淡水魚
(
、
英
:
Freshwater fish
)は、
淡水
で生活し得る
魚類
の??。淡水魚は
2006年
の時点でおよそ1万2,000種が知られ、現生の魚類2万8,000種のうち約43%を占めている
[1]
。主として河川に生息する魚は、
川魚
(「かわざかな」または「かわうお」)と呼ばれることも多い。
ミナミメダカ
(
メダカ科
)。よく知られた淡水魚の1種である
[2]
淡水魚が生息する
河川
や
湖沼
などの
陸水
は、地球上に存在する全ての水のうち0.01%にも?たず、一種あたりの平均?積は
海水魚
の約7,500分の1に過ぎない
[3]
。海水魚よりもはるかに?い
生物?
で獲得された淡水魚の著しい
生物多?性
は、平均水深が?い淡水域では
基礎生産
が非常に高いこと、隔離?態が容易に?生して
種分化
が促進されやすいことなど、複?に絡み合った
生態?
的?
地質?
的要因によってもたらされたものと考えられている
[3]
。
淡水魚の?分
[
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]
淡水域に進出して
適?
した海水魚が、淡水魚へ
進化
したと推測されている。適?のカギとなったのは、
ドコサヘキサエン酸
(DHA)を合成するFads2
遺?子
であることが?究で判明している
[4]
。
現代において、淡水域と海水域の境界では??な形での魚類の出入りがあり、「淡水魚」を明確に定義することは難しい
[5]
。淡水魚の?分は海水への耐性の程度、あるいは
生活史
に占める淡水域の割合を基準にして行われることが多い
[5]
。
生活史に基づく分類の一例として、
コイ
や
ナマズ
など淡水中で生涯を送るものを
純淡水魚
(一次性淡水魚
[6]
)、
ウナギ
や
アユ
のように一生の一時期を海水中で過ごすものを
通し回遊魚
、
ボラ
や
スズキ
など本?は
海水魚
?
汽水魚
であるものが淡水域に侵入するものを
周?性淡水魚
[7]
として?分する
[5]
。
ただし、?分法は?究者による異同が多い。
メダカ
?
カダヤシ
のように通常は淡水で生活する一方、偶?的に海水域に進出しうるものを
二次性淡水魚
と呼ぶが、これを?義の純淡水魚に含める場合と、?立の?分として扱う場合とがある
[5]
。また、
サケ類
などの
回遊魚
を、周?性淡水魚に含めることもしばしばある
[3]
。
分布
[
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]
純淡水魚は海水域を通過できないため、淡水で連なった
水系
から外に出るのが困難で、その分布範?は地誌的な影響を?く受ける
[5]
。人の手による移入を除けば、
河川?奪
などがない限り他の河川へ移動することはほとんどなく、地域による?自の種分化が多い。
琵琶湖
や
バイカル湖
など、いわゆる
古代湖
のように淡水域だった?史が長く、その規模の大きい地域では多くの
固有種
が見られる。
アマゾン川
の魚の種?は
大西洋
全?より多いと言われる。
淡水魚の
隔離分布
には、地誌的な?化と?く?連付けられるものも多い。
ハイギョ
類の分布はその一例で、それぞれ?立の?が
南半球
の
アフリカ大陸
、
オ?ストラリア大陸
、
南アメリカ大陸
に1?ずつある。これはこの大陸が
ゴンドワナ大陸
として陸?きだったことに起源があると考えられている。
生物地理?に基づく分布
[
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]
生物地理?の占める領域
他の生物群と同?に、
生物地理?
に基づく?分は淡水魚の分布を理解するために有用である
[8]
。以下では、
ウォレス
が
1876年
に提唱した6つの地理?における淡水魚の分布を??する。本節では、淡水魚を大きく純淡水魚(一次性淡水魚)、二次性淡水魚、周?性淡水魚の3種に?分している。
新北?
[
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]
新北?
は
メキシコ高原
以北の
北アメリカ
を含む領域である
[8]
。少なくとも14科の純淡水魚が知られ、全?では
コイ科
、
サッカ?科
、
アメリカナマズ科
、
ペルカ科
、
サンフィッシュ科
など約950種が分布する
[8]
。
南アパラチア山脈
に由?する水系には350種余りの淡水魚が生息し、
??
域としては最も多?性の高い領域となっている
[8]
。
新熱??
[
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]
新熱??
には
南アメリカ
と
中央アメリカ
が含まれ、世界で最も豊富な淡水魚相を抱える領域となっている
[9]
。純淡水魚のみで32科、?種?では4,475種が知られるほか、1,500種超の未記載種が存在するとみられている
[9]
。
ナマズ目
の13科と
カラシン目
の8科がそれぞれ1,200種を超えるほか、
デンキウナギ目
の5科や
シクリッド科
(
スズキ目
)などがこの地域を特?づけるグル?プとなっている
[9]
。一方、北アメリカで優勢であったコイ科やサッカ?科は、南アメリカでは全く見られない
[9]
。
本?は海水魚のグル?プであったものの一部が、純淡水魚として適?した例が多いことも特?であり、
ポタモトリゴン科
(いわゆる
淡水エイ
)、
ガマアンコウ科
、
ダツ科
、
ニベ科
の一部などが知られる
[9]
。
?北?
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]
?北?
は
ヨ?ロッパ
から
東アジア
に至る?大な領域であるが、分布する純淡水魚は14科にとどまる
[10]
。コイ科?
ドジョウ科
が多く、ナマズ目魚類は4科の約10種を?えるに過ぎない
[10]
。他には
ペルカ科
?
カワカマス科
などが生息し、?計では少なくとも500種が知られている
[10]
。
アフリカ?
[
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]
アフリカ?(
エチオピア?
)には多?な淡水魚が分布し、27科の純淡水魚を含めた、計47科2,000種が生息している
[10]
。コイ目、ナマズ目、カラシン目など、
骨?上目
の仲間がその半?を占める
[10]
。
東洋?
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]
東洋?
は主に
インド?大陸
と
東南アジア
からなり、ウォレスはオ?ストラリア?との境界を
ボルネオ島
と
バリ島
の東に引いている(
ウォレス線
)
[11]
。純淡水魚は28科が分布し、そのうち12科はナマズ目に所?する
[11]
。コイ目は4科が知られ、コイ科以外の3科(
ドジョウ科
?
ギュリノケイルス科
?
タニノボリ科
)は特にこの領域で多?性を示すグル?プとなっている
[11]
。骨?類以外では、
タイワンドジョウ科
、
トゲウナギ科
、
キノボリウオ?目
の仲間が特?的である
[11]
。
オ?ストラリア?
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]
オ?ストラリア?
には
オ?ストラリア大陸
と、
ニュ?ギニア島
などウォレス線より東の島嶼域が含まれる
[12]
。この地域には純淡水魚はわずか2種しか知られておらず、いずれも
古代魚
である
[12]
。他には二次性淡水魚が2科、周?性淡水魚は
メラノタエニア科
?
トウゴロウイワシ科
など16科が分布する
[12]
。
人?的影響
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]
現代の多くの地域において、淡水魚の分布範?や生息?は人?的攪?にさらされている。日本では
アユ
や
ニジマス
などの有用魚種の
放流
に伴って、それに混入した他の魚も分布を?げている例があり、野生淡水魚の分布の攪?が問題になっている。たとえば琵琶湖のコアユを捕獲して他の河川に放流することで、
オイカワ
や
カワムツ
、
ムギツク
、
オヤニラミ
、
ハス
、
ワタカ
が??
外?種
として、さらには
ブル?ギル
、
ブラックバス
、
ライギョ
、
ソウギョ
などの?外外?種もアユに混じって分布を?げている。
同?の事例は世界各地で知られる。特にマス類など有用魚種の移植は19世紀末以降に世界中で行われ、原産の固有種が絶滅、あるいは絶滅の危機に瀕した例が知られる。
チチカカ湖
固有種であった
キプリノドン科
の1種、
チチカカオレスティア
はその一例である。カダヤシは
カ
類の防除のために世界の熱?域に移入された。
脚注
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]
?考文?
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]
?連項目
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]
ウィキメディア?コモンズには、
淡水魚
に?連するメディアがあります。
外部リンク
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