ダイオウイカ
??（ 1879 / 1880年 ） [注 1] プラスティネ?ション された標本（ パリ の ?立自然史博物館 制作）
保全?況評? [1]
LEAST CONCERN ( IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
界 : 動物界 Animalia 門 : 軟?動物門 Mollusca 綱 : 頭足綱 Cephalopoda 目 : 開眼目 Oegopsida 科 : ダイオウイカ科 Architeuthidae ? : ダイオウイカ? Architeuthis 種 : ダイオウイカ A. dux
?名
Architeuthis dux Steenstrup , 1857 [1]
シノニム [1]
Architeuthis hartingii Verrill, 1875 Architeuthis kirkii Robson, 1887 Architeuthis japonica Pfeffer, 1912 Architeuthis martensi Architeuthis physeteris Architeuthis sanctipauli Architeuthis stockii

ダイオウイカ ( 大王烏賊 , Architeuthis dux ) は、開眼目ダイオウイカ科に分類される イカ 。ダイオウイカ?には複?種があるとする?もあったが、遺?子的にきわめて均一な同一種だと判明した ^[2] 。

北米や ヨ?ロッパ 付近の大西洋、 ハワイ や 小笠原諸島 付近の太平洋で?見例があり、漂着例は アフリカ 、 南半球 （ オ?ストラリア 、 ニュ?ジ?ランド ）でも報告されていることから、極地方や赤道付近を除く地球上に?く分布するとされる ^[3] 。 ダイオウホウズキイカ とともに、 世界最大級の無脊椎動物 （同時に、 頭足類 ）として知られている ^[3] 。

?名 「 Architeuthis 」は、 古代ギリシア語 : τευθ?? ( teuthis ) 「イカ」に、「最高位の、最たる」を意味する 接頭? archi- ^{[注 2]} を添えたもの。

生物的特? [ 編集 ]

形態 [ 編集 ]

ダイオウホウズキイカ とともに、 世界最大 級の無脊椎動物 （同時に、最大級の頭足類）として知られている ^[3] 。動物ギネスブックでは1966年に大西洋バハマ沖で捕獲された?の後端から ?腕 の先端までの長さが14.3mの個?が記?として?載されている ^[4] 。ただしヨ?ロッパで?見された個?には全長18mを超えるものがあったといわれる ^[3] 。

形態的な特?として2本の長い?腕をもつが、?は比較的小さいハ?ト型である ^[5] 。2本の長い?腕を合わせた全長は10m以上に達するが、表皮や頭腕部の筋肉は非常にもろく、完全な?態の標本が極めて少ないため形態の情報は未だに乏しい ^[5] 。ただし、?腕を除く?質的な?長は7m程度である ^[4] 。

?色は、生きた個?は赤色であることが確認されているが、標本や死んで打ち上げられた個?は、表皮が?がれ落ち、白く?色する。

生態 [ 編集 ]

ダイオウイカは日中は水深?が600-900mの中層で餌を探す行動をとっているとみられている ^[4] 。ただし、夜間は水深?が400-500mの場所まで移動しているかもしれないとされている ^[4] 。水深5m付近での目?例もある ^[6] 。

ニュ?ジ?ランド 近海での調査からは、ダイオウイカが 捕食 する獲物は、 オレンジラフィ? （ ヒウチダイ科 の Orange roughy ）や ホキ といった魚や、 アカイカ 、深海棲のイカであることが、胃の?容物から明らかにされている ^[7] 。

2012年の小笠原ダイオウイカ撮影プロジェクトでは誘引方法に、アメリカの?究者による 生物?光 （エレクトリック?ジェリ?）を用いる方法、ニュ?ジ?ランドの?究者によるダイオウイカの身のジュ?スによる フェロモン を用いる方法、 窪寺恒己 による自然の餌生物（アカイカ、ソデイカ）を用いる方法の3種類が試されたが、ダイオウイカはソデイカに誘引された（有人?水艇トライトンが?水できない地点まで引っ張られ、異?を感じたダイオウイカが離れていったところが撮影された） ^[4] 。

?見される個?は北半球では北に行くほど大型の傾向があり、産卵場所は南方であると推測されている ^[3] 。

分類 [ 編集 ]

?のシノニム [ 編集 ]

• Architeuthus Steenstrup ,  1857
• Dinoteuthis More,  1875
• Dubioteuthis Joubin,  1900
• Megaloteuthis Kent ,  1874
• Megateuthis Hilgendorf in Carus,  1880
• Megateuthus Hilgendorf ,  1880
• Mouchezis Velain ,  1877
• Plectoteuthis Owen ,  1881
• Steenstrupia Kirk ,  1882

種のシノニム [ 編集 ]

これまでダイオウイカ?には21種が記されてきた ^[2] 。ダイオウイカを?一種とする場合、これらは全てシノニムとなる。??、これらを8種とする?、1種の3?種とする?があった ^[2] 。

オ?ストラリア 、 スペイン 、 アメリカ合衆? フロリダ州 、 ニュ?ジ?ランド 、 日本 の海域で?見された43?のダイオウイカを DNA 解析した結果、DNAの特?の差があまりにも小さかったことから、ダイオウイカ?にはただ1種しか存在しないとの?もある ^[8] 。

Architeuthis dux 以外は近?な別?とする?もあった。

?究史 [ 編集 ]

生きた個?の記?に?しては?米では特殊カメラや有人?水艇による深海でのダイオウイカの撮影の試みがあったが成功していなかった ^[4] 。

?立科?博物館 の 窪寺恒己 らのチ?ムは2002年から小笠原父島沖で深海性大型イカ類の調査を始め、2004年9月に深度900mの深海で世界初となる生きているダイオウイカの?止?の撮影に成功した ^{[4] [9]} 。これは 2005年 （ 平成 17年） 9月27日 に?術誌『 the Royal Society （ 英語版 ） 』のウェブサイトで論文と??が公開された ^[9] 。さらに同チ?ムは2006年12月に小笠原沖で深度650m付近からダイオウイカを釣り上げ、ダイオウイカが海面で動く?子をビデオカメラに記?して世界中に?信した ^[4] 。

2008年 （平成20年）7月28日、?立科?博物館新宿分室にて、窪寺の監督の下、インタ?ナショナル魚拓香房の山本龍香?長および?員が、 ホルマリン 保存されていたダイオウイカを水槽から出して間接法によるカラ? 魚拓 を制作した。 ?腕 と ?手 を伸ばした構?で、ダイオウイカが元?に水中を泳いでいる姿を色鮮やかに魚拓として完成させることに成功した。?物大のダイオウイカが生前の?色で詳細に再現された貴重な魚拓である。この魚拓作品は2枚制作され、1枚は科?博物館に?育用資料として活用されるべく贈呈された。制作?況はNHKのテレビ番組『 熱中時間 』で取材され、2008年10月9日に NHK衛星第2テレビジョン（NHK-BS2） にて放送された。

2009年 （平成21年）10月、NHKと ディスカバリ??チャンネル は共同で、小笠原諸島で3年間にわたりダイオウイカが泳ぐ姿を?際に撮影する大規模プロジェクトを?表し、このプロジェクトに各?の?究者及び?門家が?加した ^[4] 。小笠原ダイオウイカ撮影大プロジェクトは 2012年 （平成24年）6月23日から7月31日まで行われ、7月1日に深海ビデオカメラ（メデュ?サ?システム）にダイオウイカの足が映っていることが確認され、7月10日に有人?水艇トライトンにより深度630ｍ付近から900ｍ付近になるまでの23分にわたりダイオウイカの映像を撮影することに成功した ^[4] 。 2013年 （平成25年）1月6日、窪寺恒己、エディス?ウィダ?、スティ?ブ?オ?シェ?らが 小笠原諸島 父島 の東沖の深海で生きているダイオウイカの 動? の撮影に世界で初めて成功したと?表。同年『 NHKスペシャル 』1月13日放送分の「世界初撮影!深海の超巨大イカ」 ^[10] にて、この撮影の?子が紹介され ^[11] 、16.8%（ ビデオリサ?チ 調べ、?東地?）の高視?率を記?。後に映像が追加されたうえで映?化?DVDソフト化もされた。番組はディスカバリ?チャンネルとNHKの共同制作で、2台の?水艇と自動撮影機が投入され、およそ1000時間の撮影が行われた成果である。撮影機材のうち有人?水艇には3人?り?水艇トライトンと2人?り?水艇ディ?プロ?バ?が使用されたが ^[4] 、撮影に成功したのは、誰もが本命だと思っていたディ?プロ?バ?（ Deep Rover ）ではなく、 ?水艇 トライトン1000/2 （ イタリア語版 ） の方だった ^{[12] [13]} 。

窪寺恒己は2013年3月にProceedings of the Royal Societyに調査結果を論文にまとめ、生活環境により外部形態を?える汎存種であると、以前の意見を?え?表した ^[14] 。

2023年1月6日、 兵庫? 豊岡市 の沿岸で、海面付近を泳ぐダイオウイカが地元のダイバ?により撮影された ^[6] 。映像を見た窪寺恒己は1～2?の衰弱した個?と推測している ^[6] 。

巨大であるため標本の運搬や保存が難しく、表皮や頭腕部の筋肉が非常にもろい上に、形態の?異も大きいことから分類?的な混?も長く?いていた ^[5] 。しかし、ミトコンドリアのDNAの分析の結果、個?間の種レベルの差異がみられず、種??異はあるが、ダイオウイカは1種類（Architeuthus dux）として認識されている ^[4] 。

漂着?捕獲例 [ 編集 ]

この節は ??可能 な ?考文?や出典 が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加 して記事の信?性向上にご協力ください。 （ このテンプレ?トの使い方 ） 出典?索 ? :  "ダイオウイカ"  ?  ニュ?ス   · 書籍   · スカラ?   · CiNii   · J-STAGE   · NDL   · dlib.jp   · ジャパンサ?チ   · TWL （ 2022年2月 ）

漂着は、日本、ヨ?ロッパ各?、 アフリカ 各?、 アメリカ合衆? 、 オ?ストラリア 、 ニュ?ジ?ランド で報告されている ^[15] 。日本では、2013年までは平均して2年に1度程度の頻度で報告されており、1941年から1978年までの37年間には20個?が報告された ^[15] 。ただし、2013/2014年の冬は報告が極端に多く、7件が報告された。原因として、2006/2007年の冬と同?の海水??態が再?した、とする?や、?にダイオウイカの知名度が上がったためであり過去にも報告されなかった漂着が多?あったはずだ、とする?がある。

• 2007年 （平成19年）7月10日、 タスマニア島 西岸の港町ストロ?ン ( Strahan Village ) 近郊の オ?シャンビ?チ に打ち上げられた。
• 2010年 （平成22年）2月20日、日本の 新潟市 西? 五十嵐一の町の海岸で、腕を含め全長3.4m、?重109.2kgのダイオウイカの死骸が漂着した。
• 2014年 1月4日、 富山? 氷見漁港 で?長3.5メ?トルのダイオウイカが水揚げされた。シ?ズンの寒ブリの網にかかって水揚げされた。
• 2014年2月25日、 兵庫? 新?泉町 諸寄漁港で?長4メ?トル13センチの生きたダイオウイカが水揚げされた。生きたまま捕獲されたのは今回が初めて。サザエの素?り漁をしていた漁師が頭上を泳いでいたダイオウイカを捕獲した。 ^[16]
• 2014年 - 2015年、新潟? 佐渡市 の漁港では、2014年から2015年にかけて?度の水揚げが確認されている ^[17] 。
• 2015年 2月3日、 富山市 沖の定置網に生きた?態でかかったダイオウイカの水中撮影に成功 ^[18] 。さらに同12月24日、富山?富山市水橋?ケ堂の船溜りにダイオウイカが入り?んでいるのが?見され、地元のダイビングショップのオ?ナ?が?水して近接動?撮影に成功した ^[19] 。その後、沖に出て見えなくなったという。
• 2015年 5月6日、 神奈川? ?須賀市 の大津漁港?水面にて漁業?係者が全長1.2メ?トルの個?を網で?い捕獲、冷凍された。同年6月29日、?立科?博物館?筑波?究施設にて生後1年未?の若い個?と判明した。アクリル包埋標本として同年11月29日から京急油壺マリンパ?クにて展示された ^[20] 。
• 2019年 12月19日、福井? 小浜市 宇久の漁港で、1本だけ長い?腕を含めると約6メ?トルの腐敗した個?を男性釣り客が?見した ^[21] 。
• 2022年 4月20日、前述した宇久で2度目となる、全長3.35メ?トル 推定60～80キロの個?を漁業?係者が海岸で?見 ^[22] 。今回のものは生きた?態であったが間もなく衰弱死した。??の 越前松島水族館 が引き取り一般公開するとしている ^{[23] [24]} 。
• 2023年 1月12日、兵庫? 香美町 の??で地元の 香住高校 海洋科? 科の生徒達が、全長6.4ｍメ?トルの生きた?態で?見。引き揚げ直後に死亡し、亡骸は同28日に香美町立ジオパ?クと海の文化館にて一般公開された ^[25] 。

人間との?係 [ 編集 ]

分布が非常に?いこと?人間の影響を受けにくい深海に生息すること?本種を?象とした漁業が無いことから、生息?は不明であるが、 2014年 の時点では「種として絶滅のおそれは低い」と考えられている ^[1] 。

ダイオウイカを扱った作品 [ 編集 ]

名前を?えて 文? や映?に登場することがある。

• 白鯨
• 海底二万里
• 007 ドクタ??ノオ
• ザ?ビ?スト/巨大イカの逆襲 （The Beast）
• ユキポンのお仕事

クラ?ケン?シ?サ?ペント [ 編集 ]

18世紀の 大航海時代 にはキリスト?の司祭が航海中の記?を?したが、記?には クラ?ケン ? シ?サ?ペント（海魔） と恐れられていた謎の生き物が描かれたものがあり、ダイオウイカの姿が誇張されたものと考えられている ^[4] 。

食用 [ 編集 ]

食味の問題 [ 編集 ]

ダイオウイカは浮力を得るためのアンモニアが入った液胞をもち?特の臭いがあるとされる ^[4] 。また?辛いという意見もある ^[26] 。

?立科?博物館 の窪寺恒己博士の?言によると「食えないことはない。だが、?を浮かせるために、水より比重が?いアンモニアの入った袋が??にあるため、アンモニア臭がある」、「イカの味はするものの?んでいるうちにえぐ味や苦味が出てきて」（美味ではない）とされている ^[15] 。

2014年 4月8日 に 富山? で?見された個?が 富山? 射水市 の 新湊漁港 で水揚げされ、新湊漁協職員が試食したものの、以前の報告同?「イカ特有の??えはなく、また?辛く、?の塊を食べているようでおいしくはない」と評している ^[27] 。

2022年11月8日に 喜界島 の沖合で?見された個?から切り取られた腕を、バタ?か?油で味付けし?いて試食した人物は「かめばかむほどしょっぱい」と評した ^[26] 。

群れの問題 [ 編集 ]

漁業?象種となっているスルメイカ、ヤリイカ、アカイカは群れているが、ダイオウイカの生態については不明な点が多く、大きな群れをつくらないのではないかと推測されている ^[4] 。

加工と試食 [ 編集 ]

2015年 1月7日、全長約3メ?トルのダイオウイカの「巨大スルメ」が富山? 射水市 の?光市場「 新湊きっときと市場 」に展示された。通常サイズのスルメの約100食分という。前年11月27日、沖合の水深330メ?トルの シロエビ 漁の網に生きた?態でかかった。 新湊漁港 に水揚げされた?時は、?腕を含めて全長約6.3メ?トル、重さ約130キログラムだった。 魚津水族館 が調査用に?腕を切り取ったのち、「新鮮なイカなら干物にできるはず」と考えた同市の水産加工?社「浜常食品工業」が?り受けて加工。重さ約25キログラムの??を取り除き、スルメイカの加工で使う乾燥室で約10日間干して完成。乾燥後の重さは約6キログラムになった ^[28] 。

2015年2月22日には、「浜常食品工業」がスルメに加工したダイオウイカの世界初の試食?が「新湊きっときと市場」で開かれた。?日は約4000人が訪れ、事前に富山?食品?究所で有害成分が無いことを確認した3匹のダイオウイカのスルメを火であぶり、小さく小分けして約2000人に振舞われた ^[29] 。

?像 [ 編集 ]

• 
  ?長4メ?トルのダイオウイカの標本。?腕はちぎれている。
• 
  ニュ?ファンドランド島 にてモ?セ?ハ?ヴェイによって捕獲されたダイオウイカ（1873年）
• 
  ダイオウイカの キチン質 に覆われた嘴
• 
  ダイオウイカの?手のスケッチ
• 
  ダイオウイカの?物大レプリカ。 ?立科?博物館 の展示。

脚注 [ 編集 ]

注? [ 編集 ]

出典 [ 編集 ]

?考?書 [ 編集 ]

• NHKスペシャル 深海プロジェクト 監修 『ダイオウイカと深海の生物』 ??パブリッシング 〈Gakken Mook〉、2013年、 ISBN 978-4-05-610043-3 。
• NHKスペシャル深海プロジェクト取材班 編 『??のイカ　宿命の?い』 新日本出版社 〈NHKスペシャル〉、2014年、 ISBN 978-4-406-05733-2 。

外部リンク [ 編集 ]

• 生きたダイオウイカ　深海から?た神秘の生物(2022年4月20日) 福井テレビチャンネル
• ウィキメディア?コモンズには、 ダイオウイカ に?するカテゴリがあります。
• ウィキスピ?シ?ズには、 ダイオウイカ に?する情報があります。