出自が 安芸武田氏 の一族であることは確定しているが、生年ならびに父親には諸?があり、前者は 天文 6年( 1537年 ）とも天文8年( 1539年 ）ともいわれる。また後者については 武田信重 （光?）を父とする?と、信重の父である 伴繁? を父とする?とが存在する。

天文10年（ 1541年 ）、 毛利元就 の攻?で安芸武田氏が滅亡すると、家臣に連れられて?出し、安芸の安?寺（ 不動院 ）に入って出家した。その後、 京都 の 東福寺 に入り、 竺雲?心 の弟子となる。?心は 毛利隆元 と親交があったため、これがきっかけとなり毛利氏と?係を持つこととなった ^[1] 。僧としては 天正 2年（ 1574年 ）に安芸安?寺の住持となり、後に東福寺、 南?寺 の住持にもなり、中央?林最高の位にもついた。慶長4年（ 1599年 ）には 建仁寺 の再興にも?力している。このほか 方丈寺 、 ?仙寺 ^{[ 要曖昧さ回避 ]} といった寺院を再興し、 大?義隆 が建立した 凌雲寺 ?殿を安?寺に移築するなどした。

一方、毛利氏が?心に?依していた?係から、早くに毛利家に仕える外交僧となる。 大友宗麟 との 多伏口の合? において博多の町衆に堀70日分の工事を命じるなどの活動が散見される。永?11年（ 1568年 ）の 大友家 との合?では?瓊も?軍し、諸豪族を毛利側の味方とするために?外を行い貢?した ^[2] 。

元? 2年（ 1571年 ）6月には毛利元就の書?を携えて上京し、室町幕府?軍? 足利義昭 に?して大友家? 浦上家 ? 三好家 との和議の斡旋を依?したが、義昭が三好との調停に難色を示し不調に終わった。しかし、翌元?3年（ 1572年 ）には三好を除いた大友?浦上との講和については義昭が了承し、再度上京して10月には大友?浦上?家との和議の斡旋に成功した（『萩藩閥??』）。

天正元年（ 1573年 ）、 織田信長 によって京都を追放された義昭はいったん枇杷庄（現 京都府 城陽市 ）に退いたが、 本願寺?如 らの仲介もあり、 三好義? の?る 若江城 へ移り、 11月5日 には 和泉? の 堺 に移った。堺に移ると信長の元から 羽柴秀吉 と 朝山日? が使者として訪れ、義昭の?京を要請した。この?談には毛利氏使者として?瓊も?加した ^[3] 。しかし、義昭が信長からの人質提出を求めるなどしたため交?は決裂、このとき、?瓊は義昭が西?に?ないよう要望している ^[4] 。

天正4年（ 1576年 ）に足利義昭が 備後? ? に移ってきたあとも、 宇喜多直家 と?交し織田信長と結ぶべきと主張していたが受け入れられなかった（『?子本?島文書』）。

天正10年（ 1582年 ）、毛利氏が羽柴秀吉と 備中高松城 で?陣していた（ 備中高松城の?い ）最中に 本能寺の? が起き、織田信長が ?死 した。このとき秀吉はその事?を?して、毛利氏に割?を要求していた 備中 ? 備後 ? 美作 ? 伯耆 ? 出雲 を、 高松城主 ? ?水宗治 の切腹を?件に備中?美作?伯耆とする和睦案を提示し、?瓊はその和睦を取りまとめた。また、?報が?わった後、同年7月に講和交?が再開した際には和睦が成らず毛利家が滅ぼされた時には 小早川秀包 ? 吉川?家 を秀吉の家臣に取り立ててほしいとも願い出ている。結局、?名を人質として出すことと引き換えに、毛利氏の領?は認められた ^{[注? 4]} 。?瓊は秀吉がこれから躍進することを予測して進んで和睦を取りまとめたとされ、彼の信任を得た。

天正11年（ 1583年 ）8月22日、毛利輝元の家臣に送った手紙で老母の罹病を理由に?瓊が境目についての?合に不?加を表明している。公務を投げ出しても母を看取り、その危機を救うのが一般的な?代の母子の?像であった ^[5] 。

天正13年（ 1585年 ）1月、毛利氏が秀吉に正式に臣?する際の交?を務めて、秀吉から賞?された。このころすでに秀吉側近となっていた?瓊は 四?征伐 後、 伊予? 和?郡 に2万3,000石を?えられた。また、?瓊は秀吉の側近も兼ねることとなり、同年12月7日には九州征伐に先立ち ?田孝高 ? 宮木宗賦 とともに大友氏?毛利氏の和睦締結、九州諸?への指示?達のため九州に派遣されるなどしたほか、秀吉の命令で行なわれた?地、 ?島神社 の 千?閣 など作事の奉行を務めている。

天正14年（ 1586年 ）の秀吉の 九州征伐 後は6万石に加?され、僧でありながら豊臣大名という異例の位置付となった。

武?としても 小田原征伐 に兵を率いて?陣し、天正18年（ 1590年 ）3月には 脇坂安治 、 長宗我部元親 と共に ?水康英 が守る 下田城 を攻め、1ヶ月の籠城?の後これを?落させている。このとき?陸の?川に?して制札を出し、水軍?兵の同地での?暴狼藉を禁じている。?瓊本人の?ではないが、安?寺にも天正19年（ 1591年 ）1万1,000石の寺領が?えられた。

肥後?人一揆 が起こった際には芸州衆からなる第二陣の?として?粟屋?古志?伊勢?小田?日野ら毛利家臣の兵を率いて小早川秀包? 立花宗茂 ? 鍋島直茂 ? 筑紫?門 らの第一陣に?いた。第一陣諸?と共に ?春親行 、 和仁親? の籠る田中城を攻めた際には ?春氏 を??させて落城に導いた ^{[注? 5]} ほか、?謀?謀?として活躍した（「肥後古城物語」ほか）。一揆の盟主? ?部親永 を降伏させ、天草五人衆のひとり 志岐麟泉 の人質を受け取るなど有力?人たちを調略。 大田?城 の 大津山家稜 を講和と?り誘い出し、 吉地??院 での宴の最中に 佐?成政 の家臣に家稜を刺殺させ 大津山氏 を滅ぼし、降伏した ?空閑?房 を 柳川城 での桃の節句の宴に呼び寄せて謀殺した。近隣諸氏に 牧野城 に?った ?空閑?照 を討伐させた。?後は佐?成政、和仁親?らの助命を嘆願するが、果たせなかった。

朝鮮出兵 においては 小早川隆景 率いる六番隊として渡海し、 全羅道 の攻略を??。占領地の支配も行った。この間、「夏に酒を冷やす?まである」と朝鮮の兵糧の豊かさに驚嘆する文書を送ったり、現地の子供を集めいろはを?え、?型を日本風に?えさせ召し使うなどの活動が散見する。??にも?加しており、 忠?道 で決起した 趙憲 ? ?圭 らの私軍を立花宗茂とともに 錦山 に?破し、?名を討ち取っている。

?瓊は毛利一族の中では親秀吉派の中心であった小早川隆景に近く、 文? 年間に秀吉が病臥した際にはその回復を 小早川家 重臣?山田某に?え、同じ書?で隆景の?居に?しても連絡するなど秀吉と隆景との間を連絡する活動を行っており、隆景が死去すると毛利が?視されかねないと??を危ぶんだ。

?瓊の危?は的中し、自身も小早川氏と?ぶ毛利氏の支柱であった 吉川?家 と?立した。 慶長 5年（ 1600年 ）の ?ヶ原の?い では懇意であった 石田三成 と通じて西軍に?し、毛利一族の?主? 毛利輝元 を西軍の?大?として?ぎ出すことに成功した。

9月15日 の?ヶ原における合?では、 毛利秀元 ?吉川?家とともに ?川家康 軍の後方に騎馬700、 足? 3,000という部隊で陣取った（『古今武家盛衰記』）。馬印は天蓋、旗は白地に一文字を使用した。が、前に布陣する?家が家康に密かに通じて毛利軍の??を阻んだため、家臣? 椎野道季 を派遣して問い質すも?家に言い?けられ、結局??に?加することなく、西軍は敗北した。

敗北後、?瓊は一旦毛利本家の陣に赴き、吉川?家に諭され逃亡し 鞍馬寺 、 下間?廉 の?である 端坊明勝 が住持である 本願寺 と匿われ 京都 の 六? ?に?んでいたが、 ?平信昌 隊の 鳥居信商 （ 長篠城攻防? で使者として高名の 鳥居?右衛門 の子）に捕縛され、大津にいた家康の陣所に送られた ^[6] 。

10月1日、西軍首?の1人として、 六?河原 にて斬首され ^[7] 、石田三成? 小西行長 と共に 梟首 に?せられた。享年62または64。

墓所は建仁寺本坊?の庭に 首塚 があり、?島の不動院にも墓がある。同じく?島の ?泰寺 には遺?塚がある。

安?寺?瓊については2つの像が語られている。1つは 毛利氏 に外交僧として仕え、その?力中?の一員となっていたとする見方である。もう1つは 豊臣秀吉 から知行を?えられ、 豊臣政? において6万石（異?あり）の大名になったとする?である。

?瓊を大名とする見方は、『 ?絶? 』に?瓊に?する記述が存在し、 明治 以降の?史?でも?然のように?瓊は大名としてみなされてきた。その一方で、1970年代から進んだ織豊期の毛利氏の?力構造の?究の中で?瓊は天正13年（1585年）以後も ?井田元? ? 福原?俊 ら他の毛利氏年寄（重臣）とともに毛利氏?給の文書に署名している事?が指摘されてはいたが、この2つの?瓊像の食い違いについては?心が?われていなかった。

これに?して、 津野倫明 は?瓊が大名に取り立てられたとする??の考えに疑問を呈した。まず、『陰?記』に記された四??分寺に?えられたとされる伊予?2万3千石や『?絶?』に記された6万石は裏付けとなる史料が存在しないこと、?在する「天正一九年三月一三日付安?寺宛秀吉朱印目?知行」 ^[8] の宛先も「安?寺」宛となっており、?瓊本人の所領（大名領）か、寺院としての安?寺の所領（寺院領）か不明であることから?瓊を大名とみなす??にはならないとした。更に文?の役において?瓊が朝鮮に渡った事?を確認できるにもかかわらず、同役の 陣立書 には?瓊の名前が見られない ^{[注? 6]} ことなどを?げて?瓊が大名であることを否定し、反?に?瓊が他の重臣とともに?給に?わった毛利氏家中の文書が文?年間にも存在すること、?瓊自身が秀吉に雇われた?係であると述べた書? ^[9] が存在することから、?瓊は秀吉との間には一種の雇用?係が存在したが、その身分は毛利輝元と主??係を結んだ毛利氏家臣（年寄）であり、時代が下るにつれて毛利家中における彼の立場が?化されていったとした ^[10] 。

この津野?に?して、 藤田達生 は毛利家中には小早川隆景の事例があり、?瓊も同?の事例であるとして?瓊大名?を妥?とする立場からの批判を行った ^[11] が、これに?して津野は文?の役の陣立書に小早川の名前はあるが?瓊の名前は無く同列には扱えないとした上で、更に『 義演准后日記 』慶長5年8月5日?に「毛利?安?寺、尾州出陣千人斗云?、??罷通了」とあり、 義演 が?瓊を?立した大名とみなしていなかったこと、?ヶ原の?いにおいて?瓊の兵力とされる兵が?際には毛利軍の兵力であったとする反論を行っている ^[12] 。

• 天正元年（1573年）12月12日付 ?玉三右衛門 ?山?越前守 ^[13] ? 井上春忠 宛書?で、「 信長之代、五年、三年は持たるべく候。明年?は公家などに成さるべく候かと見及び申候。左候て後、高ころびに、あおのけに?ばれ候ずると見え申候。藤吉?さりとてはの者にて候 」と書いており、 織田信長 の?落と、その家臣の 羽柴秀吉 の躍進を予想し、結果的にそれが的中したことで?瓊の慧眼を示す逸話としてよく引き合いに出される ^[14] 。これより派生して、『 太閤記 』における?瓊は、無名時代の秀吉に「貴方には??天下を取る相がある」と予言し、後年予言通りに天下人となった秀吉から領地を?えられる役どころとなっている。
• 長宗我部氏 の外交僧でもある 非有 と共に、 一?坊主 と?された ^{[注? 7]} 。
• ?川家康の侍?であった 板坂卜? の記する逸話であるが、 ?ヶ原の合? に敗れた後、東軍の追及の?しさに逃亡を?念した侍臣? 平井藤九? と 長坂長七? の?名が、捕縛の辱めを受けるよりは自身の手に係り果てることを?瓊に進言し、首を切ろうとした。だが、?瓊は首を縮めて逃げ回ったため、刀は?り物の屋根に?たり、?瓊の右の?先を少し傷つけただけであった（『慶長年中ト?記』?政年間成立）。

テレビドラマ

• ?金の日日 （ 1978年 、 NHK大河ドラマ 、演： 神山繁 ）
• おんな太閤記 （ 1981年 、NHK大河ドラマ、演： ?田稔 ）
• ?ヶ原 （1981年、 TBS 創立30周年記念ドラマ、演：神山繁)
• 秀吉 （ 1996年 、NHK大河ドラマ、演： 中?きよし ）
• 葵 ?川三代 （ 2000年 、NHK大河ドラマ、演： 財津一? ）
• 軍師官兵衛 （ 2014年 、NHK大河ドラマ、演： 山路和弘 ）

映?

• ?ヶ原 （ 2017年 、 東? 、演： 春海四方 ）
• 首 （ 2023年 、 東? ? KADOKAWA 、演： 六平直政 ）

小?

• 松本?張『夜の足音?: 短篇時代小?選』「背伸び」角川文庫、2009年　ISBN9784041227657

• 河合正治 『安?寺?瓊』 吉川弘文館 〈人物叢書〉、1989年。 ISBN  4-642-05164-3 。  
• 熱田公 『天下一統』 集英社 〈日本の?史11〉、1992年。 ISBN  4-08-195011-3 。  
• 宮本義己 「??母子像の??」『?史?本』34?13?、1989年。  
• 宮本義己「輝元と安?寺?瓊」『?史?本』55?2?、2010年。  
• 桑田忠親 『新編 日本武?列?6 天下平定編』 秋田書店 、1989年。 ISBN  4-253-00367-2 。  
• 津野倫明『長宗我部氏の?究』吉川弘文館、2012年。 ISBN  978-4-642-02907-0 。  
  • 「安?寺?瓊の?像と?像」『北大史?』第40?、2000年。  
  • 「?瓊大名?の再?討」。  
• 渡邊大門 『??の交?人―外交僧安?寺?瓊の知られざる生涯―』 洋泉社 〈?史新書y〉、2011年。 ISBN  4-86-248784-X 。  

• ?井城の?い
• ?泰寺 （?島市西?）
• 不動院 (?島市)
• 宰相殿の空弁?