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ケムシ

出典: フリ?百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
クワゴマダラヒトリ（ヒトリガ科）の幼?。長く目立つ毛をもつ典型的なケムシ。無毒
フクラスズメ（ヤガ科）の幼?。毛は短く目立たず、イモムシとの境界あたりの形態をもつ

ケムシ （ 毛? ）は、 チョウ や ガ の 幼? のうち、 毛 や 棘 が生えているもの。特にガ類の幼?で毛が多いものを指す場合が多い。ただし、少?毛の生えた イモムシ と、明確な?別はない。

毒毛をもっていると思われて毛嫌いされることが多いが、?際に有毒なのはごく一部に過ぎず [1] 、日本産のガでは ドクガ科 、 カレハガ科 、 ヒトリガ科 、 イラガ科 、 マダラガ科 の一部の幼?に限られる。とはいえ、有毒種のいくつかはごく普通種でもある。

全身に長い毛の生えたものや、細かい毛の生えたものなど、??な形のものがあるが、有毒な種でも、すべての毛に毒があるわけではない。また毛の目立たないものにも有毒種がある。

有毒な毛? [ 編集 ]

ドクガ科 [ 編集 ]

目立つ長い毛は無毒。毒毛は逆に非常に短く、束になっていて、長い毛の合間に規則的に配列している。肉眼では毛が生えているようには見えず、むしろ ビロ?ド ?の斑紋があるように見える。個?の毛もほとんど粉のようにしか見えない。これを 毒針毛 （どくしんもう）と呼んでいる。

毒針毛は?けやすく、 皮膚 につくと刺さって皮?で?れ、?部に封じ?められていた ヒスタミン （ 蚊 の唾液成分と同じ）などを放出するため、長い間かゆみに苛まれる。また、幼?はたいてい ? になるときに 繭 に毒針毛をぬりつけ、さらにそれを成?が?表につけるものが多い。

産卵時に親が卵の表面に毛を塗りつけるため、 卵 にさわっても刺される場合すらある。主要な有毒種である ドクガ 、 チャドクガ 、 モンシロドクガ などは2?幼?から終?幼?の時期に毒針毛をもつ [2] [3] 。これらの種では終?幼?の毒針毛を、繭?成??卵塊?1?幼?と次?と受け?ぐことで、一生涯毒針毛をもっていることになる [4] 。

ドクガ科でも マイマイガ のように1?幼?の時期しか毒針毛をもたない種類や、 ヒメシロモンドクガ 、 スギドクガ 、 エルモンドクガ 、 ダイセツドクガ 、 カシワマイマイ などのようにドクガ科でありながら毒針毛を一切もたない種類もある。日本産のドクガ科の毛?では、ドクガ、 チャドクガ 、モンシロドクガ、 キドクガ などが毒性が?く、注意を要する。

カレハガ科 [ 編集 ]

ドクガ科と同?に毒針毛をもつ幼?が知られている。ドクガ科の毒針毛の束は幼?の背面の多くの?節にまたがって?を成して配列することが多いが、カレハガ科の幼?の毒針毛の束は胸部に集中して??の塊になることが多い。ドクガ科と異なり、長く、肉眼でも容易に毛のように見える。刺激を受けた幼?は胸部を腹側に?曲させ、この毒針毛の束を突き出して外敵に叩きつけて防御する。毒針毛の束が2束ある場所が皮膚のひだの?部にあり、胸部を屈曲させたときにはじめて露出する種もある（ カレハガ 、 マツカレハ 、 ツガカレハ 、 クヌギカレハ 、 ヤマダカレハ など）。中には、 タケカレハ や ヨシカレハ のように毒針毛の束を頭部付近と尾部付近に1束ずつもつ種もある。ドクガ科と同?に幼?がさなぎになるときには繭の?側から毒針毛を突き刺して植えつけるため、繭に?れると危?である。しかし、ドクガ科とは異なり成?にはこの毒針毛は付着しない。日本産のカレハガ科で毒性が?く危?なものは、 マツカレハ 、 クヌギカレハ 、 タケカレハ などである。

ヒトリガ科 [ 編集 ]

毒針毛をもつ種類はわずかである。 ヤネホソバ や、その近?種である ツマキホソバ などが該?する。それ以外の種類は、 ヒトリガ を始め、 シロヒトリ 、 アメリカシロヒトリ 、 クワゴマダラヒトリ 、 カノコガ など毒針毛をもたない種類が多い。

イラガ科、マダラガ科 [ 編集 ]

これらの幼?は扁平で毛が少なく、ケムシには見えないものもある。短い棘が?んでおり、この付け根の??に毒液の入った袋があり、注射器のように毒液を外敵の皮膚に注入する。これを 毒棘 （どくきょく）と呼ぶ。この型のものでは、幼?の期間だけ刺す能力がある。ただし、イラガ科のアオイラガ?（ アオイラガ 、 クロシタアオイラガ 、 ヒロヘリアオイラガ ）の幼?には毒棘とともに尾部に毒針毛の束があるので、繭の表面には?れないほうがよい。イラガ科の幼?の大半は毒棘で刺す能力があるが、マダラガ科の幼?の場合、毒棘をもつ種は限られる（ タケノホソクロバ 、 ウメスカシクロバ 、 リンゴハマキクロバ など）。しかし、毒棘をもたないマダラガ科の幼?の?表には外敵に攻?されたときに不快な味のする防御液を分泌する腺をもつもの（ ミノウスバ など）が多く、これがイラガ科やマダラガ科の毒棘と系統的に?連があると考えられる。

よく見かける毛? [ 編集 ]

毛?は見かけが派手で、刺すものもあり、また作物や果樹、庭木を食い荒らすものもあるため、人からの評?は非常に良くない。葉?の季節には、毛?が目の前あるいは身?や衣服の上に降ってきたりして嫌がられることがしばしばある。

一般に馴染みがあるのは、庭木の葉を食い荒らす上に毒がある ドクガ 類、マツカレハなどである。

刺さない方では、大型になり、?色い顔に?い目の模?がある マイマイガ の幼?がよく知られている。マイマイガの若?幼?は?を張ってぶら下る習性から別名ブランコケムシともいう。秋に カラムシ を裸にし、餌がなくなると道路を練り?く フクラスズメ の赤い頭、?い?の毛?も有名。また、?後の 外?種 である アメリカシロヒトリ は、庭木に群生して?で?を作り、時折大?生して話題になる [5] 毛?である。

マイマイガの幼?の顔

チョウの幼?では、 アカタテハ や ヒョウモンチョウ 類の幼?が、背中にまばらに棘?の突起を?べている。普通は多産するものではないが、 ツマグロヒョウモン は鉢植えの パンジ? 類の 寄せ植え に?生することがあり人間の目に留まりやすい。

特に名をもつ毛? [ 編集 ]

?除法 [ 編集 ]

一般的には 農? （ 殺?? ）を散布して?除するが、ケムシが成長してくると農?が?きにくくなることがあるので早期に散布するのがよい。

個??が少ない場合は捕殺してもよい。また、個??が多くても限られた枝などにだけ群れている場合は、その部分を切り?い?却してしまう方法もある。

冬場に マツ の幹に藁を?き、春先にその中で越冬するマツカレハの幼?ごと?却する?除法もある。「 こも?き 」と呼ばれ、 江?時代 から 大名庭園 などでも行われてきたとされるが、近年その?果を疑問視する意見もある [6] [7] 。

脚注 [ 編集 ]

  1. ^ 梅谷?二. “ 庭の刺す毛??刺さない毛? （社）農林水産技術情報協? ”. 2008年8月8日 ??。
  2. ^ “ ドクガ類について ”. 名古屋市役所 名古屋市衛生?究所. 2015年8月1日 ??。
  3. ^ “ 有毒ケムシ類－ドクガとイラガ ドクガ類の毒針毛 ”. 神奈川?衛生?究所. 2015年8月1日 ??。
  4. ^ “ 北海道のドクガ 皮膚炎の原因 毒針毛 ”. 北海道立衛生?究所. 2015年8月1日 ??。
  5. ^ 紀伊民報 (2007年10月4日). “ 毛?に困った！ アメリカシロヒトリ　田?市?で大量?生 ”. 2008年10月9日 ??。
  6. ^ ??新聞 (2008年3月21日). “ 「こも?き」　害??除?果ナシ…兵庫?立大調査 ”. 2008年8月8日 ??。
  7. ^ 新?千賀子,中居裕美,村上諒,松村和典 (2007), “?路城のマツのこも?き調査” , 日本?用動物昆???大?講演要旨 51 : 54 , https://ci.nii.ac.jp/naid/110006369832/  


?連項目 [ 編集 ]

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