋近傍の感染から直接?搬したもの、頭部外傷や?外科手術に??するもの、遠隔部位の感染から血行性に?搬したものがある。特?性?膿瘍も25%で認められる。
?膿瘍は通常は感染性の過程というよりは腫大する頭蓋?占?性病?のような臨床症?を呈する。典型的には頭痛、?熱、局所的神??落症?がみられるとされるがこの3つが?うのは50%以下である。最も多い症?は頭痛であり75%にみられる。局所的感染症がある場合は?液?査は治療の役にたたないことが多い。ドレナ?ジや抗菌?の投?によって死亡率は通常15%以下である。
その他の局所的中?神?感染症
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ソ?スを編集
]
- 神???症
- 有鉤??
の感染によって起こる。充分に火が通っていない豚肉の?取などで感染する。
- トキソプラズマ症
- トキソプラズマ症
は猫の糞便の?理などで感染する。
硬膜下膿瘍は硬膜とくも膜の間に貯留した膿瘍である。硬膜下膿瘍はまれな疾患であり、局所的、化膿性の中?神?感染症の15 - 25%を占めている。基礎疾患としては副鼻腔炎が最も多く、典型的には前頭洞??の炎症や篩骨洞および上顎洞におよぶ炎症が見られる。しばしば?熱と進行性に?化する頭痛を呈する。?液?査からは有用な情報は得られない。治療はドレナ?ジと抗菌?投?で緊急の治療を要する。
頭蓋の硬膜外膿瘍は頭蓋骨?板と硬膜の間の?在的な間隙に現れる化膿性炎症である。硬膜外膿瘍は?膿瘍や硬膜下膿瘍に比べて頻度が低く、局所性、化膿性の中?神?感染症の2%を占めるに過ぎない。?散?調?像では三日月形またはレンズ上の?散低下が認められる。治療はドレナ?ジと抗菌?で緊急の治療を要する。
化膿性血栓性?脈炎
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頭蓋?の化膿性血栓性?脈炎は皮質?脈および?脈洞の敗血症性?脈血栓であり、細菌性?膜炎、硬膜下膿瘍の合?症、あるいは顔面皮膚、副鼻腔、中耳または乳?突起の感染の合?症として生じる。細菌性?膜炎は上肢?土?脈洞の敗血症性血栓症を引き起こす主要な原因となっている。敗血症性?脈洞血栓症はMRIでは?脈洞のフロ?ボイドが見られない時に疑われ、MRVやDSAで確認される。
慢性および再?性?膜炎
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?膜(軟膜、くも膜、硬膜)の慢性炎症は重篤な神?障害を引き起こすことがあり、治療がうまくいかない場合は死に至ることもある。この疾患は通常、特?的な神?症候群が4週間以上?き、?脊?液にて持?的な炎症反?(特に?液細胞の?加)が見られる場合に診?される。原因は多?であり、適切な治療は病因の同定にかかっている。慢性?膜炎のほとんどの症例は以下の5つのカテゴリ?に分類されている。それは?膜の感染症、?性腫瘍、非感染性の炎症性疾患、化?性?膜炎、?膜近傍の感染症である。持?性の頭痛(項部硬直の有無にかかわらず)、水頭症、?神?障害、認知機能や性格?化が主要な所見となる。これらの所見は?一で見られることもあれば、複?が同時に出現することもある。通常は臨床症?から慢性?膜炎が疑われ、?液?査により炎症?候が確認されることで診?される。
診??的なアプロ?チをまとめる。慢性頭痛、水頭症、?神?障害、神?根障害、認知機能の低下がみられる患者には?膜の炎症を確認するための腰椎穿刺を考慮する。時に?膜のコントラスト??により診?されることもある。?液?査で慢性?膜炎の診?をしたら、?脊?液のさらなる?査、基礎にある感染性または非感染性の全身性炎症性疾患の診?、?膜生?標本の病理?的?索により原因を同定していく。慢性?膜炎には2つの臨床病型がある。そのひとつは症?が持?する慢性の病型であり、もう一つは別?の症?を?現する反復性の病型である。後者の場合はそれぞれの症??現の間の時期には?液の異常が消失してることがある。このような病型をとるものに?してはHSV2による感染症、類上皮腫、頭蓋咽頭腫、?珠腫の?容物が?脊?液に漏出することによる化?性?膜炎、Vogt-小柳-原田病、ベ?チェット病、Mollaret?膜炎、全身性エリテマト?デスなどの原?性炎症性疾患、違法?物の反復投?による?物過敏症などがあげられる。なおベ?チェット病に?しては間欠期でも?液IL-6が高値であることが判明しており、間欠期も?査異常が今後?出できる可能性はある。
病?や臨床?候が慢性?膜炎の確定診?では非常に重要である。結核の?往や海外渡航?などは稀な慢性?膜炎診?の手がかりとなる。慢性?膜炎患者の局所的??候の存在は?膿瘍や?膜近傍の感染症の可能性を示唆する。?膜近傍の感染症の可能性を示唆する。?膜近傍の感染症では、慢性的に排液している耳、副鼻腔炎、右-左の心?または肺シャント、慢性の胸膜肺感染症など、感染源となりうる所見を同定することが診?の役にたつ。皮膚病?は
ベ?チェット病
、
クリプトコッカス症
、
ブラストミセス症
、
全身性エリテマト?デス
、
ライム病
、?注麻?の使用、
スポロトリクス症
、
トリパノソ?マ症
などを疑う根?となる。リンパ節腫大は
リンパ腫
、
結核
、
サルコイド?シス
、HIV感染、第2期梅毒、
ウィップル病
の所見である可能性がある。眼科?査によってブドウ膜炎(Vogt-小柳-原田病、サルコイド?シス、中?神?系リンパ腫)、乾燥性角結膜炎(シェ?グレン症候群)、虹彩毛??炎(ベ?チェット病)、水頭症による視力低下なども評?できる。口腔?アフタ、陰部潰瘍、前房蓄膿はベ?チェット病を示唆する。肝脾腫はリンパ腫、サルコイド?シス、結核、ブルセラ症を示唆する。陰部や大腿のヘルペス病?はHSV-2を示唆する。胸部の小結節、皮膚の色素沈着、限局性の骨痛、腹部腫瘤がある場合は癌性?膜炎の可能性を考慮する。
慢性?膜炎患者の約3分の1は?脊?液の?査や神?外病?の?索を行っても診?をつけることができない。また慢性?膜炎をおこす病原?のいくつかは培養による同定に?週間を要する。慢性?膜炎をおこす原因疾患の多くは治療法があり、かつ未治療なまま?過すると中?神?系や?神?およびその神?根に進行性の障害を生じうる。?く施行されている??的治療としては
抗結核?
、
抗?菌?
、特にリポソ?ムアムホテリシンB、非感染性の炎症性疾患に?する
ステロイド系抗炎症?
、特にステロイドパルス療法である。Mayo Clinicによる報告で最も有?なことが多いのがステロイド投?とされている。癌性?膜炎やリンパ腫性?膜炎では?初は診?をつけることが困難であるかもしれないが、時間の?過とともに診?がつけられる。
急性?炎、急性?膜炎においては頭痛、意識レベル、?膜刺激症?、神??的局在?候、皮疹?粘膜疹、リンパ節腫脹、頭部外傷、その他の一般身?所見を確認する。
注意、疎通性、見?、計算などを評?する。急性?膜炎や急性?炎では?浮腫や頭蓋??亢進が意識障害の主原因である。
自?的な?膜刺激症?では最もはやく出現する。Jolt accentuationという所見が有名である。これは1秒間に2 - 3回の早さで頭部を水平方向に回旋させた時に頭痛の??が認められる現象である。?膜炎診?では感度97%であり特異度は60%である。急性?症の頭痛であり、突??症のエピソ?ドは通常とれない。また?膜炎の頭痛では眼球?痛が認められることが多い。
項部硬直、ケルニッヒ?候、ブルジンスキ??候、ラセ?グ?候などが知られている。
- 項部硬直
- 患者を仰臥位にして枕をはずして?者の手を後頭部にあて?かに頭部を持ち上げ下顎を前胸部につけるように前屈する。項部硬直があるときはその動きとともに抵抗がみられ、前屈は制限され項部に痛みがはしる。頸部を前屈させるときに抵抗や痛みがあり充分に前屈ができない、すなわち胸部に顎がつかないとき陽性とする。項部硬直は?膜炎のほか、くも膜下出血、小?扁桃ヘルニアを起こしかけている??亢進?態、テント下の空間占?病?(小?の血腫や腫瘍)、癌性あるいは白血病の?膜浸潤、?性症候群などでも認められる。高?者ではしばしば項部硬直と間違えやすい頸部の異常がある。高?者では首を他動的に動かした時の抵抗は?膜炎の項部硬直、?椎症、パ?キンソン症候群、抵抗症(gegenhalten)といった筋緊張異常で認められる。?膜炎の項部硬直では頸部の屈曲では抵抗があるが左右への受動的な回旋ではズム?ズである。?膜炎診?において項部硬直は感度30%、特異度68%である。細胞?1000/μl以上の高度の?膜炎のみで?討すると項部硬直の感度および陰性的中度は100%であった。
- ケルニッヒ?候
- 患者を仰臥位にして一側下肢を股?節および膝?節で90度に屈曲させついで下腿を被動的に進展させると下腿を持ち上げても膝が屈曲し下腿を135度以上に進展できない場合を陽性とする。原典では座位で行っている。腰仙?部の?膜に炎症が及んだ時に認められる?候である。?膜炎診?においてケルニッヒ?候は感度5%、特異度95%でありブルジンスキ??候と同?である。
- ブルジンスキ??候
- ブルジンスキ??候は仰臥位の患者の頭を被動的に屈曲させると一側、あるいは?側下肢の股?節と膝?節で屈曲するものを陽性とする。?膜炎診?においてはケルニッヒ?候と同?で感度5%、特異度95%である。
- ラセ?グ?候
- ラセ?グ?候は通常は坐骨神?痛などの試?であるが?膜炎のときは?側性に出現する。
- 神??的局在?候
最も多い神?局在?候は片麻痺や注視障害、?神?障害である。?神?障害としては瞳孔不同、眼球運動障害、顔面神?麻痺、失語症などである。片麻痺は?梗塞、?浮腫、硬膜下膿瘍、部分痙攣後のトッド麻痺のいずれかのためである。特に細菌性?膜炎では20~40%で痙攣が認められる。
- 皮膚
- ?膜炎菌、肺炎球菌、ブドウ球菌などの?膜炎で皮疹が認められる。?膜炎菌の?汎性斑?丘疹が有名である。また?く?っただけで痛がるという皮膚の痛??値の低下が認められることもある。
- リンパ節腫脹や粘膜疹
- ウイルス感染に伴って出現する。
急性?炎、急性?膜炎診療で頭部CTを撮影する意義としては、くも膜下出血、その他の?血管障害、?膿瘍、硬膜下膿瘍の鑑別、高度の頭蓋??亢進、?腫瘍、閉塞性水頭症、その他の腰椎穿刺の禁忌病態を除外するために行う。
[65]
頭部MRIでは?膜の異常???果で?膜炎の診?の手がかりになるとされている。異常???果は硬膜、硬膜下、くも膜が主?のDA型(dura-arachnoid pattern)とくも膜下、軟膜が主?のPS型(pia-subarachnoid space pattern)が知られ、それぞれびまん性と限局性が知られている。
- DA型限局性
- ?膜腫などのdual tail signや?性腫瘍の硬膜?移、開頭術やシャント術後、サルコイド?シス、
?節リウマチ
、
肥厚性硬膜炎
、?出血や?梗塞や??脈瘻近傍の硬膜、頭蓋の腫瘍や炎症周?の硬膜などで認められる。
- DAびまん型
- 開頭術やシャント術後、くも膜下出血後、がん性?膜炎を含む?膜炎や特?性低?液?症候群などで認められる。
- PS限局型
- サルコイド?シス、sturge-weber症候群や
リウマチ性?膜炎
(軟膜炎)などで認められる。
- PSびまん型
- くも膜下出血後、各種??の?注、がん性?膜炎を含む?膜炎、サルコイド?シスなどで認められる。
腰椎穿刺は高度の頭蓋??亢進、頭蓋?占?性病?(特に後頭蓋窩)、腰部局所の感染?、高度の出血傾向がある場合は禁忌となる。頭蓋??亢進時は最低限の?液を採取するが、特に上記に該?しない場合は8~12mlほど採取し充分量保存する。
|
液?
|
外?
|
線維素析出
|
細胞?
|
主な細胞
|
蛋白質
|
糖
|
?素
|
トリプトファン反?
|
基準値
|
70 - 180mmH2O
|
無色透明
|
なし
|
5/mm3以下
|
?核球
|
15 - 45mg/dl
|
50 - 80mg/dl
|
118 - 130mEq/l
|
なし
|
ウイルス性?膜炎
|
↑
|
無色透明
|
なし
|
↑ - ↑↑
|
?核球
|
↑
|
±
|
±
|
なし
|
結核性?膜炎
|
↑↑
|
無色透明、日光微塵
|
+(くも膜?)
|
↑↑↑(200 - 500)
|
?核球
|
↑↑
|
↓↓
|
↓↓
|
++
|
細菌性?膜炎
|
↑↑↑
|
膜?混濁
|
+++(膜?塊)
|
↑↑↑(1000以上)
|
多形核球
|
↑↑
|
↓↓
|
↓↓
|
++
|
日本?炎
|
↑
|
無色透明に微塵?染
|
+
|
↑
|
初期は多形核、後期はリンパ球
|
↑
|
± - ↑
|
±
|
-
|
多?根神?炎
|
↑
|
無色透明
|
+
|
0 - ↑
|
?核球
|
↑↑↑
|
±
|
±
|
-
|
くも膜下出血
|
↑↑↑
|
初期血性、後期?染
|
+++
|
↑
|
?核球
|
↑↑↑
|
↓
|
-
|
+
|
?膿瘍
|
↑↑
|
透明?染
|
-
|
↑
|
?核球、異型細胞
|
± - ↑
|
± - ↓
|
±
|
-
|
脊柱管腔閉塞
|
↓
|
透明?染
|
++++(膠?凝固)
|
↑ - ↑↑↑
|
?核球
|
↑↑↑
|
±
|
± - ↓
|
-
|
?脊?梅毒
|
↑
|
無色透明
|
-
|
↑
|
?核球
|
↑
|
±
|
±
|
-
|
多?性硬化症
|
±
|
無色透明
|
-
|
0 - ↑
|
?核球
|
± - ↑
|
±
|
±
|
-
|
神?ベ?チェット病
|
-
|
無色透明
|
-
|
10 - 200
|
多形核
|
↑
|
±
|
±
|
-
|
?膜炎菌性?膜炎の予防については「
?膜炎菌
」を?照
インフルエンザ桿菌b
型 (
Haemophilus influenzae
type b,
Hib
) による?膜炎は、Hibワクチンの登場により、諸外?では極めてまれな疾患となった。乳幼?へのHibワクチン導入により、Hib?膜炎?生頻度は導入前の100分の1近くまで減少している。
[66]
日本では依然として、Hibは小?細菌性?膜炎の最も多い起炎菌である。日本ではHibワクチンが2008年12月より、?療機?で任意接種可能となった。
肺炎球菌
による?膜炎も、成人免疫不全患者、高?者に?する肺炎球菌23?ワクチン(日本も承認?み)によって予防できる。乳幼?(2?未?)にはこの23?ワクチンが無?であるため、乳幼?の肺炎球菌性?膜炎の予防には多?(最も知られているのは7?)蛋白結合肺炎球菌ワクチンが必要である(??未承認)。7?の肺炎球菌ワクチンも、輸入ワクチンを取り扱っている?療機?において接種可能である。
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