毛織物

出典: フリ?百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

毛織物 (けおりもの、 : woolen fabric )は、動物の毛で作った?で織られた 織物 である。

?要 [ 編集 ]

動物の?毛は、空洞のないヘア(hair)と、空洞のある柔らかい毛の ウ?ル woolに分けられるが、毛織物は通常、羊毛などの ウ?ル を?として織ったものをいう。

流通している量で言うと、羊毛の毛織物が?倒的に多いが、他にも アンゴラヤギ 英語版 の「モヘヤ」、 カシミアヤギ 英語版 の「 カシミア 」、 ラクダ の「キャメル」、 アルパカ の「アルパカ」のものもある。


分類 [ 編集 ]

毛織物に使用される?は、製法の違いで梳毛?(そうもうし)と紡毛?(ぼうもうし)とに大きく分類される。

梳毛?は比較的長い毛を選別し梳いて作成し、それを織った生地は 梳毛織物 (そうもうおりもの。ウ?ステッド : worsted )と呼ばれ、薄く艶があり主に男性の ス?ツ などに用いられる [1] [2] [3] サ?ジ ギャバジン などがこれにあたる。

紡毛?は短い毛も利用し 紡いで 作成し、それを織った生地は 紡毛織物 (ぼうもうおりもの。ウ?ルン woolen)と呼ばれ、毛羽立ちツイ?ドや コ?ト などに用いられる [1] [2] [3] メルトン フラネル ツイ?ド サキソニ? などがこれにあたる。

主な毛織物 [ 編集 ]

?史 [ 編集 ]

前段階

まだ毛織物が誕生していない段階から?明しておくと、 太古の昔、人類がまだ羊の毛を刈ってそれを使うという方法を思いついていなかった段階では、(羊を殺して、その) 毛皮 を衣服として身にまとっていた。 [4]

?史?者は、古代 メソポタミア の人?が羊の毛を刈ってそれから服を作ることができると?見した、と考えている [4] 。これは偉大な?見であった。というのは、この方法なら羊を殺さずに服を手にいれることができ、おまけに同一の羊が?年新たに羊毛をもたらしてくれる可能性があるのだから [4] 。だがメソポタミアの人?は、最初はウ?ルを紡いだり織ったりしなかった。もしかするとそういうことを考えもしなかったのかも知れない [4] 。彼らは最初、ウ?ルを フェルト の形で使った [4]

毛織物の始まり

ここからが毛織物の?史となるが、?史?者たちによると、メソポタミアの人?はその後、ウ?ルを 紡いで 織って [注? 1] 毛織物として使うようになり、それがメソポタミアにとって重要な産品となり、東は インド 、西は 地中海世界 、南は アフリカ大陸 との 貿易 が行われた。 [4]

古代の毛織物

古代では、遊牧民は?毛を原料に布を織ったりフェルトを作った。(一方、その後人類の中に 農耕 を始める人?が(紀元前9千年前後と言われている時期に)に登場したが、彼らは を織った布を利用していた。)

古代エジプト では、 ?麻 布と毛織物の?方が使われたが、?麻布のほうが"??"と見なされたのに?して毛織物のほうは"不?"と見なされ、富裕な人などが着用したものの、神殿( en )では着用できなかった。

古代ギリシアの毛織物づくり

古代ギリシア でも羊が飼われ毛織物が織られた。古代ギリシア人は毛織物を贅?品だとみなした [5] 。詩人 ホメロス は羊毛を紡ぎ織ることを詩にした。

古代ロ?マ ではウ?ルは一番大切な?維とされ、家族のためにウ?ルを紡いで?をつくりそれを織ってウ?ルの衣類を作ることは古代ロ?マの女性全員の義務であり、それを行うことは、美?と 女性らしさ の象?であった [6] 。ロ?マの女性たちの墓石にはしばしば、誇らしげに「私は家を守った」や「私はウ?ルの仕事をした」などの文言が刻まれており、さらに杖、 紡錘 、ウ?ルのかご、ウ?ルを紡いだ毛?の玉のレリ?フが墓石を飾っていることもよくある [6] 。ロ?マ人は、女性の美?とウ?ルを紡ぎ織ることを、かなり?く?連づけていて、初代ロ?マ皇帝のアウグストゥスは彼の妻や娘に?して彼の ト?ガ を紡ぎ織ることを求め、それをロ?マ帝?の女性たちへの良き手本としようとした [6]

シリア砂漠の古代都市 パルミラ からも、細い羊毛の織物が出土している。

日本

日本 では、古くから 越後? が「 兎褐 (とかち)」と呼ばれる ウサギ の毛を綿?に混ぜて織った生地の産地として知られており、『 扶桑略記 』にも 慶雲 元年( 704年 )に 朝廷 に?上されたことが記されている。もっともこれは限定的なものであり、本格的な毛織物工業の成立は 明治時代 以後のことである。

脚注 [ 編集 ]

  1. ^ ?維を紡いで?をつくり、その?で織ることを、ひとまとめにして「紡織」「紡織する」と言うことがある。

?連項目 [ 編集 ]