しんかい6500
(しんかいろくせんごひゃく)は、
?立?究開?法人
海洋?究開?機構
が所有する大深度有人
?水調査船
。
2012年
現在、
世界
で2番目
[注 1]
に深く?れる、運用中の?水調査船である。「
しんかい2000
」の運用?績をもとに
1989年
に完成し
[1]
[2]
、
2002年
11月には「しんかい2000」が運用休止となったため、
日本
で唯一の大深度有人?水調査船となっている。
運用目的
[
編集
]
1989年
1月19日
、
三菱重工業神?造船所
(
兵庫?
神?市
兵庫?)において
進水式
が行われ、一般公募により「しんかい6500」と命名された。同年、メ?カ?による三陸沖?
日本海溝
での?航能力試運?においてテストパイロットを務めた山??喜男により?航深度6,527mを記?した。
1990年
に母船を含むシステムが完成、翌
1991年
より調査?航を開始。日本近海だけでなく、
太平洋
や
大西洋
、
インド洋
などで、海底地形、
深海生物
などの調査を行っており、
2007年
には通算1000回目の?航を達成した。
しんかい6500は、その名?が示す通り、6,500mまでの大深度の?水調査を目的とし、その主な任務は下記のとおりに位置づけられている。
自然科?
調査を主目的とする
フランス
、自然科?および
軍事
を目的とする
アメリカ合衆?
が保有する大深度有人?水調査船を上回る6,500mという目標性能が設定されたのは、日本が世界有?の地震?であり、上記任務のうちでも巨大地震予知に?連する
プレ?ト運動
の?測が重視されたためである。
日本列島
の
太平洋
側海溝で沈み?む海洋底プレ?トは、およそ水深6,200?6,300m付近で地中へ沈降を始めており、
地震予知
の
?究
にはそれら地点の重点的?測が必要と考えられている。
支援母船「よこすか」
[
編集
]
しんかい6500の運用には、その支援母船として同時期に深海?水調査船支援母船「
よこすか
」が建造され、しんかい6500はこれに積載されて調査海域まで運ばれる。「よこすか」はしんかい6500の整備施設のほか、?集したデ?タ?資料のための?究設備も備える。運用上しんかい6500の?航時間は8時間と定められており、水深6,500mまで?る場合は片道の?航時間に約2.5時間必要であるため、水深6,500m地点での調査時間は最長で約3時間となる。調査深度がこれより?い場合は、調査時間を長く取ることができる。母船(よこすか)と?水調査船(しんかい6500)間の通信は、
音波
によって行われるため、送信デ?タ量を大きくすることができず、映像は10秒に1コマ程度しか送信できない。
船?構造
[
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]
船?形?は、ほぼ円形?面であったしんかい2000に?して、しんかい6500は沈降速度を早くして?測時間を長く取るため沈降方向に長い楕円形になっている。
パイロット
2名、
?究者
1名が?り?む船?前部の耐??(たいあつこく)は??2m、床面1.2mで、??の
高張力鋼
に代わり
チタン合金
[注 2]
で作られており、約68M
Pa
の
水?
にも耐えられるように73.5mmの厚みを持つ。耐?性能を高めるために極力、
?球
に近い形?となっており、誤差は0.5mm以?に?められている。
酸素
など5日間は生命維持ができるようになっている。
耐?球の前方(パイロット用)と側方左右の合計3箇所には、
メタクリル
樹脂(
アクリル樹脂
)製の?き窓(7cm厚の2枚重ねで計13.8cm)が設置してある。?行では水?で最大約9mm凹む。??では、4,000??(深度約4万メ?トル相?の水?)で割れているため、地球上の深海において水?が原因で割れることはない。
ハッチ
は直?50cmで
Oリング
(
パッキン
)がはめられている。人はもちろん、?究機材などもこの直?より大きな物は積み?めないため、小型の物や分離?組み立てができる物に限られる。
船?には
トイレ
はないため
簡易トイレ
を持ち?む。食事は各?が
弁?
や
サンドイッチ
などを持ち?む。以前は万が一
事故
が起こり、生還が絶望的になった場合の最期に?む
酒
が持ち?まれていた。1年の終わりにその酒の封を開け無事を喜んでいたが、現在では
禁酒
で持ち?みは一切禁止となっている。しんかい2000にあったパイロット用の座席は採用されていない。
船?建造に先だって?物大模型を制作し、居住性?操作性?整備上の評?と?討が行われた
[3]
。
推進力?電力
[
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]
2012年に、スクリュ?やモ?タ?を追加する改造が行われ、操作性が大幅に向上した。
推進力
(
スクリュ?
)は、船?後部に主推進スラスタ?を左右に各1台、船?中央の左右?側に垂直スラスタ?を各1台、船?前後に水平スラスタ?を各1台。垂直スラスタ?を埋め?み式にすることで下降?上昇時の抵抗減少?時間短縮に努めている。後部の推進スラスタ?は左右?立して推進力の調整が可能で、水平スラスタ?も?用して左右に旋回する。?行する際は、そのまま沈むのでは垂直スラスタ?の推力およびバラストに依る比重しか利用できないため、?行トリムを取った上で旋回(すなわち前進推力を利用)しながら?行していくことで、目的深度までの到達時間短縮を?る。
浮力材は、ガラスマイクロバル?ン(極小の中空ガラス球)を高?度
エポキシ樹脂
で固めた
シンタクチックフォ?ム
(水との
比重
は0.53)を船?全?に使用している。特に、しんかい6500で使用されているシンタクチックフォ?ムは、直?88?105μmと直?40?44μmの2種のガラスマイクロバル?ンを使用、より小さなバル?ンで間を埋めることで比重を抑えたまま?度を向上している。浮上する際に排出する
バラスト
(重り)は、しんかい2000では
?球
のバラストだったが、しんかい6500では
?板
に?更されている。バラストには?行番?が刻印されているため、いつ、どの?水船が調査を行ったか分かる。
主蓄電池は?初、?量で高容量の酸化銀?鉛電池(
酸化銀電池
を?照)を1組2群(1群72セル)を?水?に入れ替えて使用していたが、
2004年
からは
リチウムイオン電池
[注 3]
となり、小型?量化と整備性改善が?られている。
調査用?備
[
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]
耐??前方に投光器(メタルハライドライト)とハイビジョンカメラ2台(光出力可能)、
デジタルカメラ
1台を?備している。前下方に2本の
マニピュレ?タ?
[注 4]
と調査機材や採集サンプルを入れるバスケット2個を備え、これによって
調査
?標本採集を行う。マニピュレ?タ?は
油?
?
サ?ボ弁
で動く7?節のマスタ?スレ?ブ式で、片方で大?中での重さにして約80kgまで持つことが可能。サンプル採集用の吸い?みホ?スはマニピュレ?タ?で?んで操作する。操作は船?の
ジョイスティック
で行う。バスケットは300kgまで入れられる。2013年6月の生中?の際には船尾に
光ケ?ブル
を?容した
スプ?ラ?
を取り付けた。また、カラ??像をデジタル?理し
音波
を使って母船に送る音響?像?送?置を備える。
?組員
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]
- しんかい6500には??の
整備士
はおらず、?行中の問題にも??できるように
パイロット
(操?士)自身が整備士を兼務する。パイロットには危?手?として時給2,200円(?行が300m未?の場合は1,700円)が支給される。
コパイロット
(副操?士)は?行終了後に耐???に溜まった水(結露?汗など)の排水掃除をするのが?統となっている。
- ?行服は、
F1
ドライバ?が着る物と同等の難燃性の?維が使用されている。化粧品は、油性で可燃の可能性があるため、化粧しての?船は禁止されている。タレントの
中川翔子
が、テレビ番組の企?で?り?んだ際には、使用する
化粧
品の可燃試?を行い、合格した物だけを使っていた。
- これまで、パイロット2名と?察者1名での運航をおこなってきたが、平成29年度、ワンマンパイロット(パイロット1名と?察者2名)による運航ができるように改修工事を行うと共に、安全性を考慮した運用?制の整備を行った。平成30年10月、日本海溝(磐城海山海域)において、ワンマンパイロットによる初めての?航を?施した。
沿革
[
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]
- 1989年
: 着水、同年8月11日試??航で最大?航深度6,527mを達成。
- 1991年
: 調査?航を開始。
三陸沖
日本海溝
(水深6,200m)で太平洋プレ?ト表面の裂け目を世界で初めて確認。
- 2004年
: 太平洋にて5ヶ月間に及ぶ大規模調査航海「NIRAI KANAI (NIppon Ridge Arc and Intra-plate Key processes Apprehension NAvigational Initiative)」を行う。
- 2007年
3月: 通算?航回?1000回を達成する。
- 2007年3月: 訓練?航中に深度5,000m付近でハッチが浮き上がる現象が?見され、同年5月、6月に?施予定となっていた調査?航を中止し、安全性の確認のための試??航を?施している。
- 2011年
7月30日
から
8月14日
の間に
三陸海岸
沖(水深約3200mから5350m)で深海調査を行い
東北地方太平洋沖地震
で生じたと推測される?裂を?見した
[4]
[5]
[6]
[7]
[8]
。
- 2012年
3月:約6億9000万円をかけた建造以?最大となる改造が完了。改造は、船尾の主推進器を、旋回式大型1台から固定式中型2台に、水平
スラスタ?
を後部に1台?設。全ての推進器のモ?タ?をより?答性の良いものに換?し、加速?制動性能を向上
[9]
[10]
。
- 2013年
1月:世界一周海底調査「Quelle2013」を開始した
[11]
。4月末、
リオデジャネイロ
の南東1000km沖合いの水深910mの海底で、地上でしか形成されない
花崗岩
、海中では作られない
石英
の砂を多量に?見した。これについて、日本の?者らは
アトランティス大陸
の痕跡ではないかと考えていることを?表した
[注 5]
。なお、文明の痕跡は?見されなかった
[12]
。しかしながら、花崗岩の存在は海水面上にある大陸の存在を必ずしも意味しない。海水面下にある薄い大陸地?も世界中に多?存在する。巨大なものでは南太平洋のジ?ランド、インド洋のセイシェル周?海域、小規模なものでは日本海の大和堆がその例である。「陸地が存在した極めて?い??」と言う下りは地質?の基礎を無視した
都市??
的論議である。
- 2017年
6月: 通算?航回?1500回を達成する。
- 2018年
10月: 日本海溝(磐城海山海域)においてワンマンパイロットによる初めての?航を?施。この時の?員は大西琢磨(パイロット、?航長)、臼井朗(高知大?)、Chong Chen(JAMSTEC?究員)の3名。
「しんかい6500」の1日の例
[
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]
標準的な調査?航のタイムテ?ブル
[20]
。
08:00?
|
?航準備チェック開始(約1時間)
|
09:10-
|
スイマ?スタンバイ
|
09:20-
|
?組員(船長、船長補佐)、?究者、「しんかい6500」に?船
?水前チェック
?水船格納庫から引き出し準備、引き出し
ハッチ閉
?水船吊揚げ、振り出し、着水
着水後最終チェック
吊揚索、主索取外し
|
10:00-
|
ベント弁開、?航開始
(深度6,500mまで?航の場合、下降に約2.5時間)
下降中、?組員は船?機器を監視
下降500mごとに母船に深度を報告
?究者と作業?容につき再確認
海底からの高度約100mでバラスト半量を投棄。中正トリムとし、以降、垂直スラスタを使い下降
|
-
|
調査??測
(深度6,500mの場合、約3時間)
|
-
|
調査終了後、バラスト全量投棄、上昇開始
(深度6,500mの場合、上昇に約2.5時間)
|
17:00-
|
浮上
メインバラストタンクブロウ、浮力を保つ
主索取付、?水船引き?み
吊揚索取付
?水船吊揚げ、振り?み、台車に降ろす
ハッチ開
?水船格納庫に引き?み
揚?後チェック
次?航の準備
|
夜間
|
電池充電
|
性能諸元
[
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]
?備の更新など細かな改修のほか、2012年には
推進?置
の大幅な改造を行っている。
- 全長:9.7m(改造前9.5m)
- 全幅:2.7m
- 全高:3.2m
- ?員?:3名(パイロット2名、?究者1名)
- 最大?航深度:6,500メ?トル(設計上、水深6,500mに?し1.5倍の安全率をかけ300mを足した水深10,050mまで耐えられる構造となっている。なお、他?では1.25倍の安全率となっている。)
[21]
- 最大速力:2.7ノット(改造前2.5ノット)
- 耐????:2.0m
- ?航時間:9時間(運用上は8時間)
- ?員生命維持時間:129時間(以上)
- ペイロ?ド
許容重量:150kg
?連法規
[
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]
- 船舶安全法
および?連法規(船舶設備規程、小形船舶安全規則、?水船特殊基準など)
登場作品
[
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]
- テレビ?映??ドラマ
- 書籍
- プラモデル、ブロック、完成品
- ゲ?ム
- 2018年4月21日15:00?22日15:00に行われた海洋?究開?機構とのコラボフェス「どっちにロマンを感じる? 未知の生物 vs 先進の技術」で、地球深部探査船「
ちきゅう
」とともに「先進の技術」チ?ムのイラストに描かれる形で登場
[26]
。また、『2』の
DLC
『オクト?エキスパンション』の舞台となる地下世界に本船らしき調査船が登場する
[27]
。この他にも、『2』および?編の『3』に登場するサブウェポン『ロボットボム』の外?の元ネタにもなっている
[28]
。
- 漫?
- 『
マ?ダ?ライセンス牙
』18? - 伊豆?小笠原海溝に仕掛けられた核爆?を除去する?、主人公がしんかい6500に搭?するエピソ?ドがある。
著名人の?船
[
編集
]
?究者以外の著名人の?船
[30]
。
マスコットキャラクタ?
[
編集
]
- ロッキ?
[31]
- 6500の6K(=6000、ろっけ?)に由?する。
脚注
[
編集
]
注?
[
編集
]
- ^
世界一は、
2012年
6月24日
に
中?
の?水艇?
ドラゴン級?水艇
「
蛟??
」が達成した、深度7,020m。
- ^
他にアメリカ合衆?の「
シ?クリフ
(
英語版
)
」、フランスの「
ノティ?ル
」が同素材。
- ^
H14、400Ah、一般家庭の9日間の電力に相?。
- ^
しんかい2000では1本だった
- ^
アトランティス#代表的な諸?
も?照のこと。
- ^
日本人女性初の深海?水船パイロット。また2013年6月現在、日本人女性唯一の深海?水船パイロット。
出典
[
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]
?連項目
[
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]
ウィキメディア?コモンズには、
しんかい6500
に?連するカテゴリがあります。
外部リンク
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]