“トップバッタ?”に苦?していたロッテの救世主

　ロッテ??田育宏のバットが止まらない。

　5月31日のDeNA?で安打を放ち、球?では2010年9月の西岡剛に次ぐ2位タイの月間40安打を記?（球?史上5人目）。5月は全24試合に出場し、101打?の40安打で6本?打、打率は.396とおもしろいようにヒットを積み重ねた。

　5月9日の西武?から球?新記?の4試合連?猛打賞を含む、17試合連?安打の記?も??中である。

　この?田の勢いは、近年固定できなかったロッテの1番打者というポジションが固定されたことにつながる。

　伊東勤監督があまり打順を固定するタイプではないということもあるが、昨季1番打者として起用された選手は計10人。今季も開幕から荻野貴司、根元俊一、岡田幸文に加え、新人の中村?吾を1番で起用したが、4人合わせて103打?20安打で打率は.194。第1打席の成績に限っては24打?5安打、打率.208と打線に勢いをつけることができていなかった。

　一方、?田は1番打者として98打?40安打で打率.408。第1打席の成績は22打?10安打、打率.455とまさに文句のつけようがない?字だ。

　「1番??田」が固定される前の5月8日までは14勝19敗だったロッテも、9日以降は11勝6敗。19日の西武?からは4カ?ド連?で勝ち越しと、「1番??田」をきっかけにチ?ムは上昇?流に?った。

?角に打てる技術で逆方向への安打が急?

　では、?田のバッティングで?わった点はどのようなところだろうか。?字の面から??してみたい。

　本?打は少ないものの、外野手の間を?く長打が多い?田は振り回すタイプにも見えるが、もともと打球方向に極端な傾向がない選手である。

　2013年はレフト方向とセンタ?方向に34％ずつ、ライト方向に32％。昨季はレフト方向に47％、センタ?方向に16％、ライト方向に37％とレフト方向とライト方向に大きな差はない。

　今季もレフト方向に38％、センタ?方向に25％、ライト方向に37％と過去2年と比べて目立った?化がなく、間違いなく?角に打てる選手といえる。
　
　その中で過去2年と大きく違うのが、ライト方向への安打が?えた点だ。

　2013年はレフト方向に飛んだ打球のうち安打になったのが37％、センタ?方向は50％、ライト方向は17％しか安打にならなかった。2014年も、レフト方向が43％、センタ?方向が20％、ライト方向が10％。?角に打球は打てるが、ライト方向への安打が少なかったのである。

　それが今季はレフト方向に飛んだ打球のうち安打になったのが48％、センタ?方向が41％、ライト方向は42％が安打になっている。安打?で見ても、レフト方向が22安打、センタ?方向が12安打、ライト方向が19安打とボ?ルに逆らわずしっかりと打ち分けている。

　昨季までも逆方向に打ってはいたが、安打自?は少なかった?田。それが今季は、逆方向にも安打を打てるようになった。90度のグラウンドをより?く使えるようになったことに、この好調の要因があると言える。

　シ?ズンは50試合を終えたばかり。チ?ムの勝率が5割といっても、首位の日本ハムとは4.5ゲ?ム差しかない。「1番??田」で波に?り、上位?いに食い?む可能性は十分にある。

文＝京都純典（みやこ?すみのり）