移動?書館

移動?書館 （いどうとしょかん）とは、書籍などの資料と職員を載せた自動車や船などを利用して ?書館を利用しにくい地域の人のために各地を巡回して?書館のサ?ビスを提供する仕組みである。

?要 [ 編集 ]

移動?書館（mobile library）は人口密度が希薄な地域、身?障害または知?障害あるいは交通の不便さなどによって?書館に?館できない人?などを?象にして行われる?書館情報サ?ビスである ^[1]。

英語ではbookmobileあるいはmobile libraryと呼ばれるほか、wagon library、autocar library、book car、book van、book wagonなどの名?もある ^[2]。日本語では車?文庫、自動車文庫、?書自動車、巡回文庫、巡回書庫などとも?され、 ^[2]bookmobileを略してBMと呼ばれることもある。なお、??貸出の一形態である貸出文庫とは?密には異なるが、日本でこれらの活動が始まった?初は活動名?が明確に定まっていなかった（高知?立?書館で始まった「自動車文庫」も貸出文庫を輸送する方式であった）という指摘がある ^[2]。

多くの場合、バスやトラックを改造した?書館車が用いられる ^[2]。このほかリヤカ?や船を利用したものもある ^[2]^[3]。また列車を用いたものもあり、自動車の普及する 1930年代以前には馬車が用いられていた。エチオピアにはロバを動力にした移動?書館がある ^[1]。

なお、インタ?ネット接?端末の利用をサ?ビスとする車?も普及しているが、これは移動情報館（infomobile）と呼ばれることが多い ^[1]。

さらに現代的な移動?書館センタ?として、イギリス，アメリカ合衆? ，ドイツ，フィンランド、ロシア連邦などではビブリオバス（bibliobus）が導入されており、最新?書を扱うだけでなく、インタ?ネットへのアクセスや?門的なデ?タベ?スの利用手段の提供、地域社?のイベントへの視??設備の提供などを行っている ^[1]。

?米の移動?書館 [ 編集 ]

世界初の移動?書館は 19世紀中ごろ誕生したものと思われるが判然としない。ただ馬車に?書を積んだイギリスのウォリントン職工?校の巡回?書館の銅版?が?されており、これが最初とされている ^[4]。

アメリカ [ 編集 ]

アメリカ合衆? で最初の移動?書館は、 1905年にメリ?ランド州のワシントン郡立?書館で Mary Lemist Titcomb （ 1857年 - 1932年）によって始められたとされている。その後、同?の取り組みが散見される。しかしそれらはあくまで補完的なものと認識されていた。移動?書館の?用が?く知られるようになったのは、 1940年代以降のことである。

ドイツ [ 編集 ]

ドイツでは 1929年、ドレスデンで確立されたとされている。

日本の移動?書館 [ 編集 ]

公立?書館 [ 編集 ]

日本では?書館法で公立?書館はこのサ?ビスの提供に努めるよう定められている ^[5]。

日本では第二次世界大?前からアメリカの?書館活動の紹介として取り上げられていた ^[2]。しかし、?際の導入には至らなかった ^[6]。

日本では 1948年 7月に高知?立?書館が「自動車文庫」の活動を始めた ^[2]。次いで同年12月には鹿?島?立?書館が開始し、そして 1949年 8月、千葉?立中央?書館が進駐軍から?い下げを受けた四輪?動車を改造した自動車で始めた「訪問?書館ひかり?」が走り始めている。??、千葉?立中央?書館の「訪問?書館ひかり?」が日本で最初の移動?書館とされてきた ^[7]。しかし、?書館用語?典編集委員?編『最新?書館用語大?典』柏書房（ 2004年）は「日本で本格的に自動車?書館が走り出したのは、 1948年高知 ? 鹿?島?立?書館が最初で、次いで千葉?立?書館」としている。ただし日本において「移動?書館ブ?ムの先?けを作った」 ^[8] として高く評?されているのは、千葉?立中央?書館の「訪問?書館ひかり?」である ^[9]。また、高知?立?書館と鹿?島?立?書館の事例は巡回文庫方式であったため、?密な意味での移動?書館を最も早く開始したのは千葉?立中央?書館であるとする指摘もある ^[10]。

この「訪問?書館ひかり?」は、3週間ごとに??各地に設けられたステ?ション（停留所）を巡回し、ステ?ションマスタ?（連絡人）のもとに?書を預けていき、利用者はステ?ションマスタ?のもとを訪れて借り出すようになっていた。この方式は他の都道府?の?書館でも踏襲され、 1953年に始められた東京都の「むらさき?」も同?のシステムであった。

?島?立?書館は、1962 年から 1981 年まで、移動?書館船「ひまわり」を運行し、 ???海の島民に?書館サ?ビスを提供していた。ひまわりは、日本で唯一の移動?書館船であった ^[11]。

市民と共にある?書館を目指すにあたって?績をあげた移動?書館だが、日本では減少傾向にある。

東京では?部における移動?書館が 2005年 3月末をもってすべて終了した。多摩地?では最盛期22市町村で運行されていた。

2021年現在、カ?リルによると日本??では342の移動?書館が稼?している。

民間の動き [ 編集 ]

民間では、2012年12月から ?天が移動?書館事業として「?天いどうとしょかん」を設立した ^[12]^[13]。

また、土居一洋は環境保護活動の一環として、書籍『百年の愚行』を全?の?書館に?書してもらうように交?する旅をしながら、自らも?書館となって全?を巡り、「じてんしゃ?書館」を走らせた。

?展途上?の移動?書館 [ 編集 ]

ブルネイ [ 編集 ]

ブルネイでは、2002年時点で??の?書館整備がまだ十分に進んでおらず、 ?立?書館のデワン?バハサ?ダン?プスタカ?書館が??43地点を移動?書館で回っている ^[14]。

南アフリカ [ 編集 ]

東京?部最後の移動?書館車となった練馬? の「ひかり?」はアパルトヘイト政策後の?育格差が著しい南アフリカ共和? に?渡される ^[15] など、?車となった移動?書館の再利用に向けた活動が行われている。

それを受けて、2006年、南アフリカNPOのSAPESI（South African Primary Education Support Initiative）「南アフリカ初等?育支援の?」を日本人?現地人の有志により?足し、 2008年には日本??にもNPO法人 Sapesi-Japan を設立して、日本?外での再活用に向けて活動を始めている。

2009年 9月末から10月にかけて全?から集められた12台の移動?書館が第1段として南アフリカに送られ、以後6年間で100台の移動?書館を送ることにより、96地?ある南アフリカ全土の?育?をカバ?する。南アフリカ政府もこの活動を、全面的にサポ?トしている。

?考文? [ 編集 ]

鈴木四?、石井敦編『ブック?モビルと貸出文庫』日本?書館協?、1967年
『高知?立?書館100年の?み』高知?立?書館、1981年
『航跡文化船ひまわり引退記念誌』?島?立?書館、1982年
日本?書館協??書館ハンドブック編集委員?『?書館ハンドブック第5版』日本?書館協?、1990年
?書館用語?典編集委員?編:最新?書館用語大?典、柏書房、2004年、 ISBN 4760124896
日本?書館協??書館ハンドブック編集委員?『?書館ハンドブック第6版』日本?書館協?、2005年、 ISBN 4820405039

脚注 [ 編集 ]

[ 脚注の使い方 ]

^ ^a ^b ^c ^d * Koontz Christine M.; Gubbin Barbara; International Federation of Library Associations; Institutions. Section of Public Libraries; 竹?ひとみ; 山本順一; 松井祐次?; 佐藤久美子; ?田倫子; ?水茉有子; 粟津沙耶香; 小林佳廉『 IFLA公共?書館サ?ビスガイドライン : 理想の公共?書館サ?ビスのために』（第2版）日本?書館協?、2016年。 ISBN 9784820415138 。 NCID BB2064780X 。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 石川敬史「 <?究論文>移動?書館成立の序論的考察 : 1940年代後半から1950年代前半における活動名?を中心に」『筑波大??育?系論集』第44?第1?、筑波大?人間系?育?域、2019年10月、91-103頁、 CRID 1050845763835672960 、 hdl : 2241/00159043 、 ISSN 03858979 。
^ ノルウェ?やスウェ?デンに船を用いた移動?書館がある。日本では ?島?立?書館が文化船「ひまわり」を 1962年（昭和37年）に就航させている（ 1981年（昭和56年）に?止）。
^ 森崎震二編著『いま?書館では』（草土文化、1977年）、24ペ?ジ。なお同書5ペ?ジの口?にはウォリ?ントン職工?校の巡回?書館の銅版?が?載されている。
^ ?書館法第3?は「?書館は、 ?書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望にそい、更に?校?育を援助し得るように留意し、おおむね左の各?に?げる事項の?施に努めなければならない」と規定し、その第5項に「分館、??所、配本所等を設置し、及び自動車文庫、貸出文庫の巡回を行うこと」としている。
^ 森崎震二編著『いま?書館では』（草土文化、1977年）によれば、「??書中心の電車?書館」（『時事新報』1911年12月22日）や「アラバマ州で自動車?書館が大流行」（『都新聞』1912年1月19日）といった記事を根?として例示している。
^ ?書館情報?ハンドブック編集委員?編、1999年など
^ ?書館情報?ハンドブック編集委員?編、1999、p.718
^ 日本?書館協?編、1990、p.77
^ 石川敬史; 大岩桂子著「?後移動?書館活動の??：千葉?立?書館「ひかり?」調査の?要報告」、日本?書館?究?オ?ラルヒストリ??究グル?プ編『文化の朝は移動?書館ひかりから――千葉?立中央?書館ひかり??究』日本?書館?究?、2017年3月31日、4-5頁。 ISBN 978-4-930992-23-9 。
^ ?島?立?書館サイト／こんなレファレンスがありました（メ?ルマガジンから）／移動?書館船ひまわり?について知りたい（第67?）（2015年 11月 1日?行）（2022年 1月 29日??）
^ ?天?ニュ?ス（2015年8月19日）
^ ?天?ニュ?ス（2014年3月26日）
^ Hj. Abu Bakar Hj. Zainal" Current Development of Brunei Libraries ".CDNLAO NEWSLETTER.43.2002年1月30日（英語、2011年2月7日??）
^ 『 ?日新聞』2006年2月6日。練馬?公式サイト?の練馬?の移動?書館車「ひかり?」アフリカで第二の人生! ( PDF ) も?照。

?連項目 [ 編集 ]

移動販?車

外部リンク [ 編集 ]

カ?リル - 移動?書館リスト

[IFLA2-1] * Koontz Christine M.; Gubbin Barbara; International Federation of Library Associations; Institutions. Section of Public Libraries; 竹?ひとみ; 山本順一; 松井祐次?; 佐藤久美子; ?田倫子; ?水茉有子; 粟津沙耶香; 小林佳廉『 IFLA公共?書館サ?ビスガイドライン : 理想の公共?書館サ?ビスのために』（第2版）日本?書館協?、2016年。 ISBN 9784820415138 。 NCID BB2064780X 。

[ishikawa-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g 石川敬史「 <?究論文>移動?書館成立の序論的考察 : 1940年代後半から1950年代前半における活動名?を中心に」『筑波大??育?系論集』第44?第1?、筑波大?人間系?育?域、2019年10月、91-103頁、 CRID 1050845763835672960 、 hdl : 2241/00159043 、 ISSN 03858979 。

[3] ノルウェ?やスウェ?デンに船を用いた移動?書館がある。日本では ?島?立?書館が文化船「ひまわり」を 1962年（昭和37年）に就航させている（ 1981年（昭和56年）に?止）。

[4] 森崎震二編著『いま?書館では』（草土文化、1977年）、24ペ?ジ。なお同書5ペ?ジの口?にはウォリ?ントン職工?校の巡回?書館の銅版?が?載されている。

[5] ?書館法第3?は「?書館は、 ?書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望にそい、更に?校?育を援助し得るように留意し、おおむね左の各?に?げる事項の?施に努めなければならない」と規定し、その第5項に「分館、??所、配本所等を設置し、及び自動車文庫、貸出文庫の巡回を行うこと」としている。

[6] 森崎震二編著『いま?書館では』（草土文化、1977年）によれば、「??書中心の電車?書館」（『時事新報』1911年12月22日）や「アラバマ州で自動車?書館が大流行」（『都新聞』1912年1月19日）といった記事を根?として例示している。

[7] ?書館情報?ハンドブック編集委員?編、1999年など

[8] ?書館情報?ハンドブック編集委員?編、1999、p.718

[9] 日本?書館協?編、1990、p.77

[10] 石川敬史; 大岩桂子著「?後移動?書館活動の??：千葉?立?書館「ひかり?」調査の?要報告」、日本?書館?究?オ?ラルヒストリ??究グル?プ編『文化の朝は移動?書館ひかりから――千葉?立中央?書館ひかり??究』日本?書館?究?、2017年3月31日、4-5頁。 ISBN 978-4-930992-23-9 。

[11] ?島?立?書館サイト／こんなレファレンスがありました（メ?ルマガジンから）／移動?書館船ひまわり?について知りたい（第67?）（2015年 11月 1日?行）（2022年 1月 29日??）

[12] ?天?ニュ?ス（2015年8月19日）

[13] ?天?ニュ?ス（2014年3月26日）

[14] Hj. Abu Bakar Hj. Zainal" Current Development of Brunei Libraries ".CDNLAO NEWSLETTER.43.2002年1月30日（英語、2011年2月7日??）

[15] 『 ?日新聞』2006年2月6日。練馬?公式サイト?の練馬?の移動?書館車「ひかり?」アフリカで第二の人生! ( PDF ) も?照。

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