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天之御中主神

出典: フリ?百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
（ 天御中主命 から?送）
天之御中主神
先代 なし
次代 高御産?日神
神祇 天津神
全名 天之御中主神（アメノミナカヌシノカミ）
別名 天御中主尊
親 なし
子 天八下尊 [1]
神社 元妙見社、水天宮等
?連氏族 中臣連 、 度?神主 、 伊豆?造 、 服部連
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古事記による「天地開闢」における神?

天之御中主神 （あめのみなかぬしのかみ、あまのみなかぬしのかみ）は、 日本神話 の 天地開闢 において登場する 神 である。

?要 [ 編集 ]

『 古事記 』では神?の中で最初に登場する神である [2] 。 別天津神 にして造化三神 [3] の一柱 [2] 。『 日本書紀 』の正?には記述がなく、異?（第一段の第四の一書）に天御中主尊（あめのみなかぬしのみこと）として記述されている [2] 。

『古事記』『日本書紀』共にその事績は何も記されておらず、『 延喜式神名帳 』にも登場せず、 祖神 として祀られたことがほとんどない [2] 。このため、?文?者の守屋俊彦は、中?文化の 天一神 や日本神話の 天照大神 などをもとに考案された神格ではないかと推測している（『 日本大百科全書 』） [2] 。これを否定する意見もある [4] 。

神名は天の?中を領する神を意味する [5] 。

天之御中主神は 哲? 的な 神道 思想において重要な地位を?えられることがあり、 中世 の 伊勢神道 では 豊受大神 を天之御中主神と同一視し、これを始源神と位置づけている。 江?時代 の 平田篤胤 の 復古神道 では天之御中主神は最高位の究極神とされている。

神話 [ 編集 ]

天之御中主神は『 古事記 』では冒頭の記述で、天地開闢の時に最初に現れた神であるとされている。

天地初發之時　於高天原成神名　 天之御中主神 　次高産?日神　次神産?日神　此三柱神者　?獨神成坐而?身也

天之御中主神の後に 高御産?日神 （たかみむすひのかみ）、 神産?日神 （かみむすひのかみ）が現れ、これら三柱の神は?偶となる神のない?神であるとし、何ら事績を語らずただ姿を?したと記している。その後 宇摩志阿斯訶備比古?神 （うましあしかびひこぢのかみ）と 天之常立神 （あめのとこたちのかみ）が現れるが、やはり?神であり、姿を?したとしている。これら五柱の神は 別天津神 （ことあまつかみ）と呼ばれている。そのうちの天之御中主神?高御産?日神?神産?日神を 造化の三神 という [6] 。

『 日本書紀 』本文には記述はなく [7] 、第一段で6つ書かれている一書のうちの第四の一書にのみ登場する。

一書曰　天地初判　始有?生之神　??常立尊　次??槌尊　又曰　高原天所生神名　曰 天御中主尊 　次高皇産?尊　次神皇産?尊

まず ?常立尊 （くにのとこたちのみこと）、次に ??槌尊 （くにさつちのみこと）が現れたと書き、その次に「また曰く、 高天原 に生まれた神の名を天御中主尊という」とあり、この記述からは、前に書かれた二神とどちらが先に現れたのかはわからない。なお、他の一書では、最初に現れた神は?常立尊（くにのとこたちのみこと）（本文、第一、第四、第五）、可美葦牙彦舅尊(うましあしかびひこじのみこと)（す二、第三）、 天常立尊 （あめのとこたちのみこと）（第六）としている。

『古事記』、『日本書紀』とも、その後の事績は全く書かれていない。

平安時代 の『 延喜式神名帳 』には天之御中主神を祀る 神社 の名は記載されておらず、信仰の形跡は確認できない。この神が一般の信仰の?象になったのは、 近世 において天の中央の神ということから 北極星 の神格化である 妙見菩薩 と 習合 されるようになってからと考えられている。現在、天之御中主神を祀る神社（星神社、星宮神社など）の多くは、妙見社が 明治 期の 神?分離 ? ???? 運動の際に天之御中主神を祭神とする神社となったものである [8] 。また 水天宮 も天之御中主神を主祭神の一つとしている。

鎌倉時代 末の 天台宗 の?僧で 伊勢神道 に通じた 慈遍 による『豊葦原神風和記』では、天御中主尊は天地開いたときに生まれた神で、またの名を 豊受皇太神 であるとしている [9] [10] 。

解? [ 編集 ]

『古事記』、『日本書紀』ともに天之御中主神に?する記述は非常に少なく、『 延喜式神名帳 』にも天之御中主神の名前や祭った神社の記載はない [7] 。そのため、天之御中主神は中?の 天帝 の思想の影響によって机上で作られた神であると解?されてきた [7] [11] 。しかし天之御中主神には 倫理 的な面は全く無いので、中?の思想の影響を受けたとは考え難いとする意見もある [4] 。至高の存在とされながらも、信仰を失って形骸化した 天空神 は世界中で多くの例が見られるものであり、天之御中主神もその一つであるとも考えられる [13] 。

日本神話 の中空構造を指摘した 河合?雄 は、 月?命 （つくよみのみこと）、 火須勢理命 （ほすせりのみこと）と同?、無?の神（重要な三神の一柱として登場するが他の二柱と違って全てに干?できる神）として天之御中主神を?げている [14] 。

信仰 [ 編集 ]

平安時代初期成立の『 新撰姓氏? 』では、 伊豆?造 ? 服部連 遠祖の 天御?命 を天之御中主神の十一世孫としており、 中世 成立の『 尊卑分脈 』では 中臣氏 族の遠祖として天之御中主神を架上するなど、古くから天之御中主神を祖神と仰ぐ氏族は存在した。

中世に 伊勢 で?達した 伊勢神道 においては、 神道五部書 などで、 伊勢神宮 外宮 の祭神である豊受大神の本?が天之御中主神であるとされた。これは、伊勢神道の主唱者が外宮の 神職 度?氏 であったため、外宮を始原神である天之御中主神であると位置づけることで、 ?宮 に?する優位を主張するものであった。伊勢神道を中心とする 中世神話 において、天之御中主神は重要な位置を占める神格である。

平田篤胤 は禁書であった キリスト? ?係の書籍を?み、その万物の創造神という?念の影響を?く受けた [15] 。そして『?之御柱』において、この世界の姿が確定する 天孫降臨 以前の万物の創造を天之御中主神? 高皇産?神 ? 神皇産?神 の造化三神によるものとした。この三神は 復古神道 においては究極神とされ、なかでも天御中主神は最高位に位置づけられている。

神社 [ 編集 ]

現在、主にこの神を祭る神社には、妙見社系、 水天宮 系と、近代創建の 大?院 ? ?派神道 系の3系統がある。

  1. 妙見社系の端?は、 道? における天の中央の至高神（ 天皇大帝 ）信仰にある。 北極星 ? 北斗七星 信仰、さらに??の妙見信仰（ 妙見菩薩 ?妙見さん）と習合され、 熊本? の 八代神社 、 千葉氏 ゆかりの 千葉神社 、 九?氏 ゆかりの 九?神社 、埼玉?の 秩父神社 などは妙見信仰のつながりで天之御中主神を祀る妙見社である。妙見社は 千葉? では 宗?法人 登?をしているものだけでも50社以上もある。全?の小祠は?知れない。
  2. 水天宮は、元?は天之御中主神とは無?係だったが、 幕末 維新 の前後に、新たに主祭神として追加された。
  3. 明治初期に 大?院 の祭神とされ、 東京大神宮 や 四柱神社 などいくつかの神社が祭神に天之御中主神を加えた。また大?院の後?である 神道大? を中心とする ?派神道 でも、多くの??が天之御中主神をはじめとする全ての神?（ 神祇 ）を祭神としている。

その他、 島根? 出雲市 の彌久賀神社などでも主祭神として祀られている。

出雲大社 では別天津神の祭祀が古い時代から行われていた。現在も御客座五神として本殿に祀られている。出雲大社が古くは高層建築であったことは別天津神の祭儀と?係があるとする?がある [4] 。

脚注 [ 編集 ]

  1. ^ 西川順土 校注「度會神主四門氏人出口系譜」『神道大系　論?編七　伊勢神道（下）』神道大系編纂?、1982年、415-417頁。
  2. ^ a b c d e 小?館 、『 日本大百科全書 』（1984年）「天之御中主神」の項（守屋俊彦?著）。 JapanKnowledge で2024年5月21日に??。
  3. ^ 『古事記』に最初に登場する三柱の神。『古事記』序文に「乾坤初めて分かるるとき、?神造化のはじめとなり」とあることから、こう?される。
  4. ^ a b c ?瑤 葵「宇宙を構成する古事記の別天神―出雲大社の天空神」 『アジア遊?』No.121、pp.94-101、勉誠出版、2009年 。※「?瑤葵」はペンネ?ムで、?際の著者は丸山?誠（ デジタルハリウッド大? 非常勤講師 [12] ）
  5. ^ 西?信綱『古事記注?』第1?、平凡社、1975年。
  6. ^ “ 天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)とは - コトバンク ”. 朝日新聞社. 2018年7月23日 ??。
  7. ^ a b c 守屋俊彦、 「天之御中主神」 - 日本大百科全書(ニッポニカ) 、小?館。
  8. ^ 小峰智行「妙見菩薩の信仰と展開」『密???究』39?、日本密???事務局、2007年。
  9. ^ 豊葦原神風和記 p.34 ?宗大谷派宗務所??局（?立???書館）
  10. ^ 豊葦原神風和記 第18コマ（?立公文書館デジタルア?カイブス）
  11. ^ 次田?幸 『古事記 （上） 全?注』講談社〈講談社?術文庫〉、1977年、39頁。
  12. ^ デジタルハリウッド大? 丸山 ?誠 、2024年5月21日??。
  13. ^ ミルチャ?エリア?デ『神話と夢想と秘儀』 岡三? ?、?文社、1972年、231頁。
  14. ^ 河合?雄『中空構造日本の深層』中央公論社、1999年。
  15. ^ 村岡典嗣 「平田篤胤の神?に於ける耶蘇?の影響」1920年「芸文」11?3?。所?『新編日本思想史?究』　平凡社〈平凡社東洋文庫〉、2004年。

?連項目 [ 編集 ]

開闢神話
神器 ?祥神話
出雲神話
日向神話
その他
神
神話上の土地
神話上の武器
神典
基礎
資料
神社
祭祀と祭?
?連用語
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