夜叉ヶ池

夜叉ヶ池
	西側の夜叉ヶ池山の尾根から望む夜叉ヶ池（2016年6月10日撮影）夜叉ヶ池 (福井?)
所在地	日本 ; 福井? 南?郡南越前町 ; 北緯35度40分22秒東?136度17分26秒 / 北緯35.67278度東?136.29056度座標 : 北緯35度40分22秒東?136度17分26秒 / 北緯35.67278度東?136.29056度
面積	0.0038 km 2
周?長	0.23 km
最大水深	7.7 m
水面の標高	1099 m
淡水?汽水	淡水湖（湧水）
	プロジェクト地形
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夜叉ヶ池 （やしゃがいけ）は、福井? 南?郡南越前町にある池。岐阜? 揖斐郡揖斐川町との境界付近に位置する。龍神??が?えられている ^[5]。1986年に「岐阜?の名水50選」 ^[6]と「飛??美濃紅葉三十三選」に選定された。

地形 [ 編集 ]

位置 [ 編集 ]

福井?南?郡南越前町（? 今庄町）と岐阜?揖斐郡揖斐川町（? 坂?村）との境の、夜叉ヶ池山と三周ヶ岳との鞍部である標高1,099 m の稜線直下北西側に位置する ^[2]。周?は原生林におおわれている。?十万年前に起きた地滑りによってできた窪地に雨水や周?の山からの伏流水が溜まり、池になったと考えられている。

水系 [ 編集 ]

池からの河川の出口がなく、伏流水となって周?に湧き出でるため ^[5]、九頭?川水系日野川の支流である岩谷川の源流部に位置する ^[7]。

周?：230 m ^[2]
最深部：7.7 m ^[2]

周?の山 [ 編集 ]

三?岳、夜叉ヶ池山、三周ヶ岳 ^[8]、冠山、能?白山、伊吹山

夜叉ヶ池山
西側の夜叉ヶ池山から望む夜叉ヶ池と三周ヶ岳
池の南東側に絶壁の「夜叉壁」がある

生物相 [ 編集 ]

夜叉ヶ池の固有種であるヤシャゲンゴロウが生息し、環境省 ^[9]と福井? ^[10]によりレッドリストの絶滅危?I類の指定を受けている。またモリアオガエル、クロサンショウウオ、アカハライモリなどが生息し、魚類は生息していない ^[5]。ヤシャゲンゴロウは、モリアオガエルやクロサンショウウオのオタマジャクシやトンボのヤゴなどをエサとして、池の生態系の頂点に立つ ^[5]。

アカモノ、カタクリ、ミツバツチグリ、トクワカソウ、ニッコウキスゲ等中部地方の低山でありながら?高山植物が多い。池の西畔には2004年9月に木道が整備され ^[11]、生物の生息環境が保護されている ^[12]。

夜叉ヶ池の固有種ヤシャゲンゴロウ Acilius kishii
池畔の木に産み付けられたモリアオガエルの卵塊

神社 [ 編集 ]

昔より、雨乞いが行われていた池であり、畔には ?宮夜叉龍神社がある。

交通アクセス [ 編集 ]

岐阜?揖斐郡揖斐川町の池ノ又林道終点の夜叉ヶ池登山口駐車場から ^[8]約3km（徒?約90分）。登山道には?しい箇所もあり、稜線直下名の急な岩場の斜面にはロ?プが設置されている。福井?側からも岩谷林道終点から登山道が整備されている ^[12]。積雪期には登山口への林道は冬期閉鎖され、適期は6-11月ごろ ^[11]。

?境の?遷 [ 編集 ]

夜叉ヶ池の位置は、昔より美濃? （岐阜?）と越前? （福井?）のどちらが所有するかで?いが?生している。 1875年（明治8年）、??の立?いのもと?分が行われ、夜叉ヶ池の住所は坂?村大字川上字池之又986番地とされ、岐阜?に?することとなり、 1880年（明治13年）には公式の地?もそうなった。しかし、 1909年（明治42年）に陸地測量部（日本陸軍の地?作成部署）がこの地域を測量し、その結果を 1913年（大正2年）に公式の地?に記載したさいは、??の?境は分水嶺の稜線を引いたため、夜叉ヶ池は福井?側に?すこととなる。現在 ?土地理院の地?では福井?南?郡南越前町になっているが、岐阜?側は1875年の?分結果を主張し、福井?側は1909年の測量結果を主張している。

夜叉ヶ池の?? [ 編集 ]

安八郡の?? [ 編集 ]

雨乞いのための生贄として龍神に嫁ぐ話が最も一般的で、越前 ? 美濃 ? 近江の3?に分布しているが、固有名詞の具?性などから、そのル?ツは美濃?（岐阜? ）安八郡であろう ^[13]。

817年（弘仁 8年）、この年の美濃?平野庄（現岐阜?安八郡神?町）は大旱魃に見舞われ、あらゆる作物は枯れる寸前であった。ある日、郡司の安八太夫安次は、草むらの中に小さな蛇を見つけ、ため息まじりで、「もしそなたが雨を降らせるのなら、私の大切な娘を?えよう」と語った。
するとその夜、安次の夢枕に?間の小蛇が現れ、「私は揖斐川上流に住む龍神だ。その願いをかなえよう。」と語った。すると、たちまちのうちに雨雲がかかって大雨が降り、作物は生き返り村は救われた。
翌日、約束どおり娘をもらう?、小蛇（龍神）は若者の姿に?えて安次の前に現れた。安次には3人の娘がいたのだが、安次が娘たちに事情を話すと、一番心がやさしい次女（三女の?もある）が、「村人を救っていただいたからには、喜んでいきます。」と答えた。驚いた安次は、「何か必要な物はないのか。」と問うと、娘は、「今、織りかけの麻布がありますから、これを嫁入り道具にいたします。」と答えた。
こうして娘は龍神の元へ嫁ぐことになり、麻布で身をまとい、若者（龍神）と共に揖斐川の上流へ向かっていった。
?日後、心配した安次は、娘に?う?に揖斐川上流へ向かった。やがて、揖斐川上流のさらに山?の池に龍神が住むという話を聞き、その池にたどり着いた。安次は池に向かい、「我が娘よ、今一度父に姿を見せておくれ。」と叫んだ。すると、?かだった池の水面が波立ち、巨大な龍が現れた。龍は、「父上、これがあなたの娘の姿です。もうこの姿になったには人の前に現れる事はできません。」と告げ、池の中に消えていった。

池の畔にあった ?宮夜叉龍神社

安次は龍となった娘を祀るために、池のほとりと自宅に、龍神を祀る祠を建てた。
この娘の名を“夜叉”といい、池の名を娘の名より“夜叉ヶ池”と名づけたという（娘の名は不明で、後から池の名から“夜叉”とおくられたとの?もある）。

安八太夫安次の子孫は現在も岐阜?安八郡神?町に健在であり、今は石原姓を名?っている。石原家はもとは?地の神主?司祭であり、夜叉ヶ池??はもともとこの石原家の由?を?く祖先?話だったと思われる ^[13]。

岐阜?安八郡神?町大字安次にある自宅には、安八太夫安次と夜叉を祭る夜叉堂がある。夜叉堂??する際、個人宅の?、事前に連絡し予約が必要である。

また、夜叉?は、夜叉龍神社にて夜叉龍神という名で祀られている。

他の?? [ 編集 ]

福井? にも良く似た??がある。こちらの??では、越前? 南?郡池ノ上の?兵次という豪農が主人公である。?容は岐阜? 側に?わる??とほぼ同じである。

福井?にはこのような後日談も?わる。

龍神にはもともと、美濃から嫁いできた雌龍の妻がいたが、龍神が生贄の娘を得て以?、夫婦仲が?化した。龍神は一計を案じて、大蛇に化して湯尾峠に?たわり道を通れなくした。
ある日、江?へ向かう加賀藩の武士が、大蛇を跳び越えて走り去ろうとしたところ、大蛇は山伏に化して「私を跳び越える度胸のある者を探していた」と話しかけた。そして「私は夜叉ヶ池の龍神だが～（これまでの?緯の?明）。2匹の雌龍が蝶に化して?うとき、腹の赤い蝶（龍神は明言しないが元?の妻）を弓で射止めよ」と?んだ。
武士は南?郡堺村 ?野（現南?郡南越前町?野）で10日ほど弓矢の練習をしたのち、夜叉ヶ池に行って腹の赤い蝶を射止めた。武士は?るときに、?野で世話になった的場という家に弓を置いて行った。この地が龍崎的場であり、現在も弓が?わるという。

今庄には他にこのような物語もある。

母と2人で暮らす娘の元に、夜叉ヶ池の蛇が人間の男に化けて夜な夜な通った。娘が次第に?せてくるので母が問いただすと、娘は「台所の水を流す口から男が出てくる」と言った。そこで、男が夜眠っている間に、男の着物に麻 ?を縫い付けさせた。夜が明けて、?をたどっていくと、夜叉ヶ池で蛇が死んでいた。その後、娘を菖蒲湯に入れると、たくさんの蛇の子を死産した。

この物語は日本各地に分布する「蛇?入」物語の一種であり、記紀神話でタマヨリビメが三輪氏の先祖オオタタネコを産んだ話の?異形である ^[13]。

また、慈眼寺の ?起によると、その昔、夫婦がこの池に沈み夜叉と化したため、夜叉ヶ池と呼ぶという。?百年後、慈眼寺の僧天?が彼らを成?させたという。

?曲『夜叉ケ池』 [ 編集 ]

詳細は「夜叉ヶ池 (?曲) 」を?照

泉鏡花の?曲『夜叉ケ池』では村を越前? 大野郡鹿見村（ただし?際の鹿見村は南?郡で、現在は南?郡南越前町）とし、娘が雨乞いの生贄にされるという大?は同じだがかなり脚色されている。白雪（生贄の娘）は龍神と化し洪水を起こすが、越の大? 泰澄により池に封印される。なお、?曲の本筋はそれから1200年が過ぎた現代（執筆?時）の物語である。現在、岩波文庫から「夜叉ケ池?天守物語」（?27-3）として?行されている。

脚注 [ 編集 ]

[ 脚注の使い方 ]

^ “ ヤシャゲンゴロウ ”. 福井?. 2012年7月30日 ??。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f “ 夜叉ヶ池とパトロ?ル ” (PDF). 近畿中?森林管理局福井森林管理署. 2012年7月30日 ??。
^ “ ヤシャゲンゴロウと夜叉ヶ池 ” (PDF). 南越前町. 2012年7月30日 ??。
^ 福井?のすぐれた自然地形?地質編、p.150
^ ^a ^b ^c ^d 川上 (2009)、148-149頁
^ “ 岐阜?の名水 ”. 岐阜?. 2012年7月30日 ??。
^ “ 地???サ?ビス（夜叉ヶ池） ”. ?土地理院. 2012年7月30日 ??。
^ ^a ^b 余? (2010)、262-263頁
^ “ 植物絶滅危?種情報?索（ヤシャゲンゴロウ） ”. 生物多?性情報システム (2007年8月3日). 2012年7月30日 ??。
^ “ 福井?レッドデ?タブックデ?タベ?ス?ヤシャゲンゴロウ ”. 福井?自然保護課 (2002年). 2012年7月30日 ??。
^ ^a ^b 島田 (2009)、98-99頁
^ ^a ^b 宮本 (2010)、54-55頁
^ ^a ^b ^c 【夜叉ヶ池】夜叉ヶ池??（小松和彦） | 劇場文化：SPAC 小松和彦

?考文? [ 編集 ]

?物語坂????夜叉ヶ池（坂?村?育委員? 桑原隆一作?　1997年）
川上洋一『絶滅危?の生きもの?察ガイド東日本編』東京堂出版、2009年8月。 ISBN 978-4490206760 。
島田靖、堀井啓介『改訂版岐阜?の山』山と溪谷社〈新?分?登山ガイド?改訂版〉、2009年12月。 ISBN 9784635023702 。
牧野憲昭,?谷良治『福井?のすぐれた自然地形?地質編』福井??民生活部自然保護課、1999年。
美濃と飛?のむかし話（岐阜?小中?校長? 1970年）
宮本?男『改訂版　福井?の山』山と溪谷社〈新?分?登山ガイド〉、2010年3月15日。 ISBN 978-4-635-02369-6 。
??日出夫『改訂新版名古屋周?の山』山と溪谷社〈週末登山コ?スの百科事典〉、2010年7月。 ISBN 9784635180177 。

?連項目 [ 編集 ]

外部リンク [ 編集 ]

[fukui_gbank-1] “ ヤシャゲンゴロウ ”. 福井?. 2012年7月30日 ??。

[fukui_shinrin-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f “ 夜叉ヶ池とパトロ?ル ” (PDF). 近畿中?森林管理局福井森林管理署. 2012年7月30日 ??。

[minamiechizen-3] “ ヤシャゲンゴロウと夜叉ヶ池 ” (PDF). 南越前町. 2012年7月30日 ??。

[福井県の自然-4] 福井?のすぐれた自然地形?地質編、p.150

[川上_(2009)、148-149頁-5] 川上 (2009)、148-149頁

[6] “ 岐阜?の名水 ”. 岐阜?. 2012年7月30日 ??。

[7] “ 地???サ?ビス（夜叉ヶ池） ”. ?土地理院. 2012年7月30日 ??。

[余呉_(2010)、262-263頁-8] 余? (2010)、262-263頁

[biodic-9] “ 植物絶滅危?種情報?索（ヤシャゲンゴロウ） ”. 生物多?性情報システム (2007年8月3日). 2012年7月30日 ??。

[10] “ 福井?レッドデ?タブックデ?タベ?ス?ヤシャゲンゴロウ ”. 福井?自然保護課 (2002年). 2012年7月30日 ??。

[島田_(2009)、98-99頁-11] 島田 (2009)、98-99頁

[宮本_(2010)、54-55頁-12] 宮本 (2010)、54-55頁

[Komatsu-13] 【夜叉ヶ池】夜叉ヶ池??（小松和彦） | 劇場文化：SPAC 小松和彦

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