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赤痢菌

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出典: フリ?百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
赤痢菌
グラム染色?像(×1000)
分類
ドメイン : 細菌 Bacteria
: プロテオバクテリア門
Proteobacteria
: γプロテオバクテリア綱
Gamma proteobacteria
: エンテロバクタ?目
Enterobacterales
: 腸?細菌科
Enterobacteriaceae
? : 赤痢菌?
Shigella
?名
Shigella
Castellani and Chalmers 1919
  • S. boydii
  • S. dysenteriae (タイプ種)
  • S. flexneri
  • S. sonnei

赤痢菌 (せきりきん、 Shigella )とは、 グラム陰性 通性嫌?性 桿菌 腸?細菌科 の一?(赤痢菌?)に?する 細菌 のこと [1] ヒト サル のみを 自然宿主 として、その ?に感染する 腸?細菌 の一種である。ヒトには主に汚染された食物や水を介して?口的に感染し、 赤痢 (細菌性赤痢)の原因になる。主に腸管の上皮細胞の細胞?に感染する 通性細胞?寄生性菌 であり、細胞?では 細胞骨格 のひとつ、 マイクロフィラメント を形成する アクチン を利用して細胞質?を移動して、さらに隣接する細胞に侵入し感染を?げるという特?を持つ。 1898年 志賀潔 によって?見され、その名にちなんで Shigella という?名が名付けられた。これは、病原細菌の?名に日本人?究者の名前が付いている唯一の例である [2]

細菌?的特? [ 編集 ]

腸?細菌科(ブドウ糖を 嫌?的 に?酵する、 芽胞 を持たない、通性嫌?性のグラム陰性桿菌)に?する細菌であり、大きさは0.5×1-3µmぐらいの棒?で、 鞭毛 を持たないため運動性がない [3] 。運動性の有無の他、リジン?炭酸を行わない点や、大部分が ラクト?ス を分解しない点で、近?の 大腸菌 サルモネラ とは生化?的に鑑別される [3] に?する抵抗性は比較的高い [3] 。このことは胃酸による殺菌を受けにくく、少量(10-100個程度)の菌でも?病することに??している [3]

赤痢菌?は大腸菌?ときわめて近?な?係にある。これまで形態的、生化?的、病理?的な?点から、別種だと考えられてきた赤痢菌?と大腸菌?は、最近の分類に用いられている DNA-DNA分子交?法 では?者を?別することができず、遺?子に基づく分類?上ではこれらは同種という位置づけになることが明らかになった [3] 。しかし??上の?点からは、赤痢菌は大腸菌に比べて重篤な疾患の原因になることが多く、?者は??上?別する必要があるという判?から、?者にはそれぞれ別?の?名( 危?名 )が?えられ、別種として扱われている [4]

赤痢菌?は、生化?的な特?や抗原性の違いから、A~Dの4つの ?群 (subgroup)に分けられており、これらがそれぞれ?立した種として扱われている [3]

  • A?群: S. dysenteriae (志賀赤痢菌)
  • B?群: S. flexneri (フレキシネル赤痢菌)
  • C?群: S. boydii (ボイド赤痢菌)
  • D?群: S. sonnei (ソンネ赤痢菌)

赤痢菌?の分離培養には、 SS寒天培地 DHL寒天培地 などの選?分離平板培地が用いられる。

赤痢菌の細胞?寄生 [ 編集 ]

赤痢菌の細胞?侵入
(1)腸管からM細胞を介してマクロファ?ジに捕食される。(2)殺菌を回避しマクロファ?ジから?出。(3)腸管上皮細胞の基底膜側に接着。(4)III型分泌?置によりエンドサイト?シスを活性化して侵入。(5)エンドソ?ムから?出し細胞質に移動。(6)細胞質で?殖、アクチンロケットにより移動。(7)隣接細胞への侵入

赤痢菌は、感染した宿主の細胞?と細胞外の?方で?殖を行うことが可能な、 細胞?寄生? (通性細胞?寄生性細菌、細胞?寄生菌)の一種である [5] 。細胞?寄生菌には、赤痢菌以外に 結核菌 レジオネラ などが存在し、これら細胞?寄生菌の多くは、生??で異物の排除を??している マクロファ?ジ に貪食されることで細胞?に取り?まれ、その後、その殺菌機構を逃れてマクロファ?ジ?で?殖するものが大半である [5] 。これに?して、赤痢菌は積極的に細胞に?きかけて、細胞の エンドサイト?シス を活性化させる機能を有しているため、マクロファ?ジ以外の、通常ならば貪食活性を持たない 腸管上皮 細胞に侵入できる性質を持つ [5]

上皮細胞への侵入 [ 編集 ]

汚染された食物や水とともに侵入した赤痢菌は、 胃酸 による殺菌作用を受けながらも大部分生き?り、腸管?に到達して小腸?で?殖し、大腸に到達してそこで腸管上皮細胞に感染して?殖する [5] 。この腸管上皮細胞?への侵入には、赤痢菌が持つ III型分泌?置 (さんがたぶんぴつそうち)と呼ばれる、細胞質タンパク質を菌?外に 分泌 するための機構が??しており、この機構を用いてマクロファ?ジ以外の、貪食機構が?達していない上皮細胞に侵入が可能であるという点は、 サルモネラ や一部の病原性 大腸菌 (腸管侵入性大腸菌、EIEC)と共通である [5] 。ただし、赤痢菌はサルモネラとは異なり、腸管の?側(管腔側、絨毛のある側)からは、ほとんど細胞?に侵入できない [5] 。赤痢菌が腸管上皮細胞に侵入するときには、一旦、腸管?から出てその外側(基底膜側)から行われることが多い [5]

消化管に到達した赤痢菌は、腸管上皮にある パイエル板 に近接するM細胞(絨毛が?達せず、リンパ球やマクロファ?ジに異物の提示や受け渡しを行う細胞)に取り?まれ、これを介してマクロファ?ジによって貪食される [5] 。しかし赤痢菌はマクロファ?ジに?して、Ipa-Bによるcaspase-1の活性化を介してアポト?シスを誘導することによって殺菌から逃れてその細胞外に逃げ出し、腸管の基底膜側に到達する [5] 。そこで赤痢菌は、腸管上皮細胞基底膜側に存在する インテグリン α 5 β 1 と結合して、細胞表面に接着する [5] 。このインテグリンとの接着が赤痢菌の細胞?侵入に必要であり、この分子が基底膜側にのみ多く存在することが侵入が基底膜側から起こる理由だと考えられている [5]

上皮細胞に接着した赤痢菌は、III型分泌?置を宿主の細胞に突き刺して、その細胞?部に直接、 エフェクタ?分子 と呼ばれるタンパク質を送り?む [5] 。このとき送り?まれるエフェクタ?分子( プラスミド にコ?ドされた、Ipaとよばれるタンパク質)は、細胞骨格を構成するアクチンを再構成する作用を持っており、この作用によって赤痢菌が付着した周?で細胞の形態が?化(ラフリングと呼ばれる構造?化)して、付着した菌?周?で?足のような構造が?達する [5] 。この?足?構造の?達は上皮細胞のエンドサイト?シスを促進し、このエンドサイト?シスによって赤痢菌は上皮細胞?で エンドソ?ム に?まれた?態で取り?まれる( 引き金機構 [5]

細胞質での?殖と運動 [ 編集 ]

他の多くの細菌の場合、エンドサイト?シスによって取り?まれたエンドソ?ムが細胞?の リソソ?ム と結合すると、その?部に取り?まれていた細菌が殺菌されてしまうが、赤痢菌の場合は、リソソ?ムと結合する前にエンドソ?ムから?け出す能力を備えているため、 細胞質 に逃げ出すことによって殺菌を逃れることが可能である [5] 。このような殺菌回避は赤痢菌の他に、 リステリア レンサ球菌 に見られる [5] 。ただし赤痢菌の場合、この殺菌回避機構がどのような分子メカニズムによるものかはよく判っていない [5] 。赤痢菌は、このようにして感染した上皮細胞の細胞質に移行し、そこで?殖する [5] 。なお通常、細胞では細胞質に異物がある場合には、 オ?トファジ? によって異物を排除しようとする機構が?くが、赤痢菌はicsBと呼ばれる菌?表面のタンパク質によってオ?トファジ?を抑制することで、排除されずに細胞?で?殖することが可能である [5]

赤痢菌は鞭毛を持たないため、細胞外では運動性を持たない(鞭毛による遊泳ができない)が、細胞質?では細胞骨格を構成するアクチンを利用して、活?に運動することが可能である [5] 。この機構には、III型分泌機構によって分泌される菌?表面タンパク質の一つ、icsA(またはVirGと呼ばれる)が??している [5] 。icsAは赤痢菌菌?の片方の端に局在しており、アクチンを再構成し重合させる?きを持つ [5] 。このタンパク質の?きによって、icsAがある側ではアクチンの ?維 が重合して積み上げられ、それを足場にする形で推進力を得て、赤痢菌は細胞質を移動する [5] 。このとき、赤痢菌が移動した跡にアクチンの?維が?って 彗星 の尾や ロケット のように見えるため、この現象はコメットテイル、アクチンロケットなどとも呼ばれる [5] 。アクチンロケットによる細胞質?の移動は、赤痢菌以外にもリステリアや リケッチア などの細菌で見られる [5]

赤痢菌はアクチンを利用して感染細胞?を移動するだけでなく、感染した細胞から隣接する細胞にアクチンロケットを伸ばして隣接細胞に貫入し、最終的にはその細胞?に侵入する。これによって赤痢菌は周?の細胞に感染を?げていく [5]

病原性 [ 編集 ]

赤痢菌?に?する4つの?群は、いずれも細菌性赤痢の原因になる。このうちA?群( S. dysenteriae )は志賀赤痢菌とも呼ばれ、もっとも毒性が?い [3] 。志賀毒素(シガトキシン)という 外毒素 を産生するものがA?群には含まれる [3] 。毒性の?さは、B?群( S. flexneri )、C?群( S. boydii )がA?群に?き、D?群( S. sonnei )は比較的毒性が弱い [3] 。?前は、A?群による感染が世界各地で流行していたが、衛生環境の改善により先進?では減少している [3] 。しかし先進?でもB?群、D?群によるものが存在しており、特にD?群による赤痢は、症?が?いために感染しても?付かれないケ?スがあり、このような不?性感染の例が報告されている [3]

細菌性赤痢は、赤痢菌によって汚染された食物や水を介して?口感染することが多いが、この他、患者の排泄物を?理した後の手指を介して?口感染(糞口感染)したり、 ハエ による媒介によって汚染された食物から感染する例もある [3] 。これは、赤痢菌が胃酸に抵抗性で極少?(10-100個程度)の菌でも?病するためである [3]

細菌性赤痢は、下痢、?熱を主症?とし、しばしば、しぶり腹を伴う膿粘血便が見られる [3] 。「赤痢」という名?は、この出血性の下痢に由?する [3] 。これらの症?は、赤痢菌の感染による上皮組織の傷害や、感染したマクロファ?ジや腸管上皮細胞が放出する炎症性 サイトカイン によって白血球が遊走し、組織の 炎症 を生じることによると考えられている [3] 。?伏期間は1-5日程度で、1週間程度で?快する [3] 。また日本では、赤痢が流行した 1950年代 前後に、小?において神?障害や循環器障害などを伴い、致命率が高い 疫痢 (英語名もEkiri)が見られたが、その後、赤痢の?生減少に伴って、?生がみられなくなった [3]

日本では 感染症の予防及び感染症の患者に?する?療に?する法律 で細菌性赤痢が三類感染症に、赤痢菌4菌種が四種病原?に指定されている [3]

治療は 抗生物質 などによる化?療法が用いられるが、赤痢菌には ??耐性 を獲得したものが多く、多?耐性菌も報告されているため、使用する??の選?が重要である [3] ニュ?キノロン 系や カナマイシン アンピシリン コリスチン などの?用が行われる [3] 。有?なワクチンはまだ開?されておらず、予防には患者を完全に治療することと、環境衛生を改善することが最も重要だとされている [3]

サルは赤痢菌に?してヒトと同?の感受性を有する [3]

志賀毒素 [ 編集 ]

志賀毒素の作用メカニズム
(1) 正常な細胞のタンパク合成。(2) 志賀毒素によるタンパク質合成阻害

志賀毒素(シガトキシン)は、A?群に?する赤痢菌の一部( S. dysenteriae 1)が産生し、菌?外に分泌する毒素タンパク質(外毒素)であり、 腸管出血性大腸菌 が作る二種類の ベロ毒素 のうちの、ベロ毒素1と同じものである(ベロ毒素2とも類似性が高い) [6] 。赤痢菌の志賀毒素は プラスミド 上の遺?子にコ?ドされていることから、ベロ毒素と志賀毒素は腸管出血性大腸菌と赤痢菌との間でプラスミドを介して?達された可能性が高いと考えられている [6]

志賀毒素は、毒素としての活性を持つAサブユニット(Activeサブユニット)1個と、細胞との結合活性を持つBサブユニット(Bindingサブユニット)5個から構成される、A1B5型と呼ばれる毒素タンパク質である [6] 。赤痢菌から分泌された志賀毒素は、5つのBサブユニットによって、宿主細胞の 細胞膜 にある ガングリオシド の一つであるGb3に結合し、 エンドサイト?シス によって細胞?に取り?まれた後、Aサブユニットだけが細胞質に入り?む [6] 。Aサブユニットは、?核細胞のリボソ?ムに含まれる 28Sリボソ?ムRNA のうち、4324番目の アデノシン に作用して、その糖鎖を切?し アデニン を切り出す活性(N-グリコシダ?ゼ活性)を持つ [6] 。28Sリボソ?ムRNAのこの領域はリボソ?ムにとって重要な領域であり、この1?基の?化で、新しいアミノアシルtRNAがリボソ?ムに結合できなくなる [6] 。このため、タンパク質の伸長ができなくなってタンパク質合成が阻害され、最終的に 細胞傷害 が起こる [6]

志賀毒素を産生する赤痢菌では、通常の赤痢の症?(出血性下痢)以外に、小?では腸管出血性大腸菌でも見られる、 溶血性尿毒症症候群 (HUS)を起こすことが知られている [6]

脚注 [ 編集 ]

?照文? [ 編集 ]

  • 吉田眞一「赤痢菌?」:『?田新細菌?』(吉田眞一、柳雄介、吉開泰信編)改訂33版、南山堂、2007年 pp.542-546. ISBN 978-4-525-16013-5
  • N.A. Strockbine and A.T. Maurelli "Shigella" in Bergey's manual of systematic bacteriology (George M. Garrity et al. eds.) 2nd ed. vol 2 part B pp.811-823 (2005) ISBN 978-0387-24144-9
  • 荒川英二「細菌性赤痢」:『感染症の事典』(?立感染症?究所?友?編)第1版、朝倉書店、2004年、pp.101-102 ISBN 4-254-30073-5
  • IDWR 感染症の話「細菌性赤痢」 [1] 2009.10.26確認
  • 山口惠三、松本哲哉監?『イラストレイテッド微生物?』第2版、丸善、2008年 pp.130-132 ISBN 978-4-621-07916-4
  • 松下秀「赤痢菌」:『バイオセ?フティの事典』(バイオメディカルサイエンス?究?編)、みみずく?、2008年、pp.220-221 ISBN 978-4-87211-903-9
  • 竹田美文『感染症半世紀』株式?社アイカム、2008年 ISBN 978-4-900960-15-2
  • 吉田眞一「細菌の分類」:『?田新細菌?』(吉田眞一、柳雄介、吉開泰信編)改訂33版、南山堂、2007年、pp.22-33. ISBN 978-4-525-16013-5
  • 芦田浩、笹川千尋「赤痢菌の粘膜感染における生存?略」:『感染症?ウイルス?細菌?寄生?の感染?略』(光山正雄、北潔、野本明男編)????、Vol.27 No.10 ?刊 2009 1639-1644.
  • 小川道永、笹川千尋「赤痢菌の粘膜感染と宿主防御」:『感染現象』(木下タロウ他、編)蛋白質核酸酵素 Vol. 54 No.8 2009年6月??刊 988-995

?連項目 [ 編集 ]

外部リンク [ 編集 ]