壁村耐三

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壁村 耐三 （かべむら たいぞう、 1934年 2月21日 [1] - 1998年 12月8日 ）は、 日本 の 漫?編集者 。『 週刊少年チャンピオン 』の?金時代を築いた名物編集長としても知られる。

生涯 [ 編集 ]

岡山? 出身（日外アソシエ?ツ現代人物情報では「 大分? 出身」）。 岡山?立倉敷工業高等?校 中退後、同じく岡山?出身の 秋田書店 社長の 秋田貞夫 から同?のよしみで誘われ [2] 、 1958年 に秋田書店に入社 [3] 。編集者になるまで漫?を?んだことがなかったといわれる [2] 。入社してまもなく『 まんが王 』編集部に配?され、 手塚治? 『 ぼくのそんごくう 』の連載を??する。『まんが王』には10年以上在籍し、休刊時には最後の編集長を務めた [3] 。

『まんが王』の兄弟誌の『 冒?王 』の編集長に就任。『 ?面ライダ? 』特集で部?を伸ばすことに成功した [2] 。

1972年 4月10日 、『週刊少年チャンピオン』2代目編集長に就任。?時の『チャンピオン』は部?40万部を下回り、同じく週刊少年漫?誌の『 週刊少年ジャンプ 』や『 週刊少年マガジン 』、『 週刊少年サンデ? 』に後れをとっていた。壁村は就任早?、 ?山光輝 の『 バビル2世 』以外の連載を一新し、 水島新司 の『 ドカベン 』を例外として原則?み切り形式とする改革を行った。 クライマックス を各話に要求し、その上で人?が出たものを連載??とするという方針をとった。編集長在任中には、『 ふたりと5人 』、『ドカベン』や『 マカロニほうれん? 』、『 750ライダ? 』、『 がきデカ 』、『 ブラック?ジャック 』といったヒット作が?多く輩出している。『がきデカ』に?しては、秋田書店の幹部から?蹙を買っていたが、連載??を?行している [3] 。

壁村が編集長に就任してからの『チャンピオン』は着?に部?を伸ばし、 1974年 9月9日?に100万部 [4] 、 1977年 12月には200万部を突破。『サンデ?』や『マガジン』、『ジャンプ』を追い越し、漫??誌?行部?トップとなった [5] 。

?調を崩したことにより 1981年 に編集長を?任。しかし、壁村が退任後の『チャンピオン』は人?作からの引き?ぎがうまくいかずに大幅に部?が減少したため、 1985年 に編集長に復?。役員待遇でありながら編集部で指揮を取っていた。この時には 立原あゆみ の『 本?! 』の連載を立ち上げている。また 1988年 3月からは新しく創刊した『 ヤングチャンピオン 』の編集長も兼任した。 1989年 に『チャンピオン』編集長を退任した後は編集局長に就任した [6] 。

1993年 頃より入退院を繰り返し、 1994年 頃に役員になっていた秋田書店を退社 [7] 。 1998年 12月8日 、膵?癌により64?で死去した [2] 。

編集長時代の部下には、 幻冬?コミックス 社長の伊藤嘉彦、『チャンピオン』9代目編集長の ?考史 や、『 コミックビ?ム 』編集?長の ?村勝彦 らがいる。

人物 [ 編集 ]

「常識を?せ」が口癖で合議制を嫌い、編集?議を開催して多?決をとっても?成多?のものは使わずに、あえて支持されないものを採用していた [2] [3] 。『 マカロニほうれん? 』も編集部の全員が反?する中を壁村が??で連載を決定し、作者の 鴨川つばめ は壁村が編集長だったから連載が?現した、別の人が編集長だったらあの作品はなかったと思うと語っている [8] 。鴨川は壁村は?容に一切注文しなかったとも口にしており、 吾妻ひでお も「壁村さんは自由にさせてくれた」と同?のことを述べている [9] 。

私生活のトラブルから左小指を 指詰め しており、背?には袖を通さず羽織って?き、他誌の編集長にも怒鳴るなど、ヤクザと誤解されることもあった [2] [10] 。鴨川つばめ曰く「あのやくざの組長」 [11] 。部下だった ?村勝彦 によると、本職から盃も受けており、指の欠損は女がらみだという [12] 。

身長は?時の男性としては長身で、ダンプカ?の運?手などに喧?をふっかけ、原稿が?れた漫?家には「わかった。これから火をつけに行く」と脅すこともあった [13] 。

部下に?しても怒鳴る?る蹴るは?たり前で灰皿やコンパスを投げつけた。一方で人情と義に厚い面もあり、部下をボソッと褒めたり [2] 、どこの出版社も避けていた逮捕後の 梶原一騎 を『ゴッドハンド』事件での因?がありながら起用しようとしたり [14] 、 赤塚不二夫 のアシスタントだった 古谷三敏 が赤塚を（赤塚先生ではなく）「赤塚さん」と呼んだときは激怒し [15] 、眠り?んでいる他社の手塚治???編集者を起こしてやったりもした [16] 。そのほか、資金難に?って困窮していた???誌『 スクランブル 』の編集長に「うちで出さないか」と?をかけたり [17] 、ライバル誌であった『 少年キング 』が休刊すると馴染みのベテラン編集者に「ウチ?るか?」と『少年チャンピオン』に招いたりした [18] 。『スクランブル』編集長だったライタ?の 本橋信宏 は「情にも篤く、敗れ去った者に再度チャンスを?えようとするところがあった」と評している [17] 。その本橋が壁村の?後に秋田書店編集者たちに取材すると、かつて怒鳴られたり?られた部下たちはみな心底嬉しそうな顔をして壁村について語ったという [2] 。

無類の酒好きで?日酒を?み、漫?家の事務所に行くとお茶代わりに酒が出るほどだった [3] 。最終原稿を待つときにも?社近くのバ?で酒を?みながら待っていた [19] 。吾妻の『 失踪日記 』によると日本酒の一??みを得意としていたとのこと。

石ノ森章太? の部屋に同居してアシスタント的立場だった 赤塚不二夫 に ギャグ漫? を描かせて?掘した一人であり、 丸山昭 と樺島基弘と?んで赤塚の恩人とされた [20] 。 永井豪 に?しても、アシスタントがいればうちの仕事ができるだろうと?んでいないのにアシスタントとして 蛭田充 を連れてきて、有無を言わさずに『まんが王』の連載を決めた [21] 。

週刊少年チャンピオン 夏休み企?として つのだじろう に依?した『 亡??級 』が大反響となり、ライバル誌『 週刊少年マガジン 』（ 講談社 ）がつのだの『 うしろの百太? 』連載を開始すると、壁村は「うちでやったものを講談社に出すとは何事か」とつのだに食って掛かり、つのだは仕方なくチャンピオンでも『 恐怖新聞 』を連載することになった [22] 。

壁村耐三と手塚治? [ 編集 ]

『まんが王』の編集者時代には原稿のあまりの?さに腹を立てて手塚治?を?り、翌朝に編集長とともに謝罪したと語っている [3] [23] [24] 。

手塚の原稿を破ったも言われるが [25] 、この件についてアシスタントだった古谷三敏は、「締め切りに?れた原稿を床に投げ捨てたことが話が大きくなった」と話している [26] 。ただし、手塚が締め切りを破ったこと、それに?して壁村が腹を立てたことはその件以外にもあったとされ、 藤子不二雄A も手塚の原稿を手?いに行った際、壁村が「?っぱらって原稿をまき散らした」ことがあったと?言している [27] 。

手塚にハサミを投げつけた [28] 、?際に 手塚プロ に?りこんだ時には手にしていたリンゴを手塚に投げつけた [16] （ただし、投げつけた相手は手塚のマネ?ジャ?? 松谷孝征 とする?もある [29] ）など??な逸話を?している。

一方で劇?ブ?ムの最中にあって人?が落ちていた手塚にオファ?を出し、『ブラック?ジャック』の連載をとりつけたことでも知られている。?時の漫?界で手塚は?に過去の人とみなされており、『ブラック?ジャック』は?質的に手塚最後の作品として?初5回の連載を予定して企?されたものだった。社?でも反?の?は大きかったが、壁村は「先生の最後を看取ってやらないか」という台詞でまわりを?得したという [30] 。

自分が編集者を?めるときは、「手塚 オソ ?の腕を折る」と語っていたが [31] 、?際は手塚のことが大好きで作品にも人柄にも惚れ?んでいたという [32] [33] 。壁村の自宅に飾られていた唯一の色紙は手塚の「ブラック?ジャック」だった [34] 。手塚の側でも壁村をモデルにしたヤクザのキャラクタ?を「ブラック?ジャック」に登場させていた [35] 。

手塚永眠の?日前に、半?門病院に秋田書店の代表として行き、家族の許可を得て病床で面?し?話を交わしたというエピソ?ドが、（一?取材を元に描いたとされる）少年チャンピオン50年史である漫?（ 魚乃目三太 『チャンピオンズ』、秋田書店、2020年）に出てくる。

壁村耐三を演じた俳優 [ 編集 ]

脚注 [ 編集 ]

  1. ^ 日外アソシエ?ツ現代人物情報
  2. ^ a b c d e f g h 本橋信宏 「ぼくらのベストセラ? 『冒?王』と『少年チャンピオン』」『 新潮45 』2013年1月?、pp.196-199
  3. ^ a b c d e f ?水京武「『週刊少年チャンピオン』突然の?金期! 元編集長壁村耐三氏インタビュ?」『 別冊?島 288 70年代マンガ大百科』 ?島社 、1996年、pp.122-129
  4. ^ ??新聞2009年4月30日付
  5. ^ ??新聞1978年1月3日付
  6. ^ 「編集者はラリ?で言うナビゲ?タ?で、命を預ける存在、簡?に?えないで欲しい。」編集長の部屋(8)前編：コミックビ?ム 岩井好典編集長 トキワ?プロジェクト 2015年3月29日
  7. ^ ?村勝彦“編集?長”インタビュ?：「“?者のニ?ズが”とか言ってるヤツを見ると、ムカッと腹立つんですよ」20周年を迎えた「コミックビ?ム」が目指すもの (1/3) ねとらぼエンタ 2015年11月9日
  8. ^ 大泉?成「ラスト?ロング?インタビュ? 鴨川つばめ」『消えたマンガ家』太田出版、1996年、p.168
  9. ^ 吾妻ひでお『逃亡日記』日本文芸社、2007年、p.132
  10. ^ 宮崎克、吉本浩二『ブラック?ジャック創作秘話?手塚治?の仕事場から?』秋田書店、2011年、p.54
  11. ^ 大泉?成「ラスト?ロング?インタビュ? 鴨川つばめ」『消えたマンガ家』太田出版、1996年、p.160
  12. ^ 大泉?成「??消えたマンガ家」『 映?秘? 』2019年9月?、p.101。?村勝彦インタビュ?後編。
  13. ^ 佐藤敏章「神?の伴奏者 手塚番13+2」小?館、2010年、pp.238-240。藤子不二雄Aインタビュ?より。
  14. ^ 梶原に?しては壁村自身も つのだじろう 作?の『ゴッドハンド』連載の件で梶原に監禁、詰問されるという被害を受けているにもかかわらずだった。（ ?藤貴男 『夕?けを見ていた男 - 評? 梶原一騎』より）
  15. ^ 武居俊樹 「赤塚不二夫のことを書いたのだ」文藝春秋、2005年、p.222
  16. ^ a b 佐藤敏章「神?の伴奏者 手塚番13+2」小?館、2010年、p.212。 朝日ソノラマ 『 マンガ少年 』の元編集者?松岡博治の?言による
  17. ^ a b 本橋信宏「昭和編集者列?」『 小??石 』2019年10月?、pp.93-94
  18. ^ 宮崎克、吉本浩二「手塚治?は困った人なのだ」『ブラック?ジャック創作秘話?手塚治?の仕事場から? Vol.5』、秋田書店、2014年、pp.137-138
  19. ^ 宮崎克、吉本浩二『ブラック?ジャック創作秘話?手塚治?の仕事場から?』秋田書店、2011年、p.220
  20. ^ 武居俊樹「赤塚不二夫のことを書いたのだ」文藝春秋、2005年、pp.102、285
  21. ^ 宮崎克、吉本浩二『ブラック?ジャック創作秘話?手塚治?の仕事場から? 』秋田書店、2011年、p.202
  22. ^ 1970年代のオカルトブ?ムを牽引した傑作『恐怖新聞』が生まれた思わぬ?緯とは？ つのだじろう先生インタビュ? - ebjニュ?ス＆トピックス
  23. ^ 長谷邦夫「マンガ編集者狂笑」水?社、2008年、p.238
  24. ^ 「『マンガの神?』手塚治?が?泣した日」 週刊新潮 2009年2月19日?、p.49
  25. ^ 武居俊樹「赤塚不二夫のことを書いたのだ」文藝春秋、2005年、p.114
  26. ^ 古谷三敏「ボクの手塚治?せんせい」?葉社、2010年、p.14
  27. ^ 藤子不二雄A「78?いまだまんが道を」中央公論新社、2012年、p.50
  28. ^ 佐藤敏章「神?の伴奏者 手塚番13+2」小?館、2010年、p.137。?プロ商事社員で『 COM 』『 朝日ソノラマ 』の元編集者?石井文男の?言による
  29. ^ 東京新聞 1999年1月28日「心のファイル」（松谷孝征）、 宮崎克 原作? 吉本浩二 作?「 ブラック?ジャック創作秘話 4?」（2013年、秋田書店）
  30. ^ 別冊?島235「いきなり最終回」?島社、1995年 p.138
  31. ^ 長谷邦夫「マンガ編集者狂笑?」水?社、2008年、p.231
  32. ^ 手塚プロダクション監修「ブラック?ジャック大解剖」三?書房、2012年、p.45。松谷孝征インタビュ?より。
  33. ^ 佐藤敏章「神?の伴奏者 手塚番13+2」小?館、2010年、p.240。藤子不二雄Aインタビュ?より。
  34. ^ 本橋信宏『ベストセラ???』 新潮新書 、2019年、p.32
  35. ^ 「 別冊?島 794 ブラック?ジャック完全?本」?島社、2003年、p.62

?連事項 [ 編集 ]

?考文?等 [ 編集 ]

  • 壁村耐三（他）：「漫?"仕掛人"に休息はない」，潮，1977年7月?，第218?，頁280-293，潮出版社。
  • 壁村耐三＋?水京武：『「週刊少年チャンピオン」突然の?金期！ 元編集長?壁村耐三氏インタビュ?』、別冊?島288「70年代マンガ大百科」、?島社、 ISBN   4-7966-9288-6 、頁122－129（?行1996年12月27日）。
  • 長谷邦夫 :「マンガ編集者狂笑?」、水?社（水?文庫）、 ISBN   978-4891766764 、（2008年4月）。
  • 魚乃目三太 （漫?）：「チャンピオンズ~週刊少年チャンピオンを創った男たちの物語~」、秋田書店（少年チャンピオン?コミックス）、 ISBN   9784253252195 （2020年4月8日）。 ※ 秋田書店少年チャンピオン誌50周年企?の漫?。壁村ら?代編集長に焦点を?てている。

外部リンク [ 編集 ]

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