全4?章、演奏時間は約40分。
- 第4?章
ロンド
:
アレグロ?モデラ?ト
- ニ長調、4分の4拍子、
ロンド形式
。
-
- 長大な作品の締めくくりにしては安直な作曲だと時に批判される。左手の "D - Fis" の和音に?って、付点リズムのついた "A - H - A - Fis - D - D" の主題が登場。舞曲に近い?しげな?章で、簡?な?奏、?調を交えて主題が繰り返される。中間部は
ト長調
。第1?章と同じく
オクタ?ヴ奏法
の
ユニゾン
が多い。最後はロンド主題により消えゆく?に終わる。
- 「天?的な長さ」という言葉は揶揄として使われているが、元?は
シュ?マン
が、シュ?ベルトの『
交響曲第8番(?第9番)ハ長調《ザ?グレ?ト》
』(D 944)の長大さを?えて言った言葉である。原語は「himmlische Lange」。なお「himmlisch」は「天? Himmel」の形容詞形で「天?の」という意味があるが、ほかに「すばらしい」といった賞?にも使われる。シュ?マンの本?の文脈では、?に「すばらしい長さ」と言っていたという可能性もある。
- 村上春樹の長編小?『
海?のカフカ
』の中で、登場人物の一人は本作品を車の中でかける。?該人物は主人公のカフカ少年に向かって、「フランツ?シュ?ベルトのピアノ?ソナタを完璧に演奏することは、世界でいちばんむずかしい作業のひとつ」であるという意見を述べる。「とくにこのニ長調はそうだ。とびっきりの難物なんだ」「シュ?ベルトというのは、僕に言わせれば、ものごとのありかたに挑んで敗れるための音?なんだ。それがロマンティシズムの本質であり、シュ?ベルトの音?はそういう意味においてロマンティシズムの精華なんだ」「どう、退屈な音?だろう?」
[1]
- また村上は評論集『
意味がなければスイングはない
』において、「シュ?ベルトの?あるピアノ?ソナタの中で、僕が長いあいだ個人的にもっとも愛好している作品は、第十七番ニ長調D850である。自慢するのではないが、このソナタはとりわけ長く、けっこう退屈で、形式的にもまとまりがなく、技術的な?かせどころもほとんど見?たらない」「しかしそこには、そのような瑕疵を補ってあまりある、?深い精神のほとばしりがある」と述べている
[2]
。
- ^
"Gasteiner"の?音は本?は「ガ
ス
タイナ?」だが、日本では「ガ
シュ
タイナ?」という表記で定着してしまっている。
- ^
『海?のカフカ』上?、
新潮文庫
、230-235頁。
- ^
『意味がなければスイングはない』
文春文庫
、72-75頁。