『
菊次?の夏
』(きくじろうのなつ)は、
1999年
6月5日
に公開された
日本
映?
。
北野武
の監督作品。
第52回カンヌ?際映?祭
コンペティション部門正式?加作品。生き別れた母を探す少年と、不良中年男との一夏の旅と交流を描く
ロ?ドム?ビ?
である。
あらすじ
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小?三年生の正男は、東京の下町
[注 1]
で
人形?
屋を?む祖母と二人で暮らしている。父親は正男が小さい時に他界し、母親は遠くに?きに出ていると祖母から聞かされていた。
夏休みに入ると、遊びに誘おうとした友達は家族と旅行、通っているサッカ?クラブに行くとコ?チから「夏休みは練習をやらないんだよ」と?されてしまった。そんなある日、正男は自宅の??から母親の??を見つける。正男はいてもたってもいられなくなり、わずかな小遣いを握り締めて、豊橋に住んでいるという母親に?いに行くことを決意する。しかしすぐに不良グル?プの男子?生4人にカツアゲされそうになるが、祖母の友人のスナックを??しているおばさんが、ドスを?かせた?と派手な風貌であっさりと4人を追い?い、正男を自らの店に連れて行き、何故大事なお小遣いを持ってどこかに行こうとしたか尋ねる。正男がお母さんに?いたい事情を知り、反?はしないがさすがに小?生の子供1人では心配なおばさんは、自分の旦那でチンピラ中年、菊次?
[注 2]
を正男に同行させることにした。ところが菊次?はまっ先に
競輪場
[注 3]
へ行き、妻から預かった旅費どころか正男のお小遣いもろとも使い果たしてしまう。最後のお金となった時に偶然正男が言った?字で大儲けする。2人は大きな
ホテル
で泳いだり、菊次?は正男に
競輪選手
のコスプレをさせるなどそれなりに旅行を?しむが、結局正男の紛れ?たりだったため、資金が底を突いてしまった。
道中、?車した
タクシ?
の運?手がトイレに降りた隙に車ごと奪ったり、宿泊したホテル
[注 4]
のフロントマンに車を出させたり、
ヒッチハイク
を?要しようとして
トラックドライバ?
と喧?になったりと、菊次?の傍若無人な振る舞いはとどまることを知らない。しかし、正男が幼い男の子が好きな?質者に言葉巧みに公衆トイレに連れて行かれた際には正男を必死に探した。無理矢理正男の
ブリ?フ
を下げようとして正男に?暴しようとしているところを間一?見つけ出し、?質者から正男を助けて初めて情が芽生えた。
途中、親切なカップルの車に半ば?引に?り?む二人だが、正男の旅の目的を知ったカップルと打ち解け、正男は彼女に
ジャグリング
を見せてもらったり、一日遊んでもらう。その後古びたバス停でカップルと別れるがバスは?ず、正男の顔を可愛くするために
?な猫
の化粧をさせるがヒッチハイクさせてくれる車も捕まらず、無一文の二人は古びたバス停の待合小屋で野宿するしかなかった。
通りがかりの車をわざとパンクさせ、修理を手?うことで恩を?って車に?せてもらおうと?策した菊次?だったが、タイヤに細工しようとしているところを
ワゴン車
の持ち主の男に見つかってしまう。ところが車で詩を?りながら日本中を旅してまわっているという風?わりな小?家志望の男は殊に親切で、二人の旅に共感し正男の母親の暮らす家の近くまで送ってもらうことができた。今夜は母親の家に泊めてもらうのだと正男の顔もほころぶ。
ところが、尋ねた住所の家の表札は母の姓とは異なっており二人に一抹の不安がよぎる。菊次?が「1人で見てくる」と正男をわざと遠くに置くが、玄?から??で見た正男の母が家から出てきた。?況を悟った菊次?は正男に見せないようにと正男の元に走るが、すぐに正男より少し年下の幼い女の子と見知らぬ男性も?しそうに家から出てきた。二人が立ち?くして見ている先でその父子はプ?ルへ遊びに出かけてゆき、正男の母は微笑みながらそれを見送った。?は正男の母は父と死別後、祖母に息子を託して籍を?き、過去を忘れるため新しい土地で今の夫と出?い幸せな家庭を築いていた。正男の母は二人に?付くことなく家の中に消えていった。幼いながらも母の全てを悟った正男は肩を落とし、角を曲がると菊次?に背を向けて?を流した。菊次?はただひたすらとぼけながら「違う家だったみたいだな」と慰めた。菊次?は野宿の最中に、正男が理由はどうあれ「母親に捨てられた」と?付いていた。小さく「こいつも、俺と同じか…」とつぶやいていた。
正男は母との再?を果たせない無念から?が止まらない。菊次?は近くの浜に正男を待たせ、もう一度あの家で母親の引越し先を聞いてくる、ときびすを返す。さりとて何のあてもなく公衆便所の前で佇んでいると、置いてあるバイクのハンドルに結ばれた天使の形をした鈴が目に入った。菊次?は?ってきたバイカ?の二人から、お守りだというこの鈴を半ば?引に?り受ける。浜に?った菊次?は海を見つめてうなだれる正男に「お母さんは引っ越した。正男が尋ねてきたらこの鈴を渡すよう言われた。」「苦しい事や悲しい事があったら、鈴を鳴らすと天使が?て正男を助けてくれる。」と?をつき、?物のお守りの鈴に願を掛けるようにと精一杯正男を慰める。正男に「天使くるだろ?」と?空を眺めるが、正男は「わかんない」と俯いてしまった。
菊次?は正男を元?付けようと神社の夜祭に立ち寄るも、夜店で金をたかったり金魚を持ち逃げしようとしたりと、またも傍若無人に振る舞い、ついには
的屋
の用心棒に袋叩きにされてしまう。何もかもうまくいかず、血まみれになって消沈する菊次?。逆に慰めるように何も言わず菊次?の顔を拭ってくれる正男に菊次?は感極まるも、力なく「ごめんな」とつぶやくことしかできなかった。
放浪同然の旅となった二人だが、ひょんなことから小?家志望の男と再?する。男は二人の旅の?末を聞くと、菊次?を呼び出し事情を察して「一?に遊びましょう。子供が可哀想ですよ。」と2、3日キャンプでもしようと提案する。川原でキャンプしていると、菊次?に鈴を奪われたバイカ?の二人もやってきて、4人の大人は子供に?ったように正男とスイカ割りや、だるまさんがころんだを??に遊び、?しいひと時を過ごした。
そんな中、菊次?は正男と同じく幼い頃に自分を捨てた母親が入所している
介護施設
が近くにあることを知る。菊次?は正男を優しいおじちゃんたちに預け、施設を訪ねるも、年老いてもなお
介護士
らに毒を吐き、嫌われている?子でもどこか寂しそうに
車椅子
に?っている母に?を掛ける勇?はなく、正男と同?遠くから眺めていることしかできなかった。
?しいキャンプも終わり、元?付けてくれた大人たちとも別れ、それぞれがそれぞれの生活に?っていった。?ってきた東京の下町の川?で、菊次?は「またお母さんを探しに行こう」と正男を抱きしめる。別れ際、正男は立ち去ろうとする菊次?に初めて名を尋ね、菊次?ははにかみながら「菊次?だよ!」と名?った。菊次?に微笑みかけてから天使の羽根がついたリュックを?らしながら、天使の鈴を鳴らしながら走り去る正男を菊次?はいつまでも見送っていた。こうして正男と菊次?の長いようで短い夏休みが終わった。
キャスト
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スタッフ
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- 配給:
日本ヘラルド映?
、
オフィス北野
- 製作:
バンダイビジュアル
、
TOKYO FM
、日本ヘラルド映?、オフィス北野
- プロデュ?サ?:
森昌行
、
吉田多喜男
- 音?監督:
久石?
- 監督?脚本?編集:北野武
- ラインプロデュ?サ?:小宮?二
- 協力プロデュ?サ?:坂上直行、古川一博、
川城和?
- 撮影:
柳島克己
- 照明:高屋齋
- 美術:
磯田典宏
- ?音:堀??治
- 編集:
太田義則
- 記?:中田秀子
- 助監督:
?水浩
- キャスティング:吉川威史
- 製作??:山本章
- 撮影Bカメラ:角井孝博
- ?飾:尾?龍生
- 衣裳:岩崎文男
- メイク:宮?三千代
- 特機:南好哲
- 刺?:霞?二
- スチ?ル:熊谷貫
- 脚本??:佐藤哲康
- 製作主任:田中敏雄、甲斐路直
- 監督助手:大野伸介、松川嵩史、吉田亮
- 撮影助手:村?茂樹、鈴木?二、末吉?、松下茂、小岩井貴子
- 照明助手:?野秀樹、木村匡博、木村明生、宮尾康史、松田直子、鳥谷部康宏
- 特機助手:?玉謙一
- 美術助手:新田隆之、禪洲幸久
- ?飾助手:龍田哲?、甲田敦子
- ?音助手:南?昭、古谷正志、池田雅樹
- 整音助手:高坂隆
- タイミング:桑山太?
- オプチカル:五十嵐敬二
- デジタル合成:千葉英樹
- 光?リレコ:利?彰
- レコ?ディスト:中野明
- 音響?果:帆?幸雄
- ネガ編集:?井好子、久保田玲子、佐藤洋子
- 編集助手:渡??美
- 製作進行:土井智生、安田邦弘
- 演技事務助手:堀部勇貴
- カ?スタント:TAKA
- 車?:合田彰二、諸元?、山下和行、?玉正樹、渡?一樹、須藤高洋、岩窪大仁、伊藤?
- 天使の鈴デザイン:
篠原勝之
- 音?制作:森本信、土川俊司、渡?章
- 音??音:浜田純伸
- サウンドトラック:ポリド?ル
- 音?出版管理:
フジパシフィック音?出版
- 宣?プロデュ?サ?:照本良
- 宣?協力プロデュ?サ?:高橋直?
- 製作宣?:堀江可奈子
- 海外??:臼居直行
- 製作デスク:池野光代
- タイトルデザイン:
赤松陽構造
- 協力:
アオイスタジオ
、アラヤロケ?ションサ?ビス、アルファヴィル、エメケイ特機、
京阪商?
、三陽編集室、第一衣裳、
高津映??飾
、
東京現像所
、
コダック
、
ナック
、
日映美術
、
日活撮影所
、日本照明、チ?ム佐光、ティ??マ?ク、P2、ベレッツアスタジオ、ポパイア?ト、吉川事務所、ワンダ?シティ、ワンダ?スティション、コンボイハウス、クロキプロ、インタ?アクト、トライアル、
東京?映
、
テアトルアカデミ?
、
東俳
、
セントラル子供タレント
、日本?童、
ホリプロインプル?ブメントアカデミ?
- MA:
アオイスタジオ
- 現像:東京現像所
- スタジオ:日活撮影所
- 撮影協力:?草ブロ?ドウェイ通り商店街、
?草寺
、?草がんばる?、
花月園?光株式?社
ほか
- 特別協力:
全?FM放送協議?
作品解?
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撮影
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?岡?
、および
愛知?
豊橋市
などでロケが行われた。この作品には北野が絶?するパフォ?マンス集?
THE CONVOY
のメンバ?が出演している。
撮影時に、正男役の?口を走らせるシ?ンで、何度走らせても演技が入った走りになってしまい、たけしが?口に「あの牛乳屋に
アイス
が?ってるからお小遣いをやるから俺の分も買ってこい」と?み、アイス欲しさに全速力で走っているのをこっそり撮影したことを『
オモクリ監督
』で語っている。
音?
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音?を依?する際、いつもは「自分の?門じゃないから」と音???の久石?に任せ、まず久石が?に作ったデモ盤を?いた後に?更等の注文をつけることが多いが、本作では映?製作前にたけしから「リリカルなピアノものでいきたい」と、具?的なイメ?ジによる注文がされた
[2]
。たけしがイメ?ジを具?的に示すのは珍しく、余程のこだわりがあったのだろうと久石のアルバム『joe hisaishi meets kitano films』のライナ?にて森昌行が回想しコメントしている。久石は本作のあまりのギャグの多さを心配していたが、たけしが「大ギャグをやっているところに悲しい音?を流して」と指示したところ、菊次?や少年の持っている悲しみが出て?るのを見て、「武さん、これをやりたかったんだ」と驚いたという
[3]
。
メインテ?マ「
Summer
」は本?サブテ?マとして作られた曲だが、北野が?に入ったためメインテ?マに採用された。「summer」は好評を博し、
2000年
から
2002年
にかけてたけしが出演した9代目(E120系)
トヨタ?カロ?ラ
のテレビ?ラジオCMのBGMにも使われた。久石はたけしについて、「僕なんかでは太刀打ちできない『時代を見つめる目』がある」「音?が社?に出たとき、人?の耳にどのように聞こえるか、ちゃんと知っているんです」と述べている
[4]
。また、バラエティ番組などで「夏の情景」「大人とこどものふれあい」などのシ?ンで頻繁に使用されている。
受賞?
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?連作品
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脚注
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]
注?
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出典
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- ^
“
「菊次?の夏」が9月25日に中?で公開 癒し系のポスタ?が話題に--人民網日本語版--人民日報
”.
j.people.com.cn
.
2020年9月26日
??。
- ^
『keyboard magazine 1999年8月?』リット?ミュ?ジック、1999年、32p。
- ^
鈴木光司『天才たちのDNA 才能の謎に迫る』マガジンハウス、2001年、165-166p
- ^
『PREMIERE 2001年10月?』ハ?スト婦人?報社、2001年、70p。
外部リンク
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1980年代
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1990年代
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2000年代
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2010年代
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2020年代
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短編
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